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始まりました、佐々木亮の宇宙話。
普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします、こちらのポッドキャスト。
本日は、地球に落ちた隕石から新しい鉱物が発見されたというお話をしていきたいと思います。
こちらですね、なんと日本人の研究者の方が発見した新しい鉱物だそうで、鉱物って石ですね、石だそうで、
それについて、そこからどうもはやぶさ2っていう、小惑星から物質を持ち帰ってきた、はやぶさ2の研究までつながりそうな、
そんなお話をしていけたらなと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。よろしくお願いします。
といったところで、今日の活動報告と緊急報告が恒例になっておりますが、
今日はですね、2つ作業をしてましたね。
1つは投稿論文、専門誌に載る予定の論文の改訂作業というところと、
今後控えている発表資料作成といったところですね。
この論文のほうの最終構成の部分になるんですけど、
これがどうもどこまでがルールで決まっていて、どこまでがマナーなのかみたいな話になるんですけど、
論文に最適な英語表現方法みたいなのは結構調べるといろいろ出てくるんですよね。
こういうフォーマルな文章ではこうやって書きましょうとか、
科学的な文章ではこういう表し方はあまり良くないですとかあったりするんですよ。
ただそういうところの部分の話っていうのが結構聞く人によって基準がバラバラだったりとか、
何なら専門誌ごとに基準が違ったりとかルールが違ったりとかで、なかなかややこしかったりするんですよね。
ちょっと面白い話で言うと、英語で数字を書くときは10以下。
10以下の数字っていうのは基本的には英語表記で書くと。
単純に6とかだったら6の数字を書くんじゃなくて、6って英語で書く。
その一方で数字が大きいときは単純にただ数字で書くっていうのがあったりとか、
あとは皆さんの感覚で言うと使わないのがアポストロフィーとかはあまり使わない。
省略するようなもんだったりとか、上にチョンってつけるやつですね。
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ああいうのを使わないとか、そういうところいろいろ決まってたりするんですけど、
そういうところの基準がすごい明確になって、雑誌の編集者から返ってくるわけでもないっていう。
ただそこらへんは結構研究者によってはすごい数字とかの扱い方に厳しい人もいたりっていうところで、
強調者と編集者との板挟みにあってるなんていうところがあって、
すごいもどかしい1日を過ごした感覚がすごいあります。
作業的にいろいろ擦り減ったっていうよりは精神的に擦り減った感じの方が大きいのかなーなんて思いますね。
あとは発表資料を作ってっていう感じなんですけど、
明日、明後日、週末も挟んで月曜日と3日連続で発表があります。
1つは明日が所属している理研の研究室の発表。
で、金曜日、あさってが所属している大学の研究室の期末発表。
で、週を明けて月曜日っていうのが高エネルギー宇宙連盟、高ウレンってやつ。
X線天文学とかをやっているようなエネルギーの高い天文学をやっている人たちが集まる会合みたいな、
大きい研究会みたいなですね。
そこで博士論文用の発表っていうのをしなきゃいけないといったところで、
一気に発表が3つ来るというところで、段階的に資料を作っていかなければなと思っているところです。
指導教授からもですね、高ウレンと呼ばれるでっかい研究会ではなるべくいい発表をしてほしいと、
トップを狙ってくれと言われているので、気合を入れて資料を作ろうかなと思っています。
駄目もとで頑張ってみたいと思いますので応援よろしくお願いします。
といったところで、今日はこんな感じでやってましたっていうところ。
なかなか脳みそを休められる日が来ないのがすごいもどかしいですが、
あと少しだと思って頑張ってみたいと思います。
それではですね、早速今日の本題に入っていきたいと思います。
今日の本題はですね、宇宙から飛んできた隕石から新しい鉱物、石が発見されたっていうお話ししていきたいと思います。
今回、簡単に言えば新しい石が見つかったんですよ。
どういうことかっていうと、基本的には地球の中にもあるだろうと、地球の中心のマントルのところで生成される観覧石、観覧石って呼ばれる。
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これ皆さん、中学校の時とかの地層の話とか覚えてらっしゃいますかね。
自分もすごい久しぶりに聞いたんですけど、すごく綺麗な結晶を作る石っていうのがマントル、マグマのところで作られるらしいんですね。
それに関連した、それと少し形が違うけど同じような成分っていうのが世界で初めて発見されたっていう研究が発表されてました。
この地球の中心のマントルでできるような石っていうのは、あそこグツグツしてるわけですから、高温、すごい高い温度で、さらには閉じ込められてるから圧力もすごいんですね。
なので、温度が高くて圧力が高いっていうところでギュッと作られるっていうような物質が観覧石と言われるようなものらしいんですよね。
ただ、これ地層の中からはよく見つかったりするんですけど、知られてたりするんですけど、直接マントルのところから採取することはできないようなものらしいんですよ。
で、一方でですね、この観覧石、地球の中心でできるような石っていうのが隕石の中からもいくつか見つかってたらしいんですね。
で、これってどういうふうに作られるのかというと、落ちてくる隕石っていうのは宇宙空間に浮遊してる状態があって、その時に周りの同じように浮遊してる小惑星みたいなのとぶつかったりして、高速で衝突したりすることで地球の中心と同じような環境ができると。
つまりその衝突した衝撃で、まるで地球の中心のマントルと同じようなすごい熱が高くて、すごい圧力の高い状態が一瞬作られて、石ができると。
つまりですね、これ地球の中心と隕石が浮遊してるところの状態っていうのは意外と近い状態が作られるっていうことがいろいろ研究でわかっていたと。
今回ですね、そんな環境に置かれている隕石っていうのが地球に落っこちてきて、そいつをすごい精度の高い顕微鏡で調べてあげたところですね。
これはなんかすごい専門用語になっちゃうんですけど、イプシロン層って呼ばれるすごく圧力がかかった、すごいギューッと固められたような形跡がその石の中から見つかったと。
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そんなに高い圧力がガーってかかるような結晶、その石っていうのが今まで全く見つかったことがなかった。
つまり世界で初めて隕石から新しい石の成分っていうのを発見したっていう研究が出ておりました。
こいつの名前をポアリエライトっていうらしいですね。
このポアリエライト、日本人の方が実際に研究の中から発見した新しい物質になるわけなんですけど、
これどうやって今後研究が発展していくかっていうところを考えてみると、
小惑星とか隕石とかの中に入っている情報っていうのは、太陽系が最初にできたときの情報が詰まっているんですね。
これ多分昨日とかその前とかも話させていただいたと思うんですけど、
太陽系みたいに中心の星ができて、その周りに惑星ができるみたいな。
結局は同じ材料を使って、石の塊になったり太陽みたいになったりするときに、
同じように小惑星、小天体っていうのもどんどんできてくるわけなんですよね。
なので、隕石の中には結局太陽系ができたときの初期の情報が詰まっている。
これは地球の中心からは掘り出すことができないような。
つまりは、今回こうやって新しい石を見つけたことによって、
地球の石は太陽系が作られたときの状態、歴史っていうところを一気に探る手がかりになるんじゃないかっていうところが、
今回期待されているわけなんですね。
そうすると、もし太陽系ができたときに、このような今回見つかった新しい鉱石、
新しい石っていうのができたんだとすれば、先日帰ってきた小惑星からのサンプルリターン、
小惑星から物質を持って帰ってきたハヤブサ2の石の中にも同じような物質があるんじゃないかと。
その物質をどんどん研究してあげることによって、
太陽系の歴史を紐解く手がかりが今後どんどん見つかってくるんじゃないかっていう、
新しい物質を見つけただけではなく、
壮大な宇宙の歴史を解き明かす、そんな研究につながりそうなお話を紹介させていただきました。
今回は、隕石から新しい石が見つかった、こちらだけ覚えておいていただければなと思っております。
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番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターで募集しております。
ハッシュタグ、宇宙話。宇宙が漢字で、話がひらがなになっておりますので、
じゃんじゃんつぶやいていただけると嬉しいです。
早速コメント読み上げさせていただきます。
ツイッターネーム、ゆうすけさんからいただきました。
昨日のブラックホールのお話ですね。
また宇宙っぽい話。いや、これ宇宙のポッドキャストだ。
ブラックホールって謎が多いだけに、子供の頃から恐怖の存在でしかなかったけど、
ちゃんと少しずつ解明されてるんだな、頭で理解できないけど、
人間ってすごいことしてるんだな、というコメントをいただきました。
そうですね。やっぱりブラックホール、目に見えないからこそ、
計算、人間が培ってきた計算力だったり、機械の計算性能だったりというところで、
どんどん未知のものを発見していく。
それを数式という言葉にしてどんどん表していくというところでは、
かなりすごいことをしてるように、自分からも思います。
自分はそういう計算とかではなくて、天体を探す方なので、
やっぱり計算してる方の頭の中っていうのは覗いてみたいな、
すごく思ったりするので、同じ感覚持ってます。
といったところで、本日はこの感じにしていきたいと思います。
ぜひ皆さんからのコメントも募集しておりますので、
ちゃんちゃんつぶやいてください。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。