1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 929. 流氷の中で魚が凍らない..
2023-04-27 20:26

929. 流氷の中で魚が凍らないの不思議に思ったことある?宇宙実験が原因を解明!

「魚が凍らない」って、なんで?って思ったことないですか?

そんなピュアな疑問が大きな発見につながるんです。


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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております。宇宙話。今回は、なんで流氷の中で魚は凍死しないのか。
そんな研究を、宇宙でやらないと絶対にわからないっていう角度で、国際宇宙ステーションで行われた実験ですね。
なぜ、流氷の中で魚が凍死しないのか。こちらの研究結果を紹介していきたいと思っております。
この研究の面白いところは、宇宙でやる必要が絶対にあった。そして、魚がなんで凍らないの?っていう、まるで子供が抱くような疑問から研究がスタートしているっていう、非常に素敵な研究なので、その観点でもお話ししております。
ぜひ最後までお付き合いください。
3,2,1, ignition, go.
Space to the black hole.
Japan to the black hole.
佐々木亮の宇宙話。
2023年4月27日。始まりました。佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で白紙号を取得した専門家の梁が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが929話目を迎えているというところになっておりますが、基本的には1話完結でお話ししてますので、気になる宇宙のワードとか、気になるタイトルとか、そのあたりから楽しんでいただけたら嬉しいなと思っております。
まあね、930個もエピソードあれば、全部聞けってのは無理なのでね、たまにいるんですよ、そういう妄差が。
全部聞き直しましたって、マジっすかって思いながら。
でも本当にそういうのは嬉しいんですけど、とにかくこまめに楽しんでいただいて、宇宙興味持ってもらうっていうことが嬉しいなと思っているので、ぜひそちらから聞いてください。
そんな感じで今回ですね、お話しするのは、流氷の海でなぜ魚は凍らないのか、こちらについて紹介していきたいと思います。
もうね、これって意外と当たり前かのように思ってたけど、実は不思議なことかなと思ってて。
だって、人間もめちゃめちゃ冷たい水の中にずっと放置されたら、死んじゃうじゃないですか。凍死しちゃうじゃないですか。
で、じゃあいざ流氷のある、それこそ日本国内で言うと北海道の東北の方っていうんですかね。
北東か。北東の方に行くと、流氷、冬の間だと見れたりするんですよ。
僕も住んでるときに行ったことあるんですけど、そうなんですよ。北海道住んでたことあって、中学校2年生のときだけ1年間。
僕の人生の中では江戸留学って呼んでるんですけど、1年間だけ北海道住んでて、親の転勤の関係でね、住んでて。
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で、そのときに、うちの両親結構活発なので、移動が。1年間で北海道の外周ほとんど行ったんじゃないかなってくらい行きましたね。
で、そのときに流氷も見に行ったんですけど、そんな感じで、基本的にずっと車で移動するみたいなね。仕事しろよみたいなね。
そんな感じで、北海道住んでいて、そのとき流氷見たことあって、わーすげーって、そのときはそれしか思わなかったんですよ。
で、皆さんの想像の中にも、流氷をかき分けていく、採掘船みたいな船があったりとか、あると思うんですよ。
で、もっと極端な話行くと、北極を想像したりすると、流氷まみれの世界ってあるじゃないですか。
あそこにいる、例えば動物たちって、魚を捕食したりすると思うと、あの流氷の下には魚いるんですよね。魚いるんですよ。
不思議に思いませんか。人間が凍死しちゃうようなところに泳いでる魚って、凍死しないんですよ。流氷の海で。
なんでっていう。なんで凍死しないのかっていうところを解明するために、宇宙での実験を行ったっていうところなんですよね。
ここが実は、まずその発想が面白いなっていうところと、宇宙で実験することの意義がめちゃめちゃあるなっていうところの2パターンで今回はお話ししていきたいなと思っております。
まず発想の部分ですね。先に宇宙っぽい話しようか。宇宙っぽい話をしておくと、今回国際宇宙ステーションを使った実験が行われました。
これは、流氷の中に住んでいる魚たちがなぜ凍死しないのかっていうところに言及していくような研究になっていて、流氷の中を過ごしているような魚の中にある特殊なタンパク質っていうのが含まれている。
そのタンパク質を持っていることによって、その魚たちは凍死しない、凍らないっていうような状況を作り出しているっていう風にされてたんですよ。
ただ、地球上だとこれ、実験難しいんですよね。何でかっていうと、地球には当たり前のように重力が存在するじゃないですか。
重力が存在して、水の中ってピタッと止めといたら、実は水って何も動いてないように見えるかもしれないんですけど、実はそんなことなくて、
これ重力がかかっているから、水、それぞれの場所にも下に向かって重力の力が加わると。
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で、水ってある一部を下にグッて押し寄せたら、どっかがグッて持ち上がってきちゃうじゃないですか。
っていう感じで、地球上だと水を放っておいても大流って呼ばれる水の流れができちゃうんですよね。
で、水流れちゃうと、これピュアに実験を評価できないと。
なぜなら、動いてる水と止まってる水だと、動いてる水の方が凍りにくいんですよ。
川の水が凍らないみたいなのがそれに近いですね。川の水凍らないけど、庭先に置いといたバケツの水凍ってるみたいな。
あれって、水が動いてるか動いてないかの差で、凍りやすい凍りにくいっていうのが変わってくる。そういう話なんですよ。
なので、水は動かない方がいい。一方で、じゃあそのまま水の塊を宇宙持ってっちゃえば、その中って大流起こりづらいんですよね。
そこに注目して、じゃあ物がどうやって凍るのか、特にはどんどん冷やしていった時に、なぜこの成分を持っている動物たちは凍らないのかっていう成分だけを取り出して、
人体実験とか動物実験じゃないですよ。を取り出して、じゃあ凍るのかどうかっていう実験をわざわざ宇宙でしたと。
でもこれは、水自体が持っているその流れ、大流みたいなところの要素を除外するためだったりだとか、
そういったいろんな、いわゆるノイズって呼ばれちゃうもの、雑音になっちゃう、実験にとっては邪魔になってしまうものをなるべく排除する、排除するっていう方針で考えた時に、宇宙だってなったと思うんですよ。
なのでここが今回の研究のめちゃめちゃ重要なポイント。そうすることによって単純な水の中での温度変化っていうところと、凍る凍らないっていうのの実験ができるというところが面白いところなんですよね。
でもう1個は、これ宇宙でやるってことの面白さ。で最後に研究の結果のことについても話すんですけど、もう1個面白いところで言うとこれ、やっぱり発想ですよね。
最初に流氷の中の魚、みんなに想像してもらったと思うんですけど、その魚たちなんで凍死しないんだろうって考えながら見たことあります?
これ結構重要だなと思ってて、こういう視点で実はめっちゃ新しい科学の概念って生まれてたり、解明されていったりするんですよ。
え、これ目の前に普通にあるけどなんでなんだろうみたいな。そんな感じ。
宇宙ステーションの中の実験で言うと、地球上で普通に火って燃えてるけど、宇宙でも同じように燃えるのかなとか。
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これ結構あんまり考えたことなくないですか。実は炎の形って重力によってめちゃめちゃ決まってるので、無重力で火をこうやってロウソクに火つけると、火の形って雫型にならないんですよ。
ね、びっくりですよね。これも、これってーみたいな、なんで地球この形してるんだろう炎って思うかどうかの差じゃないですか。その形を見つけられるって。
じゃないとやっぱり、この危険な宇宙空間の中で火を燃やそうなんていう実験ってなかなかできないと思うんですよね。
そういう当たり前の効果に対して真摯に向き合って、それはなぜなんだろう、なぜなんだろうっていう気持ちをずっと持ってるからこそ、実現している実験だったりとか、見つかった発見とかがあったりするんですよね。
なので、流氷の中の魚、なんで凍らないんだろう、みたいな発想が科学にとってはめちゃめちゃ大事なんだろうなって、やっぱ思わされるわけですよ。こういうの見ると。
で、そんな中で、じゃあなんで凍らないのかっていう研究をどんどん進めていった結果、魚の中に含まれているある特殊なタンパク質がその凍るっていう作用を抑えてる。
ギューッと凍らないようにしてくれてるっていうのが実は特徴として見つかったんですよ。これは地上での実験でね。地上での実験で魚をこうやっていろんな要素に分解していくと、
あっ、これのおかげでこの魚たちは流氷の海でも凍死しないで住んでるのか、みたいな。っていうところが分かったと。で、そのタンパク質が本当に温度に対してどういう作用を持ってるのか。
実際のそのタンパク質の氷層で凍らない、そのぐらいのギリギリの温度で、このタンパク質はどういう役割を果たしているのかっていうところを実験するっていうのが国際宇宙ステーションで行われたんですね。
これ実施されたのがいつだ?2015年とかかな。2015年とかに実施されたのかなと思うんですけど、まあそういう研究が実施されたというところになっていて、どういうふうにやるか。
その魚の中に含まれる凍らないタンパク質って呼ばれるものを抜き出して、それを宇宙空間の中にある氷実験ができるアイスクリスタルセルって呼ばれる実験装置があるんですね。アイスクリスタルセル、めちゃめちゃかっこいいですよね。
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その中に入れて、そのタンパク質を含んだ氷がどうやって成長していくのかっていうような氷の結晶を成長させる実験を行ったんですよね。
これを行ったときに面白いのが、たぶん元々の想定では、タンパク質を含んだ水が全然凍らない。じゃあなんで凍らないんだっていうふうに研究が進んでいく想定だったと思うんですよ。
でも実際に今回国際宇宙ステーションで研究をやったら、そのタンパク質を含めた水っていうのが、まず最初、普通の氷に比べて3倍から5倍ぐらい早く凍ったんですよ。
え?え?ってなるじゃないですか。氷の成長スピードが3倍も5倍も早かった。えーと思って、それがまずびっくりした点。
で、それに加えて、そのタンパク質が周期的にブブブって振動してる感じだったんですよね。っていう研究結果が得られたと。
で、それをずっと見ていくと、成長ってどんどん時間が経つにつれて進んでいったりするじゃないですか。そうすると最初、初期の頃は3倍から5倍でグググッと一気に氷の成長スピードっていうのは早まったんですけど、振動しながらね。
ただその一方で、その後ちょっとずつ見ていくと、その後は早い成長、氷の成長が早くなっていく部分っていうのがだんだんなくなっていって、むしろ普通の凍っていくようなもの、スピードっていうのを一気に鈍化させる。
つまりもうほとんど凍らないような状態でキープしてくれるっていうような感じで、最初の方はめっちゃ凍っちゃうけど、その後もうそれ以上凍らないっていうラインがスパッと決まるみたいな、そういう感じだったんですよ。
で、しかもその水たちはタンパク質を含んだものっていうのはどんどん振動してるという研究結果が得られた。ここが結果ですね。
で、これをどうやって解釈するのかっていうところで言うと、例えば魚が凍死しないのかで言うと、実は多分ちょっと凍ってるみたいな。実はちょっと凍ってるんだけど、それ以上凍らないから体の中がガチガチになっちゃうことはなくて、ずっと凍らない状態で魚泳いでるんじゃないかなみたいな話とか。
で、あとは多分ポイントは、これあくまで憶測なんですけど、僕が読んだ上でのね、氷、そのタンパク質が含まれることによって粒子がずっと周期的に振動してると。で、この振動が大事で、最初流れてる氷とか流れてる水とか、川の水ってなかなか凍らないじゃないですかって言ったのと一緒で、ずっと運動してるから。
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で、凍るって結局この運動を止めるみたいなイメージなんですよ。ね、こうブルブルブルブルって震えてるやつが激しければ激しいほど、なんか水もお湯に変わっていくし、逆にその振動がピッて止まっちゃったら、それってもう凍ってるみたいな。そういう感じなんですよね。
で、だから、なんだろうな、例えば人間こう寒くて、ブルブルブルって震えちゃうときあるじゃないですか。あれ凍らないようにしてるみたいなイメージ。あれがずっとブブブブブってなってる状態って、あれ体の中の熱をどんどん高めて、一応体全体の分子というか、ちっちゃい粒たちを振動させてるみたいなイメージですよね。
あれによって熱を持たせて、振動をより加速させて、体の温度がどんどん下がらないようにしていくみたいなことに対して使ってる、あの体のブルブル、シバリングって言うんですよね。あれみたいなのが、こう水の中に含まれたタンパク質の粒それぞれでも起こってるみたいな。
それによって、やっぱ体全体が凍らないで、流氷の中泳いでる魚とかも凍らずにそのまま生きていけてるんじゃないのかなみたいな、そういうところが見つかったんじゃないかと。後半の部分は、あの研究結果見て、そうやって解釈できるんじゃないかなっていう僕の解釈の部分になるんで、いや、それ違うんじゃないのみたいな、こういう見方じゃないとか。
あとこのポッドキャストも専門家の人たちがたくさん聞いてくれてるので、その専門家の目線で実はこうだと思うみたいな話とかも寄せてくれたらめちゃめちゃ嬉しいなと個人的には思っていたりします。
とにかくこの研究なんで紹介したかったかっていうところで言うと、まずやっぱ流氷の中で魚投資しないのなんでって。そこに注目できるのって素敵な科学者だなって思ったのと、
あとはそれを検証するために無重力でなければいけない。だから宇宙で実験するんだっていうようなこの発想が全面に出てるのがものすごく気持ちいいなと思って、なのでこちら紹介させていただいたっていう感じですね。
いやーいいですね。こういう研究を立案して提案するときって、ここじゃなきゃできない、この装置を使わないとできない、宇宙じゃないと絶対ダメなんだみたいなのってアピールとして超強いんですよ。
それって宇宙業界全体にもたらしてくれるインパクトも強いし、なおかつ今回ので言うと宇宙業界の人だけじゃなくて、タンパク質の研究してる人だったり生物の研究してる人だったり、はたまたもしかしたら流氷とか氷の研究してる人にも波及していくわけじゃないですか。
そうすると宇宙での実験の存在価値みたいなのも上がっていくっていうところを見るとすごくいい実験だなと思って、なので国際宇宙ステーションを7年ぐらいずっと使って研究してた僕が宇宙ステーションってやっぱいいよねっていう話をしたくて、このネタをピックアップさせていただきました。
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今後、こういう実験がもっと幅広く、裾野が広くできるようになるっていう時代が来るんですよ。民間で宇宙ステーションっていうのをどんどん作っていこうっていうので、世界中のいろんな企業動き出してます。日本国内も世界の企業もそんな感じですね。
なので、多分より宇宙でやることの意義が強い研究だとか、独自性の強いもの。あとは国際宇宙ステーションみたいなめちゃめちゃ倍率の高いところだとできないけど、お金払ってできるならやるよみたいな発想で進んでいく、今までとはちょっと違う角度の研究も出てくると思うんですよね。
それが個人的にはめちゃめちゃ楽しみなので、ちょっとそこに注目しつつ、地球の周りの無重力というか微重力空間の中で実験が行われていくっていうところは、宇宙話では結構積極的にピックアップしながらお届けしていけたらというふうに思っておりますので、これからも引き続き皆さんと一緒に宇宙の実験を楽しんでいけたらと思っております。
ということで、今回の放送は以上にしていきたいと思います。今回の話も面白いなと思ったら、お手元のSpotifyアプリでフォロー、フォローボタンの下にある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitterのハッシュタグ、宇宙話で募集しております。
僕がもう一個チャンネルやってるポッドキャストですね、データをどうやって見るのかみたいな、そんなに難しく話さないようにしているポッドキャストチャンネル、隣のデータ分析屋さん。
こちらですね、最新話もガンガン公開されております。今週に2回更新しているので、そちらもぜひ注目していただけたら嬉しいです。
宇宙より身近な話なのでね、宇宙に妄想しつつ、現実の話もちょっと聞こうかな、みたいな感じで使ってくれたら嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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