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始まりました、佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学を毎日研究している私が、最新の宇宙についての情報を紹介していく、こちらのポッドキャスト。
本日はですね、35光年先の星の10年前と今の姿の比較っていうような研究が出ていたので、そちらについて紹介してみたいと思います。
これ全然難しい話ではなくて、もう単純に今見た時と10年前見た時で、星の様子、どんな風に変わっているのかなっていうのをガチガチ噛み砕いてお話ししていきたいと思いますので、最後までぜひよろしくお願いいたします。
毎日の緊急報告というところで、今日はですね、休日なので、と言っても別に緊急を進めるというところは変わらず、ちょっと論文の修正をしたり、
平日と違って、やっぱり少しサブワークみたいなところを早めに詰めたいなと思ったので、
今日はYouTubeを午前中更新して、YouTubeの撮影をして、あとはノートの更新もしましたね。
っていうような感じで、結構発信の活動に軸を振って色々な作業ができたかなっていうので、割と充実した気持ちでおります。
あとは祖母の誕生日祝いということで、横浜の方で食事をさせていただいたりとかで、
いい休日というか、休日の仕事とプライベートのバランスをうまく整えられたなっていうので、かなり満足な1日になっております。
皆さん、どんな感じでしたかね。3連休どんなことをされるのか。
皆さんしっかり楽しんで、お体に気をつけて頑張っていただければと思います。
ではですね、早速本日の本題に入ってみたいと思います。
本日の本題は、太陽に似た星、35光年先にある太陽に似た星が、
一体10年前と今でどんな姿の変化をしているのかっていうところを調べた研究っていうのを紹介してみたいと思います。
で、今回緊急の対象として上がっているのが、
GJ1243という、もうなんか単純にGJっていう、この前のGJっていうのは、
天文学者が作った論文とかの頭文字みたいなイメージで、そこでつけた投資番号が1243番目だったっていうような、
ただ単にそれだけの名前の星です。
で、この星、地球から35光年程度離れていて、
で、その星の特徴というと、太陽よりもちょっと温度が低い、
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太陽よりもだいたい2000度ぐらい温度が低い表面を持っている星になります。
ただですね、温度が低いから、じゃあその活発度合いっていうのが変わるのかっていうとそうではなくて、
むしろこの2000度ぐらい、太陽より2000度ぐらい低い星の方が、
より太陽よりもアクティブな様子を示すっていうことが、これまでの研究で分かっているんですね。
アクティブっていうのはどういうことかっていうと、
表面で起こる爆発現象であるフレアっていうものが頻繁に起きたりっていうところが結構性質として上がってきます。
なので、今回は2つの人工衛星を使って、10年前の観測と今の観測を比較してあげる。
そうすることによって、さっき言ったみたいなフレアの活動っていうのがこの星でどうなっているのかっていうのを調べてあげたんですね。
で、この2つ観測器を使った理由っていうのは、単純に1つある衛星のデータが10年前にあって、
最近、それの後継機みたいなものが打ち上がったんですね。
なので、その2つのデータっていうのを比較してあげて、どれぐらいフレアが起きているのかっていうのを探ってあげるっていうような研究です。
で、今回この研究で使われるのは、ケプラ衛星って呼ばれるものとテス衛星と呼ばれる2種類ですね。
これは基本的なこの2つの目的っていうのは一緒で、
私たちがいるこの太陽系以外の星で、私たちのような地球があるのかどうかっていう、いわゆる太陽系以外の惑星を探すっていうのがこの2つの衛星の目的です。
ケプラ衛星っていうのは2009年から2018年まで活動していた惑星探査の衛星で、
9年ぐらい活躍、めちゃめちゃ活躍して様々な成果を残している非常に優秀な人工衛星でした。
で、そのケプラっていう衛星がこれまでさんざんたくさんの成果っていうのを残してきたから、
じゃあそれの改良版っていうのをまた打ち上げようということで、2019年からテス衛星っていうのが新しく打ち上げられました。
そうすると、今回テス衛星っていうのが50日間ぐらい観測してあげたと。
10年前にはその星を4年間ぐらいに渡ってゆっくり観測していたと。
なので10年前の4年間と最近の50日っていうところでちょっと日数に差はあるんですけど、
この2つを比較してあげてどれぐらいフレアが起こっているのかっていうのを調査してあげました。
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そうすると、ある時間あたりにフレアがどれぐらい発生するのかっていうようなのを計算してあげると、
どうも10年前に発生していたフレアの発生の頻度と今回得られたフレアの発生の頻度っていうのが結構一致するような結果が得られたんですね。
つまりこれは10年間でこの星の活動性っていうのが変わっていないんじゃないかっていうような話になってきます。
フレア以外のデータから見ても、例えばこの星の表面に発生してくる黒点と呼ばれる、これも星の活動性の一つの指標になるんですけど、
この黒点って太陽の表面に見える本当に黒い点なんですよ。
明るいところに黒い点があるみたいな。その黒点の数っていうのも、実際今回は10年前と今回の観測で特に変わった結果っていうのは得られなかった。
っていうところで、今回のこの研究によって10年前と今で活動性がほとんど変わっていないという特徴を持つ星だということが分かりました。
で、これがどういうことを示すかっていうと、ちょっと太陽の話に戻ってみたいと思います。
太陽っていうのは、皆さんいつも輝いてくれてる綺麗な太陽だと思ってると思うんですが、実はその明るさって11年で変化してるんですね。
11年間の間に暗くなったり明るくなったりっていうのを繰り返していて、なので11年間ずっと見ていると活発な時期とそうでない時期みたいなのが分かれてくると。
で、一方で今回この星っていうのを10年前と今回で比較して活動性が全く変わらなかったってなると、2つの説が考えられるんですね。
1つはこの星も太陽の11年に近い10年の周期で回ってるんじゃないかっていう話です。
そうなると、綺麗に10年の周期を持っていれば、10年前の観測と今回の観測で特徴が一致するっていうのは当然のことだろうと。
逆に言うと、それよりももっと長い、本当に20年とか30年とかっていうようなスケールの活動の周期っていうのを持ってるっていう可能性もあるんですね。
どういう意味かっていうと、今回その人間の中で10年ってすごい長く感じますが、宇宙の歴史から見たら10年っていうのは非常に短い時間スケールなんですね。
なので、10年前と10年後で比較してもそんな変わってねえよっていうようなパターンの変動があるのかもしれないっていうところも可能性としては指摘されていると。
ただ、今回みたいにこのフレアの活動性っていうのは、実はもしそれの周りに地球っぽい惑星っていうのがあったときに、私たちがその星に住むことができるのかできないのかっていうところで、結構フレアの活動性っていうのは重要になってくるので、今後もこういう研究が見つかって、
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なおかつ住めるかどうか、その近くに惑星があるかどうか、そしてそこに住めるかどうかっていうような話もどんどん展開されていくと非常に面白いなと思っております。
さっき言ったみたいにテス衛星っていうのは去年から打ち上げられて観測が始まってる衛星なので、これからどんどん成果がもっと出てくるんですね。
もちろんその主目的は太陽系以外の惑星を発見するっていうことが第一目的になっているので、その目的を果たすっていうことは、つまり住めそうな惑星っていうのをガンガン見つけてくる可能性があるので、今後の展開に注目が集まっております。
ということで今回は35光年離れた星の10年前と今の姿の比較について紹介させていただきました。
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すぐに見に行くのでぜひ皆さんガンガンつぶやいてください。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。