すばらしき世界は、2021年2月に公開された、ゆれるや長い言い訳の西川美和監督初の小説原案の作品です。
佐紀隆三さんが、実在の人物をモデルに綴った小説、身分調を原案に、舞台を原作から約35年後の現代に置き換え、
人生の大半を、プラ社会と刑務所で過ごした男性の再出発の日々を描いています。
殺人を犯し、13年の刑期を終えた三上という人が、目まぐるしく変化する社会からすっかり取り残され、
身元引受人の弁護士らの助けを借りながら、自立した生活を目指しています。
そんなある日、行き別れた母を探す三上に、若手テレビディレクターの角田と、やり手のプロデューサーの吉澤が近づいてきます。
彼らは、社会に適応しようと足掻きながら、行き別れた母を探す三上の姿を感動ドキュメンタリーに仕立てあげようとしていたが、というお話です。
毎回エンタメ回ではお願いをしているんですけれども、私たちはネタバレとか全然気にせずお話しますので、
もしご覧になってない方がいらっしゃったら、ぜひ見てから聞いていただけたら嬉しく思います。
そうですね。今回もエンディングからいきなり触れていくんじゃないか感は、ぷんぷんとしてますもんね。
そうですね。ちょっとその危険は感じますね。
というわけで、まずいつもは初めて見たという山口さんがスタートなんです。
今回の映画は何回か見たりとか。
えーとですね、今回初めて。
さすがですね。
裏切らないね。
安定の。逆になんかどんな映画やったら見る。
そっか、ピクサーか。
はい、ピクサーとかシザーハンズとか。
シザーハンズも取り上げたね。確かに。
ザ・エンタメっていうか、後から見た結果、今回の映画もザ・エンタメっていう感じはしたんですけど。
多分だって全国労働賞でしょ、これ。
もちろんです。
ですよね。
もちろんです。主演は役所康二さんですよ。
はい。
役所康二さんね。監督も有名ですしね。
はい。
はい。というわけで、じゃあ今回も山口さんのおすすめというか、気になったシーンから触れてみましょうかね。
はい。ちょっとまたエンディングに関する話なんですけど。
おー。
私は空の描写っていうのがすごい印象に残ってまして、
うん。
そうね。
冒頭すごくグレー気調の雪がすごいしんしんと降っている窓枠のシーンから始まって、
うん。
でもなんかそれは出所の日のシーンなんですよね。
そうですね。
きっと嬉しいはずの日というか、のシーンがすごくグレー気調の空の色で、
うん。
で、まあエンディングすごく綺麗な空が最後、
そうですね。
広がるんですけど、
見上げた時にね。
そこはちょっと場面的には悲しい気持ちになるシーンの空がすごい綺麗で、
うん。
描いてるその時の気持ちと空の描写がまあ反対というか、
うん。
それがすごく印象に残って。
で、確かにおっしゃる通りで、そうですね。今言われてはっと思ったんですけど、
はい。
本当なら気持ち的には明るくなる。やっと外に出れるんだっていう、
まあ13年ぶりの釈放なわけだから、
いや、外でこれから新しい世界で頑張るぞ。
だってあのね、バスの中でも今度ばかりは肩着ぞって、
はい。
うん。
気合い入れてらっしゃるところなんで、
はい。
外に向かって明るく行くぞっていう時に、
はい。
やっぱり雪の暗い感じ。
はい。
まあ確かにあの僕、雪降ってない時期にね、朝日川刑務所行ったんですけど、
うん。
まあ確かに雪降るとああいう真っ白、普通の壁がね、どこの刑務所も真っ白な壁で、
はい。
平毛、白くてっていうのなんですけど、
うん。
確かに雪が降ってさらに積もってくると、
うん。
ほとんどああいうグレーとか白っぽい色に、
はい。
なっていくんだろうな。
夏とか、まあ夏でもなかったですけど、
普通に雪の降ってない時期はもっと畑が広がってたり、
うん。
緑があったりっていうイメージなんですが、
うん。
確かにおっしゃる通り、やっと外出るぞっていう時に、
うん。
あの暗いどんよりした曇り空。
はい。
で、支援してた人たちが厚く舞って、
はい。
で、悲しいシーンなんだけど、
うん。
空を見上げた時は広く、
はい。
なんか晴れ渡る空みたいな青空が広がっててっていうところ。
はい。
これは確かに途中でも、暴力団の九州のおかみさんが、
はい。
ね、姉さんがね、我慢の連続ですけど、
はい。
シャバは空が広いち言いますよー言って、
はい。
逃げてくださいっていう、
はい。
シーンがあるから、やっぱり空は広いって社会に出て、
はい。
空は広いんだっていうのも表してるでしょうし、
はい。
この映画の一つのポイントですよね。空をどういう風に描くかとか、
うん。
あとその時の心理描写とのギャップとか、もしくは一緒なんだとか、
はい。
考えていくポイントの一つかなって感じですね。
いい空ですよね。
うん。
心情の変化というか、その心情に関するところで言うと、
はい。
なんか、だからこうタイトルの素晴らしき世界っていうのがね、
うん。
人それぞれ多分受け取りは違う。
あると思う。
はい。
あると思う。そういった色とりどりのが自分にとっては幸せって描かれる人もいるだろうし。
はい。
すごくこの映画なんかこう、生きるに値するって思えるみたいな。
うん。
ちょっとずつみんな親切で、
うん。
ね、生きていこうよっていう風に思うんだよね。
うん。
どうしてもちょっと、もう広がらないことは覚悟で、どうしても言いたいことがあって、
ぜひぜひ。
ミシンでトートバッグ作るじゃないですか。
作ってた。
あれが入ってる時に中で丸ごくとか作ってたんかなって、
やろうな。
思いました。
なるほど。
デザイン似てたよね。
はい。
手の部分と下のカバーの部分。
はい。
俺も思った、これ丸ごくのカバーやなって。
すごい嬉しくなりました。
うん。
なんか、丸ごくやーんていう嬉しいシーンでしたっていう、言いたかったです。
なるほどね。
外でも行かせるといいんだよね。
あ、そのシーンもあったね。
そのシーンもあるでしょ。剣道の防具。
はい。
うん。
いや、あのほら部屋で作って、
うん。
で、内職でやったら人に会わんでいいんで、
はい。
はい。
このままこれを仕事にしていきたいですわって、
うん。
あの弁護士さんに言って、
はい。
え、そんな仕事、
うん。
今ある?
ある。
みたいなのが、
はい。
弁護士さんの奥様とね、
そう。
話してて、
うん。
そこもだから、そう刑務作業の、
そう。
うん。もうちょっと、本当に社会で役立つというか、
うん。
まあ、もちろんミシンも役立つんだけど、
はい。
で、もうちょっと仕事に直結するというか、
はい。
ね、出生後にもやっぱり仕事としてやっていけそうなやつとかが、
うん。
選択肢としてあればいいかなっていう気がしますね。
うん。
今のところでももう一個、そう、見ながら思ったのは、
うん。
橋爪さん、あの弁護士の先生は、
はい。
そうだな、いいなって言ってたんやけど、
はい。
だって、相手に話を合わして、そんなもんあるわけないのにそうだな、いいなって言ったんか、
はい。
そういう仕事とかが、そんなもん全然ないって思う、ちょっとやっぱり弁護士さんやから、
世間離れじゃないですけど、
スーパーで、
はい。
野菜が先週より10円安になってるとかっていう、
はい。
社会の状況をよく知ってる奥様がそんなあるっていう感覚とはずれた弁護士さんだから、
ああ。
そういう返事だったのか、
いや、この人を喜ばすためにそんなもんないなと思いながらも、
そうだな、いいな、それがあればいいなって言ったのか、
どっちやろうってあのシーン見ながら。
ああ。
私は、なんかもう、ほんとにあったらいいなと思ってると思って見てました。
で、後のその奥さんの、そんなのある?っていうので、私もハッとしました。
ないよなって。
ですよね。
そういう意味では、あれですね、過去の罪の話でお話ししたところとも繋がる映画でしたね。
うん。
ではここでいただいたメッセージをご紹介いたします。
第24回ネットマンワーキングの回で、丸山先生が小山区の空にの刑務官の人と、
ネットマンワーキングでスピード違反で止めに来る警察官は同じ人では?
ということをおっしゃっておられたんですけれども。
言いましたね。言いました言いました。
これに対して、Xでクリストパーさんよりコメントいただいております。
ネットマンワーキングのスピード違反の警察官は、
バカルバンザイの8次元ギャラクシーのクランシー・ブラウン演じるローハイドです。
と教えていただきました。
おお。
このおかげでですね、俳優のクランシー・ブラウンさんは、
小山区の空にで、バイロン・ハドリーという主任刑務官を演じているということが、
はっきりしました。
やっぱりね、あのすごい顔速、
やっぱり有名な俳優さん、僕がちょっとムチすぎたのかもしれないですけども、
なんかあの制服姿とですね、
あ、これどっかで見たんだ、小山区や!ってなったんですけど、
そういう細かなところまでちゃんと聞いてくださって、
しかもあれは誰々ですよ。
今回で言うとクランシー・ブラウンですよってことをメッセージくださったってことですもんね。
すごいですね。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
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ホットキャストで話し切れなかった内容や、
スペースに参加してくださった皆さんの質問にお答えしています。
こちらのご参加もお待ちしております。
また、私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも、
犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。
それではまたお会いしましょう。
お相手は丸山康裕と、
山口由紀と、
南口文でした。