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2023-05-27 21:09

959. 人も植物も暑いのはヤダ。宇宙から熱中症を診断する衛星

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。 今回は、植物も熱中症になる。
宇宙から見た、人工衛星のデータから分かる、 日本の植物の熱中症度合いってどれぐらいなんだろうっていう、そういうお話をしていきたいと思います。
植物も人間みたいに暑いとバテちゃうらしいですよね。 バテちゃうと光合成が止まってしまう。
そんな様子が、宇宙から見た画像から分かったというところで、 そのあたりをそれに使われた人工衛星、
ひまわりの話だったりとかも含めお話ししていこうと思っております。 ぜひ最後までお付き合いください。
2023年5月27日始まりました。佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに天文学で博士号を取得した専門家の梁賀が毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが959話目を迎えております。 毎日更新しているわけなんですけど、基本的には1話完結。
そんな感じでお話ししているので、気になるトピックだったり、気になる宇宙のワードとかですね、 そこから聞いていただけたら嬉しいなと思っております。
そこからが一番楽しめると思うんでね。 でですね、面白いなと思ったら是非フォローの方もよろしくお願いします。
ということで、昨日はもうみんな大好きなブラックホールの話をさせていただきました。 ブラックホールの時ね、みんなよく聞いてくれるんですよ。
だからこれはと思って紹介させてもらったんですけど、どうですかね?イメージつきましたかね? ついてたらすごい嬉しいなと思うんですけど、そんな感じで今回お話ししていくのは、また地球に戻っていきます。
これ面白いですよね。前々回は地球、前回はブラックホール、そしてまた地球に戻ってくるというところで、 身近なところでも宇宙楽しんでいきましょうという感じになっています。
今回は、宇宙から見る植物の熱中症に関するお話をしていきたいと思ってます。 これねー
ワードがめちゃめちゃ良くないですか? なんかこう植物も人も同じなんだなっていうのがすごく伝わるような、そんな見出しになってる。
しかもこれプレスリリースそのままこんな感じなんですよ。 気象衛星で植物の熱中症を診断するというところで、千葉大学から出た研究なんですよね。
で、これ何をしたかっていうと、簡単に言うと日本の上空から日本を特化してみる気象衛星、 日廻りっていうのがあるんですよ。その日廻り8号の観測したデータを用いたところ、
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植物って実は熱さにめちゃめちゃ弱いっていう、そういうところが分かってきた。 そんな話をしていければというふうに思ってます。
実際にこうやって植物の研究とかっていうのは、 地上で普通にやるのが一般的っぽい感じするじゃないですか。
それだと見れる範囲とかが限られてしまうんですよね。 それに対して今回は宇宙から植物全体を見てあげる。
それによってどのぐらいの規模でデータが取れるかっていうと、 データこれ見ていくと面白いのが、日本全体でこうなってるっていう日本列島の分布に対して
色分けをしていくみたいな、そういったところが 出されるのは結構面白い部分ですね。
これって宇宙からじゃないと絶対にできないじゃないですか。 宇宙から日本を俯瞰してみる、しかも高性能の衛星データを使うっていうところが
今回の研究を成功させている要因なのかなと思っていて、 そこをちょっと背景からどんどんお話ししていければっていうふうに思ってます。
今回は植物だったり、あとは気温だったり、光合成だったりとか、 そういった話出てくるんですけど、それ以前に
今回の研究に使われた人工衛星、 日回り衛星と呼ばれるやつですね。こちらをちょっと紹介していきたいと思います。
これ日回り、聞いたことある人はあるんじゃないかなっていう。 聞いたことある人は結構多分、宇宙痛かはたまた気象痛って感じですかね。
正式名称は今動いてるやつだと日回り8号とか、日回り9号とか。 日回り9号が原液だったかな。
っていうので、出ているものであると。 これ作るの結構大変らしくて、面白かったですよ。
こんなに調べることないってぐらい日回り衛星調べてみたんですけど、 170億円ぐらいかかるらしいんですよね、1機。
結構すごいなと思ってて。 一体どんな目的のために打ち上げられてるものなのか。
っていうところで言うと、これ地球の気象観測だったりとか 気象予報っていうののために設計されているっていうところなんですよね。
気象予測とかっていうのが話になると、やっぱり天気だったりもそうだし、雲の状況、
台風の進路だったりとか、気温もそうですね。 もろもろそういったところを見ることができる。
そしてそのデータを使って気象予報に役立てたりとか、 あとは災害予測っていうのもできますよね。
そういったところの対策に使われていたりもするというところがあります。
多分、リアルな宇宙からの人工衛星っぽいビューで、 台風の進路見たりとか、雲の動き見たりだとか、
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ああいうのに使われているのは、 まあ、ひまわりのデータのことが多いかなと思いますね。
しかもこのひまわり8号、ひまわり9号っていうのは、 もう日本の気象に特化した人工衛星なんですよ。
ほぼ日本しかとっていないって言っても過言ではなくて。 で、それどうやって行っているか。
これ、人工衛星っていろんなところを回ってる、 その高さによって軌道の名前が決まってるんですよね。
一番有名で一般的なのは、やっぱり 低軌道って呼ばれるところ。
ここには国際宇宙ステーション、宇宙飛行士が滞在している あれが回っていたりとか、
あとはちっちゃい人工衛星とかも 比較的そこを飛んでることが多いかなと思うんですけど、
それらが回っているところで、大体90分で地球の周りを一周する みたいな形でぐるぐるぐるぐる回っていたりする。
そういうのが、この 一般的な人工衛星の軌道だったりするんですよね。
それに加えて他にもいろいろ軌道っていうのがあって、 そのうちの一つがこれ、静止軌道と呼ばれる部分です。
静止軌道。地球の静止軌道っていうところに乗ってると何が起こるか。
これ簡単に言うと、赤道の上を回ってるみたいなイメージ。 しかも地球の時点と同じスピードで。
分かりますか、どういうことか。 静止軌道っていう名前の通りで、
どこから見ても、いつも同じ位置にいる人工衛星の軌道なんですよ。
地球が24時間でグルッと一周しますってなったら、 それと全く同じスピード。
全くって言うと科学的には語弊があるかもしれないですけど、 同じスピードで回っていく。
しかも、時点している面に対して、 つまり赤道上をぐるぐるぐるぐる回るような感じになってるんですよね。
そうすると、日本から見た時も、 ある一定の場所にずっとある人工衛星っていう見方ができる。
人工衛星側から見ても、この位置にいれば、 ずっと日本を観測できるっていう位置が確立されるんですよ。
これによって、まず観測頻度っていうところを 気にしなくて済むんですよね。
なぜか。例えば国際宇宙ステーションとかだと、 1、2ヶ月に1回ぐらい、宇宙好きの人だったらTwitterのタイムラインとか、
あとはウェザーニュースとかでも流れてくるかなと思うんですけど、 国際宇宙ステーション上を通りますみたいな。
19時、東京は19時、大阪は18時40分みたいな。 時間どっちが先だったか忘れちゃったんですけど、そういうのになると。
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で、あれって毎日毎日は起こらないですよね。 定期的にそのイベントが現れる。
で、その理由は、地球表面から見ると、 国際宇宙ステーションとかっていうの、低軌道の人工衛星たちっていうのは、
なんか、でたらめにぐるぐるぐるぐる回っているように見えるんですよ。
宇宙規模で見ると、実はでたらめではなくて、 結構規則的に回っていたりするんですけど、
まぁ、分かんないじゃないですか。そんなの。 宇宙側から見るなんていうことしないのでね。
だから、基本的にはぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ回ってると思っておいてください。
そうすると、地球上いろんなところを回ってるから、 日本の上を通るタイミングなんていうのは、結構限られちゃうんですよね。
結構限られちゃうと。 そうすると、じゃあ、日本でこの間台風あったけど、次数週間後に来たらもうなくなってたみたいな。
そりゃそうじゃないですか。 だから、そんなことになったら、気象衛星としての役割を全うできないというところで使われるのが静止軌道っていうところで、
日本から見た斜め上ぐらいに、ここにずっとあるみたいな感じで、 日本を観測するためだけの場所にいるっていうのが、
このひまわり衛星の特徴になっていたりします。
しかも、このひまわり衛星は、そういう気象系のデータを取るだけじゃなくて、 火山とかの観測とか、あと海洋の監視とか、海ですね。
っていうところにも使われたりして、 結構、日本の人工衛星の中でも、僕たちの身の回りとして、
身近なところで結構応用されてる例が、 かなり多いのが、このひまわり8号、ひまわり9号だったりするっていう、 そういう状況なんですよ。
そもそもそこも知らなかったよっていう人も多いかなと思うぐらい、 宇宙からのこういうデータにかなり支えられてるのが、僕たちの今の生活だったりします。
で、そんな中で、台風とか見たり、噴火とか見たりとか、 そういうのも使うんだけど、植物に対してもちょっとアプローチできないですかね みたいなところで、今回研究が進んでいて、
2018年。2018年の夏に、もう本当に日本中猛暑っていうタイミングがやってきて、 その時のデータを使って、
表面の植物の色合い、 そしてその日の最高気温、最低気温みたいなところの温度差だったりとか、
で、そういったところから見られる植物の色からわかる植物の活動性みたいなところ、 っていうのを総合して研究をしてあげた。
しかもこれ、日本中を見るっていう感じですね。 っていうので、やってあげた研究が今回リリースされております。
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で、これ、ほんとめっちゃ面白いなと思ったのは、 この熱中症、植物も熱中症になるっていう言葉の通りで、
今回の研究の中で色々地域を見ていたところで言うと、 特に乾燥している地域、半乾燥地域っていう場所があるんですけど、
その辺りの1日の最高気温と最低気温の間の日格差だったかな。日格差。 これ僕ね、初めて読むんですよ。気温の日格差。
最高気温と最低気温の差ですね。 っていうところとか、そもそものその日の最高気温だったりとか、
っていうところが大きくなる。 温度変化も高くて、最高気温もさらに高いみたいな。
そういった状況の地域っていうのは、植物の光合成の量が低下する傾向が見られたと。 まさに熱中症って感じしないですか。
人間もそうじゃないですか。夏のめちゃめちゃ暑い日に 活動的になるやつちょっとバカっぽいですよね。
いやもう僕はどっちかっていうとそっちのタイプなんですけど、 とにかく暑い時はなるべく
熱中症とかになって活動性が一気にグーッと下がっちゃったりすることが多いと。 傾向としてはそうじゃないですか。
で、これが植物にも見られると。植物の日中高温で乾燥の環境になるっていうになると、植物は光合成の活動を
休止する、これ熱中症ではなくてどっちかっていうと、 昼寝現象っていうふうに言われる状態に陥るらしいんですね。
で、今回この人工衛星でデータを見てあげた結果、 一部の地域でこの昼寝現象、つまり高温でもう昼間動けません。
ダメですみたいな、そういう人が、人というか植物が現れたっていうことなんですよね。
いやこれ、そんなに植物も人間みたいなんだって思うと、 かなり面白い研究だなって思ったのが取り上げようと思ったきっかけの一つ。
で、もう一つは、こう猛暑によって 最高気温と最低気温の温度差とかも大きくなるじゃないですか。
そうすると、土壌の水分量だったりとか、土が蓄える熱量、 鮮熱量っていうものの低下っていうところが、
著しく出てきたりするんですよね。で、これによって植物もダメージを受けると。 で、このダメージを受けることによって何が起こるかっていうと、植物が枯れてしまうような色だったり、
枯れてしまうような現象っていうところに繋がる色の変化が始まってくると。 なんか人間も植物を見たときに、なんとなく元気良さそうだな悪そうだなっていう
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色合いってわかるじゃないですか。 あれって結構やっぱ重要なことで、植物を見たときの状態を把握するっていうのは、
肉眼で捉えられる色好きの判断みたいなものと一緒で、 一応人工衛星でもこれまでも確認できてたんですよ。
この地域、ちょっともう枯れてきちゃってるよ、みたいな。 ただ、これまでちゃんとした手法が確立されなかった中でいうと、植物が変色し始める
だったりとか、 枯れて死んでしまうちょっと前の段階、ここから色々変わっていきそうだよっていうようなところを
予測するのがなかなか難しかったんですよね。観測的に見ると。 なんかその植物の博士が目の前の葉っぱ見てどうっていうのは行けるんだけど、
そんなん救えるのって一部じゃないですか。そうじゃなくて、もっと引きで、 人工衛星でそれ分かったら、この地域危ないよって言えるじゃん。
っていうので、そういう手法を確立できないかっていうのも今回の研究の中に含まれていて、 実際にその色合いが変わる変化の要因である
高温だったり乾燥だったりっていうような環境ストレスを説明できる数値の要素として組み込むことで、
ここから枯れちゃうよとか、そういったところをしっかりと把握できるようになったっていうのが、 今回の研究結果として明らかになったと。
これめちゃめちゃ重要なことなんですよ。 宇宙から、例えば日本全体の緑に対する植物とかそういうのに対する理解っていうのは
がっと深まることで、 じゃあここはこうやって管理していこうっていうような農業だったり林業だったり
に対する ポジティブだったりネガティブなフィードバックを与えられるんですよね
リスクの管理だったりとか、それこそ乾燥が強くなると森林火災とかも起きやすくなるじゃないですか
っていうような感じの部分を早期発見できるようになるっていうところが今回のデータで得られた かなり面白い部分になってきているので、そういった葉の色合いの変わり方だったり
気温差だったりとか、そういったところでいろいろ見えてきた結果っていうのがこれからの 日回りの運用
今、日回り9号がちょうどアクティブに動いている最中だったりするんですよ なのでそういったところが動いてきた中でこれからいろいろ見えてくる病像とか
あったらこれ面白いんじゃないかなと思って今回のお話 以上とさせていただきたいなと思っております
面白いですね 宇宙から見れるこういう病像はこれからもどんどんちょっと紹介していって
多分民間の会社がどんどん人工衛星打ち上げている中で見えてくる 景色って変わってくると思うんですよ
なのでそこをちょっとね宇宙話では注目していけたらと思います これ面白いなーっていうのがあったらぜひ言ってください
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需要があればそこを中心にお届けしたいと思っているのがこの毎日配信の良さでも あると思うのでぜひですねコメントいただけたら嬉しいです
そんな感じで本題は以上にしておいてまたちょっとお知らせですね 最近ちょっと結婚式を終えてからちょっと待ってって言わせてもらってたものって
動き出しているのでお話ししたいなと思ってるんですけど 以前1ヶ月半前くらい2ヶ月くらい前かな
ディサイ東京っていう学術研究科学研究かける web 3っていう話題の話をコラボさせてもらったりとか
あとは実際に英語のモデレーターとして登壇してみたいな話とかがあったと思うんですけど それの第2弾のイベントにまた呼んでいただけることになりました
嬉しいですねこれは で今回はビータダオっていうような長寿研究をやってるグループと
ディサイジャパン ディセントラライズドサイエンスっての略ですね
によるコラボイベントになっていて タイトルがディサイによる長寿研究の民主化と日本の研究開発エコシステムの発展に向けて
いうところでいろんな方登壇されるし 前回一緒にパネルディスカッション登壇させてもらった
人工流れ星を作ってるエールの岡島さんも登壇されるということになってて まあ宇宙食もありつつ学術研究を web 3の目線でどうやって発展させていくかみたいな
そういう話になってますでこれ参加無料なんですよね 8日付が6月6日か2023年6月6日に渋谷で開催されるということでもしですね
なんかこいつ普段どんな話してんだろうなぁみたいなのとかもちょっと気になる人は渋谷 遊びに来てみてください概要欄にリンク貼っておくのでね
応援お待ちしておりますそんな感じで今回の話は以上にしていきたいと思います 今回の話も面白いなぁと思ったらお手元の
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番組の感想や宇宙に関する質問については twitter のハッシュタグ宇宙話で募集しております 次回はですねこれ次回あれ何の話しようとしてたんだっけな
忘れちゃったな 8次回はあそうだあのアメリカの宇宙企業バージンオービットが破産したっていう話ちょっと前に
しましたよね 大分県
がこれからどうなっちゃうんだろうみたいな大分宇宙航で打ち上げようとしてた あのバージンオービットです
そこの続報3つの会社が施設を買い買って 一見落着しそうな雰囲気が出てるみたいそんなお話しさせていただこうかなと思っておりますので
宇宙ビジネス気になる方はぜひ明日も聞いてください ということでまた明日お会いしましょうさよなら
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