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始まりました、佐々木亮の宇宙話。
普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします。
こちらのポッドキャスト。
本日は、私たちの生命、ないしは太陽系を作り出した2つの超新星爆発というようなお話をしていきたいと思います。
こちら、結構最近の論文で紹介されていたもので、
簡単に言えば、私たちはどうやって生まれてきたのか、
この太陽系が作られた時の環境というのがどんな感じになっていたのか、
なんていうところを隕石から研究を進めた、そんなようなお話が論文として出ていたので、
今回はそちらについて紹介していきたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
よろしくお願いします。
ということでですね、毎日恒例の緊急報告、活動報告になりますが、
まず最初にお伝えしておきたいのが、
今日ですね、科学ポッドキャスト日本国内1位を再び取ることができました。
ありがとうございます。
2週間ぐらい前に一度国内1位を取らせていただいたんですけど、
そこから割と低迷していてですね、やっぱりまぐれだったのかなと、
ちょっとこれからどうしていこう、みたいなのを悩んでいたところだったんですけど、
やっぱり毎日繰り返しですね、更新して宇宙のことを発信し続けることで、
こうやってまた日本一まで戻ることができたというところで聞いてくださっている方、
本当にありがとうございます。感謝しかありません。
これすごい嬉しいんですけど、やっぱりこのポジションをどうやってキープするかっていうところが
次の課題になっていて、やっぱりずっと1位でいきたいんですよね。
ずっと1位でいて、日本一の科学ポッドキャストだと
胸を張って言えるような状況を作っていきたいと本気で思っておりますので、
ぜひ皆さん面白いなと思ったらコメントとかシェアとかどんどんしていってくれると本当に嬉しいです。
これでまた音声の市場が広がってくるなんてよく言われてますけど、
そんな時に業界というか科学ポッドキャストをリードしていけるような存在になればなと思ってますので、
ここからもう一頑張りしていきたいと思っております。
こうやって音声メディアかなり好調になってきている中で、実は結構いろいろメディア展開してるんですよね。
SNSとかだとInstagram、Twitter、Noteとかやっていて、
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ここからまたYouTube再開させようかなと思っていたり。
結構手広く広げてきた中で、これをこのまま広げ続けるのもちょっと発散気味にいってしまいそうな気もするので、
少し収束させるというか、うまく自分に興味を持ってくれた人の流れみたいなところとか、
あとはどこに人が集まってほしいのかなんていうところをちょっと今後考えていかないといけないなと思って、
今いろいろ拡作中でございます。
3日間の先週からの3日連続超ロング研究発表が終了したので、
今日はそんな人の流れだったりとか、展開しているメディアの意義はどんなんだろうなっていうのを冷静に考えられる、
いい1日を過ごせたかなと思ってます。
明日から、実はまた今月あと2つぐらい大きい研究発表が残っているので、
それの資料とかも作らないといけないなと思っているので、そこらへん忙しくなるんですが、
今後に向けてね、またちょっといろいろメディアの展開の仕方を考えていければと思ってます。
本当にとりあえず日本一を取らせていただいて本当にありがとうございます。
これからも毎日更新していくので、ぜひよろしくお願いいたします。
それでは早速本題に入っていきましょう。
今日の本題は、私たちが作られた、太陽系が作られたときの状況を解き明かす研究をお話ししていきたいと思います。
今回のですね、何度か紹介させていただいているこの隕石、隕石っていうものが太陽系が作られたときの歴史を握っているっていうようなお話の実際の研究結果についてのお話ですね。
これって、私自身がすごい気になっているテーマでもあるんですけど、太陽系、すごく大きな、天文学の中での大きな課題の一つとして、太陽系ができたときの歴史、
その歴史は太陽系ができたときのその状況っていうのはどういう感じだったのかっていうところを研究者として探し求めていきたいというような業界の流れがあり、
そんな中で今回は隕石の中身を解析してあげることで、その当時の46億年前の太陽系の状態っていうのを探っていこうという研究です。
今回はですね、注目したのは隕石の中に含まれている金属、ある一つの金属ですね。
これ、自分も今回初めて聞いたんですけど、ニオブと呼ばれる元素、これは92番目?違うな。ニオブ92と言ったから違くて、ニオブは何番目なんでしょう。
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41番元素ですね。41番目の元素になっていて、これが隕石の中でどのぐらい含まれているのかっていうようなところを実際に研究してあげたと。
これどうやったかっていうと、元素っていうのはそのまま残っていられる形の元素と、すぐに違う形に変化してしまう元素っていうのが2つあるんですね。
2つの状態があって、宇宙の最初には非常に不安定な状態のニオブっていうのが宇宙空間を漂っていたはずだと考えられている一方で、そこから46億年も経ってますから、その物質っていうのは消滅してしまっているはずなんですね。
ただその消滅してしまった後に残る別の物質、消滅した後の死骸っていう言い方が変ですけど、そういう消滅した後のものっていうのが太陽系の歴史を握る、今現在観測できる種類の金属として隕石の中に残っていると。
つまりはその形が変わったものをまた新しくデータとして採取してあげることによって、そこから逆算して宇宙の太陽系ができたときに、もともとあった、消滅してしまった元素がどれぐらいあったのかっていうような研究を進めることができるという方針で今回の研究は行われたそうです。
そうするとですね、今回そのニオブっていう物質をいろいろ測定してあげた結果ですね、ある真実にたどり着きました。
それはどういうことかというと、私たちがいるこの太陽系が形成されたときに近くで発生した超新星爆発が2つあったというような研究結果が出ました。
これはどういうことなのかというと、ニオブって41番元素っていうようなすごい重い元素なんですね。
基本的には星の中身、太陽みたいな構成の中で水素から鉄ぐらいまで重い元素っていうのは作られるんですよ。
なのでそこまでは結構宇宙上にもたくさん存在しているという中で、それよりも重い元素、例えば今回のニオブであったりとかっていうのは、
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星が死ぬときに起こす大爆発、超新星爆発と呼ばれるような現象によって一気に作られるっていうようなイメージなんですね。
だから星自体は水素から鉄までを作る工場と。
その後、星が大爆発するときに一気に生成される少しの貴重な元素たちっていうのが、いわゆる金属とかとして宇宙空間に残ると。
これ余談なんですけど、そういうのよりもさらに重い、例えば金とかプラチナとかいうようなものっていうのは、
そんな超新星爆発を起こすようなレベルのもの、ないしはそれの死んだ後の白色惑星と呼ばれるものが、
違うか、中性子星か、死んだ後の中性子星と呼ばれる星が合体する、
重力波の時に話題に上がったような天体、めちゃめちゃ大きい天体の合体によってより珍しい金とかはできるんですね。
そういうのは置いておいて、そうやって星の最後の大爆発である超新星爆発によってニオブというような重い元素ができるんですね。
超新星爆発の中にも2つ種類があって、1つは星の死骸として知られる白色惑星と呼ばれる天体が、
暴走的な核融合っていうのをいきなり起こして、それの核融合の勢いに耐えきれなくて爆発する超新星爆発の種類、これを1a型超新星爆発と言います。
その一方で、太陽よりももっと10倍とか大きい星っていうのは、進化していった最後に自分の重力でぐしゃっと潰れて爆発を起こすっていう性質を持ってるんですね。
これが2型超新星爆発と言われる現象です。
この1a型と2型、この2つでどちらでもニオブは生成されるというようなことになっていて、
今回の新しい研究によってその個数とかどっちの爆発の種類でニオブがこれだけ生成されたっていうふうに考えてもですね、
今回の場合はどちらも発生していないと太陽系ができたときの環境を再現することができないというような研究結果が得られたんですね。
つまり、私たちが住んでいる太陽系が生成されるそのちょっと前、ちょっと前といっても数百万年、数千年前の話ですけど、
そのぐらい前の状態である星が大爆発を起こし超新星爆発が少なくとも2回近くで起こったことによってできた重い金属とかの証拠が今回得られたわけなんですね。
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つまりまとめると太陽系ができる直前には超新星爆発が2回も近くで起きていたというような宇宙の新しい面が今回見られたというのが最新の結果から明らかになりました。
こんな感じでですね、隕石を調べることによって太陽系ができた歴史を明らかにできるっていうところがやっぱり隕石研究の面白いところであり、
なおかつ何十億年前の環境を予測できるっていうのは天文学のかなり面白い部分だったんじゃないかなと思います。
今回の話は面白いなと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォロー、サブスクライブよろしくお願いいたします。
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ハッシュタグ宇宙話、宇宙が漢字で話がひらがなになっておりますので、ぜひ皆さんジャンジャンつぶやいていただけると嬉しいです。
早速ですね、一つコメント読み上げさせていただきます。
ツイッターネームカラフルさんからいただきました。
宇宙話150回おめでとうございます。
今回の話を聞いて、すごい人たちはもっと私みたいな一般人に研究の成果をわかりやすく伝えてくれればいいのに。
って思った。白紙の人たちが何をしているのか正直知らないことが多いのでは、広報や自分アピールは日本人の課題かもしれないなというようなコメントですね。
昨日は150回記念で白紙語を持っている人の立場、白紙語ってそんなすごいのかなみたいな話させていただいたんですけど、
確かに今白紙として働いている人材の方々がですね、一つ一つアピールの場を作っていってより地位を上げていく。
環境に文句をたれるわけじゃなくて、そうやって色々伝えていくっていうような活動があったら環境も少しは変わるのかなって私も思いますね。
といった感じでTwitterでいただいたコメントをどんどん紹介していきたいと思いますので、皆さんもぜひつぶやいてみてください。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。