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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。こちらのチャンネルでは、天文学で博士号を取得した私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けしております。
ということでですね、今日は最近恒例の土日スペシャルゲスト会というところで、外資コンサルのデロイト・トーマツとのタイアップ企画になってます。
最近は、このデロイトも宇宙コンサルというところを進めていたりして、結構宇宙へ前向きな取り組みをしているというところで、じゃあ実際にどんなことをやっているのかっていったところを担当の方に掘り下げていくというような形でやっていきたいと思います。
それではですね、ゲスト紹介させていただきます。今日のゲストはデロイト・トーマツの脇本さんです。よろしくお願いいたします。
はい、デロイト・トーマツコンサルティング合同会社の脇本拓也と言います。本日はどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願い致します。私は新卒ですね、IHI重工メーカーに入ってですね、航空宇宙部門のですね、ジェットエンジンの調達をしばらくやっておりまして、その時が実は初めて航空宇宙に関わったという背景になってまして、それまでは大学でも
途上国開発学とかですね、そういう政策とかですね、文系のですね、お勉強させていただいてて、その後急にメーカーに入って、急にそこで航空宇宙領域に入ったというのはまずきっかけだったんですね。
その後一回会社を辞めて、ジョージ・ワシントン大学という米国のワシントンDCにある大学院で、2年間宇宙政策というものを勉強したのが、ある意味で宇宙という領域に限って道を振り切ったような形になっていて、
その後ですね、今一つコンサルを挟んだ後にですね、今デロイトの中でですね、制すながら宇宙ビジネスをリードさせていただいている立場になっております。
ありがとうございます。これ先ほど紹介の中であった、アメリカに大学院で行っていたっていうところで、僕、実は沸本さんと初めて会ったっていうところなんですよね。
そこからの繋がりで。 そうですね、あれもなかなか偶然の出会いというか。
そうですね。で、そこからこう、日本帰ってきてからもう直々、宇宙の意見交換をする会みたいなのを色々開いたりしながら、そこでこうやってて、で最近デロイトの中でも宇宙コンサルっていうとこ結構ガッツリ進めてるんだよっていう話があったので、これはもう語っていただきたいというところで今回オファーさせていただきました。
ありがとうございます。 で、じゃあもう早速僕も普段いろいろデロイトの中でどうやってるんだろうっていう話は、友人としていろいろ聞くのはあるんですけど、やっぱり会社の中の人としてというか、どういうことを事業としてやってるのかっていうのをいろいろ伺っていきたいんですよね、今日は。
はい、ぜひぜひ。 ぶっちゃけ言うと、このデロイトに宇宙のイメージってそんなに強くないのが、
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ないですよね。 国内だと野村総研とか、そういったところってやっぱ宇宙のイメージちょっと強いのがあったりすると思うんですけど、実際にこうデロイトの中で今動いている宇宙コンサルティング事業っていうところだと、どんなのがあるのかなっていうのをご紹介いただけると嬉しいです。
ありがとうございます。おっしゃる通りですね、日本で宇宙ビジネスのコンサルティングって言うとですね、まず多分頭に皆さん来る、知らない人でもですね、グーグル検索をするとまず初めに来るのはおそらくATカーにいる石田さんという方なんですね。
で、彼は非常に宇宙業界の中で著名ですし、かつすごく精力的に頑張られている方で、私も陰長くずっと応援はしているんですけども、他にもですね、野村総研さん、三菱総研さんみたいなですね、いろんな方々が宇宙をコンサルティングサービスの位置づけとしていろいろサービスを提供されている方がいて、なかなかその中でデロイトが宇宙っていうキーワードに引っかかる人がいないのが正直現状だと思っています。
そうですね、正直なところそういうイメージありますね。
そうですよね。で、なんか僕もデロイトに入ってからですね、いろんなお客様とですね、宇宙の話をですね、いろんな局面で話しさせていただいた機会があるんですけど、やってたんですねっていうリアクションは結構多くてですね。
実は結構10年くらい前からですね、デロイトジャパンの中でも宇宙は細々と実はやってきておりまして、もちろん初期のお客さん的にはJAXAさんを筆頭にですね、重工メーカーさんだったりとか、商社さんとはですね、割と宇宙に関するコンサルティングサービス、アドバイザーサービスをさせていただいてたんですけれども、なかなか数としてあるわけではないので、
デロイトの中でも割と小さい領域っていうのもあったところで、大概的にもあまりやってるようには見えてなかったのかなっていうのは正直入って実感しているところでございます。
で、そこからじゃあ、ここ数年で結構勢いがついてきてっていうような感じなんですかね。
そうですね、やっぱりいわゆる宇宙が盛り上がってますよっていう文脈の中で、いろんなサービスとか知見を持っている人たちをいろんな人たちが探している時期に差し掛かっていますので、そういった中でいろんな口づけでデロイトも実はやってるやすいよっていうことを聞いてくださった方が、
お声掛けをしていただいて、徐々にお客さんの幅を広げてさせていただいているのかなという意味です。なので、そういう意味では、今まで通りの重工メーカーさんであったりとか大手商社さん以外にもですね、金融業界の方々であったりとか、通信業界の方々であったり、またまた建設系の人たちであったりとか、いろいろなんですね、今まで宇宙やったこともある人がいれば、やったことない人たちもですね、いろいろと最近は壁打ち相手から始まってですね、いろいろとご相談をさせて、
ご相談とかですね、アドバイスさせていただく機会が増えているのかなというのは、ここ数年みたいな傾向みたいなですね。
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なるほど。確かにそうなってくると、じゃあちなみにお話しできる範囲で具体的にこんなことを進めてますみたいなのってあったりします?
そうですね。我々の中に入ってくるのって大きく多分2つかなと思います。
1つは衛星データ利活用ですよね。衛星データって、いろんなものが見れていろんなことができそうだけど、何ができるんでしょうかねっていう、割とアイディア着想の段階ですかね。
ビジネスとして使いたいっていうよりも、そもそも衛星データどう使えるんですかねっていうような、結構柔らかいお問い合わせが非常に多くて、
衛星データってこういった種類があって、純粋に観測通信、即位がありますよね。その中で今のトレンディな技術であったりとか、ビジネスモデルっていうのはこういうものがあるみたいですよという風にいろいろとお伝えさせていただくというのは比較的まず多い。
もう一つは、実際に衛星作ったりとか、ロケット作ったりして、製造側で宇宙産業に入っていこうとしたいということを検討したいというお客さんも一定程度いまして、そういった方々に衛星データ利活用というよりも、そもそも例えば大型ロケットがいいのかとか、小型がいいのか。
またまた衛星は大きいのがいいのか小さいのがいいのか、どのあたり打ち上げるのか、何を目的に打ち上げるべきなのかみたいなところをですね、いろいろとお話を差し担う機会がより増えたという感じかなと思います。
じゃあ結構もう今の印象、今こう話聞いている印象の中だと、もういろんな分野の会社だったりとか事業をやられているところっていうのが、じゃあ宇宙を自分のサービスに絡めようとするにはどうすればいいんだろうっていう課題感は結構持ってるっていう感じなんですかね。
そうですね、面白くてですね、実際にこうある特定の例えば営業部や企画部の方々がですね、宇宙を使った新しいサービスを作りたい。
ただしこれまでの経験があまりないので、ゼロというか1からちょっと勉強を始めながらちょっと検討できないかって3人4丁探っていきたいっていう方々もいれば、
割とトップダウン的にですね、役員の方々がですね、宇宙流行ってるんだったらやろうよっていう風にトップダウン的に言って、弾を投げられてしまったから、どう捌けばいいかわかんないからっていうお困りベース。
なるほど、なるほど。
ご相談に話をくる方も結構多いですね。
一時期のAIとかそういうような。
多分そうだとDXが流行りましょう、タイミングがまさにそう。
うちのサービスのAIって使いたいからやれって上から言われたからみたいな。
まさにその通りですね。
そういうところからでも、その流れが来てるってことは実際にあれですよね。
世の中で宇宙をビジネスとして使おうっていう流れがもうがっつり来てるってことですもんね。
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そうですね、なんか非常にありがたい話で、私は宇宙ビジネスやりたいっていうよりもどちらかというと宇宙ファンの1人でしかなくてですね。
なんか1人でも多く宇宙を楽しく使ってくれればいいなとしか思ってないので、
実際にビジネスというか、我々としてお金落ちなくても、実際のお客さんとして事業が成り立たなくても少なくとも1人でも多く宇宙に関わりたいと思ってくれる人が増えると私は嬉しいなと思っていて、
まさにそのトレンドが世の中に来ていることを、
なんていうんだっけな、私個人の願いとしては少しでも面白くないとかつまんないとかできないじゃんって思わせないように。
なるほど、なるほど。
なんとなくガイドしていけたらいいなというのが日々の私のモチベーションですかね。
確かに、でもこのポッドキャスト聞いてる方も結構こう宇宙ビジネスって結構来てるんでしょみたいなスタンスで聞いてる方って結構いると思ってて、
なので今日多分いろんな話聞く中で、そういった方々にもこんな活用方法あるんだよっていうところを伝えれればいいなって僕的にはすごい思ってるんですけど、
そうなってきた時に、僕最近脇本さんがやってる仕事、僕かなり結構細かくチェックさせてもらってるんですけど、
そこでグラビティチャレンジっていうものをデロイトで開催してるっていうのを見てたんですよね。
ちょっとそこ、僕も詳しく聞きたいなと思ったんでぜひ紹介していただきたいんですけど、
ちょっと教えてもらってもいいですか、グラビティチャレンジって何か。
ありがとうございます。宇宙ビジネスやるときに先ほど申し上げた通り、先を見ながら今やることを考えた方がいいですよってのが一つのアプローチ論で重要だと思ってるんですけども、
もう一つ大事なことっていうのは、これも当たり前なんですけれども、課題を見ながらちゃんとソリューションを作っていく、
またその課題とソリューションを一緒になって考えていくっていう段階がより重要になってきたのかなというのが、
私の経験、浅い経験ですけども、私なりにはそう思ってきているというふうな考えを持っていて、
デロイトトーマスとしてもですね、またデロイトグローバルとしてもですね、そのような発想でですね、
持っている方々が割と出ていると言いまして、グラビティチャレンジというものをやろうというのが実はグローバルで決まったというのが、
大きなグラビティの流れだと。
今言ってたのって、宇宙に実際に、なんだろうな、宇宙でこんなことできるのになって思っている人たちが持っている課題と、
それを実際に解決できる手段を持っているけど、
そういう課題を持っていないけど、解決できるテクニックだけ持っている会社がいて、
そういったところのマッチングじゃないですけど、そういったところになるのがグラビティチャレンジというようなイメージですね。
そうですね、結局その宇宙って何に貢献するんですかって言った時に、宇宙データを使って何かをするって考えると、
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ただのビッグデータのひとつしかないんですよね。
そうなると宇宙ビジネスって言うけれども、例えば産業区分として宇宙産業なのかって言われると、
生まれるビジネスか、なんかそうではないと思うんですよね。
なので、解決したい課題、解決したい悩みっていうのは多分宇宙に関係ないはずなんですよ。
日頃の生活の中で量産が課題意識を持っていることであっても、
一企業が持っている課題、悩みであっても、社会とか地球規模で持っている課題とか悩みっていうものは何でもいいんですけども、
多分そういった課題というものを明示的に我々こういうことが悩んでるんだけどっていうのを正しく世の中に伝えると。
その出てきた課題に対して、宇宙であっても宇宙技術じゃなかっても、宇宙っていうデータとか宇宙の考え方っていうものを組み合わせることによって、
その課題、悩みっていうのは解決できるかもしれませんよねっていう風に課題とソリューションあるいはノウハウのマッチングみたいなことを仕掛けるのが
グラビティチャレンジの大きな仕組みと目的ですかね。
じゃあこれをさっきそのグローバルに展開してるって言ってたってことは、日本国内に留まらないで、世界中のそういったところと情報を共有できる
プラットフォームになるっていう感じなんですか、グラビティチャレンジは。
はい、あくまでグラビティチャレンジでビジネスマッチングと理解するのが一番分かりやすいので、機械を提供しているだけに留まります。
ただ、起源を言うとオーストラリアで始まっている活動でございまして、オーストラリアをグローバルフットプリント、世界的にその活動を展開しているというフェーズになりまして、
オーストラリアから始まってイギリスとアメリカ、日本も精力的にそれを参加していってですね、グローバルな企業が参加しているという活動になります。
いや、これ面白い。こうなると、今まで単体だったらなかなか解決できなかった宇宙活用の道っていうのが、もうどんどん切り開かれていくスピードが上がりそうな雰囲気を感じますよね、これ聞いてると。
はい、そうだと思います。宇宙ビジネス、ちょっとあれですけど、衛星データとかってやっぱり日本にあんまり向いてない気はしているんですね。
やっぱり広域性であったりとか一郷性であったりとか同胞性みたいな、この衛星の強みっていうことを考えると、ちょっと日本って狭すぎる気がするんですね。
確かに、確かに。なんかカバーしようと思えば地上からでも仕切れちゃいそうな大きさ感ありますもんね。
そうですよね、はい、そういうことだと思いますし、そもそも宇宙ビジネスって呼ばれてるいろんなレポートありますけど、ほとんどアメリカであったりとかほとんどヨーロッパじゃないですか、
その時に日本でビジネスやってもしょうがねえって多分多くの人が思う時に、ただ海外にどうやって進出するんだろうって悩む方結構多い。
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なるほど。グラビティチャレンジのいいところっていうのは、オーストラリアとかイギリスとかアメリカの1企業とか1政府、自治体レベルだと思うんですけど、自治体レベルの方々が何を悩んでるかっていう情報収集がまずできるんですよ。
で、それに対して提供するソリューションを、別に日本企業一緒だけじゃなくて、例えばアメリカのベンチャーと組んで一緒に共同提案をしてもいいんですよね。
そういう意味で日本の会社化すると世の中の課題を理解して、解決しなきゃいけない課題を理解する機会であるのと、あとはいろんな会社のトップレベルの方々ですね、
エグゼクティブレベルの方々とそのプラットフォームを使ってコネクションが作れるっていうすごく大きなメリットがあります。
実際そういうふうに参加してくださった方々は、そういうふうにフィードバックされている方々が多いので、極めて日本の企業さんにとっては重要なのかなと思っています。
日本の中だとどうしても解決まで一歩踏み切れないとかっていうところが、あとはそうですよね、日本の宇宙ビジネスの中で会社の数だけで見たらやっぱり宇宙ベンチャーで50個ぐらいとかの中じゃどうしても見えてこない景色とかって絶対ありそうな気がするんで、そういったところがかなり目線が高くなるっていうんですかね。
そうですね。
これめっちゃ面白いですね。実際これって今も動いているプロジェクトなんですよね。
そうです。2019年頃から始まってます。
今も随時課題を持っている会社、ないしはソリューションを持っている会社っていうのが応募できるような形になっているんですか。
そうですね。グラビティチャレンジという総称の中にですね、プログラムレベルで約1回のグラビティというものがだいたい8ヶ月ぐらいのスパンでして、それをぐるぐるぐるぐると繰り返すというようなやり方をしていますと。
なのでグラビティ、例えば01と呼ばれて第一回目のグラビティに関しては2019年頃から始まって終わってます。
今はグラビティ03というものが実際もう既に進行中で、グラビティ04と呼ばれるものがちょうど今から募集が始まっている段階でして、一応来年の1月とか2月頃から正式にグラビティ04が開催されるというような形で、毎回課題も違えば毎回ソリューションを提供する企業も違うということになります。
これはじゃあ今このポッドキャスト聞いている方でも会社の中でそういう課題があった時にどんどん取り組んでいけるというか参加していけるような間口があるんですかね?
その通りですね。我々例えば日本の企業Aさんが、我々こういったビジネスを作りたいんだけど、我々はこういった課題を持っているんだけども、例えば宇宙を使うとどんなことができるのかなっていう課題を出してもらうチャレンジャーと呼ばれる立場として応募していただいても結構ですし、
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我々は宇宙の技術とか持ってるけれども、あるいは宇宙以外のデータを駆使したソリューションを提供できるけれども、なんかどの辺のお客さんに刺さるのかなって悩んでる方はイノベーターっていう立場で募集を応募していただくことが可能です。
ちなみに大学でも応募可能なので。
大学の一研究室レベルとかで、例えば人工衛星何回か小型の衛星打ち上げたことあるんだけどっていう研究室が来て、そこに人工衛星こういうの載せたらなんかできると思ってるんだよねみたいなところがあり、そうしたらそれ合わさって8ヶ月ガーって進んでいきましょうみたいな、そんなイメージってことですよね。
それすごいですね。そこからじゃあうまくいったらそのままそれが例えば会社になってもいいわけだしっていうところですよね。
そうですね。一つの事業にしていただければいいなと。あくまでこの活動で提供しているのはプラットフォームによる場を提供しているっていうのと、継続的なこのデロイトのサポート。
あと、オーストラリアに関しては現地のAWSがですね、教材で入ってますので、例えばAWSのアプリケーションだったりとか彼らが持っている衛星データっていうものを制限はありつつも提供させていただくみたいな形で、
実際にこうマッチングだけして終わりってわけじゃなくて、我々もできるサポートはバウンスさせていただける範囲でバウンスさせていただくという仕組みになっている。
すごいな。聞いている方はぜひ宇宙に課題持っているとか、宇宙のここを解決できるっていう人はぜひガンガンチャレンジしてほしいですね。これ聞いている方。
そうですね。まずは一歩こういった機会を使っていただけると面白いかなと思います。
ありがとうございます。そんなプラットフォーム作ってたりとか、いろんな課題の壁打ち相手になっていろいろ課題解決してきているって中で、
そうじてというか、デロイトの宇宙取り組みに対する強みってどんなとこなのか伺ってもいいですか。