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山崎貴監督と是枝裕和監督が、映画制作現場の環境改善を政府に求めることの深刻さを考える|徳力基彦(tokuriki)
https://note.com/tokuriki/n/nd823fa4447f7
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はい、こんにちは、徳力です。今日はですね、日本の映像文化の未来についてという問題提起の話が、山崎監督と小枝監督が、
映画制作の現場の環境改善を要望という記事がですね、Yahoo!に出てまして、ちょっと正直、自分が素人だからなんですけど、ショックを受けたのでご紹介したいと思います。
ショックを受けたってちょっと大草、でも大草じゃないかな。最初は、山崎監督が岸田総理に会いに行った的なニュースだったので、
てっきりアカデミー賞を取ったから、なんか褒められるのかな的な、そういう表現本物的なやつかなと思ったんですけど、全然違いまして、
X側で青木さんがコメントで教えてくれたんですけど、新しい資本主義実現会議っていうのが内閣官房、総理直轄なんですかね、で開かれていて、そこにいろんな人が情報提供なり問題提供している中に、小枝監督も、
映画業界についての論点を提示しているということで資料がいろいろ上がっています。これを見ていただくのが一番いいと思うんですけど、本当に小枝監督の生の声が聞こえてくるような、すごい読みやすい、
本当に語りが起用している感じなんですかね、問題提供も、ロジカルにポイントを示しながらこういうところが問題ですっていうのを提示されています。
本当、僕もこんな日本でのため応援しますとか言っておきながら恥ずかしい話なんですけど、全然知らなかったですね。アクション4シネマという団体を小枝監督の方が中心になって作られていて、そこで実は日本の映画業界がこんなにやっぱり海外に比べると遅れているし問題も変えているんじゃないかというのをずっと実は活動されているそうです。
ある意味その活動の集大成というわけではないかと思うんですけど、一つの重要なポイントとして今回政府に直接問題提起環境改善を訴える機会があったということのようですね。ちょっとすごい印象的だったのでポイントを書き出してみました。
4つ問題が労働環境、流通、教育、政策、全部じゃんって話なんですけど、労働環境、フランスは2018年の段階で1日8時間、週休2日が絶対的なルールになっているのに、日本は昨年ようやく団体ができてそこから提示した適正な労働時間が1日13時間、2週間に1度の完全休業日で直近までこれすら守られていない現場がたくさんあったんですね。
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ハラスメント対策もチェックする宿命も人材もなくパスポートもない。流通に関しても国内はミニシアターが次々と潰れているし、地方都市の映画館は風前の灯火である。一方で海外は盛り上がっているように見えて国際は国際系の映画の展示会の負けてブースに日本をブース出したのに全くお金をかけていなくて、何にもやっていない。
しかも国産のセールスエージェントがいないので、話題にもなかなかならない。
教育も作り手の教育システムはそもそも国立の映画大学がないし、アメリカの映画大学への留学生に日本人ほとんどいないしサポートもないし、日本は多くの監督が独学で、教育システムがないことは海外から驚かれるんですね。
つい僕も映画ってそういうもんだろうと思っちゃってたんですが、そこら辺がやっぱりちょっと違うんですよね。しかも海外で学んだ人が帰国した後に意外に働く場所がなくなっちゃう。そうすると結局海外でそのまま働いちゃうみたいな。
さらに制作、開発費が出ない、キャラが安い、成功補助がないっていう30億円みたいな感じですね。ギャラに関してはグランスや韓国の3分の1から4分の1っていくら円安でも3分の1から4分の1ですかね。
これはね、特にヨーロッパはしゃーないかなっていうのも言い方は良くないですけど、アメリカとかなら分かりますけど、韓国の3分の1から4分の1ってなかなかちょっと重いですよね。
他にも国際共同政策で韓国首脳でネットワークを発足した際、日本は打診があったら期間がないと参加が見送られたって、笑い話のような話もありますし、韓国は1兆ウォンの官民合同ファンドが要されて制作費の最大3割まで税金を免除したり、海外作品のロケ誘致のための補助金も出したら日本は撮影許可が出にくく税制優遇措置もない。
よくあれで日本のロケしてくれるんだった話ですね。
そんな感じで、日本版CNCというその組織の必要性を歌われているのがアクションフォーシネマのようです。
日本版CNCは僕まだ単語を見ただけで、意味はよく分かっていないんですけれども、官民共同でこういう、やっぱり映画業界というのは長い目で育っていくことを考える組織ですかね。
特に日本は監督官庁が縦割りでバラバラなんで、やっぱりこういう国際展示会のところでせっかくブースがあるのは何もしないとか。
これが監督が言ってたのは、それこそ役所おじさんとビーチたけさんとかもう有名な海外のメディアが集まる役者とか監督陣が揃っているのにパネルディスカッションすら企画してないみたいな。
やったらきっと出てくれるし、それやればメディアめちゃめちゃ集まって日本っていうのに注目が集まるのに、結局作品バラバラとか、役者さん個人とかで活動しているみたいですね。
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やっぱりこういうことを考える組織。
多分日本で言うとジェットローが近い組織だと思う。ジェットローはやっぱりそのものの多分輸出にどっかしちゃったんですよね。
一方で多分クールジャパンみたいな失敗事例もあって、日本は結構ちぐはぐになってるんだけど、そこを変えようよっていう問題提起ですね。
個人的に面白いなと思ったのが、映画の収益が映画の文化を育てることは全く使われてないっていう。海外だと結構テンパーとかそういうお金がそこに回ってるらしいんです。
まず少なくとも1%から始めませんかみたいな提案をされていて、非常に興味深いなと思いました。
本当ちょっと僕も記事を書く側のメディアの片隅にいる人間なので恥ずかしいんですけれども、
最近日本の作品が海外でどんどんヒットしてるからもうめちゃめちゃいい流れだなと思っていたのが、実は業界の中から見ると個別に頑張ってるから外に出れていけてるだけで、
仕組みとしてはもうこれだけ見ると日本がひどいですよね。
その監督の方々が個別にいかに努力してこんだけの成功を生み出してるかって考えると本当にもう感謝しくないなと思うんですけど。
アクション4シネマさんは今ノートも一応あって、そことあとポッドキャストが結構充実されてますね。
これが監督のこの辺の問題意識なんですが、去年の関ルに行った時の問題提起を軸に多分今回の問題提起が整理されて、今回政府の会議にもロジカルにそれを問題提起できたということのようです。
会議の資料に結構市場調査の資料が結構まとまってたんで、ちょっとそっちも記事にメモしました。
コンテンツ産業は世界の市場規模で言うと、もう今石油化学とか半導体を超えた巨大な産業になっていて、
実は日本における輸出の面で見ると、鉄鋼産業と半導体産業と並ぶぐらいの規模感になっている。
でもこれほぼゲーム、半分ゲームでその次はアニメみたいな感じなんですよね。
実写の映像コンテンツの海外収入の比較グラフがあるんですけど、日本はもう8割アニメ。
テレビ番組と実写映画は本当にちっちゃい割合で、韓国とかアメリカは別にしても韓国とかフランスとかがそこで頑張っていると考えると日本ももっとできるはず、ポテンシャルはあるはずっていう。
今までいかに国内に特化してやっていたかって話だと思うんですけど、ここで多分問題になるのが制作費だろうということで、
ネットフリックスの巨額な制作費に比べてテレビ局の制作費がいかに小さいかっていう比較グラフがあります。
これは世界をターゲットにしているネットフリックスと単純比較するのはちょっとフェアじゃないなって感じをするんですけど、
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4社足してもネットフリックスの3分の1とかですかね、それぐらい差がついている前提で考えなくちゃいけないっていう。
やっぱり今のテレビ局と映画会社の話を聞いていると、どうしても国名市場をターゲットに安かろう悪かろうになりかねない構造になっているんで、
ここはやっぱりこれで監督が問題提起しているように根っこから変えていかなくちゃいけない。
そういう意味ではゴジラはある意味東宝さんが流通のところにも手を入れて制作費も15億とか20億とか言われてますけど、
かけた結果は海外でもヒットして十分投資を回収する以上のリターンが得られてますから、
この辺をもとにやっぱり日本の映像制作会社側ですよね、制作委員会とかその経営側の姿勢が変わるかどうかが本当に大事だなっていう。
なんでこのタイミングでこれを行動されているのかなっていうのはちょっと意外だったんですけど、正しいですよね。
たぶんそのゴジラがアカデミー取って、ある意味経営陣の人たちが今までのやり方でいいんだと思っちゃったら最悪のパターンですからね。
やっぱりカメラを止めるのが300万の制作費で成功して300万でやれるからうちもやれみたいになりかねないみたいなと同じことが、
ゴジラもうちと同じような制作費で頑張ってるんだからうちもやれってなりかねないって、そうじゃないって話だと思うんですよね。
ちょっとこれアニメの話も実は似たような問題があるらしいという話が資料に入っていたので、これは日本総合研究所さんの資料ですけれども、
アニメーターに実は、今アニメ資料がプロパラこんだけ伸びてるのに、実は制作現場に全然還元されてないんじゃないかっていう話があって、非常に象徴的なグラフがあります。
アニメ制作会社の配分、売り上げのリターンの配分のグラフですね。
国内のアニメの売り上げも右肩上がりなんですけど、実は制作事業者の売り上げってほぼ横ばいです。
海外に至っては急増してるのに微増なんですよね。
これは当然流通側にも言い分あるかもしれないですけど、やっぱりこの売り上げのほとんどが流通側に落ちてしまって、実は制作現場に落ちてないっていう。
これはね、多分アメリカだったら間違いなくストライキを起こす状況だけれども、日本はやっぱりそこが、アメリカもよくストライキやりますよね。
やっぱり日本は比較的こういう下請けに回る側の方々は、やっぱり囚人のジレンマですかね。
自分たちだけ声を上げてもやっぱり他が結局受けちゃうから、ストーしても意味ないみたいな感じになっちゃってるんだと思うんですけど。
これはね、おかしいと思いますね。結局間に入っている人たちが大儲けして制作現場が落ちない。
これ音楽の現場なんかで今やっぱりストリーミング配信によって、ある意味作詞作曲ができるアーティストもそのまま自分たちで楽曲出してしまえば、もうTikTokとかYouTubeとかでヒットして、
従来に比べると2、3倍メインの収入を得られるみたいな話がありますからね。本来はやっぱり映像制作もそうならなくちゃいけないはずなのに、映像制作は今のところ流通側、
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仲介事業者側がうまいこと、旨味を全部持ってっちゃってるように、このグラフだけ見ると見えますね。
これは果たして政府が何かを言うものなのかどうかっていうと、ちょっとそうではない気もするんですけど、
一視聴者として、一ファンとして、なんとなく今いいですよねって言ってるだけじゃダメなんだなっていうのは非常によくわかります。
前もアニメーターの方から現場は実はあんまり変わってませんみたいな話を聞いて、へーと思ったんですけど、
ちょっと想像以上にやっぱり、間にいる人たちが、制作現場が何も言わないのをいいことに環境が変わったのに今までどおりやっている。
これは小枝監督とか山崎監督がわざわざ岸田総理のところに問題提起をしに行かなくちゃいけない意味がちょっとよくわかる話でした。
はい、こちらのチャンネルでは基本的にポジティブな話を日本のエンタメの未来について考えていきたいと思ってますけれども、
ちょっと今回は勉強としてネガティブなフォームを取り上げてみました。
他にもこんな話してますよって方がおられましたら、ぜひコメントやDMで教えていただけると幸いです。
今日はありがとうございます。
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