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2023-05-28 20:38

960. バージンオービット破産のその先【Rocket Lab】【大分宇宙港】

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、宇宙産業に暗雲が立ち込めているんじゃないか、
実際に破産してしまったアメリカの宇宙企業、 バージンオービットのその後、そんなお話をさせていただきたいと思います。
バージンオービットは大分県からも打ち上げをしようとしていたというところで、 日本の宇宙産業にもかなり関わっていた企業です。
そんな企業が経営が難しくなった結果、一体どういう未来があったのか、 そういったところを最新のニュースとともにお話ししていこうと思っております。
ぜひ最後までお付き合いください。
2023年5月28日始まりました、佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の梁が毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが960話目を迎えております。 こうやってね、毎日読み上げてはいるものの、数字が積み上がっていくのは個人的にすごく嬉しいなと思ってる。
まあなんか最初のエピソード番号は自分のためみたいなところも若干ありますね。 まあいいや、そんなことは。
でですね、毎日毎日更新しているわけなんですけど、宇宙話、基本的には1話完結でお話しさせていただいておりますので、気になるトピック、宇宙のね。
例えばなんだろうな、ブラックホールとか、まあそういったところ。 ブラックホールが一番宇宙話の中ではワードとしては人気かなっていう感じなので、まあそういったところから調べてくれたら嬉しいなと思っておりますので。
面白かったら是非フォローよろしくお願い致します。 ということで、
今日お話ししていく内容は、昨日は地球のお話でしたね。 地球を人工衛星で見て植物の熱中症を調べるっていう、そういうなんか不思議なというか、僕的には結構キャッチーで面白かったなぁと思った話なんですけど、
今回お話ししていくのは、もっともっと現実っぽい話。 こちらね、日本の大分宇宙港でも名前ががっつり上がっていたバージンオービットというアメリカの会社、宇宙企業ですね。
こちらが経営破綻したと。 で、その後一体どうなったのかっていうところで、事業の一部が切り出されて、
3つの会社に設備だったりとか、そういったところが買い取られた。 そんなお話をしていきたいと思います。
なので今回の話は、宇宙ビジネスのまさに過渡期にかかっている今。 一体宇宙開発どういう状況になっているのか。
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多分疑った目で見てる人も全然いると思うんですよ。
宇宙ビジネスそのものが素晴らしいんだ、みたいな話は別に僕も妄心的にするつもりはないんですけど、結構2022年はノリノリだったんじゃないかなっていうのを思うんですね。
それは宇宙話を聞いてくださっている皆さんの反応とか、あとは宇宙ビジネスカンファレンスとかっていうところに参加させてもらう。
今年も2023年の夏に行われるスペースタイドメディアパートナー出させてもらいますけど、
そういったところでの熱量とかを感じた部分を踏まえて、やっぱり2022年の勢いはすごかったなと思うんですよ。
そんな中で多方面、いろんなところで人工衛星打ち上げたり、ロケット打ち上げたりっていうそういう場面がありました。
そんな中で今回お話しするバージンオービットっていう会社は、ロケットを打ち上げていくっていうような、そういうサービスを展開していた会社ですね。
で、ここが打ち上げの失敗だったりとか、研究開発だったりとかっていうお金諸々がかなりかかっていて、
事業化、事業としてうまく立ち回ることができなくなってしまって、経営破綻になってしまったというような、そういう状況なんですよね。
で、こういうエピソードって、多分みんな不幸な話が好きだから、目にした人もいるんじゃないかなと思うし、
そんなにやるんだってぐらいテレビでもやってたかなっていう印象です。
で、このバージンオービット、どういうサービスを展開しようとしていたかというと、
みんなが想像しているような、ロケットの発射台からバーっと煙を巻き上げて、縦に細長いロケットが飛んでいくみたいな、
そういったサービスではない宇宙を目指し方ですね。
どういう風に行うのかというと、ボーイング747っていうジャンボジェットを用いて、
その下にロケットをくっつけるという状態ですね。
で、その状態でまず空に飛び立つんですよ。
で、空に飛び立っていって、普通のロケットだったら真上に垂直に飛ばしていくのに対して、
ロケットをそこから切り離して水平に飛ばしていくっていうような、そういう技術の展開の仕方をさせようとしていたのが、
このバージンオービットという会社なんですね。
つまりこれ、縦に飛ばしていくロケットと違って、飛行機で飛ばしていくっていうところで、
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少しみんなの感覚の中でも、最初のところで爆発するロケットとか見るから、
ある程度のところまでノウハウがたまってる飛行機で行けるんだったらいいじゃんっていうような発想になると思うんですよ。
そこは結構メリットとしては大きかったりするし、
ただね、いろいろ話を聞いてるとメンテナンスコストとかがすごいらしいんですよ。
ボーイング747ってもう動いてないのかな?っていうので、それを維持するための維持費みたいなのがすごいかかるらしいんですよね。
そういうのはさておき、とにかく飛行機で飛ばしていくっていうところがユニークなポイントとして挙げられていた。
その上で飛行機で飛ばすってことは何ができるかっていうと、空港を利用できるんですよね。
そこで日本国内でも展開が予定されていたのが大分宇宙港です。
これは大分空港っていう大分県にあるでっかい国際空港だったかな?があるんですよ。
そこの滑走路を使うことで、そこをそのまま宇宙の入り口、窓口にしてしまおうっていう構想があります。
実際に今も動いていて、大分県の方、ゲストに何度か出ていただいたこともありますね。
それで大分県っていうのは宇宙圏としていろいろ展開をしていく。
そんな中でバージンオービットとは結構がっちり組んでいろいろ進めていたわけですよ。
やっぱり滑走路を使って、既存の空港を使って宇宙港を建設するっていうところのテイストと、
このバージンオービットのコンセプトっていうのが一致しているっていうところが大きいですよね。
もしかしたらそこありきでスタートしたプロジェクトなのかもしれないですけど、
そういったところで宇宙港っていうのが計画されていました。
そこが今回かなり影響を受けたんですよね。
やっぱり大分県から宇宙に物を飛ばしていくっていうような輸送手段の一つが立たれてしまったっていう状況なので、
これから大分の宇宙港どうなっていくかっていうのは、まだちゃんと声明が出てからなのかな。
もしですね、大分県の方、前にも出ていただいたことありますし、
説明したいっていう部分も、説明するような機会っていうのも、もしあったらいいなって思ってくださっていたら、
宇宙話にもまたゲストで来ていただいて、今どんな感じなんですか?みたいな話聞けたら嬉しいなと思っていたりします。
しゃべりづらいこともあるだろうしなと思うんですけどね。
みんな気になっているのであればぜひコメントとかで教えてくれたら嬉しいです。
で、そんな中でこのバージンオービットっていう会社が、もう経営が難しくなってるっていう状況になっていて、
じゃあこれがどうやって再起していくのか。再び起き上がるの方の再起ですね。
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っていうところで、いろんな考えが巡っていたんですよ。世の中では。
例えばどっかの会社がバージンオービット全体を買い込んで、それでまたそこの再び宇宙を目指していくっていう流れになるのか、
はたまたもう本当になくなってしまうのかもそうだし、あとは部分的に吐き出していくような形で、
いろいろこうやっぱ研究開発進んでいたから設備とかがたくさんあるんですよ、アメリカに。
そんな中で切り出して売っていくことで負債をなくしていこうみたいな、そういったところの動きになるのかみたいな、
そういうオプションがいくつかあったんですけど、そんな中で今回発表された内容によると、
宇宙系の企業だったりとか航空系の企業の3社にそれぞれバラバラで買い取られたっていうところがニュースとして出ておりました。
で、これ3社どんなところなのか、でいうと1箇所は多分みんな宇宙話のリスナーみんな知ってるんじゃないかなっていうところ。
で、もう2社はなんか聞いたようなとか、そういう会社があるんだとかっていうような感じかなと思います。
まず1社目が有名なところ、ロケットラボですね。これは宇宙話でもたびたび登場してるかなと思います。
それこそ一番最近だと、地球の気温だったりとか、そういったのを観測するために打ち上げたトロピックスっていう話、
っていう人工衛星というかプロジェクトの話をさせていただいたと思うんですけど、それを搭載していたロケットですね。
黒いシックなかっこいいやつです。覚えてるかなみんな。ぜひですね。エピソード番号ちょっともう忘れちゃったな。20個ぐらい前だと思います。
そんなところで紹介したロケットラボがまず結構大きい設備っていうのを買い取っていったと。
で、ロケットラボはバージンオービットが持っていた主要製造施設だったりとか、そこに含まれる機材とかですね。
その辺りっていうのを買ったっていうふうに言われています。で、これの価格が…
あ、やばい。さっきまでメモ残しといたんですけどね。まあちょっと…うわぁ探さないと全然わかんないわ。申し訳ないですね。
こうやって毎日やってるんですけど。ロケットラボがこれ1610万ドル。日本円にすると20億円ぐらいですかね。
21億円とかか。っていうようなぐらいで落札したというところで、このロケットラボに関してはこれを買い取ったところによって何をするか。
バージンオービットの事業の一部を自分たちのに使うかっていうと、どっちかっていうとそうではなくて、ロケットラボが開発しているニュートロンっていうロケットがあるんですよね。
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これの開発を支援するために利用するというふうに言っています。で、このロケットラボっていうのは、本社がここの設備のすごく近くにあるんですよね。
カリフォルニア州のロングビーチにあるこのバージンオービットの製造施設っていうのを落札したオークション形式で落札したって話なんですけど、
この数ブロック先に本社と今までロケットラボが抱えていた生産施設っていうところを構えているっていうところなんですよ。
なので、ロケットラボとしてみれば多分結構いい設備が破格で手に入れることができたみたいな、そういう感じなんじゃないかなと思うんですよね。
自分たちの会社もそうだし、既存の生産設備の近くにあって、なおかつ宇宙企業の、しかもロケットの打ち上げっていうところを行ってた会社の主要施設なので、
これは結構シナジーが生まれるというか、ものすごく立て付けとしてはいいんじゃないかなと思うんですね。
ここが一つ買い取った会社として知られております。
で、もう一社がバスト社、バストっていう会社で、これは宇宙ステーションを開発しています。
こういったところ、最近僕民間宇宙ステーションの話よくすると思うんですよ。
そういったところを開発しているバストっていう会社が落札をしたと。
で、これの落札価格が、そもそもカリフォルニア州のモハーベっていうところにある試験場だったりとか、そこにある設備とかっていうのを270万ドルで買い取ったと。
これが3億円、ちょっと3億5千万ぐらいかなっていうぐらいになってる。円ですね、円にすると。
円換算するのもなんかもう最近ナンセンスなんじゃないかな、ちょっと思ってるんですけど。
ね、なんか、うん、まあいいや。ドルでね、数えたほうがなんか色々と共通認識を生みやすいんじゃないかなと思いつつ。
まあなんか数字で出たらわかるけど、音声だけだったらやっぱ円で聞いたほうがピンときますよね。
大体そのぐらいです。バスト社、民間宇宙ステーションを作ってる会社はバージンオービットの設備、モハーベ州にある設備っていうのを270万ドル、3億5千万円ぐらいで落札したというところになってます。
で、そして最後、もう一つ、もう一社がストラトロ音痴システムズっていう会社ですね。
僕これ、このタイミングで初めて知りました。ストラトロ音痴システムズ。
もしかしたら有名だったのかもしれないですけど、多分僕のね、調査不足って感じなのかなと思うんですよね。
で、これはバージンオービットの主要打ち上げ機構になっていたジャンボジェットですね。
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これがボーイング747とその関連機器を買い取るっていう形で1700万ドルっていうところを支払ったというところですね。
飛行機の相場ってどんぐらいなんですかね。そんなもんなのかなっていうところです。
それこそ21億円とか、22億円ぐらいかなっていうような感じになりますね。
そういった感じで、この会社ストラトロ音痴システムズは、
ア音速だったかなの移動、つまりだから航空機みたいなのの新時代の新しい移動手段みたいなところを開発するための
事業をどんどん展開している会社だっていうところで、これも結構、
極超音速機かっていうところになるので、そうするとめちゃめちゃ速い移動ができるんですよね。
ロケットで移動するぐらいのそういう感じの勢い。
昔は音速で移動するようなア音速移動機みたいなのがあったんですけど、
コストメン、コンコルトだったかなっていうアメリカのやつで、ものすごく速い。
ニューヨークロンドンスパーンって飛んでって、普通に止まろうと思っても止まれないから、
機体が半分に折れ曲がって空気抵抗で減速するみたいな。
これもコストの面で運用が断念されたらしいんですよ。
めちゃめちゃ速くニューヨークからロンドンとかを移動できる代わりに、
バカみたいなお金がかかるっていうね。
確かそういうのもあるんで、なんかそういう地球から出ようとしている動きだけじゃなくて、
地球から出れるんだったら地球上をもっと速く移動できるのもありだよねっていう発想で、
動いてる会社とかもあったりするっていうところで、
僕たちの移動手段の常識っていうのはこれからどんどん変わっていくんだろうなと思わされる。
そしてそこに、お金を出してでもそういう設備を買い取りたいと思う会社がいるっていうところで、
なんか宇宙産業って、ここをっていう言い方だとなんかおったかく止まってて嫌ですね。
宇宙産業ってなんか独自のプラットフォーム的な感じがするじゃないですか。
けどそこに隠されてる技術っていうのはやっぱり他の分野でも応用できる。
それこそ宇宙開発の技術から製品化したものとかってよく聞くじゃないですか。
何があったかな。
テンピュールとかそうか。テンピュールの枕とかもそうですよね。
そういったところとかもあったりするから、宇宙開発ってガンガン進めていったら育っていく技術ってあるので、
なんかこう破産した終わりみたいな見方じゃなくて、
そういうじゃああの技術は他でも使えるからここが買えばいいのにみたいな発想っていうようなのができる人とかが
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宇宙関連の宇宙業界にもいて、外の業界にもいてみたいなことになると、
逆にいい循環で業界回っていくんじゃないかなってふと思いましたね。
今回の売却先とかを見てると。
なかなか面白い流れだし、それこそ2022年イケイケだった宇宙開発が
ちょっと2023年厳しい時代やってきそうっていう話をよく聞くので、
そういった中でどういうとこが生き残って、どういうところが新しくチャレンジをしていくのかみたいなところっていうのは
宇宙話でも注目していって、できれば本人と呼んでとかそういったところで話していけたら嬉しいなと思っておりますので、
これからもぜひ楽しみにしておいてください。
ということで今回はアメリカの宇宙企業バージンオービット破産に際して、
設備だったりとか機械っていうのが部分的に分割されながらオークションで落札されていったという話をさせていただきました。
この結果バージンオービットはもう経営を継続するっていう見通しはなくなったっていうところになるので、
資産売却が終わった後に事業が終了するという形になります。
まあ一時代が動いたと思ってね、宇宙話聞いてるみんなにはそこだけ頭に入れておいてくれたら嬉しいなと思っております。
ということで今回は以上にしておきまして、次回はですね、次回はいみんな大好きブラックホールのお話ししていきたいと思います。
これ僕も結構ワクワクしたなと思った内容で、ブラックホールの周りに惑星はできるのか。
そんなお話ですね。
惑星ができる場所には塵がたくさんある。つまり星の材料になるものがたくさんなければいけないんですけど、
ブラックホールの周りにもかき集められた材料めちゃめちゃあるじゃんみたいな。
じゃあそれ使って惑星できないのかなっていう研究が行われていて、これかなり面白いのでぜひ次回も楽しみにしておいてください。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のSpotifyアプリでフォロー、フォローボタンの下にある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
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それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
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