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2023-03-20 19:46

#121-1 組織開発の理論入門(書籍紹介:だから僕たちは組織を変えていける 斉藤徹著 前編)

これからの時代の組織の作り方、組織開発の理論についてまとめてある書籍でした。
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働き方ラジオ始まります。このラジオは、誰もが情熱を持って働く、それを実現するために働くということの改造度を上げていくポッドキャスト番組になります。
今日も働き方エヴァンジリスト、田中健士郎が、皆さんの眠れやすさをゆったりとしたトーンでお話しさせていただきます。いつもお聞きいただきありがとうございます。
ということで、今日はですね、書籍の紹介ということで、組織開発系の話をさせていただければと思います。
今日は、だから僕たちは組織を変えていけるという斉藤徹さんの本を紹介していければと思います。
まず、この組織開発って何なの?っていうところなんですけれども、まず組織っていうのは、共通の目的とか
売上の最大化だったりとか、利益の最大化だったりとか、株価の最大化だったりとか、あとやっぱりビジョンとかミッションっていうのを持っていて、そういうことを達成する組織っていうのがあって、
一つの目標とか目的に向かってチームで動いていくものが、組織とか会社っていうものだと思うんですけれども、やっぱりその目的とか目標っていうものに
到達するためには組織作りっていうものをしないといけないですねと、その組織作りの方法論っていうのを組織開発というふうに言っていて、主には経営者の方はやっぱりこういうことを日々考えていますし、
会社の中でも人事とか、あるいはマネージャーっていうレベルでもチーム単位の組織の作り方っていうのを考えていくときに、組織開発の考え方を取り入れることは多かったりします。
あとはコンサルとかね、僕が所属してリボンっていう会社もまさにそういうところをやっているという感じになるかなと思います。
より多くの方、何か会社組織に関わる方が経営者ってどんなことを考えているのっていうのを知るのにはすごくいいと思いますし、経営者と話をするための知識、基礎知識にもなってくるのかなというふうには思います。
で、今日紹介するこのだから僕たちは組織を変えていけるっていう本は、ある意味組織開発の、なんて言うんですかね、まとめ本みたいな感じ。しかも割と最近の潮流っていうんですかね。なんか組織開発にも多分トレンドみたいなものがあって、その割と最新の流れを組んだものをうまくこうまとめてくれた本なのかなというふうに感じています。
感触としては、結構まとめ的なので、抽象度が高かったり、一個一個の解説はそんなに多いわけではないっていう感じですね。
組織開発系のことをいろいろやってきて、最後に見て自分の中で整理をするだったりとか、逆に最初パッと読んで、なんとなくわかんないけど、この部分が自分はかなり気になるっていうところで、書籍というかその理論の名前とか出てくるんで、それをさらに自分で調べて深めていくみたいな、辞書的にも使える本なのかなというふうには思いました。
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はい、早速ですね、この話をしていければと思うんですけど、少し前の働き方ラジオで言うと、エピソード113回ですね、うまくいく会社はなぜ文化に投資をするのかという話をしたと思うんですけれども、その時に話したところで言うと、組織文化を作っていくことが大切で、その中で重要なことは会社の中の善を合わせていく、善悪の善ですね。
合わせていくことと言語を合わせていて定義していくっていうこと、この2つが大事ですよって話をしたんですけども、そういった話はどういう組織開発のフレームの中の一部として重要なのかっていうのが今回わかるかなというふうに思ってます。
はい、じゃあまず一番最初ですね、なぜ組織開発を今力を入れてやっていく必要があるのか、組織開発が求められているのかという話をしたいと思います。
はい、まず前提として組織って営業部があって、開発部門があって、スタッフ部門と言われるところがさらにあって、そこに経理とか人事とか労務とか、会社に必要な機能がありますとか、あるいは人事評価制度っていうものを作って、ちゃんと給料を決定するために評価の仕組みを作りましょう。
そんな形でですね、いろいろな仕組みを作っていくことで、会社っていうフォーマットができてくるっていうふうに考えやすいと思うんですけども、組織って人間とかと非常に近いというか、人間が集まって作っているからこそ、仕組みを作っただけではうまく機能しないっていうことがめちゃくちゃ起きるんですよね。
なんかそうやって仕組みを作ったんだけれども、仕組みが形骸化される。その仕組みが形骸化されるのは何でかっていうと、その組織文化がしっかりとできていないっていうことが多かったりとか、みとみさんの話で言うと、そういった仕組みが企業価値向上につながっていないとか、そういった観点で結局仕組みだけ作っても機能しないからこそ、組織を作っていく必要があるというところですね。
で、もう一つはやっぱり時代の変化ですね。時代がこれだけ今、急激に変化している。最近の働き方ラジオだとAIの誕生の話があったりとか、以前からブーカっていって不確実性の高い時代と言われていて、それだけ変化が激しくて、さらにスピードも速い。それだけ人の考え方とかも大きく変わっている。個人もどんどん変わっている中で、会社組織とかそういったものがその変化につながっていって、
ついていかないといけないっていうのは当たり前なんですね。なんですけども、組織についてはあんまり変わらないままずっと何十年も同じような組織づくりをしていることが多いというところで、やっぱり組織もどんどん変えていかないといけないというところで、組織開発が注目されているというところですね。
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前回まさにこれからの10年でどう変わるのかって言ったときに、ある意味資本主義的な考え自体が大きく変わってくる転換期なんじゃないかって話をしたんですけれども、まさに今回読んでいる書籍も含めて最新の組織開発のトレンドっていうのは、ある意味新しい資本主義というか、次の時代の組織をつくるための方法論とか、
が多く語られていることが多いのかなポイントで言うと、数字中心から人中心に変わっていくみたいなところは大きなキーワードなんじゃないかなというふうに思っています。はい。で、今回ですね。まあ、いろんなことが書いてあるんですけれども、ある意味中心になっているモデルっていうのがあって、これ結構リボンの組織開発とかでもよく出てくるんですけれども、
ダニエル・キムっていう方が提唱している成功循環モデルっていうものですね。この概念は組織開発でよく出てくる概念になります。はい。これは何を言っているかというと、組織が成功していく成果を出していくためには、ある循環を回していく必要があるって言うんですね。
で、その循環っていうのが、4つの質を高めていく。はい。1つ目が関係の質、2つ目が思考の質、3つ目が行動の質、で、最後4つ目が結果の質っていうところですね。で、関係の質、思考の質、行動の質、結果の質、この順番で高めていって、それを回し続けることによって企業がどんどん結果を出すことができたりとか、
成功を循環させることができるっていう、簡単に言うとそんな感じの考え方なんですね。はい。もう少しそれを詳細に説明すると、関係の質っていうのは、これもかなりこの5年、10年ぐらいですかね、言われるようになった心理的安全性っていうものですね。
Google が実験した社内プロジェクトで、成果の出ているチームに共通していたことっていうのが、心理的安全性であるという実験結果を世の中に出したところから、一気にこの心理的安全性ブームみたいなのが来て、これが多くの企業で語れるようになったと。
で、ここに関しては結構よくある誤解なんですけれども、なんか心理的安全性っていうと安心して発言できるとか、それは間違いないんですけれども、なんかそれでこう慣れ合いになったりとか、ただのこう仲良しでいればいいよねっていうことではないっていうところ、ある意味言いづらいこともちゃんと言い合えるとか本音で対話ができるとか、覚悟を持って話すことができるとか、
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そういったことが心理的安全性という言葉には含まれるっていうところが大きなポイントかなというふうに思います。このあたりは働き方ラジオでもよく話は出てくるところかなと思うんですけれども、ただやっぱり基本的な心理的安全性っていうのは自分のそのままっていうものを出せるっていうところが一番大事なので、何か我慢したりとか自分に仮面をかぶったりとかするんではなくて、
本当の自分をちゃんと組織の中で出せるとか、だからこそ本音で話すことができるっていうところが大きなポイントになっているというところですね。で、一つ目はこの関係の質、これをまず上げていくことが第一歩だというふうに言ってます。
二つ目っていうのが思考の質ですね。メンバーが日々思考する質を上げていかないといけない。これは何かっていうと、わかりやすいのはやっぱり理念とか会社が何を目指しているのかっていうのを共有することですね。このラジオでもよく言っているミッション、ビジョン、バリューとかっていうところですね。このあたりは企業がなぜ文化に投資をするのかっていう回でも話したと思うんですけれども、
日々メンバーがいろんな意思決定をしますよね。多くの意思決定をするんですけれども、その意思決定のベースになる文化とか環境っていうものを作っていくことが大事で、それが思考の質になるんですね。だからこそミッションとかビジョン、この企業はどんな使命を持って、どんな世界を目指しているのか、それを目指すために日々どういった
行動することが善とされているのか。会社ではどういう言葉をみんなが使っているのか。これがまさに前回の文化の話ですよね。ここが思考の質になってくるんですね。イメージできましたかね。関係の質は心理的安全、思考の質はミッション、ビジョン、バリューの浸透みたいなところだというふうに解釈しました。
最後、行動の質ですね。この行動の質まで高まると、最後結果が出てくるっていうところになるので、この行動の質が大事なんですけれども、この行動の質っていうのは、ざっくり僕がこの本から解釈したところで言うと、内発的動機づけで個人が一人一人が行動できるようになっていくということ。
はい、出てきましたね。内発的動機づけ。この最近の働き方ラジオでも結構キーワードとして出ているのに気づいている方はいるかもしれません。これが三富さんが言うところのワクワクとできるの話だと思うんですけれども、学術的に言うと内発的動機づけというふうに言えるんじゃないかなと思います。
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はい、これについてはちょっとまた後ほどですね、ゆっくり解説していこうかなと思うんですけれども、この順番でですね、関係の質、思考の質、行動の質を高めていくことによって結果の質が高まるというのがダニエル・キムの成功循環モデル。
組織開発っていうのはある意味この成功循環モデルをうまく作っていくっていうことに成功すると完成されるんじゃないかというような考え方で語られている書籍かなと思います。私もなんかこれはすごくしっくり来たというかまとまっているなというふうに感じました。
反対にダニエル・キムが言っている失敗循環モデルっていうのは何かっていうと、これを説明しないとちょっとこの本質がわかりづらいと思うんですけど、結果の質から入っちゃうんですよね。結果の質から入っていくと逆に今の循環モデルがネガティブに影響してくるっていうところですね。
結果の質は何かっていうと、やっぱり数字の達成とかそういったところ、これが何か間違いではないんですけれども過度に数字の結果を最初に追いすぎて他の関係の質か思考の質が低いままだとこうなりますよっていう話があってやっぱり過度に数字とか結果を最初に追ってしまうと逆に関係の質が悪くなっていってギスギスしてしまったりとか
本当に数字に関わらないことは一切言えないだったりとか失敗を隠してしまったりとかそういったことでどんどん関係の質が悪くなって関係の質が悪くなっていくと思考の質も下がっていく。
ミッションビジョンバリューなんていうことは全く考えないし、日々短期的なこととか短絡的なこととかすごくスパンの短い思考の幅が狭まってしまう。それによって本当の意味での生産性が上がっていかなくなって行動の質が下がっていくっていう感じですね。
基本的にはやらされだったりとか良くてもしなきゃいけないからやるとかそういった動機づけで動いていくことになるのでやっぱりそうなると結果の質出ないですよねっていうところ。
なのでこの成功循環モデル失敗循環モデルっていう2つはどこをスタート起点にするのかっていう考え方によって大きく変わるんだっていうのがこの話ですね。
で、この書籍結構分量もあるので、この関係の質、思考の質をいかに上げていくかっていうところもかなりたくさん書いてくださっているんですけれども、今日は僕の中でより自分の中で学びがあった行動の質の部分ですね。
こちらにフォーカスして解説をしていきたいなと思います。
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この先ほど行動の質を高めるのは何かっていうと内発的動機づけで働く人を増やしていくっていうことだっていう話をしました。
この内発的動機づけっていう理論、これはエドワードデジっていう方がですね、提唱している自己決定理論っていうものが元になっているんですね。
人々が何かをやろうと思ったときに、自分の動機づけっていうのは6段階の中で動機づけされていくというふうに言ってます。
細かく説明してもあんまりしょうがないので、全く動機づけされてないっていうのが、無動機づけしたくないっていう、もうこれやりたくないですっていう状態ですよね。
仕事でも全然あると思うんですけど、やりたくないことって。
でもやりたいとやりたくないのを2文で語れるかっていうとそうでもないと思うんですよね。
その次に仕方ないとかしなくちゃいけないみたいなことが入ってくるんですよね。
なんか調整してる感じですね。
もうなんか会社にいるからこれは仕方ないなとか、でもこれは会社としてやらなくちゃいけないよねみたいなところ。
さらに進んでいくと、それはやるべきだよねとか、あるいはもう自分の中でしっかり腹落ちして、これはやろうと。
会社としてこれはやっていこう。
これが動機づけが進んできたものにはなるんですけども、ただこの仕方がないしなくちゃいけないすべきしよう。
ここまでは開発的動機づけだというふうに言われてるんですよね。
ある意味会社の存在があることによってそれをするっていう自分の行動に結びつけているものになるので、開発的動機づけになります。
その次に本当に自分の心からそれをしたいと思えるっていうのが内発的動機づけであると。
なのでここの差が大きいんですよっていうところですね。
なのでだんだん見えてきましたかね。
なので、開発的な会社があるからこれはやるべきだとかっていう次元をさらに超えて、本当に心から自分がやりたいと思えること。
まさにそれがワクワクっていう言葉でも近づいてくるかなと思うんですけれども、内発的動機づけっていうところですね。
これが自己決定理論。
この内発的動機づけで働く人が増えていくことによって行動の質が高まって最後結果の質が上がっていくというこんな順番ですね。
外発的動機がうまくいかないことの例ってどんなことだと思いますか。
これはお金とかっていうのが一番大きいですね。
やっぱり会社で働くとこれをやったらお金がもらえるっていうところで一つ大きな動機づけになるんですね。
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これ自体全く悪いことではないんですけれども、そのお金などによる外発的な動機づけのデメリットとしては長期的に聞きづらいっていうところがあります。
短期的にはすごく動機づけがされて、動機づけってもうちょっとわかりやすく言うとモチベーションが上がるですね。お金がもらえるからモチベーションが上がるってめちゃくちゃあるじゃないですか。
でも一旦報酬を出すと報酬なしでは努力しなくなるであったりとか、やり続けているともうそれに対してモチベーションが上がらなくなってくるというか当たり前になってしまうみたいなところがあるっていうところですね。
人からの評価とかそういうものも非常に近いところかなと思います。
もちろんこういった動機づけをやり続けていくっていうのも全く間違いではないんですけれども、今世の中的に正解がないものに向き合わなきゃいけなかったりとか、
あと創造的でクリエイティブな仕事に向かわなきゃいけないってなった時に、やっぱりこの外発的な動機、お金とか評価とか、誰かからの承認とかそういったものに動機づけ、モチベーションアップをして仕事に向き合っても生産性が上がらないっていうふうに言うんですよね。
結局は効率が悪いっていうことですね。なので心から本当に自分がやりたい、そう思える仕事じゃないとやっぱり長期的にやり続けられなかったり、生産性が上がらなかったりするっていうところ。だからこそ内発的動機づけが大事ですよって話です。
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