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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。この番組では、普段国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けしております。
今日の放送は、ポッドキャストチャンネル、少し不思議ないと藤子F.藤男先生が書く物語の、ゆうすけさんの提供でお送りしております。
ゆうすけさん、どうもありがとうございます。番組のURLは概要欄に貼っておきますので、ぜひチェックしてみてください。
ということで、今日の本題はですね、最新の研究によって木星で超高速の風が吹いている、というジェット気流のお話をしていきたいと思います。
昨日とか一昨日とか、金星の話をしていて、金星の探査機が金星の気候を明らかにしようとしているという話、何度もさせていただいたと思うんですけど、今回はそれに関連して木星の気候についてのお話をしていきたいと思います。
これ自体は実際に昨日、国立天文台とかヨーロッパのチームからプレスリリースが出ていたものになるので、本当にホットな話題になっていますので、ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。よろしくお願いいたします。
ということで、毎日恒例の緊急発動報告になりますが、今日は火曜日から続いていた日本天文学会の年会ですね、いわゆる学会が今日無事終了いたしました。
最終日の午後が自分の発表セッションになっていて、ここで話していた通り、博士論文に含めていた研究内容とかっていうのをそのまま発表するような形になっていたんですね。
今までは最初40分で発表していたような内容を最終的には今回9分発表だったので、そういうところに落としていかなきゃいけなくて大変だみたいな話をしていたと思うんですけど、さらにこの時間が短くなるにつれて相手がより専門家になっていく感じなんですね。
今日は私自身は恒星っていう太陽みたいに自分で光ってる星で、なおかつ太陽以外の星っていうのを対象にしてるんですけど、それが太陽とどう一緒なのかみたいな話をしたんですね。
なので、太陽の専門家たちの前で話すみたいな状況だったわけですよ。なので、今まで来なかったような結構鋭い質問というか、結構太陽って世界で太陽の研究を牽引しているのは日本だったりするので、そういうところで本当に世界トップレベルの意見がガンガン飛び交って質問もなかなか厳しかったなっていうような印象ですね。
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ただこう、白紙論文で散々追い込まれていた時期、放送で言うと130回目とかですかね、というところから比べればですね、ようやく終わったっていう感じがします。
白紙論文の発表終わって、そこから1ヶ月間、今日までの1ヶ月ぐらいの間で、5回とか6回とか研究会発表終わって、割としんどい毎日だったんですが、無事終わってよかったという安堵の気持ちが強いですね。
この後もまだ水曜日ぐらいまで結構ちょっと忙しい日々が続く感じにはなるんですけど、それが終わって少しゆっくりできればいいなと思っておりますので、引き続きPodcastで皆さんよろしくお願いいたしますという感じですね。
といった感じで、今日は学会発表無事終わって少しホッとしておりますというお話から、じゃあ今日の本題入っていきましょうか。
今日の本題は木星で吹く超高速の風、ジェット気流のお話をしていきたいと思います。
今日はこの前2日の金星の気候についてのお話に関連して、木星の気候についてのお話をしていきたいと思います。
今回の研究で注目したのは地球でも見えるジェット気流、よく聞くのは偏西風とかっていうようなものですね。
これどういうものかっていうと、大気がある中で地表からかなり高いところ、宇宙空間になる前の清掃圏と呼ばれる中域ぐらいですかね、上空で言うと。
そこに吹くすごい強い風っていうのをとうとう木星でも発見したっていうような研究結果が今世界を騒がせております。
地球で見えるものが他の惑星で見えるかどうかっていうところ自体は実はそんなに常識として捉えられてるわけではないんですが、
今回のはそういうふうに地球と同じような現象が見えてるっていうところでもやっぱり面白みが強いですね。
木星っていうのは皆さん多分よく綺麗な画像とか見たことある方いると思うんですけど、白と茶色のシマシマ模様をしてるんですよ。
あれって木星にある雲がああいう形というか模様を作っているんですね。
あれっていうのは雲なのでその動きっていうのを見ていろいろ大気の動きっていうのを研究してたんですよ。
ただあのシマシマ模様を作ってるのは比較的地表に近いいわゆる私たちが見てる上空の雲みたいなものと一緒なわけですよ。
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なので結構低い大気の研究がずっと進められていたと。
さらにですね、数年前結構話題になった木星のオーロラ、木星でも実はオーロラが見えるんですよ。
この話また別のタイミングでできたらすごいいいなって思うんですけど、
木星にもオーロラが発生するんですよね。
それが地球でいう北極南極みたいな上の端っこのところで発生するんですけど、
オーロラっていうのはいわゆるめちゃめちゃ大気の上層部分、一番上の部分にあたるんですね。
なので最近はそういう一番上の上層大気っていうところまで理解が進んできたというようなところがあるんですけど、
その一方でその雲がある低い層と一番上の高い層の間の中間層みたいなところですね。
そこの大気の動きっていうのが全然分かっていなかったというような現状が課題として残っていました。
で、ここのその風の動きみたいなところっていうのが結構オーロラがどうやってできるかみたいなところとも関連をしてくるらしいんですね。
なのでそこの大気の動きっていうのを見るのは非常に研究の上で重要だと。
ただですね、そこの大気っていうのは別に光とかを発するような物質があるわけではなくてですね、
なんかこう直接観測するのはなかなか難しいなといった状況がありました。
で、そうした時にですね、1994年に木星に彗星が衝突したっていう結構大きいニュースがあったんですね。
この太陽系の周りとかを回ってる彗星の一部が木星に衝突したというところで、
で、そのでっかい彗星が衝突したことでですね、下から大気みたいなのが持ち上げられたり物質が持ち上げられて、
そうすると上空に今まで見ることができなかった上空に新たな下から持ち上げられたりした彗星衝突の余波で上がった物質みたいなのが
今まで見えなかった中間層の風に乗って動き始めると。
つまりすごく偶然起こった彗星の衝突によって今まで謎だった大気の風の動き、見えなかった風の動きっていうのが一気に見えるようになったというのが今回そこに目をつけたんですね、研究者は。
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で、そいつの動きっていうのを見てあげるとどうもめちゃめちゃ早い地球でいう編成風みたいなものが飛び交っていることが明らかになったというところで、こんな空気の動きをしていることっていうのは今まで全くわからなかったんですね。
で、そのスピードっていうのが秒速400メートル。ピンときますかね。1秒に400メートル進むんですけど、時速に換算すると1450キロメートル毎時ということで時速1500キロですね。
時速1500キロだと速さピンときますよね。っていうような感じで相当早い風っていうのが実は木星には吹いていると。
で、ただこれ最初に言ったみたいに地球でも見えるんですね。このジェット気流と呼ばれるやつは。で、ただ地球のジェット気流っていうのは今回見つかったその動きに比べると4分の1とかっていうような速さになるので、
そう見た時っていうのはやっぱり木星がいかに過酷な環境になっているかっていうところがよくわかるかなと思いますね。なので地球で見られる現象のさらに強化版みたいなめちゃめちゃ強い風が木星に吹いていて、なかなか面白い状況を作り出しているといったような研究結果が今回明らかになりました。
今後ですね。来年でしたかな。近いうちに木星を探査する新たな人工衛星ジュースと呼ばれる木星探査機が来年打ち上がるんですね。
そうすると今回得られた研究の結果っていうのはそういう時期木星探査機みたいなところのミッションに付け加わるような重要な研究になってくると思うので、ここら辺の研究の続報っていうのはもしかしたら1年2年経った時にすごい世間を賑わせるかもしれませんので皆さん要チェックといった感じですね。
今回の話は以上になります。今日の木星の話面白いなと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォローサブスクライブよろしくお願いいたします。
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ツイッターでいただいたコメント一つ読み上げさせていただきます。
ツイッターネームVTRFのりのたつまるさんからいただきました。いつもコメントありがとうございます。
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昨日の話ですね。土星の衛星が82個もある話。
すごいたくさんあるなと思ったけどふと考えたら地球には人の手で打ち上げられた衛星が何千個もあるわけで
もし他の星の人が観測できたらなんだあれってなりそうっていうお話ですね。
コメントありがとうございます。確かにそうですよね。
例えばスペースXとか打ち上げようとしてる人工衛星の数って言うと今後1万とかになるんですよ。
そんな1万個も地球の周りぐるぐる回ってるのを例えば宇宙人が発見したときどんなリアクションをするのかみたいな。
私たちだってその80何個でびっくりしてるわけですから結構な衝撃があるんじゃないかなと。
この辰丸さん実は全体の写真撮ったときにスペースXの人工衛星撮られたことあったりするらしいのでそこも今度見てみたいなと思ってます。
といった感じでTwitterでいただいたコメントについてはこうやって紹介していきますので皆さんじゃんじゃんつぶやいていただけると嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。