1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 1342. 太陽のキケン性を考える..
2024-06-13 16:06

1342. 太陽のキケン性を考える!太陽フレアの10万倍規模で起きるコロナ質量放出の発見

集英社連載最新回「映画「インターステラー」は本格的な科学論文よりも先にブラックホールの姿を明らかにしていた!? 【ブラックホールの不思議/前編】※ネタバレあり」 を公開しました!

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://yomitai.jp/series/astro/14-sasaki/⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠


初書籍「⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠超入門はじめてのAI・データサイエンス⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠」出版しました!


⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠Youtubeチャンネル⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠も更新中!


ブラックホール特集プレイリストは⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

スーパー宇宙ビジネスマン準レギュラー「ヒロ」のプレイリストは⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

月プレイリストは⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

宇宙兄弟公式コラボプレイリストは⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠


お便りコーナーは⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠こちら!⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

もう1つのチャンネル「となりのデータ分析屋さん」はこちら!

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠Spotify⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ / ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠Apple Podcast⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠


⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠Instagram(ryo_astro)⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠個人ホームページはこちら!⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠Twitter(_ryo_astro)⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠note⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

ジングル作成:モリグチさんfrom⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ワクワクラジオ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠


ソース


00:03
2024年6月13日、始まりました佐々木亮の宇宙話。 本日は、太陽の最大規模のフレア、これの10万倍大きいエネルギー、
これをバコーンと起こしたフレアを細かく観測してあげた結果、 なんと太陽から地球に対して悪影響を及ぼす様々な原因となっている
コロナ質量放出と呼ばれる現象、これを発見したんじゃないか。 そんな研究の論文が出ていましたので、こちら紹介していこうかなというふうに思っております。
この研究実はですね、僕がNASAでやっていた研究の延長で行われていたものだったりするので、 結構詳しくお話しできるんじゃないかなと思います。ぜひ最後まで楽しんで聞いてください。
ということで、改めまして始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。 本日でエピソードが1342話目を迎えているというところになりまして、基本的には1話完結でお話ししております。
気になるトピックからぜひぜひ聞いていただけたら嬉しいです。 前回はX線観測衛星クリズムが速報論文出してたけど、一体どんなものだったのか、その裏にあるプロジェクトとか、そんな話しさせていただいたり、
その前は、中間質量ブラックホールって言われる大きさのブラックホールを作る元になっているのってどういう環境なのか、そんなお話しさせていただいてますので、気になる方はぜひそちらもね、チェックしていただけたら嬉しいなと思っております。
ということで、毎日恒例の月例紹介させていただきます。 本日6月13日、今夜は明日が半月ということで、
もうほとんど真っ二つの月が見えるような、そんな状況になっております。 次の満月が6月22日ということで、
まあ新月から1週間たち、半月上限の月ってやつですね。 これでどんどん満ちていく折り返し地点に来ているという、そんな感じですね。
なのでぜひ月見えそうな環境ありましたら、夜空見上げてみてはいかがでしょうか。 そんな感じで、じゃあ早速今日の本題に行きたいと思います。
今日は超巨大な光勢フレアのお話です。 ということでですね、今回ご紹介するのは、
まあ太陽フレア。 最近話題だったじゃないですか。この1ヶ月ぐらいね、太陽フレア超巨大なのドカーンと起きて、そこから飛ばされてくる物質によって、
03:07
例えば、まあもうほんと一番注目されたのはオーロラとかですよね。 でオーロラとかが発生してとか。
でしかもあれって、実はもっと危険な状態になるってなると、例えば 時期嵐っていうのがもっと強く起こって、地球上の
どっか一箇所思いっきり停電にさせるとかね、発電所を破壊してしまうみたいな。 そんな状態を作り上げたりもする。
そのぐらい太陽フレアの危険性っていうのをみんなが実感しやすい、そんなイベントだったわけです。 ただあれって、これまで太陽が起こしたフレアの最大規模だったかっていうとそうではなくて、
それのだいたい10分の1ぐらいだったんですね。 だからそれ以上に大きい爆発が起きたときに一体どうなるんだろうっていうヒヤヒヤがまだ残ってるわけですよ。
そんな中で、今回最新の研究で The Astrophysical Journal Letters っていうところに投稿された論文によるとですね、
太陽のその最大規模よりもさらに10万倍大きい、ゼロが5個つくぐらい大きいエネルギーのフレアっていうのを発見して、
しかもその詳細なデータを見ていくと、なんとこの地球を例えば地球に太陽フレアが被害を起こすような
コロナ質量放出って呼ばれる現象、これを発生させてたんじゃないかっていう観測的な証拠を発見したという、そういう論文になってますね。
この研究ですね、最近、えーといつだっけなぁ、先週かな、今週かな、先週ですね、
ポッドキャストの中で2回にわたって紹介させていただきましたがね、1355話、太陽フレアの100万倍のエネルギーの爆発、大きさ太陽の4倍だったっていう高性フレア紹介させていただいたりとか、
あとは1332話で、僕がNASAにいた時にやっていた研究の先に、あの発展していったものが、
アワード受賞してたよっていう話させていただきました。そのプロジェクトの一環として今回行われたものですね。
で、今回の研究かなり面白くて、まあこのポッドキャストでは何度も紹介している国際宇宙ステーションに搭載されているX線監視装置マキシ。
このマキシっていうのは、宇宙空間の突発現象を捉えるのにかなり適した観測装置になってます。
詳しくは過去のエピソードを聞いていただきたくて、宇宙空間の監視カメラみたいなものですね。
これによって、巨大な太陽フレア、太陽フレアじゃないや、巨大な高性フレアっていうのを発見した。
06:05
で、この天体がIMPEGって言われるもので、発見されたタイミングが2023年の7月の23日ということ。
ちょうど1年前ぐらいですね。そのタイミングで見つかりましたと。
で、その発見を聞いてですね、同じく国際宇宙ステーションに搭載されている、ナイサーと呼ばれるまた別のX線監測です。
こちらはマキシとは違って、ある1個の天体をものすごく細かく見るのに適した観測装置。
この2つ、浅く広く宇宙を見るマキシが見つけたものを、狭く深く見るナイサーが細かーくデータを見ていく。
それによってフレアの発生した後の細かい挙動っていうのを、詳細に追うことができるっていう、そういうイメージなんですね。
なんか太陽フレアとかって、一瞬で爆発する現象に見えてませんか、皆さん。
けどあれって実は、爆発の規模によってその残りがみたいな、なんかこう明るくなって、一気に明るくバーンってなった後に、
じわじわと暗くなっていく、その爆発のスピード、明るくなり方と暗くなり方って、実は爆発の規模に比例するんですよ。
なので、今回見つかった超巨大な恒星フレア、このフレアの爆発っていうのは、時間をかけてものすごく明るくなって、そこから本当1日?1日はかかってないかな?
まあ本当数時間とか、十何時間とかっていうふうにかけて、どんどんどんどん落ちていく、っていうようなところの過程をしっかりと細かく観測できるっていうね。
そもそも太陽フレアで思っている描像よりも、もっと巨大で、実はもっと時間の長い現象っていうのが他の巨大フレアでは見えてるんですよ。
なので、2023年の7月の23日で、UTで言うと10時41分に発見されたものっていうのを、
ナイサーがその日の16時、
16時52分、つまり発見からだいたい6時間後に観測し始めて、そこからだいたい1週間半ぐらい観測してたっていう、そういう観測ができたんですね。
これによって爆発の減衰過程っていうのを細かく見ることができた。
でですね、その細かく見ていってあげた結果ですね、
なんとこのフレアが落ちていく過程の中でナイサーのデータで、ある光の種類っていうのがものすごくこう僕たちの方向、手前にブワーって飛んできてるっていうような
ドップラーシフトって呼ばれるものを検出することに成功しました。 このドップラーシフト、ちょっと難しい言葉ですけど、
09:06
ドップラー効果っていうので高校の物理とかでやったりするんですよね。 簡単に言うと救急車、
救急車が例えばものすごいスピードでワーって通って行った時に、近づいてくる時と離れていく時で音の違いってありませんか?
近づいてくる時に高い音に聞こえて離れていく時にウーンみたいな、
なっていくと。 で、あれって実は光も音も波の性質があって近づいてくるものはそういうふうに高めに出るみたいな、
その光、音の種類がちょっと変わって離れていく時もまた音が変わるっていう。 つまり物が動いている時って波の見え方が変わる。
そのX線で今回検出したんですけど、 その波の動きっていうのを観測することに成功した。
そういう研究結果が今回論文にまとめられているわけですね。 で、そうすると僕たちが見ている方向に向かって
秒速2200キロ。 2200キロでブワーって物が飛んできていると。
で、これフレアが起きて物が飛んできている。 手前方向にバーって飛んできているっていうこの状況、
一体どういうふうに理解するのかなっていうふうに考察されている内容で言うと、 一番考えやすいのは例えばコロナ室療法室って呼ばれるもの。
これその最初に言ったみたいな太陽フレア発生して、 太陽の表面の物質バーって飛ばされてくるみたいなあれですね。
あれの超巨大バージョンみたいな。 とかあとは爆発の勢いで表面からブワーって蒸発してきた何かみたいな。
再創生発というのがあるんですけど、まあそういうのに考えられると。 で、なんか星からこう物がバーって飛んでくるなんてありえんのかなみたいな。
なんか例えば星の重力とか超強いじゃんみたいな。 思うかもしれないんですけど、その星がだいたい物をトラップできる速度、
力っていうのは だいたい230キロメートル毎秒って言われていて、この星のね。
それに対して今回見つけた、この手前に飛んでくる物質の速さっていうのが2200キロということで、
まあだいたい10倍ぐらい。遥かにしのぐようなスピードのものがこっちに飛んできていたというような 結果がわかってきたわけですね。
そうするとこれって、 太陽で見つかっているようなそのコロナ室療法室って呼ばれるものを他の星で発見することに成功したっていう例かもしれないし、
そうすると太陽フレアの10万倍大きいエネルギーのものでも、 太陽みたいに物質を飛ばしてきているっていうことになるので、
そうするとやっぱ、 こう、巨大なフレアが発生するっていうことの危険性みたいなのもすごく感じるじゃないですか。
12:01
まああとはその、そもそもそれあくまで一つの解釈の仕方で、他にもこう、 再創蒸発って呼ばれる現象とかあったりするんですけど、
まあそういうものが見つけられた。で、こういうのって、 フレアってあくまで突発天体で確率的に見つかるか見つからないかみたいな、そういうものなので、
まあラッキー、ラッキーで発見できたということで、 じゃあこれからこういうのがどんどん見つかってくるのかっていうのは、
このマキシとナイサーの連携観測っていうのが限りになってくるだろうし、 あとはこう、昨日紹介したみたいなクリズムですね。
クリズム、あのすごい広い視野でトランジェントサーチ、突発天体見るっていうのあったじゃないですか。
あれも、こう、高精フレア見るっていうのも一つアイディアとして入ってるんですね。 で、それで見たときに重要層だったら、クリズムのさらにもっと詳しく観測できる装置とかが、
例えばそこを見ていた場合に、今回のこのフレアみたいな、 フレアの現象をより細かく、もうナイサーとかの比にならないぐらい細かく見えるわけですよ、
データが。そうしたら、その手前に何千キロで進んでるっていうのも、誤差をもっとちっちゃく、超正確に見積もれたりするので、それによって、
こういうCME、コロナ質量放出の理解っていうのが、これからかなり深まってくるかもしれないというところで、これから発展していく研究として面白いポイントかなと思いますので、こちら紹介させていただきました。
アフタートークです。 熱量を高く喋りすぎちゃいましたね。
というのも、その僕がNASAでやっていた研究も、このマキシとナイサーっていうのを連携させる研究だったし、実際ここの論文の著者に並んでいる方々って、
一緒に研究したことあったり、こうディスカッションさせてもらったことあったりとか、 あとはこう、京都大学であのデカいフレアとかを研究してたチームの人たちが、
メインで入ってたりとかして、なんか知ってる人たちがこうやって1年でバーって書いて出した論文って素敵だなぁと思って、
今日アクセプトされたものが公開されたよっていうのをツイッターで見かけたんで、速攻で紹介させていただいたという感じになっております。
はい、ということで、ちょっとね、分かりづらい部分あったなぁと思ったら2回3回とかぜひ聞いていただいて、
で、あの概要欄に論文も貼っておくので、興味ある方は見てみてください。 で、明日ですね。明日は超豪華ゲスト
いらっしゃっております。はい、いやこれね、すごいですよ。あのJAXAで 水星磁気圏探査機MEOっていうのを打ち上げていて、まさにJAXAの観測装置が
人工衛星が水星に向かって飛んでいってるんですね。 その水星に飛んでいっているMEO、これの科学観測の全体取りまとめを担当されているJAXAのプロジェクトサイエンティスト
15:04
村上豪さんがゲストに来ていただきます。 村上さんにこのMEOって一体どういうミッションなのか、たまにポッドキャストでも紹介してきてたけど、
その内容を本当、科学観測の取りまとめをしている 偉い人に来てもらって、いろいろ話してもらうそんなJAXAコラボとなっておりますので、明日の
回、ぜひぜひ楽しみにしておいてください。 今回の話も面白いなぁと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォローボタンの近くにある
星マーク、こちらでレビューいただけたら嬉しいです。 番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターのハッシュタグ
宇宙話し、またはスポティファイのQ&Aコーナーだったり、概要欄のお便りフォーム、アップルポッドキャストのレビュー、
youtube のコメント欄、なんでもいいので、ジャンジャンお寄せください。 それではまた明日お会いしましょう。明日のJAXAコラボ、お楽しみに。さよなら。
16:06

コメント

スクロール