国宝の成功の背景
はい、こんにちは、徳力です。 今日はですね、映画「国宝」がいよいよ100億を突破したということで。
いや、めでたいですよね。まぁ、めでたいっていうのも変な話なんですけど、100億を超えた映画、実写映画は実は日本ではほんと3本ぐらいしかなかったんですよね。
国内の工業収入の例ですけど、それを国宝が歴代の日本の歴史の中で実写映画で3番目、もう2位になるのも確定という、1位が踊る大捜査船の2本目だったかな、3本目だったかな。
で、2位が南極物語で110億円なんですけど、もうここ105億円まで来てるんで、もう間違いなく2位までは確定してますね。
なんといっても下馬票は実はここそんなに高くなかったんですよね。
カンヌ国際映画祭に出品して6分か何かスタンディングオペレーションが、6分か7分か抑えましたけどずっと続いてたっていうので、日本でも話題になって、
ちょっとこれは2、30億円はいくんじゃないかみたいなのが公開されたら、あれよあれよと4週連続で口コミで工業収入を上げるっていう。
すごかったですよね。その結果50億を超え、これ100億もいくんじゃないかみたいな議論されてた時にも、
やっぱり鬼滅の刃に一応上映関数取られちゃうから100億厳しいねみたいな、結構専門家の方がおっしゃってたんですけど、
来ちゃったっていう。来ちゃったっていう言い方もいるんですけど、ちゃんと超えちゃったっていう。
超えちゃったっていう言い方失礼なのかな。で、なんでそれが可能だったのかっていうのを個人的には、
実は本当に日本映画の実写の常識に対する挑戦をやっぱり関係者の方々がしたからだと思ってるんですよね。
当然映画が何度ヒットしたかって言われたら、俳優の方々の素晴らしい演技と監督をはじめとした制作人のストーリー、原作も素晴らしいですし、
映画自体のストーリー、あえて短く、長いんですけどね、3時間近いんですけど、小説を全部は映画化せずに、
2人のライバル関係に中心を据えて、映像も本当に素晴らしいですよね。海外のカメラマンの方らしいですけども、
歌舞伎という一見ニッチのテーマを大勢の人に映画化に足を運んでもらうテーマにしたっていうのは間違いないんですけど、
実は個人的に注目しているのは、映画業界における常識に正面から今回国宝は挑戦してるんですよね。
その3つポイントがありまして、それをYahoo!ニュースには記事としてまとめてみました。
1つ目が実写映画の制作費は10億円の限界、2つ目は3時間を超える映画はヒットしない、
3つ目はテレビ局主導でないとヒットしないっていうのが従来の常識だったって話ですね。
制作費と映画の長さ
ちょっとそれを細かくご紹介したいと思います。
まず国宝は今回12億円制作費かかってたと言われてます。
正式発表じゃないので違う可能性はあるんですけど、否定はしていないのに多分本当だったんですね。
もともと10億円だったのがオーバーしちゃったっていう説もあるんですけど、
日本において実は実写で10億以上を投下するっていうのはかなり珍しいですね。
どちらかというと対策映画ってもうなんか手広く失敗するみたいな事例の方が多くて、
ちょっとコストかけるとそんなに上手くいかないんじゃないかと。
なんでかっていうと普通は2、3億、3、4億とからしいんですよね。
制作費3、4億で宣伝コストとか考えると、
10億でも減ったしたら赤字みたいになっちゃうんですよね、工業収入が。
日本の実写映画ってヒットしても30億円ぐらいっていうのが従来の常識らしく、
そう考えると10億円かけちゃうと赤字のリスクが高すぎるみたいな。
なので今回の国報のような歌舞伎のテーマにそんなヒットしないだろうってやっぱりみんな思っちゃうんですよね。
そうすると10億円で歌舞伎の映画作るとかもあり得ないっていうのがやっぱり
一般的な映画会社の判断だろうっていうふうに
多くの映画関係者の方にちょっと聞いたら言ってました。
じゃあなんで今回国報はその12億円の投資ができたのかっていうのが
ソニーミュージックさんのおこためというオウンドメディアに
プロデューサーのメディアゴンスタジオのプロデューサーの村田さんのインタビューが出ててですね、
ここにかなり細かく出てます。
そもそもメディアゴンスタジオというのがオリガミックスパートナーズという
キングダムをやっていた佐藤さんの会社を
アニプレックスが買収する形で立ち上げたのがメディアゴンスタジオで
ここにアニプレックスで実写を手掛けて
インタビューの村田さんも移動して今回の国報をリリースすることになるみたいですけど
メディアゴンのミッションがそもそも
日本でしか受けない作品をあまり考えてないっていうことなんですよね最初から。
最初から世界を見据えた実写作品を作るっていうのが
このメディアゴンスタジオのミッションで
だからこそ日本だったらニッチに見えるかもしれないけども
世界で考えたらこれは刺さると判断して
この10億を超える投資を通したっていうことなんだと思うんですね。
いろいろインタビューを見ると最初はやっぱりこれは実写化は無理かなと思って
企画が流れたみたいなくだりとかも出てくるんですけど
それをいろいろ考えた結果村田さんもやれるんじゃないかと。
やるからにやっぱりまず観音を目指すのであるというのを目指して
そこの観音の評判が最初の日本における話題のきっかけになったんですよね。
まずこの10億を超える投資をしたことによって
やっぱりこの主演の2人も1年以上歌舞伎の稽古をするっていう時間がかけられ
映像もあれだけ美しくできたっていうのは非常に大きいと思います。
10億の壁を超えたということですね。
テレビ局の関与なし
もう一つよく日本のメディアが報道しているのが
3時間の映画にも関わらずヒットみたいな取り上げ方めっちゃしてるんですよね。
やっぱり日本の実写映画においては3時間も長い映画だと
そもそも観客もついてこないし
映画館も2時間の映画を1日にかけられる回数と3時間の回数だと
2時間の方が当然多いんで収入が多くなるんですよね。
1回の映画のお金って3時間だから1.5倍とかできないですから普通は。
そうするとやっぱり2時間の方が儲かるから映画館側も嫌がるっていうんで
やっぱり日本においては2時間ぐらいにしておいた方がいいっていう議論が
ずっとあったらしいんですよね。
しかも最近またタイパーが重視だから短い方がいいんだみたいな
ルックバック1時間とかですからね。
やっぱり3時間の映画って経営される傾向にあったんですけど
今回あえて李監督中心に3時間近い2時間55分っていう作品で
リリースしてるんですよね。
なんでこれができたかって話ですか。
これは想像ですけど最初から海外を意識してるから
これは別に僕は普通だなと思っちゃったんですよね。
世界歴代映画興行収入のトップ4っていうのは
1位アバターが2時間42分
2位アベンジャーズエンドゲームで3時間1分
3位アバターウェイオブウォーターアバター2ですね3時間12分
4位タイタニックで3時間14分なんですよね。
今回アバター2あまりヒットしてないからピンとこないかもしれないですけど
エンドゲームもそんなに大ヒットにはなってないと思うんですけど
世界では実は歴代工業収入のトップ4の3本が3時間超えてるっていう
実はやっぱり3時間の方が濃密なストーリーを描けるから
大ヒットしやすいっていう風に個人的には思っちゃうんですよね。
やっぱり2時間だと気象点決の振り幅がやっぱり狭くなってしまうと思うんで
やっぱり海外を狙ってるからこそ3時間の壁っていうのは
気にはしたと思いますけどそんなに気にせず
あえて3時間近くで送り出したんだと思うんですよね。
結果的に実は日本の観客もいい映画だったら
トイレ対策をしますけど大勢来て100億超えたっていうことだと思うんですね。
3つ目のポイントですね
ここ以外に私知らなかったのでええと思ったんですけど
実はやっぱり日本の実写映画においてもこの20年は
テレビ局所どうじゃないとヒットしないっていうのも不分立だったそうです。
これはその前からそうだったらしいですね。
南極物語とかこの物語はフジテレビが制作してるんですけど
なんといっても踊る大操作戦がテレビドラマをそのまま映画にして大ヒットを生むっていう
これも公開当初はそんなの無料で見てた奴が映画館に行くわけないみたいな批判あったらしいんですけど
でも大ヒットしちゃったんですよね。
その結果日本ではやっぱりテレビドラマを実写化するのが成功の方程式になっちゃったんですよね。
そうじゃない作品はやっぱりファンが少ないからゼロから実写をやるのは難しいっていうので
制作委員会にテレビ局入ってるのは当然だし
テレビ局入ってない人やっぱりインディーズ映画扱いになりがちみたいなの多かったそうです。
でも今回国宝はあえてテレビ局を入れずやってるんですよね。
なんで公開記念特番とかも当然テレビで応援してくれないからだと思いますけど
東宝さんのチャンネルに30分ものの記念特番が上がっていて
かなりデジタルによった施策を打っていることが分かります。
これをできたのもやっぱりミディオモンスタジオが
さっきアニプレックスの子会社って言いましたけど
ソニーミュージックグループですね。
アニプレックスは実はこのアニメにおいても
テレビ局が制作委員会に入っているのが当たり前っていう世界を
実は打破したので有名なんですよね。
終焉シャトーアニプレックスユーフォーテーブルの3社でアニメを展開し
なので最初のテレビ放送も地上波のキー局でやるんではなくて
MXと組んで配信プラットフォーム14個にバーッと流すって
僕は鬼滅の刃方式と呼んでますけれども
これによってその認知を最大限取って
映画国宝の成功の要因
逆にメインストーリーを映画に持っていくと
これは踊る大操作戦方式をアニメに持ってきたということだと思いますけど
それによって大成功してるんですね。
テレビ局を入れないっていうやり方でアニメで成功してるからこそ
国宝もその選択ができたんだと思いますね。
当然テレビ局が入ってる方が事前の告知はできたと思うんですけど
でもその前にテレビ局が入っちゃうと国内向けにやっぱり
意識が寄りがちっていうデメリットはあると思うんですよね。
テレビ局どうしてもビジネスが国内に寄ってしまうんで
なのでやっぱり海外向けの作品だからあえて入れなかったんだろうと思います。
その分公開当初の工業収入って3億とかだったんですよね。
だからこれだと20億いけばヒットだよねみたいな数字だったんですけど
やっぱこれは本当監督・制作人がファンを信じたってことだと思いますね。
口コミでね結局もすごい勢いで口コミも増えましたし
工業収入も増えましたし。
モノオトでも本当あっという間に1週間、2週間で
他の映画の口コミの本数を記事が超えちゃったんですよね。
国宝の口コミの記事が。
本当に素晴らしい作品を作ればやっぱり観客の口コミも増えるし
それによってやっぱり他の人たちも
これは自分に関係ある映画かもしれないと思って見に行くっていう。
多重の口コミっていう言葉をNHKさんに取材いただいたときに
NHKさんがツッケてくれましたけども
本当に泣ける映画みたいなんじゃないんですよね。
見た人によって感動するポイントが違う、たくさんポイントができるように
たくさんポイントが組み込んであるんで
それによって口コミで広がるっていう。
テレビの宣伝でご利用するんではないっていうやり方で成功しちゃったっていう。
本当この3つの常識を覆したっていうのは本当に大きいことだと思いますね。
やっぱり要は従来の常識であって
思い込みだったって話なんですよね。
日本においてはこの20年、10億以下で3、4億で作って
テレビ局を入れて2時間くらいの映画に収めるのが
30億くらいのヒットを狙う成功の方程式だと言われてきてたんですけども
実は違うよっていう。
実際にはもうすでにゴジラマイナスワンとかキングダムは10億制作聞こえてるらしいんで
そういうキャラクターものとかIPものはそれができるのが証明されてたんですけど
この国語、原作の小説はヒットしてたというのがあっても
本当その映画で勝負して100億まで持っていけたっていう
この歴史を変えられたのは本当に大きいと思いますね。
で、振り返ると常識に挑戦するということこそが大ヒットを生むっていうのは
これ実はマーケティングにおいては基本というかベースなんですよね。
日本映画の常識の破壊
やっぱり勝負の軸を変えたことによってヒットするみたいなのは
これはオトビさんというマーケターの方がよくおっしゃってたんですけど
やっぱりプリウスがハイブリッドに持っていったことによって大ヒットみたいな
オデッセイがミニ版というカテゴリーを生んで大ヒットみたいな
これまでだったらそんなの売れないって言われたものに挑戦したものほど
やっぱり大ヒットになるんですよね。
踊る大操作戦も当時はやっぱりテレビドラマを映画化するなって
って言われたのを挑戦したことによって歴史をつくる
日本の実写の最高を打ち立ててますし
鬼滅の刃もアニメを映画にするなってっていうのを挑戦したからこそ
400億達成したっていう
今回もやっぱり国宝は本当に従来の日本だと
常識破りのアプローチなんだけれども
やっぱりそれをやったことによって
100億の壁を突破し
まだね、いくんですよこれ
海外の公開まだこれからなんですよね
いや楽しみですよね。もともとだからね
世界に見てもらうために作った作品で
まだ日本だけで100億超えちゃった
世界全部含めてちゃんと12億回収できれば
OKっていうプランだったと思うんで
日本多分、日本の方々も日本でここまで行くとは
多分思ってなかったと思うんですけど
いや本当ね、鬼滅の刃と同様に
本当にその業界関係者の度肝を抜く大ヒットになってる
これによって周辺の人たちも影響を受けて
より大きい別途のチャレンジが増えていくと思うので
個人的にも本当に楽しみだなと思っております
ちょっとね、思い出話になっちゃうんですけど
2年前に実はNetflixの坂本さんという日本代表の方に
インタビューした時に
Netflixではそれこそ今の国のアリスとか
日本の製作会社が作って世界的ヒットを生んでるんですよね
だから僕もびっくりしたんですよね
日本の製作者も全然やれるんじゃんっていう
ゴジラマイナスワンとかもそうでしたけど
実はロボットさんとか日本の製作会社が作ることによって
世界でも認められるって
デミーの資格、効果書を取っちゃうみたいな
なんで今まで日本ではこういう作品生まれてこなかったんですかって
Netflixの坂本さんに聞いたんですけど
そしたらやっぱり
プロデュースする側の責任が大きいっておっしゃってたんですよね
ある意味だからプロデューサーとか
製作会社の覚悟の問題だっていうことを
おっしゃってたのが本当に印象的でした
まさに今回の国報はやっぱり
関係者の覚悟が
この常識を打ち破ったんだと思うんですよね
なのでYahoo!ニュースのタイトルは
なぜ映画国報は100億の壁を突破できたのか
日本映画の3つの常識を打ち破った覚悟としてみました
ということでこちらのチャンネルでは
日本のエンタメの明るい未来をお見せすべく
エンタメのSNS活用や推し活動の進化を感じるニュースを
紹介していきたいなと思っております
他にもこんな話知ってますよって方がおられましたら
コメントやDMで教えていただけると幸いです
ではまた