NASAの予算削減の影響
トランプ政権に代わって予算回り、宇宙開発回り、いろいろと混乱が起きている。そんな中で新たなニュースが出てきました。
このニュースで言及されているのは、NASAが行っている惑星科学、地球科学、天体物理学の研究などのミッション部門の大幅な削減。
そしてなんと、僕が1年弱滞在させてもらっていたNASAの研究所の予算カット、何なら閉鎖までも見込んでいるっていうかなり低退ニュースが出ていたので、これはちょっと紹介していこうかなと思って今回収録しております。
ぜひ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
改めまして始まりました、佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
今日のエピソードが1644話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
今日はちょっと重めのニュースですね。
昨日のエピソードとかは、むしろ日本の輝かしい未来の話とか、そういったところの話をしているので、
ぜひぜひ、もっと明るいニュースをよこせっていう人は、そちらのエピソードを聞いてくれたら嬉しいなと思っております。
昨日は僕が専門で研究をしていたX線天文学の中でも、
日本が大幅に世界をリードし始めるというか、世界を牽引するような装置っていうのを打ち上げているので、
その成果ですね、お話しさせていただいてます。ぜひぜひチェックしてみてください。
ということで、重めのニュース行く前にちょっと月の話ししておきましょうか。
はい、ということで、本日4月の12日土曜日がですね、満月となっております。
正確には13日の朝のタイミングが満月なんですけど、僕らの目で見たときに一番満月を感じられる、
満月に一番限りなく近い状態で見れるのは今夜って感じですね。12日土曜日。
関東圏とかだと明日天気悪かったりするっていう話なので、夜見れるかな。微妙なところですけど、
ぜひ月、満月探しながらポッドキャストでも聞いてゆっくりゆっくり散歩してみてください。
ということで、早速本題行きましょうか。
今回お話しするのはトランプ政権になり、宇宙開発周りの予算かなりごちゃごちゃしてきてるけど、
大丈夫と思っていたら結構重めのリウス入ってきましたというお話ししていきます。
今回お話しするのは、2026年会計の予算においてですね、
トランプ政権から出ている予算要求の一部を見てみると、
なんとこれ、NASAの予算を全体的に20%削減する要求が入っているというリークニュースみたいなものですかね。
出てまいりました。
内容的には確実にこれでいくぞっていう感じではないので、
そういう流れが来るのかもしれないなっていうところを把握してくれたらいいかなと思いますね。
思ったより重いなーっていう感じ。
政権が出しているこの予算要求の初期バージョンみたいなものが出たらしいんですね。
最初のもの、イニシャルバージョンっていうのがの中では、
NASAの予算を全体的に20%カットする。
そしてそのカットする先、NASA全体で平均的に20%をカットするっていう感じではなくてですね、
削減の大部分が集中しているのが、
僕がやっていたような天体物理学、惑星科学、地球科学っていったような科学ミッションのセクターに集中しているというようなことですね。
全体のトップラインの中で250億ドルが一応NASAの予算として振り分けられている中で、
50億ドル程度、20%ぐらいですね。削減されるっていうような流れみたいです。
でこれ、どういう内容が組み込まれているのか。一番大きいところ、
どこですかね、メインで僕が見たニュースとかで大きく取り上げられていたのは、
ナンシー・グレイス・ローマン宇宙望遠鏡の未来
ナンシー・グレイス・ローマン宇宙望遠鏡ってやつですね。
これも今年2020年代に打ち上げられる予定だった、
NASAがもう全体でガッとお金をかけてやっていくよっていうような、
宇宙物理の一分野を、それこそ10倍、昨日話したみたいな10倍の精度みたいなので、
ミッション上げていこうよっていうようなところを計画してたもの。
で、ナンシー・グレイス・ローマンとかだと検索してくれれば、
いくつかポッドキャスターのエピソードも出ると思います。僕何回か紹介してるので。
そういった、もうNASAが今まで力を入れてきていて、これからの天文学、
一段階また上に上げようとしているよっていう、これからの、今開発されている宇宙望遠鏡が、
ちょっと打ち切られる可能性があるというようなとこですね。
これって、ほら例えば、最近成果をどんどん出してきているので言うと、
ジェームスウェップ宇宙望遠鏡。
ジェームスウェップに関しては、もうポッドキャスターに何個も紹介できるぐらいの成果量を出していて、
なおかつもう打ち上がっていて運用もしているから、とかあとハップル宇宙望遠鏡とかね。
こういったところはミッション継続の方向性で進んでいるみたい。
一方で、将来計画っていうのは結構打ち切りの方向に向かっていく、
っていうようなのが書かれていますね。ニュースの中では。
そして、こういうのも含めなんですけど、例えば、火星サンプルリターン。
ありましたよね。ヨーロッパと一緒に進めているようなやつ。
もう削減項目に入っていたりとか、これから進めようとしている金星探査ミッション。
これも、ちょっと資金提供の打ち切りが含まれるかねない。
そしてそして、この辺りもろもろやっぱり関わってくるのは、NASAの科学研究部門なわけなんですけど、
科学研究部門の閉鎖の可能性
それが、僕が2018年から2019年で滞在させてもらっていた、
アメリカのメリーランド州、右側の方にあるゴダードスペースフライトセンターっていうところ。
ここが、なんと閉鎖になるんじゃないかというようなところまで触れられているわけなんですよ。
いやー、なんか、すごい時代の転換。
まあ、なんか距離感が近いからそういう風に感じちゃうんですけど、
マジかっていうような感じですね。
もちろん、今の宇宙開発の流れって、月を目指すっていうところ。
そして、先日アメリカの情勢どんなの?っていうのでヒロに話してもらった時も、
アルテミス計画どうなるかわからんみたいな話とかあったじゃないですか。
その流れからすると、やっぱりちょっとね、アメリカっていう一つの会社みたいなのを見た時に、
ビジネスとしてリターンがなかなか生みにくいのは、自然科学の研究、基礎研究だったりするんですよ。
で、なんかそういったところが削減の対象になっちゃうのは、
なんか優先度とか見て、うーんって思う部分もわからなくはない。
けど、基礎科学とか基礎研究っていうのは、
30年後?50年後?何なら100年後?とか、
そういうなんか人類がちょっとずつ理解を広げていくための、
うーん、言ってしまえばなんでしょうね、
不積みたいなのを打っていく、そんな仕事にもなってくるので、
もちろんなんか目の前の改善とか活用みたいなのが見られないことの方が多いんですが、
それにしてもここが一気に削られてしまうのは、
なんかNASAが世界を牽引してきたその部門が終わってしまう悲しさと、
あとなんか将来的にそういう宇宙研究どうなってしまうんだろう、
どうなっていってしまうんだろうっていうのが、
ちょっと不安になるニュースでもあるかなと思いましたね。
そういう研究があったからこそ、月に水があるっていうこともわかって、
今月にようやく向かっているっていう話もある。
NASAの閉鎖の影響
月に水があるかどうかの研究なんて、お金になるかわかんなかったけど、
200年前から言われてるんですよ。
100年200年っていうような議論が、
もちろん建設的にやられたのは本当直近数年数十年という話ですけど、
それだけ言われている基礎研究っていうのはそういうレベルのものに対して、
そういうのがあるんだったらじゃあ今行こうって言って、
NASAもそっちに舵を切っているわけで、
外の知らない世界をちょっとずつでも知っておくっていうことが、
将来の舵取りの方向を決める要因になってくると思うと、
やっぱこの決定はちょっと怖いかなっていう気はしますね。
ただ、狙ってるというか、言わんとしてることはわかるというか、
僕もこの基礎科学、自然科学面白いなと思ってやっていたし、
重要だって思える部分もあるけど、
自分で今それを成り割にしてやりきれてるかというとやりきれてないっていうのは、
同じような全然国家レベルとは違うけど、
自分の中でも落としきれなかった部分で、
今メインの仕事が別になってるっていうのはあるので、
どうなってしまうのか。
でもなんか僕がせっかくこうやってNASAに行かせてもらうっていうすごい貴重な経験をして、
そういった思い出が詰まっている施設でもあるので、
NASAのゴダードスペースライトセンターで、
そこで働いている知人もたくさんいるというような風に考えると、
どうかうまく転がってくれないかなと思ってしまうようなそんなニュースでした。
音声と研究の未来
ちょっとこの辺りの続報とか、予算周り結構バタバタしていくと思うんで、
もし大きいニュース入ってきてたらお伝えしていこうかなと思います。
ぜひぜひ続報楽しみというかお待ちしてください。
ということでじゃあアフタートーク行きましょう。
はい、ということでアフタートークです。
いやすごいニュースですね。
なんかこの間ヒロにゲストに出てもらった時の回とかが結構やっぱ評判が良くて、
これまでもトランプ政権になってからのアメリカの動き知りたいですっていう人結構いたけど、
なんかあんま取り上げないようにしてたんですよね。
けどやっぱあれだけの好評をいただいてしまうんであれば積極的に話していこうかなっていう。
僕自体はめっちゃ見てるんで、
なのでぜひぜひそのあたりも今後の取り扱いトピックとして期待してもらえたらいいかなと思いますね。
はい、ということでじゃあ今回は以上にしていきましょうか。
一つ面白い話があって、
あのポッドキャスト話してる時に論文ってどうやって探してるのとか、
ネタって大丈夫なんですかみたいな、なんでよく切れないですねみたいな話よくされるんですけど、
世界中からはいろんな宇宙科学の、宇宙の物理科学の研究出てるんですよ。
でそういうのを扱うプレプリントサーバーっていう、
投稿した論文を自分たちで閲覧できるように投稿するサイトみたいなのがあるんですけど、
そこに論文の音声サマリー機能っていうのがついてて、
AI時代だなと思いましたね。
1分くらいの音源にまとめてくれるんですけど、
研究者の人も忙しいので、
まとめの文章を読むよりも、論文探しながら耳で聞いてっていう風にして、
効率化していくためのサポートツールとして提供しますよっていうのが、
アーカイブっていうところから出ていて、
ちょっとこれからね、やっぱ音声の時代くんのかなと思いましたね。
アーカイブが論文を1分で要約してるのに、
僕は果たして10分も喋ってていいのだろうかみたいなね。
まあ10分くらい咀嚼しないと分かんないところもあるし、
アーカイブは研究者が研究者のために上げて、
研究者の人たちが読むとか、
そういう技術が気になる人が読むっていう結構ハイレベルなものだったりするんで、
それをちゃんと咀嚼できるような形をとっていればいいのかなとはちょっと思いましたね。
はい、ということで、そんな感じでちょっと音声の時代が来てる予感だけを感じております。
そんな感じでじゃあ今回は以上にしていきましょうかね。
明日ちょっとね、どでかい…どでかいというか、
僕的には、うわ、ポッドキャストの可能性ぶち上がるなっていう仕事をしていきます。
はい、ちょっと楽しみにしておいてください。
SNSとかでもしかしたら匂わせぐらいはあるかもしれない。
はい、ということで楽しみにしていてください。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のポッドキャストアプリで
フォローボタンの近くにある星マーク、こちらでレビューいただけたら嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
