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2023-04-16 17:12

第59回「 川と人類の文明史」をレビュー

毎月1冊の本をレビューするポッドキャスト番組「ツイてるブッククラブ」 2023年4月の課題図書「 川と人類の文明史」をレビューします。 https://amzn.to/41vVvjP

川と文明の関わりの歴史的側面
ついてるブッククラブ。ついてるブッククラブです。ついてるブッククラブは橋本ダイヤ、石谷まさき、
セイコー、辰夫の4人がお送りする月に一冊本を読んでいこうというポッドキャストです。
今月はですね、課題図書が創始者から出版されているローレンスシースミス著 藤崎由里翻訳
川島人類の文明史をレビューしていきます。司会は私、橋本です。
よろしくお願いします。
では、最初のレビューは辰夫さんはどう読みましたか?
はいはい。長いですよね。川のように長いと。
川に関するテーマが盛りだくさん網羅されていて、これ一冊にもだいたい詰まっているっていうのはすごいですよね。
文明の話とか食料の話とか、交通だとか、戦争だとか、土木のダムだとか環境問題とかもあり得たあらゆる川に関するものが詰まっている。
これ一冊で川に関して俯瞰できる、川百科みたいな本で、どこからでもどの章からでも読めるし、
その章だけ読んでも一つのまとまったテーマとして理解できるしっていう感じですね。
章ごとに新書として出しちゃってもいい感じの濃厚さで、なかなかすごく良い本だと思います。
個人的に印象的に残ったのは、グリーンランドの氷の上の川や湖の話っていうのが個人的に興味深くて、
自分としてはあんまり聞かない話だったので面白かったです。
いろいろ動画も見ちゃったりして、リバーオンアイスグリーンランドとかでYouTubeとか検索すると動画いろいろ見れるんですけれども、
口にも写真あったんですけれども、白い大地に青い水が流れて、湖みたいなところに溜まっていくみたいな、
岩とか土が出てこなくて全体的に白と青みたいな感じで、すごい幻想的で、氷の惑星みたいですごかったです。
こんな景色があるのかというのも感銘を受けるし、最後氷の惑星が突如大地から消えて、
あとは裾野から出て洪水みたいな感じでドワーって出てくるみたいな話が書いてあったんですけど、
なかなか面白くて、コナン・ドイルの失われた世界っていう小説を思い出して、
テーブルマウンテンみたいな平らな、上が平らな、崖の上にある平らな山で、そこに川とか湖とかがあって、
最後そこから主人公たちが脱出するときに、そのまま川の流れに沿っていくと切れ目があって、
そこにバーンと落ち込んで、あとはそのままジェットコースター的に山の下に出てきて、
めでたしめでたし帰れたみたいな感じで、そんなあの世界っていうのが氷の上であるんだなっていうのはちょっと面白かったです。
あとはちょっとここであんまりこの方で語られてなかった話的になったのが、
自分が川といえば思い描く日本ならではの風景みたいな話題はやっぱりあんまりなかったかなと思って、
例えば川原でキャンプして増水して流されたみたいな、日本人著者だったら取り上げそうな話題とか、
あと川原のグランドでプロ野球の二軍が練習してとか、そういう話もありそれないし、
あとホームレスな方が川原で住んでいてみたいな話題っていうのも結構東京の玉川とかだと、
玉川もそうですしあっちの隅田川とかもそうですし、なんか身近な話だけれどもそういうのはなかったかなと思っていて、
結構その堤防の外側に人が住み着いてしまって、そこが集落みたいになっちゃうんだけれども、
洪水で危険だからさらに堤防を増やすみたいな話っていうのは結構ありがちっていうか身近で、
玉川の川崎駅周辺とか昔は10年前くらいグーグルアースとかで見るとそういう感じで、
今はもう綺麗にマンションとか建っちゃってるんですけど、
そういうような話題っていうのは日本人著者だったら取り上げてそうだけどそういうのはなかったけれども、
そういう話もあってもよかったかなとか個人的には思いました。
で、全体的に自分の川への理解レベルが3レベルくらい上がったかなって、
全体100%すると。
読んだ後、川を眺めたりとかするときにいろいろと思い浮かべる要素っていうのが増えたので、
自分のすごい身になったかと思っています。
でですね、評価としてはですね、やっぱり長すぎるので手放しでおすすめできないっていうところはちょっとあります。
前回のシンクロニシティと同じくなので、
ただ本当に川についていろんな側面から見てみたいっていうのを、
なんとなくレベルでもいいから思った人はぜひ読んでみたほうがいいかなということで、
長すぎが-0.5ということで4.5ということで星4.5ということでしたいと思います。
はい、私からは以上です。
それではセイコーさん、次はどうレビューしますか。
はい、私も面白く読んで、長いなというか、長いのに耐えられるくらい面白い本でしたけども、
第1章から3章までは川と文明とか人間の関わりというか、ややちょっと昔からの流れみたいな話なんですけどね。
4章からは環境問題とかビッグデータとか、そういう鉄物とか、そういうちょっと現代的な話題になったと、
前半と後半でだいぶ別れているかなという感じなんですけど、どこから読んでも楽しい本でした。
川と人間の関わりとその重要性について
世界史とかそういうので、四大文明の成り立ちっていうのは大きい川から始まったとかですね、そういうのは学校で習っているし、
あと川って日本だと田畑とかにも使われるし、もちろん飲料水にも使われるし、工業用水も使われて、
その工業用水が近いところには工業地帯があって、紙する工場とかがいっぱいありますとか、そういうのも社会で習うし、
そういうので身近に感じていて大事だというのは分かっているけれども、それがさらにもっと大きなスケールで、
人間と関わって重要で、というのが分かるような本だなと思いました。
アメリカの建国してから領土の広がりというのは河川を区切りとしてどんどん広がったというのが地図で表現された。
そんな風になってたんだ、単に区切りとか、たまたま領土があったところを適当に取っていったとか、そういうんじゃなく、きちんきちんとなっていったんだというのが分かりやすかったりとかですね。
あと歴史的にあれで言うと、私知らなかったことで、中国の河川がある時期、欧米の船に支配されていて、川の流通をずっと握られていたというのが、
アフェン戦争のあたりとかって、神が眠れる死神と言われてて、大きい国っぽいけど実際は弱いみたいなイメージとして分かってたんですけども、
実際そこまでに痛めつけられてたりいじめられてたかと思って、ちょっとびっくりしました。
後半になると、前半の話なんですけども、後半は現在のエキアピアの巨大ダムの話とか環境で話とかって、
先進国が今、結構アメリカなんかでダムが砂とか、堆積しててダムの用途をなさなくなって、強度的に老朽化してて危険だし役にも立たないから取り壊すみたいな話があって、結構実際に壊されてるそうですけども、
その一方、アテント城国なんかはまだまだそういうインフラ整備されてないんで、現在どんどんどんどん作ってるんですけども、それもいずれ同じ運命たどるから、どうなんだろうなって複雑な思いで、
先に石炭とか化石エネルギーをどんどんじゃんじゃん使って発展した先進国が今になって、化石エネルギーは良くないから使うのはもっと排出削減しろみたいに言ってるのと構図が似ててやや複雑な気持ちになりました。
世界の川について
日本に住んでると川ってせいぜい300キロぐらいの長さで、海運とか言ってもそこまで長距離に行くこともないし、流れも、なんか昔ドイツとか明治時代か何かにオカカエギシが来て、日本の川を見たときにこれは滝じゃないかとかって言ったエピソードがあるって聞いたことがあるんですけども、
世界に目を向ければナイル川、アマゾン川とか長湖なんかは6000キロの長さで、長さで言って20倍、ドナウ川は19ヶ国を流れてて、コンゴ川は13ヶ国を流れてるんで、スケールも違うし、政治的複雑さとか、中国がチベットとかあっちの方をいじめてるっていうか、あれしてるのもそういうのがあるとかっていうのも書かれてたりして、
思った以上に河川って本当に人間と密接に関わってるとこじゃなくて、もう本当、私のイメージで水槽っていうのは隣の村と田んぼの引く水を取って、あれだとか、日本だと香川県がうどんで水使うけど、香川県に水を流さないとか、そういうレベルの話ですよね。
これに出てくると、エジプトとかエチオピアの国家間のレベルのすごい争いとかがあったりして、もうものすごいスケールなんだなっていうのが、この本を通じてわかりました。
そういう世界に目を向ける意味でも貴重な一冊だと思いました。
星は5です。文句なく。特に工学部の土木系の学生なんかにぜひ読んでほしいなっていうか、私もそうですけど、火星工学とかそういうのでエンジニア的な視点ではすごい勉強してるけど、こういうのってなかなかサラッとはもちろん習うにしてもここまで習うことはないので、勉強のやりがいとかが出るんじゃないかなと思いました。
自覚を持って勉強してほしいと思いますというエールですね。勝手な。はい、以上です。
はい、ありがとうございました。では石谷さんどうでしょう。
はい。川と人類の文明史って本当にタイトルそのまんまの通りの本で、
なんかぼんやりと歴史的なもろもろの出来事も踏まえて、川と人間っていうのは関係性が深いっていうのはなんとなくは思ってはいたんですけど、それをこうやってちゃんと教えてっていうか、歴史を踏まえてやると、アメリカ一つ取ってみても川の影響がこんなに大きいんだっていうのはなんか改めて突きつけられたというか、
歴史的な過去の出来事ではないんだなっていうところが一番大きいところかなという気はしますね。なので、あのね、徳川家康が江戸に、江戸幕府をやるときにまず最初に川をいじるっていうところから始めたっていうのは、まあなるほどそういうことかっていうのもありますし、
変な政治活動とかするぐらいだったらですね、まず川を、新しい川でも作ってしまったほうがですね、人間の社会を実は変えられるんじゃないかぐらいに影響力があるので、あと改めてアメリカっていうところで思ったのが、僕は何年前で、4年前か、4年前ラスベガスに行ったときにフーバーダムを見てきたんですよね。
で、やっぱりラスベガスの裏にはフーバーダムがあるわけですよ。で、その超巨大ダムで、いわゆる日本人の感覚のダムのサイズではないんですよね。だからまあそれはもう大陸だから当然なんですけど、そういうところも含めて、全然まだまだ川は現役で我々の生活に影響を与え続けているっていうのを改めてまとめて、
読めたっていうのは非常に、思った以上になんか、ガンときた感じはありますね。で、なかなかそういう類書もないので、で、あとまあ皆さん言ってるように、とりあえず長いっていうのは長いんですけど、あので僕も正直全部読み切れてはないんですけども、まあ他に類書ないのでこれはもう星5っていうところで、
いいかなと思います。だからとりあえずちょっと川に興味を持ったら、とりあえずこれを読めばあらかたの知識は一旦手に入るっていうのはなかなかすごい本。それを思えば3500円は全然高くないなと思います。はい。ちょいちょい人勇気いりますけどね。
新書だったら5、6冊書いちゃうわけで。そうなんですけど、まあまあ川に興味を持ったらもうとりあえずこれで、とりあえず決定版っていうのは非常にいい本だなと思います。はい。なるほど。はい。星は、あ、5です。はい、どうも。じゃあ最後橋本です。紹介者ですけども、あの、まあさっき日本の話があんまり出てこないっていう話があって、
日本の川について
えーと、そうなんですよね。で、なんか日本も川の国って言えば川の国なような気がしていて、川が重要な役割を果たしたってみんな思ってると思うんですけど、なんかその、で、データ的に見てみると日本で一番長いのが品の川で、367キロメートルなんですけど、あの、ナイル1位は6650キロメートル。で、ウィキペディア見ると、あの、1000キロ以上の川が150本以上あるんですね。
で、品の川ってじゃあ367キロメートルだから何位なんだろうと思って調べてもね、インターネット出てこないんですよ。それで、あの、ちゃんとGPT-4に聞いてみたんですけど、GPT-4もギブアップです。あの、正確な地位はわからない。上位にはいませんって答えてます。
いやでも、いや、そこが結局実は日本の凄さで、普通の国はもっと川が長いんですよ。
日本は川が生まれてから海に入るまでが異常に短いので、この豊かな自然があるとも言えるんですよ。そうそうそう。だから日本の特殊性は川が異常に短いっていう。
あと、短いっていうことはイコール高低差、落差が高いっていう。だからさっき滝だって言ってたのはまさにそうで、他の国では完全に滝扱いですよね。
そうですね。だから日本面白いっていうことは、この本で案に分かることでもあったりはしますよね。
あと、この本の中で一番私が好きだったのが第5章で、大エチオピアルネッサンスダムに関する紛争で、上流と下流の国が争っているというので。
なんかほら日本もね、昔田んぼに水引くのに、上流と下流で農民が殴り合いの喧嘩をしてたということなわけですけど、それをすごいでかいスケールにして、いまだにやってるのがアフリカで起きてるっていうのがすごいなと。
しかもダムチェン説を支持してた自治庁は殺されてるんですよね。
あとロシアとアメリカも出てきて、中国も出てきてって、中国お前ずいぶん遠いなみたいなところからやってきて口を出すみたいなアフリカの川に。
だから人間やってること変わらんのだなみたいな何千年前から。
いやだからほら、ちょっと日本の話で言うと、徳川御三家ってあるじゃないですか。
水戸はなんとなくちょっと東京近いからわかるし、尾張は発祥の地だからわかるけど、なんで和歌山っていう、今の我々の感覚からすると、なんでそんな和歌山御三家なのっていうと、
和歌山のあそこに川が、紀ノ川って流れてるんですけど、珍しく横に流れてるんですよね。
だから実は大物流ポイントだったんですよね。
だから紀州藩ってすごい重要だったんですけど、そこの要は物流が陸に変わってしまったので、今の我々の感覚からすると、なんで紀州がそんな大事なのっていうのはちょっとわかりにくくはなってるってなるんですよね。
アフリカの紛争とダム・物流と紀州藩
なるほど。
まあなんかそうですね、だからいろんな、ずっとやってることはあんま変わらなくて、縮図がなくなってた日本はってことになって、面白かったなと思いまして、私も星は5つでした。
ということで全員のレビューが終わりました。
おおむね皆さん好評ということで、結構高いけど読みごたえはある本だと結論であります。
はい、それじゃあどうも今回もありがとうございました。
どうもまた。
お疲れ様でした。
はい、お疲れ様でした。
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