XRISMの概要と成果
今、世界の天文学をリードしている 日本の要素の一つ、これがX線天文学。
この領域で打ち上げられた人工衛星、XRISMと呼ばれるものなんですよ。
このXRISMが今、新しい成果をバンバン出してるんだけど、何がどう改善されたからどういいのかみたいな、その辺りについてちょっとお話ししていきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
改めまして始まりました、佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で白志望を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1643話目ということで、基本的には1話完結でお話しさせていただいております。
ぜひぜひ気になるところから聞いていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
今日のお話は単体でも全然楽しんでもらえるようにしてるんだけど、一応ね、昨日紹介した最新の研究の補足情報っていうのをいろいろお話ししていきたいなと思っております。
これで今日のエピソード面白かったら昨日の戻ってもらってとか、そういったところを超えていってもらうことによってですね、より理解が深まっていくかなと思うので、まずは1個ずつ聞いてもらって、その辺りから深めていただけたら嬉しいなと思います。
今日はまた花粉がすごいですね、すごい喋りながらくしゃみが出そうになります。
まあ頑張ってやっていきたいなと思います。よろしくお願いします。
はい、ということでじゃあ早速本題いきましょう。
今回お話しするのは、日本が世界をリードするX線天文学っていう分野で今大活躍しているこれ、クリズム。
観測技術の進化
一体どれぐらい何がすごいのか、この辺りについてお話ししていきたいと思います。
昨日のエピソードではクリズムが観測した超新星爆発、太陽、僕ら太陽系に住んでて、その太陽系は天の川銀河っていう銀河の中にいて、で銀河の中心にはブラックホールがあって、
でそのブラックホールの近くにいる超新星爆発っていうの残骸、爆発が起こってその爆風がバーって広がっている様子が確認できる天体があるんですけど、
その観測をした結果、今まで見えなかった鉄の元素があって、その元素の電子が26個電子を持っている中で、それが1個離れたりくっついたりするみたいなその違いの光を捉えることができるようになって、
宇宙の歴史っていうのを一つ紐解けるようになったというような、そういう非常に分かりづらいというか地味な研究だったんですね。でこれどういうイメージでクリズムが過去できなかったことをできるようになったかというと、
例え話から入ると、なんかどっかで暮らしていたら東京でも高い建物行ったら見えるか、遠くに山が見えるとかっていうのがあると思うんですよ。
どっか遠くまで見渡せる場所に自分がいると思ってください。でそこに立っている時に遠くの方に山が見える。
そこは多分山脈みたいなものになっているんだけど、細かい山々の情報は遠いしよくわからない。
けどなんとなく山脈っていう大きいくくりでは調べると何々山脈って言うらしいみたいな、あっちの方だからアルプスなのかなみたいな、そんなようなイメージですね。
つまり山がいくつもくっついて一つの塊になっているものを塊としか認識できないで僕らは山脈があるっていうふうに理解するじゃないですか。
けどその山脈の山脈っていうのは山がたくさん重なって一つの大きな塊を作ってますよね。
なので細かく見ていくとその山脈の中には何々山何々山何々山みたいなのがある。
でこれって望遠鏡とか使うとかあとは近くまで行って細かく見るっていうふうにやると山の構造がだんだん見えてきますよね。
でそうするとなんでこの形になってるんだろうこの山はみたいな。こっちは大きいのにこっちはちっちゃいのか。
ってなってくるとそこを分解すると地面にどういうふうに力が加わってとかいつなんか噴火が起こって溶岩が流れてこういう形を作ったかとか
いろんな新しい知見みたいなのを得ることができますよね。
それによってその山脈の歴史とかそこら辺で起きた地盤活動の歴史とか噴火の歴史とかそういったのを解き明かすことができると。
これを宇宙でやったようなイメージです。クリズムは。
これまでこうある程度の性能の望遠鏡で見て研究は結構できてたんですよ。
あそこら辺にこういう山があるなっていうのは理解していた。
けど研究者たちは知っていたんですね。山をこの山脈として捉えているだけでは僕らは宇宙の歴史を解明することができないと。
今回みたいに外から近くにあるブラックホールがやんちゃすぎてその爆発した時のフレアとかそういう現象で煽りを受けた痕跡を見つけるには
一つ一つの山を見てその山の性質の違いを見てここは10ぐらいダメージ受けてるここは5ぐらいダメージ受けてて逆に修復が3進んでるみたいな
そういう差が見えてくると思うんですよね。そういうのを見ていくと
あっこれやっぱり当時近くのブラックホールがものすごいやんちゃで爆発を起こしてたんだっていうのがわかって
昨日の研究とかがわかるみたいなそんな感じなんですよ。
これだからどれぐらい目が良くなったかっていう話に直結するっていうのはなんとなくイメージできるようになったかなと思うんですけど
目の良さで言うと過去の装置に比べて今回の性能はなんと30倍30倍です
えーって感じですよね。それぐらい良くなった。30倍細かく見れるようになったからできることが増えたっていう感じですね
宇宙話では繰り返し何度も伝えている通り、天文学の研究においてはそのゼロ1個増えるみたいな
カロリーメーターの成功
課題の解決の仕方っていうのが新しい時代を切り開くのに必要な能力みたいな
そういう認識を持ってくれればいいんですよね。つまりこれまででできていた研究をドラスティックに劇的に変える
っていうのを目指した時には10倍以上良い性能っていうのを出さなきゃいけない
で今回は長年これね実は今回クリズムがこの超良い性能を出したのはマイクロカロリーメーターと呼ばれる装置がついてるんですよ
このカロリーメーターっていうものの運用がうまくいったのが今回の研究が初めてということで
その前実は過去15年ぐらいに渡ってカロリーメーターの運用っていうのをチャレンジしようとしまくっていたんですが
15年ワンチャン20年ぐらい?
そうぐらいですね。はい。っていうぐらいの長さカロリーメーターの運用っていうのをしようとしていたんだけど
とにかくできなかった。故障だったり衛生が壊れたりとかそういうので能力が失われてずっとできなかった
つまりその数十年越しの30倍観測へのチャレンジでうまく成功しているっていうところ
でこれ今だからゼロがつかないとダメだよって言ったけど
実際は計画していたこれぐらい性能出るだろうって思ってたよりもさらに1.4倍良かったらしくて
ちょっとプラスで綺麗に見えるっていうとこは分かって実は友達の同期の研究者
昨日紹介した同期の研究者とかもあれはテンション上がるよみたいな話を一緒に飲み屋でしてたっていう
そんな背景も実はあったりします。
まあでもそんな感じで性能が上がってで昨日みたいな話ができるようになってきた
ただその1個1個の鉄原子鉄があってそれの電子が1個離れたりくっついたりするみたいな世界の部分を見ていくんですよ
ちょっと地味な感じもするし理解もしづらいと思うんですね
なのでポッドキャストでなるべく詳細でいろいろお話できたらいいかなと思ってるんで
ぜひぜひこれからの紹介も楽しみにしておいてください
はいということでじゃあアフタートーク行きましょう
はいアフタートークです
昨日ですね3月の28日に発売させていただきました書籍
マーケティングでAIを超効率化っていうこのChatGPT APIの本を出させていただいたんですけど
それのあのオフラインの何て言うんでしょう
手を動かしてみんなできないところの課題を解決しましょうみたいな
そういったイベントをやったんですね
そうしたら宇宙話とか隣のデータ分析屋さん聞いてくれてるよっていう人が2人も来てくれて
しかもその方たちに好きなエピソードを聞いたら結構そこが刺さるんだみたいな
この間なんかChatGPTみたいなLLMっていうやつを使って生成AIを使って
天体の分類をするっていう話をさせてもらったじゃないですか覚えてるかな
それの話がめちゃめちゃ刺さったみたいなっていうのを言ってくれて
エピソード数だといくつだったんだろうなパッと出せないのがなかなか悔しいところではあるんですけど
そんな話をしたんですよ
多分直近50回とかの間かな誰かパッと分かる人いたら教えてください
そういう研究をしたんですけどめちゃめちゃハマってくれたらしくて
そういう話をどんどんしていこうと
再来週のもう一個僕がやってるポッドキャスト隣のデータ分析屋さんでも
そのより深い話をちょっとしようかなと
1621話ですね
パナソニックコネクトさんのスポンサーエピソードとして作らせていただいたものですね
こっちはChatGPTで天体を解明するっていう1621話がめちゃめちゃ刺さったっていう話を聞いたんで
ちょっとイベントでそういう話が聞けるのも最高の体験だったなと思いましたね
イベント来ていただいて本当にありがとうございます
他の方もぜひね僕が告知とかもするので
Xとかポッドキャストでぜひぜひ遊びに来てください
ということで今回は以上にしていきましょう
今回の話も面白いなと思ったらお手元のポッドキャストアプリで
フォローボタンの近くにある星マークこちらでレビューいただけたら嬉しいです
それではまた明日お会いしましょう
さよなら
