そしたら丸山さん、そもそも保護士ってどういう人ですか?
丸山 こういう今目の前にいるようなこういう人です。
南口 そうですよ。体が大きくてとかそういうんじゃなくて。もうちょっとちゃんとしたやついきましょうか。
丸山 わかりました。保護士は一応オフィシャルに書いてあるので説明すると、犯罪や非公した人の立ち直りを地域社会で支えていく民間のボランティアのことを言うんですね。
一応保護士法でいろいろ規定がされてたりするんだけど、法務大臣から移植された非常勤の国家公務員とされてるんだけど、基本的には給与は出なくてボランティアですね。無給の非常勤国家公務員。
どういうことが求められているかというと、基本的には保護観察やっていくんだけど、保護観察は保護観察官がやるんだが、ただ民間人としてのサポートをしつつ、民間人の柔軟性とか地域に詳しい、実情に通じているという特性を生かして、保護観察官と共同して保護観察に当たる。
これが多分皆さんが思っている、保護士さんがやっている活動。他にもいろいろあるけど、まずこの保護観察業務のことから聞く。
そうですね。まず保護観察官と一緒にやる業務って具体的にどういうことをするんですか。
一番想像されるのでいくと、仮釈放の方に保護観察がいますね。あとは執行猶予の中でも保護観察付き執行猶予っていうのがあるんです。
判決の中でそういう判決があるってことですよね。
保護観察が何か自体は第7回と8回と44回で詳しく話してますので、そこをちょっと詳しく聞き直してもらおうとして、その中で言っている保護観察に当たる人がいろんなパターンあるんだけど、
特にこの施設から途中で出てきた人が絶対保護観察付くので、ここに保護士さんが保護観察官と一緒にやるとか、
で、執行猶予だから本来なら刑務所行くんだけどあなた社会の中でルールが設定されて、それが守れるならその本来行くべきだった罰とかを猶予しますねっていう時に保護観察が付く執行猶予があるんですよ。
ここに保護観察が始まるから保護士さんがここに加わるっていうのはあります。
なるほど、今のお話って保護士さんって言った時の典型的というか保護観察官のお手伝いで典型的なイメージなんですけど、もうちょっと詳しく教えてもらっていいですか。
保護観察でまず大事なのって、その人その人に特別遵守事項という特別なルールが設定されている以外は、
基本的にはその保護観察機関に面接ちゃんと来れるかとか、その間どんな生活してたかっていうのを報告するとかがメインなんですよ。
ちょっと難しい話したけど、特別遵守事項というのは例えばですよ、薬物犯罪の人にプログラム受けてもらってとか、尿検査があったりとか、その特殊な事情のある人に付くっていうルールは特別な遵守事項なんだけど、
そうじゃなくて普通の保護観察って定期的に例えば月2回とか、面接をしてこの間どうでした。
例えば僕が保護士として南口さんを保護観察中の南口さんと面接しているとしたら、この間お仕事2週間ぐらい空いてますけど、前の面接からね。
職場の状況どうですかとか、普段の生活聞いたりとか、っていうのが面接を定期的にやるとか、あとはどっか引っ越すとかね、旅行行くとか離れるとか、その時にちょっとこの期間離れますよとかっていうのをちゃんと届けててるかとか、そういうことをやったりするって感じ。
なるほど。仕事つまずいたりしてんの相談できんのいいですよね。
そうね。
で、このお仕事がもちろんイメージ通りではあるんですけど、多分他にもあるのかなと思うんですけど、その他のところ教えてもらっていいですか。
それは仮釈放中にやることじゃなくて全然保護士さん全体でやることっていう。
もし仮釈放中のところで他に困難もあるぞってがあれば教えてもらいたいですね。
例えばこういう悩みがあって、それを保護観察官に繋いだりとか。
ああ、なるほどね。
とか、あとはその人その人にさっき言っとくべしの趣旨とかそうじゃなくて課題が出る時あるんですよ。宿題みたいな感じ。
結構びっくりしました。
そう。
はい。
例えば、保護観察結構少年が対象が多かったりするんで。
ああ、そうか、なるほど。
で、少年に学校でのことを書きましょうとか。
ああ、そういうやつ。
で、被害者に対する思いの書く欄があったりとか。
ああ。
いろんなその課題、その人にあった課題とかあったり、フォーマットで決まってるところに書くものがあったりとか。
はい。
で、それを一緒に見ながら面接するっていうのもあります。
すごい丁寧ですよね、そういうの。
そうよ、そうよ。
ああ、そうなんですね。なんか、これイメージなんですけど。
うん。
ほんと申し訳ないイメージで申し訳ないんだけど、すごいおじいちゃんがなんか川張りのソファに座って、元気にやっとるかねって言ってるイメージだったのはなぜだろう。
それもないとは言わんけど、今だってイメージって言うから、どっちかというと俺のイメージはよ。
はい。
俺が保護士になる前のイメージね。
はい。
なんかヤンチャな子たちをラーメン屋に連れて行って、腹いっぱい食えって言って。
ああ。
で、また2週間後、あおな元気でなとかって言って、よしみんなで焼肉食うぞとか。
はい。
何へこたれてんだ頑張れとかっていうイメージかと思ったけど、そうじゃなくてもっと偉そうな、博士がありそうなお家に招いてみたいなそんな感じ。
なんか地域の名士とかがやってはるイメージだったから、そんな一緒にラーメン屋食べ行くイメージは私はなかったかな。
ああそう。なんなら俺の知り合い友達とかの比較的若い保護士さんは、一緒にひたすらスイッチのゲームやるとかあるで。
そこの辺はちょっと気になってたとこではあるんですよね。確かにちゃんと元気にやってますって面談するとか、出てる宿題をきちんとこなすって大事なんですけど、
自分のおじいちゃんより年上みたいなおじいちゃんとお話しするのって結構それだけで緊張するじゃないですか。
けど年が近くてなんか来たら一緒にゲームやろうなみたいな人やったら、生きやすいかもしれないし。
だってほら長期の人になってくると、そんな大変な人をどこまで保護士さんが見るかっていう話にはなる可能性はあるが、
例えば無期懲役って御社とか受けない限り亡くなるまで仮釈放中じゃないですか。
そうですよね。
半年一年で終わる話じゃないでしょ。無期懲役見るってまあまあ相当すごい保護士さんじゃないとあまりいかないけど、
あとは執行猶予だって何なら一番長い執行猶予って5年あるわけじゃないですか。
そうですね。
でこの間どうやったみたいな5年ってやっぱしんどくなってくるでしょ。
結構長いですよね。
普通の世間話も行われるし、何ならその私生活のことだけじゃなくてゲームやってとかたまにはご飯行こうやとか、
そういうことになっていくからそういうこともあるって言っただけね。
基本的にはさっき言ったような課題だったり、この間生活困ってることあるみたいなのを聞いていったりするんだけど、
だいたいこう長くなってくると話すことなくなってくるんだ。
家族構成なんかもう2年後とかに聞いてもしょうがない。
あーってなりますよね、確かに。
そっかなんかやっぱりイメージで思っていたのとだいぶ違うなと聞きながら思いました。
でも地元の名刺館があるのはそれはその通りなんですよ。
基本的には保護士法の中でなる要件とかにいろんなのがあるんだけど、
ちょっとくだひって言うと生活に安定しているとか、平日に面接したりとか、
月何回もあったりとか、それが対象者1人なら月2回だけど、
対象者それが2人になったら月4回面接するわけじゃないですか、その保護士さんにとってはね。
いや確かに。
ってかなってきたらね、みなみくさんなんか昼間週に1、2回平日昼間に面接しましょうかとなって、
まあ無理でしょ。
だいたい無理ですよね。
でしょ。
ってなってくるとまあ第一線を退いて、そんなに生活に困ってないですよとか、
配偶者がすごいちゃんと生活を支えているので自分はできますよとか、
そういう方になりやすいというのは比較的年齢は高めになりやすいというのが1個と、
もう1個はその地域社会でやっぱ誰でもなれるもんじゃなくて、
結構こう誰々さんを推薦しますみたいになっていくんだけど、
俺の見てるイメージでは古くからその街で例えばPTA会長なんかずっとされてて、
であの人のことならよく知ってるからみたいな地域でお名前が上がる人が、
次も退職される、退職っていうかもう保護士さんの年齢高くなったんで辞めるんで、
新しい子の人って新しいって言ってもまあ60とか、そういうパターンで繋いでいくから高齢のパターン。
なるほど。
でもう1個は大事な良い面でもあって悪い面でもあるってこの高齢っていうのがあるんだけど、
もう1個やっぱ地元の名刺館があった方がいいだろうなっていうのはやっぱりその地元で顔が利く人っていうのが大事なの。
でやっぱり例えばこの子がここで働きたいって言ってますよとかって時に、
南口さん社長お願いこの子をなんとかここで雇ってあげてみたいなのを、
じゃあもう丸山さん言うならうちで雇おうかみたいなのって、
この地元でそれなりに顔が利く人だったりとか取り持つのが上手い人。
で保護監察官ってやっぱり国家公務員なんで配置外があるわけ2,3年に1回。
ああそうかそうですね。
そうってなるとやっぱその地域に根差してずっとその対象になっている人と一緒にいるっていうのが大事だから地域性が大事ってなってくる。
もうそもそもがそういうもんだってことですよね。なんか言われたらそうかって思いました。特殊課ってやつですよね。
もう一個、それは源流がそうなんだけど、じゃあ今は昔はそうだったかもしれないけど、今は変えたらいいじゃないかっていう疑問も出てくるかと思うんですけど、ただこれ難しいのが、例えばですよ、国の施設として、流れとしては、法務省がこういう団体を運営したりとか、施設を作ったりとか出所した人のってなってくると、これ難しいのはね、グレーっていうかグラデーションのゾーンだから難しいんだけど、
例えば懲役何年って言われた人が、その刑期が終わってるにもかかわらず、まだ法務省なり国が管理する施設に入れるのかと、これがまだね説明としては、保護観察って仮釈放中の人なら仮に釈放されてるだけなんで、これまだ刑期の途中なんですよ。
そうですね。
例えばわかりやすく言うと、懲役5年の人が4年で出てきたら1年まだ残ってるから、これは刑期の途中なんで、仮に釈放されてるだけだから、これはまだ法務省が管轄するっていう話にはなるんだけど、その後とか、なってくると、これ完全に民間でやっていくっていう前提がないと、さっき言った通り、まだ刑罰の延長のようにも取られてしまうとか、だから民間でやることにここは意味がある。
確かに。なんかどうしても法務省が作ってるとか、法務省から何らかお給料をもらってる人が関わりを持ちますよってなると、なんか監視されてるような、実際そうじゃないとしても監視されてるんじゃないかみたいなことになるような気もしますね。
なのでやっぱり民間スタートでやってるところにもやっぱり奇跡的に意味があって、それがまだ民間で運用されるってところにもまだ奇跡的に意味があるのよ。
これ丸山さんとしては、報酬はつけない方がいいって考えてるんですか?
これですね。報酬つけよう理論って常にあって、ここ最近もずっと議論されてきたんですね。もちろんそれで、もっとなりたい人を増やして、なり手が少ないんだったらそういう保護士さんの幅をもっと広げようっていう意味では多分プラス。
が一方で、やっぱりお金が絡んできてしまうと、どうしてもそれを目的に来てしまう人も出てくるんじゃないかってのがあって、これ非常に難しいぞバランスは。
僕が今見る限り、それは無給でやってる人たちしか見てないからかもしれないけど、今保護士さんをやってる皆さんを見ると、お金のためにやってる人なんか皆無なんですよね。
これはちょっとでももらうのやってられへんとかって言ってる人たちじゃなくて、それがいるなっていうのと、やっぱり同じような問題としては、例えばですね、協力雇用主さんの問題も結構類似してる問題としてあって、協力雇用主さんって例えば刑務所出所者ですよとか、少年院を退院してきた人ですよってそういう事情は全部把握した上で、
うちで働きませんか、前もって手を挙げてくれてる人、もう出所者わかってるんで、うちで働かへんかっていうの、その個別っていうよりは最初から手を挙げて、うちで働いてくれていいよって手を挙げてる人を協力雇用主さんって言うんだけど、出所した時に住むとことか働くとこが大事って昔から言われてるんで、働ける場所の確保ってむちゃむちゃ大事だから、この協力雇用主さんってすごい大事なんだけど、ただやっぱそれを前もって手を挙げてくれる人たちって少ないわけですよ。
ここに謝礼というか報償金というか、実際引き受けてくれたらいくらみたいなのが制度としてスタートするんだけど、もちろんそれが全てお金目的だとは言わないか、やっぱりそういう問題なんじゃないのこれっていうのが起きてるっていうのも聞いたりするんで、難しいんです両方。
だからやっぱ手を挙げてくれる人が増えてくれるのは大事なんだが、かといってなんかそのだけもらってすぐクビみたいなとかとかも聞いたりすると、そういう制度じゃないよね。だからお金じゃなくてこの人のサポートしたいっていう人の確保はお金出すと難しい。
なるほど。これ世界的には一般的にそのボランティアっていうのはあるんですか?ご存知の範囲で。
あのね、ありますよ。民間でボランティアで社会復旧をサポートするってやつでしょ。ただこの保護士は独特で、法務省もこれは結構世界に発信するって力入れてたりするんですよ。なんか保護士っていうのね。H-O-G-O-C-H-I保護士。
ああ、大洋監獄的な。
あと、出す例がマニアックやな本当に。大洋監獄説明しなあかんやんここでそんな言ったら。あんたね気をつけて。大洋監獄は今聞いてる人はすぐグーグルでチェックしよう。
そうですね。
で、この保護士っていうのが民間のプライベートボランティアのプロベーションスターだって言って。日本にはこういうのがあって、それを地域社会に目指して社会復旧手伝っているんだよみたいなことを売りにしてはいますね。
なるほど。ちょっと独特ですよね。完全民間っていうよりは連携があるわけじゃないですか。
保護監察官とね。
そう。だから国も認めたというか一緒になってやりましょうっていう。そうなんだけど民間でボランティアっていうお立場なんですもんね。
これでもねやっぱり保護監察官的には民間に頼らざるを得ない状況があるっていうのもあって、本来なら対象になる人って4万人とかいるんです。保護監察の対象になる人って。もちろん増減ありますよ。3から5万の間とかね。あるんだけど保護監察官って全国に1500人くらいしかいないんですよ。
さすがに少なすぎません。
でしょ。これで何万人見るの絶対無理でしょ。とすると保護士さんがまた全国に4、5万人いるんですけど、結局こういう人たちに頼みながらやっていくっていう方法しか運営としてはできない。
なるほどな。
まあ状況が違いますもんね。
なんかやっぱり大変な人ってすごい長期に何十年も刑務所入ってて、で出てきて、すごいちょっとくっついてっていうか直接担当っていうんですけど、しないといけないような人とか結構重大な事件をやった少年には直接担当するとか。
あとはそんな事件的にはそんな重くないんだけど、暴力傾向ある人とかをやっぱ民間の保護士さんにっていうのはちょっと厳しいってやったりすると保護監察官が直接担当とかするんだけど、それは特殊な例であって圧倒的大多数は社会に受け皿とかがあって、社会でもう一回挑戦してねって言って仮釈放で出てきてる人たちだったりするから、だいたいそんな問題を起こさない人の方が多かったりするんですよね。
っていうのを保護士さんが一緒に行く、さっき言ったくらいの頻度で面接する。
なるほど。そこの今おっしゃった仮釈放になる人だから圧倒的多数はっていう話のとこなんですけど、保護士さんがつくとやっぱり再犯は起こりにくいよねっていうような報道を見るなっていう記憶があるんですけど、この再犯に対して保護士がつくってことがどんな風に影響してるとかってとこはどうお考えですか。
悩みを時々聞いてもらったりとか、いつでもつながる人がいてとか、面接を何か月何回かしてもらって落ち着くっていうのがあるんじゃないかと言われたら確かにその通りだと思う。がそれだけじゃなくて普通に保護士がいようがいまいが満期釈放の人よりやっぱ仮釈放の人の方が再犯するっていうのは少なかったり、もしくは再犯するにしても期間が満期の人よりは長い。長いというか刑務所に戻ってくるまでの期間が長い。
それは仮釈放で出てるからっていうのなんだけど、例えばですね、満期釈放で出てる人って言われた刑期が終わったから出てきてる人ですよね。
出なきゃいけない人よね。
そう、だからまだ例えば刑務所がこの人問題あるなとか思っても、日本って一応将来の危険で閉じ込めておけないので、やった過去の行為の罰を与えて入ってもらってますよね。これが終わったから出てもらうんですよ。期間が来ちゃったんで。
だけど仮釈放の人って途中で出てもいいよって言われてる人なわけでしょ。
そうですよね。わざわざ早くにいいよって言われてる人たちってことですよね。
で、今度はどういう人なら途中でも出てもいいよって言われるかってところがこのポイントになってきて、じゃあ誰だったら途中でも出てもいい。まだ刑罰は続くけどね、社会の中で保護観察が続くんだけど、刑務所から途中で出てもいいよって誰だったら言われるかって考えていくと、やっぱりみんな外で頑張ります、もう出ても自分は大丈夫ですってみんなが言うわけじゃん。
だけど、じゃあ誰だったら出ていいかってどうやって基準で決めていくかって言うと、これいろんな人に聞いていったら、例えば真面目に働ける人とか、揉め事起こさない人とか、悩みがあったら相談できる人とか、いろいろなコメントは聞くが、おそらく
私分かっちゃった。掃除で再犯しなさそうな人ですよね。
そういうことです。やっぱり途中で出すんだから、再犯されても困るよね。
やっぱりそこですよね。
で、再犯しんひん人ってどんな人なんて、今度それを客観的に見つけようとすると、これまた難しいのよ。
人間のことですからね。
でしょ。であってやっぱり、再犯しんひんっていう客観的なものの見方をしようとしたら、出た瞬間にお帰りって言ってくれる人がいる。
帰る場所があるということです。別にこれ家族じゃなくてもいいです。
そうですね。
家族もいいけど、家族がまだ帰っておいでってくれる家族がいる人ならもうこれ幸せなんだけど、もちろん家族だけにせよいっていう話じゃないから、
知り合いでもいいし、さっき言った雇い主さんが住み込みながら働くかっていうのでもいいし、
厚生保護施設とかそうじゃない施設とかで、とりあえず帰っておいでよ、うちおいでよって言ってくれる場所があるって結構大事な基準されてるんだけど、
これがある人で頑張れる人っていうのは、仮社校の対象になるんだけど、
要はその仮社校で出れる人が減ってるってことは、本人の問題だけじゃなくて、社会の側が帰っておいでよって言わない社会になってるってことだから、
それはそれで社会の側も結構問題があったりするっていうのがあって、この話戻ってくると、さっきの保護士さんがついてると再犯する人少ないって言われますねって、
確かにそういう言説は聞くが、それは保護士さんがついてるからがイコールじゃなくて、そもそも仮釈放で出れる人とか、
刑罰なんだけど社会の中でやってていいよって言われる人自体が再犯リスク低い人で、
ここにプラスアルファで保護士さんが悩み聞いたりとかするからいいっていう感じ。
やっぱニュース見るときに今の話合わせて考えたいですね。
今典型的というかイメージ通りの保護士さんの仕事のあれこれを詳しく教えていただいたんですけど、
いろいろあるんですけどっておっしゃってた他にも仕事、そっちはちょっとイメージしにくいので、他にもいろいろの方教えてもらっていいですか?
そうね確かに今のはやりたくて手挙げてくれても保護士さんってむしろそれはメインのやってるというよりは3分の1程度しかなくて、
結構びっくりですね。
なんなら半分、いっそ言ってないね3分の1ぐらいで、他にやることといえばこれもまだ皆さんやりたい範囲なんじゃないかって、
そう言うと最後の方がやりたくないかって話になるからちょっと言いにくいが、
まず保護士さんのやる事の大事な他のやつでいくと出所前に生活環境を調整するってやつがあるんですね。
でこれって例えばほら刑務所の人がさっきのほら寄住先が大事って言ったけど、まず最初にどこを思い浮かべるかっていうと家族のとこ帰りたいとか、
もしくは友達であっても例えば俺が刑務所行く前にうち帰ってこいよって言ってくれたから俺はあいつのとこに帰りたいって、
被収容者の方はそこに帰れるあの人なら受け入れるって言ってくれてたからって願いを出すんだけど、
で寄住先がしっかりしてて他の条件も揃って仮釈放だから、また仮釈放するかどうかの基準の前に帰る先があるかを見ないといけないよね。
でこの寄住先を調整しに行くってのも保護士の仕事の一個で、だからなんならもう刑務所に面談にも行くし、
でどこに帰りたい家族のとこなんだねっていうのを確認して、で今度家族のとこ行って誰々さん帰りたいって言ってますけど引き受け大丈夫ですかっていうようなことを聞きに行く。
で一番ベストはそのままうちに帰ってきてもらっていいですよって話にすればいいけど、
絶対二度と関わりたくないっていうケースも出てくるわけじゃない。
で本人はここが家族だからここに帰りたいって言っているが、うちにはもう二度と関わらないでくださいとかって言われると、これがまた大変。
別にそれを細かく調整するのは保護士じゃないんだけど、要はそこに帰りたいって言ってるけどうちここ帰ってきて大丈夫ですかって気に入ったりするのは保護士が生活環境調整でやるんだよ。
それもボランティアでされてるってことですね。
その通りですね。
そうですか。
これもまだどっちか言ったら保護士の知らんかったけど保護士の枠内だろうイメージあるやん。
めちゃくちゃ枠内ですよ。
これもまだ3分の1やからね。
もう3分の1お願いしていいですか。
もう3分の1聞きます?
やっぱりそこは聞いとかないと。
これはですね社会を明るくする運動をするんですよ。
ペンギンのやつですか?
ペンギンは法務省保護局の持ってるゆるキャラです。保護ちゃんね。
保護士の仲間ですよね。
全然違うよ。保護ちゃんはそもそも飛行ペンギンやから。
保護士の仲間じゃないのか。
違うよ。保護士はクジラの保護士さんがおるからね。
そうですか。
あとアシカの親方。これ協力雇用主。
お子女の厚生保護女性会員の方。
それ全部仲間じゃないですか。
仲間やけど対象者本人だから。
なるほど。
保護ちゃんは。もともと飛行してて、今は立派に厚生しました保護ちゃんですっていうのがあれ。
その子の印象がめちゃくちゃ強いですね。
だからあれは保護士さんじゃなくて対象の保護ちゃん。
で、それを含めそういう知らない人にティッシュを配ったりとか。
あとはいろんなイベント開いて、この社会を明るくする運動を知ってくださいってやったりとか。
だからそれを7月にすんのよ。
ちょっと昨今の気温情勢からいくとなかなか厳しいものがありますね。
なかなかない。さっきも言った通り保護士さんって結構ご高齢の方多いじゃない。
ここで街頭に立って登り立てて、で社会を明るくする運動ですとかってやると、僕本当心配。
自分の将来も心配だけど、一緒にそれをされている方々の保護士仲間がもう倒れるんじゃないかってすごい心配。
私の持っていた革張りのソファーで元気にやっとるかねって言っている人と、今のティッシュを配っている保護士さんたちとはかなり違いますね。
だから地域性も出てきて、例えば僕のいる地域ではコロナ以降、手渡しするの減らしたから、
その物渡すっていうやつは減って、むしろイベント開きましょうとか、そんなにシフトして出るから、
まだその社名運動というか社会を明るくする運動の活動ってまだやりやすい方なんだけど、
おそらくまだ地域によっては7月に駅前でティッシュ配るとかはされている地域はあるんじゃないかという予想はする。
それが3分の1。
で、それをどう見るか。今それちょっとしんどい面で言ったけど、ただ僕なんかは保護ちゃんになりたいって言って、保護ちゃんの中に入りたいって手を挙げてみたりとか。
やっぱ心配じゃない。真夏だし、さっきも言ったとおり、高齢の方々が保護ちゃんの中入るって大丈夫かなって不安になって、っていう不安と、
自分は保護ちゃんになりたいなっていうのがあって、これやっぱり両方かね、その間に手を挙げて保護ちゃんさせてくださいとか言ってみたりもする。
まあ、丸山さんはやっぱりそういう風なイベントごとですとかお得意じゃないですか。
確かに。
だからすごくいいと思うんですけど、保護士の方がみんなが得意なわけじゃないと思うし、ただいろんな保護士さんいた方がいいと思うんですよね。
だって出所者の方もいろんな人いるじゃないですか。保護ちゃん入りたいねって言ったら、そんな私もやりたいですっていう出所者の方もいれば、どういうこと?ってなる出所者の方もいらっしゃると思うんですよね。
これ衝撃あったんですけど、結構炎天下の中で、社名運動じゃないんだけどいろんな団体が集まるイベントのところで、保護士の活動をアピールする活動をした時に、たまたまですけど黒いパンツに白いTシャツで黄色のバンダナ巻いてたんですよ。
色味全部保護ちゃんと一緒やんって言われて、着ぐるみ着てないのに、もうこれ意識してるよねって言われて。
まるで保護ちゃん。
これ保護ちゃんやんって。着なくてもあなた見た目のこの色味保護ちゃんやんって言われて、いやほんまやってなったよね。
っていう保護士さんがいて、なんかいろんな保護士さんいて良かったなって私今日思ってます。
そうね。こんななりたいっていう人がいろんな人がなれるって言ったらいいんだけど、さっきも言ったけど誰でもなれるわけじゃなくて。
そうですね。
っていうので、またもうなりたいって挙げてもらうっていうのはやっぱり裾野が広がるからいいなとは思ってますね。
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
今日のおすすめは善かものです。
善かものは、罪を犯した人たちの公正社会復帰を目指して奮闘する保護士の姿を描いた同名漫画がある映画です。
漫画の方は原作が香川雅人さん、作画が月島透治さんの漫画が出ていまして、この漫画を元にした連続ドラマ版が2021年にワウワウで放送されました。
その後、映画版がオリジナルストーリーで作られています。
監督はアーコーヤの岸由悠季さん、出演は有村霞さん、森田豪さん、磯村ハヤトさん、リリーフランキーさん、木村大さんなどで2022年に公開されています。
簡単なあらすじをご紹介します。
保護士を始めて3年となる主人公、担当している対象者は順調に生活しているようだったのですが、ある日一人、忽然と姿を消した人が出てきます。
その人が再び警察に追われる身となってしまいます。
一方その頃に連続殺人事件が発生します。
その捜査が進むにつれて、この保護士さん自身の過去の出来事ですとか、彼女がすごい若いんですけど、なぜ保護士をしているのかというような理由が次第に明らかになっていくというような映画です。
エピソードの今紹介してもらった後半部分はやっぱりエンタメ感があって、保護士がやっていることよりはこの読み物とか映画とか、エンタメ要素としてそういうのが盛り込まれているんだけど、前半の部分で紹介してもらったみたいに、
やっぱりここって犯罪を知って、さっき言った仮釈放で出てくる人とか、自己有の人にどんなふうに生活をサポートしていくかって部分が保護士がやることなんですね。
これでイメージを持ってもらうのはいいんだけど、全く同じようにするというよりは、さっきのエンタメ要素もあるというのは前提に見ていただいて、ただこれって結構法務省保護局もいろんな情報提供とかしながら、この映画を作るのにもサポートしていたりするので、結構オフィシャルにサポートしているから、保護士のお仕事を知るには結構いいんじゃないかなっていうのはある。
で、これを映画のきっかけに結構、さっきも言ったけど、保護士になりたいなって手を挙げてくれる人はそこそこ出たんでね。
そうですか。
そういう意味でもすごく広報的にもいいかなと思うんだが、かといって誰でもなれるわけじゃないってところで、またジレンマ的なものが多分法務省的にはあるんじゃないかなっていう感じはします。
なるほど。これ漫画の方の最初の方に、さっき丸山さんが言ってた生活環境調整、出所前の保護士の方が聞きに行くやつ、ここに帰ってきていいですかって結構描かれてました。
今日話聞いてて、あ、漫画にあったシーン、それやわって思いました。
たぶんね、生活環境調整を3分の1のっていうようなイメージじゃなかったからじゃない?と思うと、出所した人の支援をするって枠に入れてたから、たぶんスッと入ってきてたんじゃない?
たぶんそうだと思います。保護ちゃんはちょっと出てきてないと思うんですけど、今日のお話の後で映画見たり漫画読んだりしていただけると、すごく具体的なイメージ枠かなと思いますね。
そうですね。
丸山さんに解説してほしいエンタメ作品がありましたら、番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
Xではカタカナでハッシュタグ、罪な話をつけてポストしてください。
ここでメッセージをご紹介します。
隣人さんよりいただきました。
この春、念願の保護師になりたてホヤホヤなものです。
友人知人に伝えると変わり者だと言われるのですが、保護師は世の中にあまり認知されていないのだなという実感もあります。
いろんな人に知ってほしいというのも、なった理由の一つかもしれません。
この回で丸山さんが重ねて言葉にされていたお帰りなさいが印象的で、そんな社会を構成する一人として、ただただ普通の隣人としていられたらなと思いますと、第7回の仮釈放と保護観察についての回にメッセージいただきました。
今日の放送にぴったりのメッセージですね。
ありがとうございます。
ついに保護師になられたということで。
そうなんですよね。