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2025-06-26 16:42

#82  JAPAN PODCAST AWARDSの審査員も務める村上さんから見た現在のラジオシーンは?|ゲスト: 村上謙三久さん

【今月のゲスト】

編集者・ライター 村上謙三久さん

【今回のトークテーマ】

・ラジオとスポンサーと信頼のバランス感

・JAPAN PODCAST AWARDSの審査員も務める村上さんから見た現在のラジオシーンは?


東京商工会議所北支部会⻑である越野充博が

王子飛鳥山の邸宅の談話室で、北区内外の多彩な起業家、経営者の方々をお招きます。

情熱とアイデアが交錯した素敵なおしゃべり。

グラスを傾けながら、北区の未来を語り合います。

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サマリー

村上謙三さんは、現在の日本のラジオシーンについて話し、ポッドキャストの盛り上がりやリスナーとの距離感の重要性に焦点を当てます。また、収入の多様化やリスナーとの信頼関係の維持が課題として挙げられます。村上さんは、日本のラジオ業界の現状について、放送局と一般のポッドキャスト制作との間に存在するギャップを指摘しています。さらに、若者がラジオに触れる機会を増やす必要性にも言及しています。

現在のラジオシーンについて
飛鳥山の窓から、TOKYO NORTH MOVEMENT
東京都北区飛鳥山
暖炉のある小篠光洋さんの部屋には、未来を思うさまざまな人たちが遊びに来ます。
情熱とアイデアが交錯した素敵なおしゃべり。さあ、今夜はどんな話が飛び出すんでしょうか。
こんばんは、小篠光洋です。ライター・編集者の村上謙三さんをお迎えしてのこの回ですけれども、早いもので最終回になってしまいました。
もうあっという間のような気がしたりしますけれども、今週もどうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さて、これまでのラジオシーンを長い歴史の中の編成を見ている村上さんからご覧になってですね、
今のラジオ、どんな印象をお持ちですか。
放送局の方とお話ししていると、リスナーとかが思う以上に厳しいという意見が多いんですけど、
その反面、ポッドキャストが盛り上がったりとか、若い人がちょっとずつリスナーとして増えていったりというのも事実なんで、
良い部分と悪い部分が両方あるなとは思うんですけれども、ただ深夜ラジオ始まった時点でラジオは危ないとやばいってお話だったんで、
そういう中で渋滞が残ってきてるんだなとは思いますね。
その渋滞の厳選って何なんですかね。
やっぱりパーソナリティとの距離感が近いっていうところじゃないかと思うんですよね。
それと裏返していると、やっぱりリスナーが支えてるっていう要素が強いってこと。
そうですね。それが特に今はグッズ展開とかイベント展開が増えてるんで、
そこで収入とかにも実際につながるようになってきたって形だと思いますね。
なるほど。
SNSを使って実況したりとか、新しいメディアともわりと積極的につながってる部分もあるかなって気がします。
そうですね。僕がラジオ本を作り始めた頃って実況文化が始まったばっかりぐらいだったんですけど、
それが今は当たり前になってるんで、共有しやすくなったっていうのは大きいと思いますね。
僕が学生の頃はラジオリスナー見つけたくてもいなかったんですけど、
今はSNSがあれば同じラジオを聞いてる人をすぐ探せて、
リスナーとの距離感
友達になって会うようになったりするってことが当たり前になってるんで、
コミュニティを生むようになってると思います。
私たちが深夜放送を盛んに聞いてる時代っていうのは、
番組そのものがプラットフォームになってるというか、
大学生の人たちぐらいが主力なターゲットだし、確かに番組を支えるリスナーであったり。
だから当時で言えばベトナム戦争のことだとか、
安保闘争のことだとかっていう非常に硬い政治的なものから、
非常に柔らかいね、どっちかって言ったらエッチなお話を含めて、
僕ら中学生ぐらい、6歳、7歳、年下で聞いてるものとしてはドキドキするような、
ちょっと背伸びをするような、そういうプラットフォームになってたんだけど、
今のリスナー同士の方の交流の場っていうのはどんな感じなんだろう?
今のとはちょっと違うような気がする。
SNSとかありますし、リアルなイベントもありますし、
あと世代を超えてるっていうのも面白い点だと思うんですよね。
割と昔は狭かったよね。
何年か前に佐久間信之さんのオールナイトニッポンゼロっていうので、
娘さんと旅行に行った話をしてた時があったんですよ。
そうすると娘さん視点で見ているリスナーと、
あとお父さん目線で聞いているリスナーがいて、
あとさらに上の人からもメールが来たりして、
3世代が違う視点でこのトークを楽しんでるっていうのは、
昔なかったことだと思うんですよね。
なるほどね。
メールでのやり取りっていうのも、僕らの青春時代のラジオとはちょっと違って、
あの頃はもう葉書しかないから、
そこで来ると一方的にもちろんパーソナリティの人がいろいろ返してはくれるんだけど、
その反応をやり取りするっていうのはね、
時々電話で繋いだりとかってあったけど、
メールの場合にはそれが割とリアルにできるってことですね。
そうですね。リアルタイムであるんで、
そこから生まれる熱みたいなのがあると思いますね、今は。
なるほど。
そういういろんなことを試行錯誤しながらということで、
ラジオをしぶとくやってるってことですけども、
村上さんから見る課題っていうのはどうですか?
今の課題はやっぱり放送外収入をどうするかっていうのが今言ってるんですよね。
やっぱり広告売って、それでCM入れて収入を増やすっていうのが限界を迎えてるので、
そこで生き残り策としてイベント展開、グッズ展開っていうのは全国的に進んでるんですね。
ただ、そうなったらなったでリスナー側が無尽蔵でお金を使えるわけではないので、
そこでの争いっていうのも生まれてくると思うんですよ。
だからそこのバランスとかがこれから難しくなってくるんじゃないかなと思いますね。
確かにリスナーが求めているものをちゃんと提示できてるのかっていう、
そこでズレが生じちゃうと全く共有感がなくなっちゃいますよね。
そう、やっぱり番組を聞いている立場からすると、
あまりにもお金の匂いがしたりとか、スポンサーに寄りすぎになると気を途端に冷めてしまう部分もあるので、
そのバランス感覚っていうのは難しいと思いますね、今は。
ラジオの収入問題
そうですね。テレビなんかでも商品を売っていく番組ってあって、
有名グループの社長さんが出てきて物を売るじゃないですか。
一方でそれの愛人風の、社長をもっと安くしてくださいとかっていうおばさんというかお姉さんが出てきて。
あれって、僕ら見てついつい見ちゃうのは、物よりもあの関係性がクローズアップされてきてみたいな、
あれがエンターテイメントに消化してきてるから見ちゃうみたいなところがあるんだけども、
だからそれが売らんかなみたいな形になってたら、多分もう見ないっていうことなんですかね。
ラジオショッピングもいまだに数字はいいみたいなんですけど、
信用してるパーソナリティーさんがいいって言うからいいなんで、
そこがパーソナリティーはあんまり好きじゃないけど、いいって言ってるみたいになってきちゃうとずれてくると思うんですよね。
だからそこの信頼関係は崩しちゃいけない部分なんで、
そこを保ちながらどう収入を生んでいくかみたいなところだと思いますね。
これだけ価値観が多様化してきちゃうと、
ある種僕らの時代みたいな、もしくは90年代以前にあったような、
深夜ラジオの熱狂みたいなものは今後出てこないのかな。
でもオールナイトニッポンに限って言うと、スポンサー数は60年代とか70年代より多いらしいんですよ。
金額は別ですけどスポンサー数は今増えてるんで、
オールナイトニッポンは何度目かの前世紀って言われてるんですよね。
ただオールナイトニッポン以外の深夜ラジオに限らずですけど、
番組はそうは言えない状態なんで、そこは難しいですね、なかなか。
僕ら若い頃の話は、経営人がどう考えてたかとかって全然そんなところまで知らないからわからないけど、
あの頃TBSにしても文化放送にしても、
オールナイトニッポンの日本放送と同じように本気感っていうか、
会社全体の中で深夜放送がどれくらいの存在だったかは別にしても、
なんか少なくとも本気度は感じたみたいなのがあるんだけど、どう?
僕も思うところは、今ラジオ界はピンチなんで、
例えば日本放送とTBSと文化放送さんが戦ってる場合じゃないみたいな意見があるんですよ。
だから時には放送局の枠を越えて企画をやったりする場合って増えてきてるんですけど、
あまりにもそれをやると刺激がなくなっちゃうんで、
裏で手を組んでても、表面上は裏の番組に負けないって言ってた方がいいんじゃないかなと思って。
プロレス的な発想だね。
あんまり仲良くしすぎちゃうと差ができないんで、
表面上はあっちに負けてたまるかっていうのをやってた方がいいんじゃないかなと思います。
確かにそうで、ライバルっていうふうに思ってる、間違いなくライバルだっていうところが、
ずっと何かクロスオーバーしてやるっていうとすごく意外感があって楽しいけども、
それはいつでもアリなんですよってやられちゃうと、ちょっとしらけるよね。
時代がもしかするとそういう時代なのかもしれないですね。
プロレスも団体ごとのスタイルとか、あんまりなくなってきてて平坦になってきちゃってるんですけど、
本当は団体ごとにスタイルが明らかに違って、たまにそれがぶつかるから面白いんだと思うんですよね。
リスナー的にもそういうのがあった方がいいんじゃないかなと思います。
それは僕も賛成ですね。
何でもかんでも仲良くっていうのはちょっと違うような感じがするね。
リスナーに感じないところでちゃんと協調するのはいいと思うんですけれど、
表面的にはバチバチやっててもいいんじゃないかなと思いますね。
テレビでもそうなんだよね。
ラジオ業界の現状
例えばNHKがね、かつては民放のコンテンツを引用してくるとかありえなかった。
だけどこの頃普通に引用してくるし、その面白さってあって、
なかなかNHK面白いなって思うところがあったけど、
民放側は意外にやれてないというか、
やろうとすると逆に言うとNHKのガムが硬いのかもしれない、わからないけど、
その辺の頃合いを捕まえてグレードアップしていくといいなって気がしますけどね。
そういうのはポッドキャストにもちょっと感じてるんですけど、
放送局側が作ってるポッドキャストと一般の方が作ってるポッドキャストに
溝みたいなのが、逆に言うとありすぎるような気もしたんですよね。
村上さんはポッドキャストアワードの審査員もやりになられてるってことですか?
はい、ちょっと今年やらさせていただいて。
ここからも応募するのかな?
よろしくお願いします。
それはいいんですが、そういうところの中でもやっぱり、
それは放送局が作るのも何もみんな同列でやるんですか?
そうですね。
若者のリスナー獲得
放送番組がエントリーして、それを僕が聞いて、
何人かの審査員で話し合って対処を決めたっていう流れなんですけど、
なんかね、溝があるように思ったんですよ。
僕はリスナーからすると、誰が作ってようと関係なくて、
面白ければいいって思うと思うんですけど、
放送局側はやっぱり放送局っていう形で作ってますし、
一般の方は放送局の人たちは予算がいっぱいあるしいいよねみたいな話を
聞いたんですけど、放送局の事情を知っていると、
いや、そんな純卓な予算ないんだよなとか思ったりもするんですよね。
そこはなんか、ここは逆に対立するんじゃなくて、
もっと優和してっていいんじゃないかなと思ったんですよね。
なるほどね。
ポッドキャストっていう切り口そのものがまだまだ新しいものだから、
これからいろいろ成熟に向けてやるべきことってたくさんあるし、
その中では必ずこれならいいじゃなくて、
その時にやっぱり放送局として物の分かった人たちだけじゃなくて、
やっぱりこういう渋沢くんFMもそうだし、
こないだ沼津みんなのポッドキャストフェスの関連系の方ともお話ししましたけど、
そういうローカルなところからやっていくっていうのは、
リスナーが支えるラジオっていうこの構造とよく似てて、
楽しいものが出てきそうですよね。
村上さん、今日まで4回お話を伺ってきましたけども、
村上さんにとってのラジオっていうことについて、
総括としてお話しいただきます。
僕はいつも言ってるのは、
僕にとってラジオは僕のものだって思ってます。
自分だけのもの。
だから取材もしてますし、
こうやって番組でお話しさせていただくこともありますけど、
ラジオを聞くっていう行為は本当に僕だけのもので、
何人足りてもそこには踏み込ませないと思ってるんですよ。
だから取材したからといってその番組聞かなきゃとか、
知り合いが担当してるからあの番組聞かなきゃっていうのは
一切持たないっていうふうに決めてるんですよね。
僕が面白いと思ったら聞くけど、
ちょっとなと思ったら誰がやってようと聞かなくなるみたいな意識でいます。
距離感はそういうふうにして、
なんかすんなり今は言ってる感じがしますね。
なるほど。
一つの切り口として、
そういうリスナーを一人でも多く増やしていくっていうのが、
ラジオのコアな不安作りっていうのに大事だと思うんですけど、
逆に作り手の立場として村上さんのような聞き方をしていくっていう人を
増やしていくためには何が必要だと思いますか?
難しいですよね。
若者に聞かせたいってよくラジオに言いますけれど、
全若者に振っても興味ある人一部じゃないかとか思うんで、
ちょっとステレオタイプの見方ですけど、
クラスの隅っこにいる人だけに聞かせるとかできないのかなとはちょっと思って。
ターゲットを絞り込むっていうことですね。
何かしらターゲットを絞ったほうがいいなと思うんですけど、
ただ現実問題として、
ラジオってどんどんどんどん聞かれてる人が少なくなってるというか、
年齢が上の人ほど聞いてる状態なんで、
若い人の耳に入る状況にはしなきゃいけないなと思うんですよ。
一般のリスナーさんにインタビューしてて思うのは、
もともと自分の身近なところにラジオが流れてたという前提がある状況で、
自分の聞きたい番組が出てきたから触れるっていうステップがあるんですけれど、
流れてなかったら、いくらラジオって言われてもよくわかんないって終わっちゃうじゃないですか。
学校とかでもそうですし、職場とか、
地域によっては商店街で流してる人とかもいるらしいんですけど、
ラジオを耳にする状況っていうのは大事なんじゃないかなとすごく思います。
昭和の時代に作られて、ちょっと要するに衰退気味になってるとこの問題点って、
まさに今おっしゃったときに、
触れる機会がすごく少なくなっちゃってるっていう共通点がありますよね。
もっともっととにかく何でもいいから、
聞かせる、ちょっとでも触れ合ってもらうってことが大切なのかな。
電車の中で流れてるとか、チェーン店と連動して、
そのチェーン店行ったらラジオ流れてるとかできると耳に入ると思うんですよね。
そういうとこ大事なような気がします。
なるほど。ぜひこの渋沢君FMもそういう展開をしていただければと思いますね。
今日は大変勉強になる、そして楽しいお話を4回にわたっていただきました。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
ますますのご活躍をお祈りしております。
ありがとうございます。
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