<トークテーマ>

・CAPIC製品とは

・ブルースティック

・ニポポ

・マル獄シリーズ

・刑務作業の時間と免業日

・懲役刑・禁錮刑・拘留刑

・改善更生と義務付け

・自由刑の単一化

・矯正処遇

・作業報奨金

・出所後の生活と仕事


<犯罪学の視点から語るエンタメ作品>

『刑務所の中』


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サマリー

横須賀刑務所のCAPIC製品と言えば、ブルースティックが有名ですが、実は他にも様々な製品があります。共生展では刑務所で作られた製品が販売されています。特に、丸極シリーズが人気です。刑務作業は懲役刑の人には義務付けられていますが、金庫刑の人には選択で行われています。将来的には公金刑に変わる予定です。刑務所の作業は、改善構成や義務付けの一環として行われています。その報酬として、作業保証金が支給されます。しかし、その報酬は時給数十円から始まるため、社会復帰の際には生活の再建が困難となることが多いようです。刑務作業とCAPIC〜刑務所で作られる人気製品〜のエピソードでは、刑務作業やCAPICの話題が取り上げられ、刑務所での作業や製品の作り方について詳しく語られています。

00:00
ところで、南口さん、泥だらけのものを洗うとき、洗濯物のことなんですけど、それ洗うと言えばやっぱブルースティックですよね?
洗うと言えば洗剤ですけど、
洗剤と言えばブルースティックでしょ?
いろいろありますよね、洗剤ってね。
例えば?
普通の粉石鹸とか。
確かにね。でもブルースティックでしょ?
いや、ブルースティック、ほんで聞いている人、ブルースティックって何やねんってなってるんで、ちょっとじゃあブルースティックって何?って言ってもらっていいですか?
ブルースティックは何か?
そうそう。
横須賀刑務所のCAPIC製品
横須賀刑務所が作っているCAPIC製品と言えばブルースティックでしょ?
それは否定はしませんけど、横須賀刑務所には他にもCAPIC製品いろいろありますけどね。
やっぱり共生店とか行ってもらって、あちこちの共生店で刑務所の作られているものを売って買えるところなんですけども、やっぱりブルースティックのところで列すごいんですよね。
私、共生店と言えばね、こないだ某ショッピングモールに買い物に行ったら、モールの中でやってたんですよ。
これすごいことですね。刑務所とかじゃなくて。
普通のショッピングモールで。
サイジみたいなやつで。だからもうすごい嬉しくて、クシロ刑務所のキツネグッズを探して、そのキツネグッズとそのキツネの親戚みたいな袋グッズとかをいくつか買って帰りました。
と、ブルースティック。
いやいや、ブルースティックは私は別にそんなにあれかな。
使わへんの?
昔ね、刑務所行ったら洗剤買って帰ったことはありますけど。
ブルースティックって、ぜひこれ聞いてもらってる人、インターネットに見てほしいんですけど、ブルースティックって長い棒みたいになってるんですよ。青いね。
ブルースティックを入れる木の箱まで売ってますからね。
丸山さん、ほんでめっちゃブルースティックの宣伝してますけど、今日はブルースティックの話ってことでいいですか?
そう思うじゃないですか。今日は刑務作業のお話です。
丸ちゃん教授の罪な話。市民のための犯罪学。
刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康弘です。
同じく刑事司法未来の南口文です。
このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送るこれまでとは異なった視点から、罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学・刑事政策の話について、わかりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
で、キャピック製品といえば色々あるんですけど、ブルースティック以外に何かあります?
まだブルースティック推していきます?
そりゃそうでしょ。
例えば、私昔に横須賀刑務所に行った時、いろんな洗剤売ってたから、固形の石鹸とか粉石鹸とか買って帰りました。
横須賀行ったのに?
はい。
ブルースティックじゃなくて?
じゃなくて。
すんごいレアな人ですよね。
そんなことないですよ、普通に並んでたし。
これね、我々ね、多分南口さんもそうだと思うんですけど、やっぱり普通、強制店って全国強制店とかあったりするわけじゃないですか、例えばね。
そうですね。
全国強制店って全国それぞれの刑務所で作っている、これ聞いてくださってる方は全員同じ作業してるんじゃないかと思われるかもしれないんですけど、それぞれご当地のキャピック製品ってあるんですよね。
で、どこのやつも面白みがあって、それを一度に年に一回、東京とかに全国の刑事施設のものが売り出されるんですけど、そこで買うってのは普通だと思うんですけど、多分ね、我々クラスになってくるとですよ。
例えば、函館少年刑務所行って函館プリズングッズを買いたいとか、横須賀刑務所行って横須賀でしか作ってないものを買いたいとか、こういうマニアックになってくるじゃないですか。
そうですね。
でしょ?でです、この話戻しますよ。
横須賀刑務所行ってブルースティック買わなかったんですか?
いや、買わなかったんですよ。
そんなことある?
そんな人もたまにはいてもいいかなと思うし、特にブルースティックの使い道が私はあまり見出せなかったんです。その時はね。
固形の硬い棒みたいなんやから、使いにくい時ありますよね。液体のブルースティックがありますからね。
本間の話してます?
本間ですよ。
そう?
次、いつか行く日が来たら検討しますけど、丸山さん、私らブルースティックの話じゃないんでしょ?今日。
違います。刑務作業の話です。
刑務作業。それで先ほどね、全国各地の刑務所のそういうグッズがあるっていうことをさらっと普通のことみたいに言われたんですけど、そこちょっと紹介していいですか?
なるほど。あばしりではニポポ作ってるか、そういうことですか?
いきなりニポポっていうのもどうかなと思いますけど、例えばそういうことですよね。今度はその話しちゃったらどうですかね。
ニポポの話ですか?
一応短めにお願いします。
これはなかなか難しいです。一応それぞれのご当地と全く関係ないものを作ってるっていう。関係ないって言ったらあれですけど、例えば豪華な霧ダンス作られているとか、革製品で靴を作っているとか、本棚のようなものを作っているとか。
さっき別に横須賀だってブルースティックって石鹸ですけど、横須賀だから石鹸がいるわけでもないので、別にその刑務所で作ってるものだけど横須賀だから地名と関係してるってものじゃないものも作ったりするんですけど、時々そのニポポみたいにその土地の工芸品のようなものをそこで集中して作ってるって言ってもあって、その一つがニポポですね。
共生展と丸極シリーズ
なんかあれですよね。佐賀のふもと刑務所で佐賀錦作ってるとか、笠松でしっぽ焼きのやつやってるとか、そういう土地、その土地ならではの工芸品がありますね。
さすがマニアックな開始してきますね。ちなみにね、あの共生展行くとご当地とまではないんですけど、刑務作業でこんなことやってますよとかっていう体験みたいなのもできたりするんですよ。
そうですね。結構一般の方が刑務所の敷地に入ること自体がなかなか普段ないので、そういう貴重な機会にもなってますね。
ぜひ、近所でもやってるはずですし、年に1回東京で全国の共生展っていうのもやってたりするので、ぜひご参加ください。
ご当地キャピックといえばってことでもう一個紹介したいんですけど、丸極シリーズですよね。
なるほど、もうそこに持ってきてますもんね。
手元にね、たまたまですけれど、ロゴが丸の中に極、漢極の極ですね。極の字が入った紺色のすごいしっかりした生地で作られてて。
これもっともっとなんか、ほら日本酒屋さんの前掛けみたいなやつがものすごくバカ売れしたやつですよね。もっともっとね。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれないんですけど、最初本当に20年くらい前?もうちょっとあれかな10何年前かぐらいにそのエプロンとあとブックカバーがなくてどこ探しても大人気。
でその後カバンとかも人気があってしっかり丈夫で使いやすいから、あちらこちらでこう私これ見つけて買ったよみたいなね話題になりましたよね。
これ共生展行くと今でもやっぱり行列ですよ。
そうですか。
この函館プリズングッズ、まるごくシリーズのグッズの前ってすごい並んでるんですよ。でここをいかに早く取るか。でもいかに早く取ると後から補充してくるんですけど全然違う柄のやつまた入ってくるんですよ。
なるほどなるほど。
さっき取った人が、えそれ何?ってまた戻ってくるんですよ。すごい混んでて。
すごいいろんな柄とかグッズとかもおカバンの種類とかポーチとかもいっぱい出てますもんね。
だからこれを大量に持って確かにレジ並んでる人いるんですけど、でもこれよりもブルースティックの方が売れてますね。
まだブルースティックの話します。ブルースティックとか含めて今話してたいろんなグッズとかっていうのは刑務所の中で受刑者の方が作ってるっていうグッズになるんですよね。
そうですね。そうでした。今日のテーマは刑務作業でした。
その作業としてこういうのを作っておられるってことなんですけど、それってあのいわゆる私たちがするような仕事みたいな感じでやっておられるんですか?
一応刑務作業は1日8時間で、週5日40時間っていう込み合わせに作業されてますね。
そうするとそれってみんなが義務っていうか、刑務所に入ったからにはこれをやりますみたいな形って理解していいですか?
刑務作業と将来の変化
一応刑罰の内容にこの刑務作業というか所定の作業を行うっていうところがあって、その作業をすることが刑罰内容に含まれている人と含まれていない人がいて、これも少しちょっと解説させていただくと、まず義務になっている人は懲役刑の人ですね。
懲役刑には一応刑法に所定の作業を行って書いてあるんで、そこでやる作業っていうのが一応これにあたると言われていて、さっき言った1日8時間で週40時間っていうのがあって、一応週に2回免業日っていうのもあって、何もしないというか休める日なんですけど、そういう意味ではなんかこれが労働か労働じゃないかちょっと後で話すにして、イメージは月勤の5日間をこの作業をして、土日は免業日っていう風に休みみたいになっています。
もう一つが義務じゃない刑罰も実はあって、多分多くの人は知らないとこかなと思うんですけど、金庫刑っていうのもあるんですね。日本のこの刑罰の中に自由を制限する自由刑の中には、懲役刑と金庫刑と交流っていうのがあって、その中の交流とそれ以外って30日より短いか長いかで分かれてくるんですけど、
懲役と金庫っていうのはその30日以上の1ヶ月以上のものを言うんですが、こっちは懲役と金庫で実は中身が違うんですよ。懲役刑は多分皆さんよく聞く、例えば裁判物のニュースとかいろんな法廷物とかいろんなドラマとか見ると懲役何年とか聞くと思うんですけど、あれ懲役刑っていうのはこの作業が義務付けられてるやつなんですね。
で、もう一つ日本の刑罰に金庫刑っていうのがあって、こちらは作業は義務付けられてない刑罰です。
そうすると金庫刑の方は作業はせずに刑務所の中でいらっしゃるってことなんですか?
そういうのを選ばれる方もいるみたいなんですけど、昔で言うと請願作業っていうのがあって、義務じゃないんだけど自分でその作業をしたいですっていう方がいるんですね。
これは金庫刑の人もそうですし、なんなら未決行金の人、裁判の途中の人でも時間を有効に使いたいとかでそう作業したいっていう人はいるみたいですね。
その懲役刑と金庫刑というお話だったじゃないですか、今。今度からそれ変わりますっていうのがすごく新聞で取り上げられてたと思うんですけれど、懲役刑はなくなるっていうようなニュースだったと思うんですけど、その辺はどんな感じですか?
これね、実は115年ぶりに自由刑の中身が変わることになりまして、今言ってた懲役刑と金庫刑でこれが作業が義務付けられてるかそうじゃないかって言ったんですけど、2025年をめどにそれが公金刑っていうのに変わって、懲役刑と金庫刑の区別がなくなるってことになっています。
そうすると、今は義務として作業する人と選んでする人がいるのが今後はどうなるとかもう決まってるんですか?
これはなかなかいい視点だと思うんですけど、基本的にはもちろんいろんな国があるんですけど、いろんな国っていうのはその懲役刑ベースでやってる国と金庫刑ベースでやってる国、つまり自由刑っていうものにこの労働的な労務って言うんですけどね、この作業を義務付けしてるような自由刑を取る国と、そもそも自由刑って自由を奪う刑罰なんだから、そこで言う作業は義務付けられてるものではないっていう自由刑を取ってる国。
基本的にはいろんな国があるんですが、国際的スタンダードでいくとほとんどがおそらく金庫刑より、自由刑っていうのは自由が制限されることが刑罰なので、例えば僕らの感覚的にはちょっと古いかもしれませんけど、プリズンブレイクとか刑務所ものの映画を思い出してもらって、例えばここで取り上げてるショーシャンクとか、最近のやつでもいろいろ思い出していただきたいんですけど、
時間が来たらガシャーンってドアが開いて、ゾロゾロって出てきて、ダラダラっとご飯食べに行ってとか、そんなあとみんなでラベりながら過ごすとか、こういうことやって、また時間が来たら部屋に戻ってガシャーンって感じじゃないですか。
刑務作業と報酬
確かに。 あれってみんなで一緒に作業しましょうとか、プログラムを受けましょうとか、やってないですよね。 あんまりそういう印象ないですね、そう言われてみたら。 日本の刑務所って失望とかで出たら、自由な足取りはダメで、強烈で行進しながら作業場に行って、作業開始みたいな、願いますとか、作業指導を願いますみたいな感じじゃないですか。
確かに、ドキュメントとかでたまにその日本の刑務所の中とかって映るときに、その外国の映画のイメージのみんなゆったり歩きながら食事食べて、のんびりして棒に帰りますとか、見たことない気がします。
あれだから後ろイメージは金庫系よりというか、作業が義務付けられてない方なんですね。国際的スタンド的にそっちなので、僕らが例えばこの新しい自由系がね、先2025年から始まりますよって言ったんですけど、一本化します。自由系一本化っていうのがね、一元化っていうのが話が出たときに、こういう分野に詳しいと、金庫系というかその世界的な風潮、風潮というかいろんな国あるんですよもちろん、そうじゃない国もいろいろあるんだけど、
ヨーロッパとかのこのスタンダードな自由を制限する刑罰に変わるのかなって思ったんですね。自由系一本化のとき。
だって黄金系ってタイトル的にもそういう感じしますもんね。
で、そこから議論が進んでいくと、どうやら懲役系の方に寄せた一本化だっていうことがわかってきて、これは立法段階でいろいろ議論されていく中で、
強制処遇っていう中に作業だけじゃなくて、教科指導と改善指導っていうのが入って強制処遇って言ってたんですけど、これも改善構成を図るために必要な社会復帰に必要なプログラムも含めてこの作業というか、やらないといけないことに含めて、義務付けというか、これを刑務所の中でやりましょうっていう方に寄せたんです。
なんか改善構成っていう言葉と義務付けっていうのが合致するのかなっていうのが。
これはね、いろいろ学者の中でもいろいろ議論は出ていて、そもそもそういうふうには読めるけど義務付けしてないって読むべきだっていうその子で議論する先生もいるし、仮にこれが義務付けられたとしても改善構成とそうやってそれを義務のようにさせて、効果がないじゃないかとかっていう面で反対する先生もいるし、
一方で立法する時の目的の中にもあったんですけど、ここの昔にも話として出たんですけど、養護工場的なところ、あれって例えば高齢者とか知的の障害が持ちの方とかに一般的に工場でウィーンとかやってるやつを一律に公平性のためにやらせるっていうのはやっぱり限界があって、
そうするとこの人たちに合う作業とか、この人たちが社会に戻っていく時に必要なトレーニングをした方がいいんだけど、それが今までの刑罰体系だと作業をさせるってやっぱり一律なんか労務をすることになるんで、だから紙を切りましょうとか紙を畳みましょうとか、作業してることにしないといけなかったのが、そうじゃなくて改善構成につながるようなプログラムをする刑罰なり方っていうのが議論されて、
そっちの方面でこれが言ったんですけど、ただ今南口さんが言った通りで、それを義務としてやらせるのか、そもそももう一回繰り返しですけど、これは義務になってるもんじゃないよってところで指摘する先生もいるし、仮に義務になったとしてもそれを無理やりやらせることが本当に改善構成に効果があるのかとか、そういう議論は未だに学者の中では続いています。
そうするとまあ確かに2025年からってことなので、あと少しすごく注目の点ですね。ちょっとキャピック製品の話に話戻したいんですけど、
ブルスティックではなくね。
ブルスティックではなくですね。私素敵なグッズがまだまだたくさん紹介したいぐらいあるんですけど、これらを私が例えば買った売り上げめっちゃ上がったよとか、そういうのは受験者の作ってる方たちに還元されるもんですか?
そうなったらめっちゃいいですよね。なんかその人が作ったすごい製品で売れてってとかね、それが収入になっていけばモチベーションが上がっていくとか使えるんですけど、実はそうはなってなくて、これはどんだけ売れようが売れまいが一律に決まってるもんなんですね。
これだけ言うと、例えば普通の一般企業で働いてる人の製品がめっちゃ売れたからといって、ボーナスはあり得ても給料が変わらないとか変わらないかなと思われるかもしれないんですけど、刑務作業はちょっとそれとは違ったもので、そもそもこれ労働じゃないんですよね。一応基準というか規定上。
やってる作業自体がですか? そうですね。これが先ほど言った刑末の一部だっていうところでこれ労務をしてることになってるんですけど、ここでやってるのが労働ではないんで、労働基準法上の労働契約を結んでるとかそういうもんではないんですよ。なので、例えば皆さんそれそれぞれの都道府県で最低賃金がいくらとか時給いくらとかってあると思うんですけど、ああいうのは全然なくて、これに対する給料が払われるっていうものではなくて、
作業保証金というのが支払われるんですね。で、この作業保証金はさっき言った労働ではないから賃金ではないので、言葉難しいんですけど、それに対価として払われるものというよりはほんのちょっとなんかその作業にその通り保証金として渡されるんですけど、これがいくらぐらいだって思いながら聞いてほしいんですけど聞いてる人は。
さっきの1日5時間、週40時間やって、基本的には平均的には時給でいうと20数円だと言われていて、月に4000円ぐらいが平均ですね。
社会復帰への課題
今桁間違ってるわけじゃないんですよね。
ないですよ、これが。なんなら刑務作業入所してすぐ刑務所で作業する人のスタートって6円ぐらいからだと言われてます。時給がですよ。
それって教科書とかに書いてあったら5食かなって思う範囲じゃないですか。
これでもその労働だと思って考えるとそうでしょうけど、ここもね一応刑務作業ってこの学術上で結構いろんな争いがあって、そもそもじゃあそれを刑罰だからいいじゃないかって言っちゃうと、いやでも刑罰さっきの義務と義務じゃないのがあるって言ったじゃないですか。
ということは義務のある方が重いものだとしたら、じゃあ働くことって罰なんとかなりますよね。なんなら憲法上区役をさせてはならないわけなんで、てなると区役じゃないし、かといって罰として働かすのも変ですよね。
となるのでそういう位置づけじゃないんだけど、かといって労働でもないっていうこうロームってギリギリのラインをついてくるんですけど、これに対して給料を払わないことになっていて、で、報酬金というのを支払われるんです。で逆に、逆にですよ、多分これ聞いてる人の中で一食十ついてるんだから、例えばね刑務所にいたらご飯は食べれるし、寝れるわけだし雨風はしないでね。
服は着れるわけだからって思う人がいるかもしれないですけど、これは自由刑って言ってる以上は自由を奪うのは刑罰だけど、それ以外の奪うのはまず自由刑としてどうなんだかっていうところの争いもあるんですが、でさらにもうちょっと実質的なところ行くと、もちろんねあのいろんなもの支給されるんですよ、歯ブラシがどうとか。でも自分でこれが使いたいなとかこれが欲しいなってのは自分で払うわけですよ。
ということはこのさっきの時給6円からスタートの人も自分の持ってる分からそういうのを買ったりとか、なんならあの被害者に対する賠償金を払うとか、で自分自身が出所後に生活していくときに元手になるお金ですよね。
これだから結構ね、結構な期間を作業をやっても出所時に持ってるのってほんと少ないんですよ。
やっぱり出るときにですよ、お家借りたりとか。
そうです、まさにそうで、いきなり借りれないですよね。
結構大変ですよね。
これはね、例えばですよ3万とか結構な長い年数を刑務所で過ごされた人が出所してきて、元手が例えば3万とかで出てきたときに、巣どまりでですよ。
で、どこ泊まれる?つったらまあ言うて、例えば3,000の巣どまり見つけたとするじゃないですか。10日行ったら3万なくなりますよね。
そうですよね。
この間に仕事見つけてスマホ契約して住むとこ見つけるとこれかなりハードル高いですよ。
だって今の3万だってご飯代入ってませんもんね。
そうなんですよ。さらに食べ物食べるとかなってくるとかなり厳しい話で、さっきの異色獣あれじゃないかっていう方にもちょっと考えてほしいのは、
刑務所での作業と職業へのつながり
ここから被害弁償して、自分の生活を立て直して、自分の生活が何よりも被害者だろっておっしゃる気持ちはよくわかりますけど、
ただ自分の生活がまず安定して落ち着いたら反省が生まれて被害弁償とかやっていける安定性に入っていくので、
まずここが落ち着かないと生活の再建も何もないんですよ。
そうですよね。少し前の回で話してたようなそういう何にもお金もなくて、外出て行くとこもなくてってなったら、じゃあもう刑務所帰ろうかってなるっていうのにつながっていくお話ですよね。
という点から見ると本当に世界的スタンダードがむちゃむちゃ額が少なすぎて、これは普通に賃金として払いましょうよとか、
その賃金制にすべきかどうかっていうのもすごい昔から議論はされていて、これも良い点と悪い点がいろいろ議論されているんですけど、
そもそもねこれは仕事として見れるかとか、あとはその民間の仕事を奪ってしまうんじゃないかとかいろんな点から議論されてて、なかなかそういう話は進まないんですけど、
一方現実ではそうやった時給6円からスタートのところで、じゃあどうやって社会復帰するねっていうのは結構議論されているところなんですよね。
そこの社会復帰の視点なんですけれど、その刑務所の中でする作業はやっぱりそういう改善構成とか、
刑務所の中でねやらなきゃいけないことの一つっていう位置づけだったと思うんですけど、いろいろなキャピック製品を楽しく拝見しますけれど、
これで外出た時にこんな素敵なグッズ作れるようになった人が、なんかそれうまくなってるんですかね。
それがうまく生きる仕事につければいいんですけど、当然ね、その子が生かした仕事についている人がいないとは言わないですけど、ほぼいないと思うんですよね。
ちょっとそれが私もちょっと思うんですよ。なかなか直結しそうなグッズじゃないものが多いというか、
民芸品なんかもそれで就職ってちょっとハードル高そうな感じするんですよね。
たしかに。なんかやっぱりプログラミングとか今からいくと。
そうですよね。
パソコンの仕事がつながるようなとかっていうのがいけたらいいんですけど、一方でそういうのがバリバリできる人たちだけでもないっていうところも現実問題としてね。
そりゃそうですよね。
そこが結構難しい。
いろんなね、こういうグッズだけじゃなくて、いろんなキットの中でされている作業があったり、なんかニュースでそういう介護の勉強される方たちがいらっしゃるとか、多分いろんな努力はされていると思うんですけど。
結構それらはPFI刑務所の半分民間で半分国がやってるっていうのが日本に4カ所ありますけど、
そういう半分民間半分国っていう刑務所に例えばいろんな介護職の資格を取りましょうとか、そういう外部のところからプログラムと資格取得とかっていろいろ入ってきて、それこそまさに介護の資格を取りましょうとかっていうのは進んではいるんですけど、
かといってそれがすぐ直結して出所後にそういう仕事にギルかってのは結構現実問題としては結構大変だと言われています。
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
今日は日本の刑務作業をよく表しているなと思うので、映画の刑務所の中をおすすめしたいと思います。
映画刑務所の中は2002年12月に公開された日本映画です。
監督は西洋一さん。原作は漫画家の花輪一さんがご自分の刑務所の中での体験を作品化したエッセイ漫画です。
刑務所の中の暮らしが重くなく喜劇っぽく描かれているのが特徴だなと思います。
これ結構授業で見たりするんですけど、音楽とか取り扱われる内容とかちょっと笑い要素が入ってたりするので、
学生たちもこれ笑っていいのかなってドヨドヨするんですけど、ここちょっと楽しく見ていい映画なんだよっていうところなんですけど、
今から見ていただく方もそんな方に力を入れずに見ていただきたいんですけど、
この花輪さんという方が実際自分で刑務所にいた時に、ご飯こんなん出たなとかすごい細かくメモを取られていて、
刑務作業のシーンの描写
中でこんな人と出会ったよとかメモを取ったり絵を描いたりとかしていて、
漫画家さんなので出生後に自分がこんな受刑経験でしたっていうことを漫画に出されるんですね。
それが映画化されていくんですけど、その中で作業のシーンがいっぱいあって、
例えば自由に動くのも難しいし、なんならそのワンシーンでいちいち何をするにも工場の刑務官に許可を取っていかないといけないですね。
何かトイレ用便願いますとか、作業がわからなかったら作業指導を願いますとか、
こういうことを言っていかないといけないので、願いますとか嫌だなとかって言いながら、
絶対言わないでおこうとか思ったら肘が当たって消しゴム落とすんですよ、この人。
消しゴムが机から離れたとこ行くんで、これ立って取らないと取れへんから、
でも普通に消しゴム取るのにどうしようかなって時に、消しゴム広いですっていうのを言ったりするんですけど、
こういう規律の厳しさもこの映画ではわかるし、
一方で作業ってどんなものを作ったりしているのかなっていうのもよくわかるので、
ぜひこの映画をお勧めしたいと思います。
海外の映画ではなかなか現れていない日本らしさが出ている映画ですね。
そうです。
丸山さんに解説してほしいエンタメ作品がありましたら、番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
今日のテーマは刑務作業とキャピックでしたが、
キャピック製品の話ってすごく楽しくできるし、
丸山さん一押しのブルースティックもすごくいいものだったと思うので、
そういうのを使ってくださっている方たちが、
じゃあ実際はどんな風に作られてるんやろうとか、
どこで作っていいんやろうとか、
知ってくださるような一歩になるといいですよね。
確かに。
この刑務所の中で作っているものとかを、
例えば普通の一般製品として売っているような国とかもあったりするんですね。
例えばイタリアだと、
その受刑者のカンパニーでビール作って、
一般市場に売っていって、
刑務所だからどうとか、人件費がどうとかってことじゃなくて、
普通に売り上げて、働いている人たちに還元していくような、
施設にも還元していくような制度を取っていって、
こんな風に例えばですよ、
今日しつこく言ってたブルースティックだって、
一般石鹸と張り合っていけるぐらい売れるわけだから、
これをこの刑務所の売りとして、
何かに還元していくっていうのができると、
将来そんなことが検討されていったらいいなと思います。
その時は絶対丸山さんにCMの話来ると思いますよ。
CAPIC製品の将来展望
絶対来ると思う。
ブルースティック入れケースも来るよね。
そうね、きっと来ると思う。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
ツイッターではカタカナでハッシュタグ
つみな話をつけてツイートしてください。
僕、ツイートほぼ全部読んでます。
心温まるメッセージたくさんいただいてて、
本当にやる気が満ち溢れてきますね。
私も読ませていただいてます。
これ、ほんまにめちゃくちゃ嬉しいです。
配信のない火曜日、毎月第1、第3火曜日の夜9時半から
Twitterスペースでつみな話で裏話を開催しています。
ポッドキャストで話しきれなかった内容や
スペースに参加してくださった皆さんの質問にお答えしています。
こちらのご参加もお待ちしております。
また、私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも
犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。
それではまたお会いしましょう。
お相手は丸山靖寛と
南口文でした。
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