今回は、星が生まれる現場を、ブラックホールが邪魔をしている時もあれば、助けている時もある、そんな研究結果が出てまいりましたので、紹介していきたいと思います。
ブラックホールっていうのは、非常に厄介な存在なんですね。その強い重力によって、ものを吸い込んで、そしてその勢いが余って、周りにジェットだったりっていうのを噴射したりもする。
それのせいで、周りはもう天やワンやなわけです。 そんな中で、星をたくさん作れる現場である銀河だったりとか、それが集まっている銀河団。
この中でのブラックホールの役割っていうのが、かなりややこしいことになっていそう。 今回、新しいブラックホールの役割が見えてきたので、こちら【Nature】の論文紹介していきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。 改めまして始まりました佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしています。
今日でエピソードが1592、93話目を迎えてますね。 来週で
1600話を迎えるというところになりますんで、そこらへんちょっと楽しみにしておいてください。 毎回毎回100区切りではね、この直近100回どんな感じだったっけ、みたいな振り返りとかもさせていただいてるんで、
まあそこまでとりあえずガンガン盛り上げていければいいかなと思っております。 楽しみにしておいてください。
ということで、じゃあとりあえずブラックホールの話していきましょうか。 今回お話しするのは、【Nature】という非常にインパクトの強い論文誌に紹介された
ブラックホールが周りを冷やす性能がある、そんなお話をしていきたいと思います。 今回のこの論文で注目するのは
銀河団と呼ばれる現場です。 この銀河団というのは、簡単に言うと、銀河がたくさん集まっている領域のことです。
銀河一つ一つが数億個とか数十億というような星を 抱えていて、それがもう本当にね、あの何十個何百個何千個っていうような形でくっついていたりすると。
銀河団は結局は銀河の塊なのであれですけど、銀河っていうのは別の表現をすると、もっと何かわかりやすい表現をすると何かっていうと、
星の生成向上みたいなふうに捉えることもできるんですね。 星を作り出す現場っていうのが銀河団。
つまり、なんかいろんな言い方されるんだけど、あとは揺りかごとかも言われますね。 とにかく星を生み出すと。
で、星ってどうやって生み出されるかで言うと、まあポッドキャストの中で何度も紹介してるんで、いつも聞いてるあなただったらなんとなく分かるかなと思うんですけど、
ガスが、ガスとか塵とかそういったものが
一箇所に集中して固まってお互い引っ張りあってくっついて、でそれがどんどんくっつく度合いが増えていって、重くなっていくとまたさらに周りのものを引っ付けて、
どんどんどんどん大きくなって重くなって、そして重力が強くなって、何かのタイミングで発火したこのようにその星の
核融合がスタートする。まあそんな流れですね。 つまりガスがたくさんある場所っていうのは、星が生まれるのには非常に適した場所であると。
そして銀河だったり銀河団っていうのはまさにその現場、ど真ん中っていう感じで、結局は銀河っていうのはそのガスとかも捕まえてられるような一つのデカい塊だからこそその存在が重要だったりもすると。
で特に銀河団の中心部っていうのは非常に高温のガス、これ1000万度とかっていうのが流ガスがあって、でただこれ非常に高温のガスっていうのはなかなか星を作るのには適していない。
なんかこう熱々の状態だと難しくて、そのガスが冷えていってその冷えていったことによってその場に
あの星ができていくと。なんか熱がある、高温すぎるとその一つ一つのガスの粒子みたいなのが元気すぎてみたいなのもあるし、なんかこう
ゼラチンみたいですよね。冷えて一つの塊になっていくみたいな。で、なので冷えていくことが非常に重要な一方で、
実際にそう簡単に冷えないんだよねっていう問題があるんですよ。 これがクーリングフロー問題っていうふうに言われていて、銀河団の中心にある高温のガスが
冷えて星になっていくはずなのに実際には冷えにくいと。でこれ、 僕がね専門にやってたX線天文学の分野での観測、この1000万度とかのガスって
X線をものすごく出すんですよ。 なのでこう
X線での観測とかで見るとそのガスの輝きっていうのが見えて、なんならどれぐらいX線が出てどれぐらい時間的に 温度の変化があったかとかもわかったりするので、X線で観測してみても
この冷えていく過程っていうのがなかなか見えてこない。 つまり結局は星が生まれられる現場なのに、星が生まれるような環境が整えられない。
なぜならガスが冷えないから。 でそのガスが冷えない原因なのがブラックホールっていう話で、ブラックホールから吹き出される
エネルギーとかが ガスを温める性能を持って冷却を妨げていると
いうふうに考えているのがこれまでの研究結果だったんですよね。 ただそんな中である銀河団を見てみるとガスがどんどん冷えて大量の星が生まれていることがわかったと。
つまり銀河団の中にもずっと加熱されているものもあれば、どんどん冷却されて星を作りまくっている そんな現場もあると。
でそれはじゃあなんでそういう状態が生まれているのかっていうのを、今回はその星が生まれる現場とかを見たり、ガスの温度が下がった時によく見える
赤外線の観測をするために、ジェームスウェップ宇宙望遠鏡という望遠鏡を使って、
その中で見える特別な光っていうので観測して、銀河の中のこのガスの冷却過程っていうのがどうなっているかっていうのを探してあげたんですよ。
でそうすると、まずガスが一気に冷えていることがわかったと。しかもこの冷えているペースとかを見るとなんかゆっくりじわじわ冷えているっていう感じではなくて
近年、近年って言っても本当に宇宙の年齢とかだから、何千年とか何万年とか何億年という可能性もありますけど、
それぐらい何千万年とかですね、数千年とか、そういったタイムスケールの中で急激な冷却が起こったっていうことがわかったと。
それはすごいって感じですよね。でしかもこの冷却の速度どれぐらいかっていうと、
1年あたりでガスが冷えて太陽ぐらいの大きさの天体が作れる個数っていうのが、これちょっと幅あるんですけど、5千個から2万3千個。
5千個から2万3千個ぐらいの太陽を作れるだけのガスっていうのが冷却していると。
じゃあなんで冷却したのかっていうところまでやっぱ研究者たちは踏み込んでいくんですが、
ブラックホール、近くにこれブラックホールまたあって、研究者たちが見る限りだとブラックホールから吹き出されているジェット、
ブワーって吹き出されてその周りの天体を吸い込みまくって、ブラックホールは越えていくだけではなくて、吸い込みすぎて外に向かって吐き出しちゃうみたいな。
車の排気ガスみたいなイメージで捉えるといいっていう話がよくあって、周りからどんどんエネルギーを取っていってブラックホールはエネルギーを増していきますと。
ただそのエネルギーの余剰みたいなやつを外に出さなきゃいけないからジェットを噴射する。
これが車でいうところの燃やした後にエネルギーの余剰分をどっか外に吐き出さなきゃっていうので、
エンジンのマフラーの部分から気流が出てるみたいな。あれをブラックホールだとジェット構造として見えて、もう本当に思いっきり外に向かって高速の何パーセントみたいな感じでドワーンって飛ばすんですよね、確か。
でこのジェットがガスを冷却する役割を担っているんじゃないかと。さっきはエネルギーを注入してるっていう話だったのに逆に冷却をするパターンもあるっていうね。
イメージとしてはブラックホールのから出ていくエネルギーっていうのがお風呂の追い出しみたいな機能をすることもあれば、単純にお風呂の中を混ぜる。
でそうすると暑いところと冷たいところが混ざって、暑いお湯もなんかこう冷えていくみたいな。そんな感じで全体が冷却されていって、冷却されていくと太陽みたいな星とかっていうのを作りやすい環境になっていくと。
いうのでブラックホール自体のエネルギーの強さ、そして周りに対して与える影響の強さっていうところがポジティブに働くしネガティブにも働くみたいな。
どっちがポジティブネガティブかちょっと宇宙空間で星を生み出すことが正義なのかどうかっていうのはまた別の話になってくるんですけど、
まあね、あのそういった作用があってブラックホールってやっぱりややこしい存在なんだなっていうのが、
なんかこう研究結果からわかってくるのは面白いポイントだなぁと思って今回ちょっとね、
Nature の論文でインパクトも結構強そうなので紹介させていただいたそんな感じになりますね。
はいということでぜひブラックホールってなんか孤高の存在だったり何でも吸い込むっていうだけじゃないんだなっていうのを
頭の片隅に入れといてくれたら嬉しいなと思っております。
はいということでじゃあ今回は以上にしていきましょうか。
次回ですね、次回ちょっと変わり種紹介していきたいと思います。
あの地球というのは磁気を持ってるじゃないですか。ね、地磁気ってやつですね。この磁気に対してカメ、
ウミガメとかね、カメですね。あのカメがめちゃめちゃ反応するというようなそんなね研究結果出てまいりましたのでこちらも
Nature の論文ちょっと紹介させていただきたいと思います。僕らも地球っていうね一つ天体の中にいるんでこの天体の
仕組みに生命が反応しているというのは結構面白い角度の研究だなと思うんで、こちらぜひぜひ楽しみにしておいてください。
ということでアフタートークいきましょうか。はいということでアフタートークでございます。
あのですね一つちょっと まだ書籍を手に取ってないもしくは本を読んだけど
どんなだったっけなーみたいななんか面白いところ抜粋して知りたいなぁなんていう人もいたら嬉しいなぁと思っ てちょっとねお知らせがございます。
何かと言うとですね、実は 現代ビジネスっていう講談社の
メディアがあるんですね。現代ビジネスというメディアがあるんですけどこの現代ビジネス になんとあのやっぱり宇宙がすごいの内容から一部抜粋した内容があの今まさに掲載
されているところになっております。 でですねまず
あの今公開されている記事一つあってこれがこれから超新星爆発が起きる 天文業界最大規模のフェイクニュースはなぜ広まったのか
っていう記事ですね。こちらですね あのまあ本読んでくれた方はわかるかなと思うんですけど
その 2019
違う2020年とかかな、はい、に あのベテルギウス爆発するぞみたいな話がフェイクニュースとしてバーって広まったんですよ
そんなことあるんだみたいなところだと思うんですけど 実は本当にあったとで僕はそれをリアルタイムで全部どうやって広がっていった
かっていうのを sns を追って見てたので それについての思い出みたいなところ本に書かせていただいたんですよね
でしかもこういうフェイクニュースみたいなのがどうやって世界中に広まっていくのか っていうような研究も実は僕仕事の中でしていて
その僕が大好きな データサイエンスとか ai とかと宇宙の話を組み合わせるっていうところの
まあ視点も組み込みながらちょっとお話しさせていただいている内容ですね なのでぜひぜひこちらはねみんなに知ってもらいたいなぁと思っております
なんかこの話改めてしてもいいかもしれないですね 明日のじゃあカメの話
明日カメ僕的にカメの話めっちゃしたいんで あのカメの話したらあさってこの記事の話しようかな
でこれもしね興味持ってくれる方行くれた人いたら あのまあぜひねポッドキャストから本になりましたやっぱり宇宙はすごい手に取ってもらいたいし
なんか改めて面白いなぁと思ったら本また読み直してもらうとか これは面白いよっていろんな人に伝えてもらうとかなんかそういうきっかけ作れたらいいかなと思います
ね まあもうあの一旦文字でなんかネットの記事で横書きで見るっていうのも結構感覚違うと思う
ので本でも楽しいなぁと思った人はですねぜひぜひこちらチェックしてみてください あの概要欄に貼っておきますねよろしくお願いします
ということであの まあやっぱり宇宙はすごいいろんな方に手に取っていただけて
10判もかかってアマゾンのレビューも伸びて アマゾンのランキングも意外と落ちずにねずっといるんですよ
なのであの続々と手に取ってくれているのかなと思いますが まあここでこういった記事が出ながら少しでもまた
やっぱり宇宙はすごい存在が知られるようなそんなタイミング作れたらいいかなと思っ てるんでぜひぜひあの記事のシェアとかしてくれたら嬉しいです
そんな感じでじゃあ今回は以上にしていきましょうか 今回の話も面白いなぁと思ったらポッドゲストアプリでフォローよろしくお願い致します
それじゃあまた明日お会いしましょうばいばーい