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2023-05-06 21:38

938. 宇宙飛行士の作業料は時給550万円!?JAXAのメニュー表大公開【国際宇宙ステーション】

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙ばなし。
今回は、宇宙飛行士の時給は550万円だったJAXAが公開している国際宇宙ステーションの中にある日本の実験等の利用メニュー表が公開されていたので、
今回はこちらを基に、宇宙で実験するのやっぱり高いなっていう話と、
この先、いろいろ民間の宇宙ステーションとかが出てくる中で、世界がらっと変わってきて面白くなるんじゃないかなっていうところのお話、
これを組み合わせて、宇宙話的な目線でいろいろお話ししておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
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2023年5月6日、始まりました。
佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが938話目を迎えております。
基本的には1話完結なので、ゴールデンウィークで初めて宇宙話聞いてみたなっていう方はね、
ぜひ気になるタイトルのところから聞いてもらうのがいいかなと思ってます。
宇宙について興味のある部分から楽しんでいただいて、もし面白いなと思ったらぜひフォローとかしていただけたら嬉しいなと思っております。
そんな感じで、毎日毎日やってるわけなんですけど、
今回お話しするのは宇宙飛行士の時給ですね。
これがなんと550万円もするというところをお話ししていきたいと思います。
いやすごい、これはすごい、ちゃんとこんなに金額乗ってるの。
JAXAのホームページにあったんだっていう衝撃が強かったので、今回はちょっとこちらについて紹介していこうかなと思ってます。
単純に宇宙飛行士の時給めちゃめちゃ高くないっていう話がしたいんじゃなくて、
今回の主な話の内容っていうのは国際宇宙ステーション。
国際宇宙ステーションって地球の周りをぐるぐる回っている宇宙の建造物といえばこれみたいなザーなやつあるじゃないですか。
あれを国際宇宙ステーションって呼んでいて、英語だとインターナショナルスペースステーションって言って略称だとISSって言われますね。
よく宇宙関連の仕事をしている人はISSとか言うことが多いかなと思います。
宇宙兄弟の漫画とかでもそうやって出てくることが多いかな。
で、あれって何なのっていう、そこが一番多分気になるポイントだと思うんですよ。
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国際宇宙ステーション自体は知ってるけど、そもそも何なんだろうみたいな。
例えば近い記憶でいくと前澤さん、ZOZOの前澤さんが滞在したのも国際宇宙ステーションだし、
あとは基本的には宇宙飛行士の人が何か無重力状態で映像とかお届けしてくれるじゃないですか。
あれって実は全部国際宇宙ステーションっていう施設の中から届けられているものなんですよね。
で、あれが地球の周りをぐるぐる大体90分で一周するっていうような形で回っていて、
っていう状況の中に大体宇宙飛行士が常に5人ちょっとぐらい乗っているような状態かなというようなところです。
あれが何なのかっていうところを言うと、あれって結局は巨大な実験施設なんですよ。
一個でっかい研究所というか研究施設が一箇所宇宙空間に漂っているっていう捉え方をするのが一番いいのかなと思います。
名前の通りで世界中様々な国がお金を出して運営していて、それぞれの国のモジュールって言って、
国際宇宙ステーションってすごい言い方悪く言うと杉ハギな建物みたいな状態なんですよ。
軸みたいなのがあって、そこに対して日本の長い筒みたいなのをガチャンってくっつけるみたいな。
アメリカの筒をガチャンガチャンってくっつけるみたいな。
で、ロシアのがついてカナダのがついてみたいな。
そんな感じで一つの施設として成り立っているみたいな状態なんですよね。
そういう国際的な協力の上で成り立っているのが国際宇宙ステーションであると。
で、じゃあこれどんなことをしているのか。
これまで宇宙飛行士の方、特に日本の宇宙飛行士が打ち上げられるときに、
宇宙飛行士の仕事ってこんな感じなんだよっていうところで、
結構散々国際宇宙ステーションが実験施設であるっていう話をしてきたと思います。
ぜひですね、この話題気になるなと思ったら、
宇宙飛行士の方の名前とかでポッドキャスト検索してくれたら出るかなと思うんですけど、
そうやって実験どんどん繰り返していくっていうところで、
例えば物を燃やしてみたりだとか、薬を作る材料をちょっと無重力で作ってみたりだとか、
っていうような、いわゆる実験っぽい船内でやることもそうだし、
あとは、ちっちゃい人工衛星を軌道投入する。
だからロケットで人工衛星打ち上げて、地球の周りに乗せるっていう感じではなくて、
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一旦国際宇宙ステーションに乗っけちゃって、そこから排出していく。
ポシュポシュみたいな。
海の上にV乗せるとか、そういうようなイメージが近いのかな。
船乗って、じゃあここにマークしたいから、ここにV投げる、ここにV投げる、
みたいなのをよくやってたりするじゃないですか。漁師の人とか。
そういったイメージで、ちっちゃい人工衛星を地球の周りの軌道に入れていくっていうサービスを行っていたりだとか、
あとはもっと外側。
宇宙ステーションって一個建物だから、外壁みたいなところがあるじゃないですか。
外壁の部分も有効活用しようっていうところで、外にもいろんな装置が乗ってるんですよね。
簡単に言うと、宇宙空間を撮影したりだとか、あとは地球を撮影したりだとかするための機器がたくさん付けられてる。外側にも。
本当にツギハギの建物って感じがするじゃないですか。
僕自身も、日本のモジュールっていうところが希望なんですけど、
その希望っていうところの外側についている前天X線監視装置、機師って呼ばれるものを
運用とかデータ分析とかっていうのをずっとやっていて、6年ぐらいやっていて。
そことさらに国際宇宙ステーション、さっき言ったみたいにアメリカのモジュールもあったりするんで、
アメリカの方に新しくついた実験装置と日本の実験装置っていうのを組み合わせるとめっちゃ面白いことできそうだねっていう研究のもと、
NASAに遊びに行ったっていうか、研究しに行ったというかっていうような感じになってるみたいなので、
国際宇宙ステーションっていうのは国際交流も盛んに行われるプラットフォームにもなっていると。
そんな中でJAXAは、じゃあこの国際宇宙ステーションの日本のモジュール、みんなに使ってほしいなっていう発想になって、
じゃあもうお金払ってくれたら使わせてあげるよっていうような有償、有料のサービスっていうのを展開しているんですよ、実際。
これの使用料っていうのがいろいろJAXAのホームページに書いてあって、僕この具体的な金額知らなかったんですけど、
そこに宇宙飛行士の作業料っていうのが1時間あたり550万円っていう形で計上されてるんですよね。
これがタイトルに載っている、宇宙飛行士の時給が550万円であるっていうところの根拠ですね。
他にも、もちろん宇宙飛行士がいるっていうだけではどうにもできないので、
じゃあ一体どういうお金がいろいろかかって、
賞味、国際宇宙ステーションで実験しようとするとどのぐらいのお金がかかるのかっていう話が結構重要になってくると思うんですよ。
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これですね、面白いですね。
本当に結構大がかりなものになると数億円以上かかる。
ただ、宇宙飛行士の作業も含めで、ある程度ちょっと形が定まっているものに関しては、
だいたい数千万円から数億円ぐらい。
もっと安いプランというかもあって、
だいたい数十万円から数千万円ぐらいっていう規模で、
例えば、もともと国際宇宙ステーションにある実験装置を使いますだったりとか、
あとはそんなに複雑じゃない機材っていうのを打ち上げますとか、
あとは、軌道上で実験することが過去に何回か行ったことがあるようなものだったりして、
比較的シンプルなものっていうのは数十万円から数千万円でできるというところ。
ただ、これってやることによって全然内訳が変わりそうじゃないですか。
そうだと思うんですよ。
それぞれ一体いくらぐらいかかるのか、お金が。
これね、もちろんいろいろお金はかかるんですけど、
例えば打ち上げ費用。
メニューに書いてあるんですよ、これ。
あとで概要欄にも貼っておくので、
概要欄のところからぜひ本当に気になる数字あったらピックアップしてほしいんですけど、
誰でも使えるっていうのはメリットですよね。
打ち上げ費用。
これ1kgあたり330万円。
1kgのものを打ち上げるのに330万円かかると。
100kgのおじさんを持ち上げるのにはこれにかける100ってことですよね。
だから3億3千万円かかるみたいなね。
例えばですよ。
で、あとはそれを回収する費用。
これびっくりですよ。
打ち上げ330万円1kgできるのに回収するのには550万円かかるんですって。
ねえ。ねえって感じじゃないですか。
すごいなあと思って。
なんかでも最近そんな感じですよね。
物を買うよりも捨てるときの方がお金かかるみたいな。
素材ごみスタイルみたいなね。
素材ごみは回収するときの方が安いか。
まあそんな感じになっていると。
で、宇宙飛行士の作業料。
550万円時間でね。1時間あたり。
で、あとは軌道上の保管料。
国際宇宙ステーションの中で物を何か保管しておくっていうところ。
これはね、比較的優しい。
これもあれだな。
惑わされてるな。
1リットルの物を1年間保管しておくのに25.6万円。
まあ1リットルだけの物を持っていくことなんかないですもんね。
水1リットルで1キロだから。
水1リットルを持ち上げていって1年間宇宙ステーションに置いておいて戻すだけでも
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330万円まず打ち上げでかかって回収して。
これで550万かかるからこれで880万ですね。
で、25万円の保管料がかかってだいたい900万円くらい。
水1リットル持っていくだけで1年間宇宙ステーションに置いておいてよっていうだけで
これ900万。
やばいですね。やばいですよね。
で、あとは冷凍保管するとかっていう機能を使おうとするとこれ10倍まで跳ね上がって
4ヶ月しかも10倍どころじゃないな。
30倍くらいかになってくると。
1リットルの物を4ヶ月間保管しておくだけで393万円というところですね。
すごいすごい。どんどん加算されていきます。
だからこれ水を持っていくだけならまだしもちょっと凍らしたいなみたいなった場合っていうのは
プラスじゃあ393万円かかりますみたいな。
もうわけわかんないですね。
結婚式の見積もりみたい。
で、あとは通信料。
通信料これ地上と通信したりするとか
じゃあそれこそ映像を届けるとかっていうのもできるかと思うんですけど
これは面白いですね。
3G回線ぐらいの細いやつを1時間使うだけで6200円と。
やばい。割高じゃないように聞こえてくる。
だって1ヶ月光回線低額で使っても4,000円5,000円じゃないですか。
そう考えたらね。
高いですよね。1時間って。
3Gのおそうおそうのやつで6200円ですよ。1時間だけで。
そういった感じになってくると。
明記されてるメニューはこれぐらいなんですけど
これ以外にもいっぱい入ってくるんですよ。
JAXAがこういうのにいろいろ作業してくれるわけじゃないですか結局。
そうするとJAXAの人権費、外部委託費、一般管理費、技術費がかかってくる。
そしてそこに対して合計にさらに消費税10%がかかってくると。
1億円の10%がかかってくる可能性もあると。
ひーって感じですね。
その消費税すごいなみたいな。
どこかの生活を支えてくれるんじゃないかみたいなぐらいの値段になってくるみたいな。
そういう値段設定になってます。
ただ、今の話聞いた感じだとまず宇宙飛行士の作業量すげーなっていうところもそうだし
そもそも高すぎやしませんかと。
高すぎるじゃないですか。さすがに。
打ち上げ費用330万、回収550万、宇宙飛行士550万時給みたいな。
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冷凍保存した方400万払ってくださいみたいな。1リットルあたり。
はーってなるけどこれ安心してください。
これね結構宇宙ビジネスとかやられてる方も聞いてくれてたりするし
そういう人たちはこういうメニュー知ってるのかなと思うんですけど
ちゃんと最後に弱さ優しい注意書きが書いてあります。
注意書き。持続的なLEO利用事業。これだからローなんちゃらオービットですね。
言い忘れちゃったな。こういうのすぐあるんですよね。
とにかく国際宇宙ステーションが回っているような
その90分で一周しているような、そんな軌道ですね、そのあたりを
地球低軌道っていうんですけど、ローアースオービットか
っていう感じになるんですけど、このLEO事業を目指す
初めての利用者だったりとか、人工衛星打ち上げたいですとか
そういうことですね。あとは日本国内の大学や公共機関による利用
そして日本国内の大学と教育機関、学校法人ですね
とかや非営利団体、NPOによる利用っていうのは割引制度がございます。
そしてなんとこの割引制度は打ち上げの重量から加算して
全リソースの70%から90%を値引きしてくれると。
すごい。すごいですね。
一般企業が手を出そうとすると、初年度だったら大丈夫なのか
初めて使うとか、あとは持続的なLEO事業だから
これから定期的に人工衛星打ち上げていく予定ですみたいな
会社の中でもちゃんと倫理通ってますみたいな
今後10年間にわたって3回人工衛星飛ばすはずなので
ちょっと安くしてくれないですか。あ、わかりました。
90%オフですみたいな。そういう感じでできるらしいんですよ。
あとは大学期間とかからやっぱ使うのが多かったりするから
今まで全部いろいろ数えてたものに対して
まあ本当に10分の1とかのお金になる可能性があるというところで考えると
数千万円だと思ってたものが数百万円でできるというところを考えたら
ちょっとは利用促進になるんじゃないかなと思うし
まあ宇宙ビジネスとかやってるところだったり
あとは大学の研究室レベルでいうと
いわゆる科学研究費、科研費って呼ばれるところで
人工衛星打ち上げようとしてるところだと
だいたい1億円ぐらいの予算を引っ張ってきたりできる人が多いんですよね
それぐらいないと逆にできないみたいな
1億円とか2億円とかそういう規模を持っていて
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実験開発していって打ち上げ費用もそこからかなおうとして
人工衛星そこから放出してもらうだけだから
数百万円数千万円弱さに払えばいけるみたいな
そういう状態になるんじゃないかなっていうのがイメージですね
だからこう考えていくと
ちゃんと真摯に宇宙空間を利用していこうとしている団体には
しっかりとした割引もあるし
そこの審査通れば
そこまでハードルの高い式の高い実験でもなくなっているのかな
っていうようなのが状況としてあるかなというのが
個人的な感想としてありつつ
ただ2030年で一応国際宇宙ステーション運用終了っていうところが
見込まれている状況なんですね
ってことはその後実験する場所ないってなりそうですけど
ポッドキャストでも過去何度か話してるみたいに
今民間の宇宙ステーションっていうところに注目が集まってます
民間の宇宙ステーションが今どんどん打ち上がっていこうとしている中で
そうするとそれぞれ特色出してきつつも
ビジネスの場として使われてくる
そうなると価格競争が起きたりしたり
あとはいろんな企業が宇宙での実験に手を出し始めると
どんどんどんどん売上が上がっていく
そうするとまた料金形態変わってきたりとか
また次の実験施設宇宙ステーションみたいなのができたりとか
っていうところのサイクルが回ってくると
これから結構面白い世界広がってくるんじゃないかなと思っていて
なので前に純レギュラーのヒロいますね
最近ちょっと忙しそう本当に日本にいないですよね彼
だから出てもらえてないんですけど
世界中で注目度集めてるのやっぱ民間宇宙ステーションだよ
っていう話一回してもらいましたけど
そういったところが結構面白くなってくるんじゃないかな
というのがこのお金見つつ世界の動き見つつ
宇宙話的な見解はそんな感じになるかなと思ってます
なのでこういう話をちょっとこれね保存とかしといてもらって
僕これからもどんどん民間宇宙ステーションの話とかしていくので
そこから一回ここに立ち戻ってきてもらって
こういう差があるんだみたいなところを理解してもらえたら
すごい面白いんじゃないかなと個人的には思っております
そんな感じで今回は国際宇宙ステーションの
日本の実験棟を使うのに一体いくらかかるのか
宇宙飛行士の時給は550万円だった
そんなお話をさせていただきました
次回はですね小惑星リュウグーのお話
つまりみんな大好きハヤブサ2の話ですね
これまた新しい研究結果出ていて
ネイチャーアストロノミーというまたこれまた権威のある雑誌に
研究成果が出てきたというところをお話しさせていただこうと思っておりますので
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明日の回も楽しみにしておいてください
今回の話も面白いなと思ったらお手元のSpotifyアプリで
フォローボタンの下にある星マーク
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番組の感想や宇宙に関する質問については
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宇宙が漢字で話がひらがなになってますので
じゃんじゃんお寄せいただけたら嬉しいです
それではまた明日お会いしましょう
さよなら
21:38

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