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ツイてるブッククラブです。 ツイてるブッククラブは、橋本大也、いしたにまさき、聖幸、たつおがお送りする、月に一冊、本を読んでいこうというポッドキャストです。
室橋ひろかずさんの著書「カレー移民の謎 日本を制覇するインネパ」紹介
今回は、衆営写真書から発売されている 室橋ひろかずさん著、カレー移民の謎 日本を制覇するインネパを紹介していきます。
それぞれの感想を聞いていきたいと思います。 まず、大也さん、いかがだったでしょうか。
すごい面白かったです。何が良かったかというと、 知りたいことがいっぱい書いてあったっていうことで、
それこそこの本は、インドネパール系、 ネパール系のカレー屋さんへの裏側を書いた本なわけですけども、
私、常連で、うちの家族で、大体月1回か2回は同じ店の近所のインネパカレー屋に行ってきて、店長とも仲良くて。
乗客だ。
そうですね。うちの息子は、その近くにあるココイチでバイトをしておりまして、 ココイチでバイトがある日は一緒に行けないんで、私と奥さんだけ行くんですけども、
そうすると、息子どうした?とか聞かれ、ココイチでバイトしててカレー屋か?みたいな話で、カレー屋に競合なんですけど、
そういう仲の良い店長がいる。あの店長何者?みたいなのは前から思っているところで、明らかにネパールだし、貼ってある写真がインドではない。
そうですよね。
あと、インド人とネパール人は帽子で見分けられるぞと店長は言っていた。
なので、ネパール人しかこの帽子は被らないのだって、本当か知らんけど、あの独特の形の帽子で。
インド人では絶対にないのだ、みたいなことを解説してくれてました。
この本は知りたかったネパール人の裏側っていうのが、とてもよく分かる。
店をやってる店長はある程度日本語喋れるんだけれども、深い話はできないので、どういう人なのかっていうのが全く分からなくて、バックグラウンドが。
この本を読むと、大体こういうことだったかという、いろんな謎が聞けていくので、インネパーに通ってる人は出毒でしょうという気がしました。
あと、ここに書いてあるようなことを店長に今度話して、そうなの?みたいなことを聞いてみるネタにもなったよなと思って。
あと、帽子もあるけど、メニューがですね、私の通っている店は、よく隅で消してあるメニューがあるんですよ。
インネパカレー店の裏側
何なのかっていうと、ポークなんですね。ポークのメニューを消してあって。
これないの?って聞くと、実はあるよっていう。出せるよ?みたいな。いる?みたいな話で、こんなことになってるのかっていうと、豚肉のメニューがあるっていうと、イスラムの同じ国の人たちに嫌われてしまうっていう話をしていて。
だから、一応ないことにしてるんだみたいなことを言っていてですね。ネパール人、異国に来てですね、商売をするっていうのは本当大変なことであって、そのためのいろんな裏側や工夫が書かれていて、非常にドキュメンタリー的でもあり、学ぶところがとても多い本でありました。
なので、保守的には5ですね。なので、今後も店長との会話のネタになるという、ちょっと個人的な理由が非常に大きいんですけども、生々しい本でした。そんな感じかな。
はい、ありがとうございます。かなりの高得点でしたね。
続いて、辰夫さん、いかがだったでしょうか。
はい、辰夫です。
そうですね。この本、面白いですね。カレービジネスの話が前半、バーッとあるんですけれども、どっちかというと、ネパール人についての本かなっていうふうに僕はちょっと読みました。
この中でも言えてるんですけど、アジアでも特に所得水準が低いって言われてるネパールの人たちが、日本でこうやって溶け込んでいるっていうのは、やはりそれなりに日本人との相性がある程度いいのかなっていうふうにちょっと思ってたところがあるので。
これだから後半に行くと、日本で苦労しているネパールの方って話があって、最後の方で行ってみる話がありましたよね。
それがすごくネパールを知るという観点ですごく面白くて、ネパール旅行記で、これだけで一冊、もうちょっと膨らませて一冊にしてしまってもいいくらいの面白さ、田舎を旅するみたいなところの面白さがありました。
これちょっと僕、いろいろ興奮しながら読んでて、Googleマップでそれぞれ毎回地名出てくるたびに表示させて、こんな山奥かって。
これを補走されてない、このぐちゃぐちゃの山道登る道、これ補走されてないのがこれはきついなとかふうに思いを馳せながらね。
拡大すると結構家の並びとかまで見えるじゃないですか、今のマップのやつだと。
そうすると、こんなところにポツンとあって、こんな上のところにまたポツンと。
棚田だらけだ、これは大変だみたいな感じで、結構感情移入な感じで、そういう意味でもちょっと楽しめました。
あとはやっぱり、ネパール人の気質っていうものについてちょっといろいろ考えさせられたなと思っていて。
インド人との比較みたいな話は書いてあって。
インド人は一人は自分の仕事しかやらないけれども、カレーだったらカレーだけとか、タンドールだけだったらタンドールだけとか。
ネパール人は一応カーストはあるけど、インドほどきつくはないから何でもやってしまう。
あとインド人は男性が働いて女性を養うみたいなんだけど、ネパール人は奥さんも働くみたいな感じで、
みんな働く気が利く気質みたいのがあるのかなと思っていて。
さっき大也さんが店長と仲良く話すみたいな話があったんですけど、
うちの近くのコンビニはネパール人のスタッフが8割くらいなんですけれども、
ただのコンビニの店員とお客のやり取りなんですけれども、非常に人当たりが良くて、
日本人と近いというかなんか違和感がないんですよね。
すごい気が利いて、例えばいつもコーヒーLサイズ買ってると、コーヒーLサイズ買いますか?みたいな感じで。
支払いApple Payでいつもしてるんですけど、Apple Payですねみたいな感じ。
日本の店員さんとかもう馴染んでくるとそういうふうに大体やってくれるじゃないですか。
顔馴染みだとその支払いのやつこれですねってスイカですねとかやってくれるんですけど、そういうのもちゃんとやってくれてるんです。
今までの別なコンビニ、よく行くコンビニとかでの、例えば中国の方とか韓国の方とかとはちょっとまた違う感じの気質っていうか、
気が利く感じっていうところがあって、日本にそういうシンキングがあるかなとちょっと思いました。
実際のカレー移民の里みたいなところを行くと、やっぱり日本っぽさもなんとなく話聞くと感じるってところもあって、
そういう点でネパールを知るっていう点で面白く読めました。
ネパールの文化や気質について
もちろん日本でカレー生活を暮らすにあたっての視野が広がるっていうのはもちろんこの本の売りで、それも結構重要かなと思っていて、
この前も商店街にあるインネパカレーの店に行って、これ読んだやつだったらメニューをじっくり眺めると、この店は工夫をとことん追求する店だなと。
いろいろあるんですよ。スープカレーもあるし、カツカレーもあるし、納豆を混ぜるカレーみたいな、ここいちかよみたいなメニューもあったりとか、
カウンター席でじっくり座ってタンドールの作業を眺めたりとかして、これがこれがという感じで、ちょっとインパネ2みたいになっちゃったりとか、
そんな感じで読んだ後も、これからの生活にプラスになる。
読んでなるほどと思うだけじゃなくて、カレー的な行動を促す本かなと思っています。
そんな感じでカレーとネパールって身近なことだけどまとまって知る機会なかったなってことが知ることができて、
本当に日常生活に潤いというかプラスになるっていう点で非常に良かったと思います。
これは個人的に欲しいことです。これは間違いないです。
インネパカレー的なものを食べたことがある方は必読かなと思いました。
以上です。
ありがとうございました。いしたにさんどうでしょうか。
いい本とは何かみたいな話になった時に、自分が普段興味を持っているジャンルの試作を深めてくれる本というのと、
もう一個は知らないことを教えてくれる本というので言うと、
今回の本はもう圧倒的に知らないことだらけ、知らないこと、近くにあったはずのインネパの知らないことばかりを教えてくれるという本で、
この時点で星5なんですけど、それだけにとどまらず、筆者の方が調べていくに従って謎を呼んでいくんですよね。
最終的にネパールまでたどり着くんですけど、そこがミステリーまで言うと言い過ぎかもしれないけど、
本当に謎解きをしていく工程を一緒に辿っていくみたいな感じで、非常に独特感としても楽しかったんですが、
僕が一番戦慄したのが284ページかな。そしてバクルンはゴルカ兵を多く排出している土地の一つだっていうところで戦慄をしたわけで、
僕の中ではゴルカじゃなくてグルカなんですけど、グルカが呼び名だったんですけど、
グルカ兵といえば世界最強の傭兵と呼ばれていて、なおかつ第一次世界大戦、第二次世界大戦、もしくはインド独立においては、
基本的にはイギリス側の傭兵としてインドと戦った人たちなんですよね。
ずっと疑問だった、ネパールだったらインド行きゃいいじゃんっていう謎があって、
ネパールの対立心とカレーの起源
この本ではそこまではっきり書いてないんだけど、でもあんに匂わせてるんですけど、この地方の人たち多分あんまりインド行きたくないんですよね。
要は親の世代からインドと戦ってきた土地の人たちで、それが非常に匂わせてるなと思ったのが、
291ページにインド狩猟はそのための武器だというふうにはっきり書かれていて、
グルカ兵と武器っていう時点である程度知識があると、
なるほど、ここの場所というのはネパールの中でもインドと長く対立をしてきた土地なんだなということが案に示されていて、
それあんまりはっきり書いちゃうと、たぶんネパールの人は全員そうではないし、今のネパールの人たちはそうではないはずなので、
やりすぎではあるんですけど、それをちゃんとほのめかしているあたりも非常に著者として上手だなという。
その結果、僕たちは狩猟家の子供だからというところに結論が引っ張られていくに至ってはですね、
まあなんて上手なんでしょうっていう、まあそりゃ3年もかかるわなっていうところで、
本当に読書体験としても素晴らしい本だったなと思います。
個人的にはですね、30年ぐらい前に多分渋谷の外れで、
この店はなんでインド料理なのにネパールの国旗が飾ってあるんだろうという疑問を僕も30年前に持ったんですよね。
それっきり僕は1秒も調べることをせず、
その後、ゴタンダにあるネパール人が経営するインド料理屋に20年ぐらいお世話になってるんですけども、
そこでも1秒もこういうことを調べようともしなかったので、
そういうことを代わって調べてくれたこの著者の方には本当に尊敬の念しかないなというところであります。
カレー移民と受け入れ体制
改めて欲しい筒ということで、本当に素晴らしい本でした。
したにさんも欲しい筒ですね。
私なんですけど、私も皆さんと同じようにいろんな知らないこととか疑問に思ってたことが、
もちろんずっと疑問にずっと思ってたわけじゃなくて、この本を読んで、そういえばこれ疑問だったなとか。
でももともとお店に入るたびにこのカレーは何なんだろうってずっと考えてたんですね。
インドカレーなのかネパールカレーなのか。
私は今インド料理を食べてると言えるのだろうかとか何なんだろうと思ったけど、
この本によれば修行した店でのカレーでそれが延々と受け継がれて、
さらに工夫されて今の日本人に合うようにとろみがあったりとかいろいろ辛さも抑えてとか、
いろいろ工夫されて出てきてるというのが分かったんですけども。
あと私、面白いというか考えさせられるのは小泉構造改革とかで外国人が働きやすくなったり働きにくくなったりで、
その都度結構来やすくなったりそうでなかったりとか、
あと来てからもいろいろ工夫して滞在できるようになったり、
あと滞在できても1年しかいられないとか2年しかいられないとか、
そのときによって変わったりとかっていうのがやっぱり大変だなと思って、
今日本で普通に私たちは当然商売できるわけですけども、そうでないっていうのも大変だなと思いました。
あとインドの国は決められたことしかやられないし、
あとインドの人は今IT大国になってきてるから、だんだんもうカレーとかそういう料理人とかじゃなくて、
今ネパールの人がだんだんやってるとかっていうので、
この10年20年とか30年とかで自流世界の流れが変わってるっていうのも、
さらにインネパに影響を与えてるっていうのも面白いというか、
日本の末端って言ったらそうですけど、
そういうカレー屋さんにも国際的な流れ、IT社会の波が関係してるのかと思いました。
あといろいろ疑問も解消していくのもあるんですけど、問題点もわかるっていうか、
やっぱり子供の、一緒に家族で来る子供がなかなか日本に馴染むことができないというか、
ネパール人の受け入れ体制っていうのがどこの市町村でもそんなに当然あるわけでもないし、
ある程度大きくなってから来るともう日本語を覚えるとかいうのも人によってはすごい大変なんでしょうし、
そういうのがいろいろ大変だなと思いました。
最後のほうにネパールに行くほう、私も辰夫さんと同じでGoogleマップ見ながらいろいろ、
こっちの小売店ってこんな感じかとか思って、
この小売店の品揃えのレベルだったら日本に来たらびっくりしたり、
やっぱり日本に来たいって思ったりするのかなとか思いながら来ました。
向こうの商店街とかって本当に小っちゃいっていうか寂しいっていうか、
そういう感じのところが多くて、やっぱりすごいそれこからお金貯めて日本に来るっていうのは相当な大冒険というか、
相当な出世の可能性があるというか、そういうふうに思いました。
自分もカレー屋行くときに、今度からこの本読んでからちょっと見る目がいろいろ変わりまして、
この人もネパールから来て、私よく行く店も高校生ぐらいか、年齢はっきりわかんないですけど、
20歳ぐらいの子供二人いるんだけど、
これ家族で来るから月何十時間とか働く、バイトできる時間が増えるんだなとか、
そういう知識もついたので、今度ちょっといろいろ私も大也さんみたいに何か話すきっかけ作れればいいなと思いました。
で、私は当然星5つですね。満票で今回は星5つですかね。結構珍しいと思います。
文句なしですね。文句ないですね。カレー移民の謎。
じゃあ今回はカレー移民の謎、日本を制覇するインネパを紹介しました。
また次週よろしくお願いします。ありがとうございました。
ありがとうございました。