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【コーポレートガバナンス】関電、旧役員への損害賠償請求について考える
2020-06-25 15:41

【コーポレートガバナンス】関電、旧役員への損害賠償請求について考える

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「スタートアップ実践放談 シニフィ談」
この番組ではスタートアップや上場企業の経営にまつわる、やや玄人好みのテーマについて、シニフィアンの小林、村上、朝倉の3名が解説、考えをお届けします。

「スタートアップ」と言うと、一般的には急成長する未上場企業のことをイメージすることが多いと思います。一方で私たちは、スタートアップのことを世の中に新しい産業を創出する原動力だと考えています。
未来を生きる世代のために、スタートアップを通じていかにして新しい産業を生み出すか。こうした命題を通じて、スタートアップに関わる方々へのヒントを提供できればと考えています。

お話しした内容は加筆修正を加えて、随時以下のホームページにも掲載しています。

Signifiant Style(オウンドメディア)
https://signifiant.jp/


Signifiant(コーポレートサイト)
https://signifiant.com/

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【スタートアップ実践報談】シニフィ団。この番組では、シニフィアンの3名、小林、村上、そして私は桜が、スタートアップや上場企業の経営にまつわる、少しクロート好みなテーマについてお話しします。
はい、ということで、今日もまたシニフィアンの3名で話をしていきますが、今日は、時事ネタということで、関西電力に関するニュースについて話をしたいと思います。
ちょうど今、手元で毎日新聞の6月15日の報道を見ていますが、岩根前社長ら旧経営人5人を提訴へ、関連が発表。19億3,600万円賠償を求めた。これは会社が旧経営人を提訴しているという話ですね。
ちょっとここの定義、経緯の部分を教えてもらえますか。
旧取締役ですね。
あと僕の方からもちょっと経緯を、どこから発端になったのか、最終的には株主からの訴訟ということだと思うんですけど、もともとは2018年に国勢が入って社内調査をして発覚をしたという経緯がある。
その後に社外の弁護士を含む調査委員会を立ち上げて報告書を準備したり、その後共同通信等が行動したりということで公になって、その結果このレポートがまとめられてこの度開示された。
こういう流れで今年になるので、結構2年ぐらい前から実は調査の話っていうのはあったということなので、発端として国勢が最初だということ、それをベースに調査せざるを得なくなる。
それはメディアを通じて外部に入れて第三者的なレポートとしてまとめるというプロセス、全体2年かかってるということと、最終的には当然ですけど株主の方から追及があって、それに対する説明責任というところで取締
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役から全官注意義務批判というところに整理されるような事案ということですよね。
この案件の特殊性という意味では、通常この取締役の全官注意義務批判を問われるような訴訟というのはストレートには株主から経営者に対する代表訴訟ですよね。
今回の場合は少し違って、第三者委員会のレポートを受けて会社が旧経営人を訴えているということですよね。
この同じ流れになったのが駿河銀行のケースなんですね。駿河銀行は2018年の11月に旧経営人の9人を会社側が35億円の賠償請求をするというのがあったんですけども、
これもまさに第三者委員会の認定した事項を前提として、これは旧経営人の責任であるというふうに会社側が判断して、それをもとに損害賠償に移ったというケースです。
ちなみに駿河銀行の場合は、そこからさらに後の2019年3月に入ってから株主代表訴訟があって、そこではもっと大きな金額565億円の賠償請求というのが訴訟ではあったんですけども、
その前にも会社側として先に損害賠償請求するというのがあったわけです。そしてその規定もやはり今回と同じく第三者委員会の認定結果に基づくということで、
日本の場合は株主代表訴訟がポンポンポンポン起こるわけでは欧米に比べてないので、それに対して逆に非常に大きなトリガーとなっているのが第三者委員会というところになっています。
その要因として何故かというところがあるんですけども、実は日本というのは具体的な法令違反がないものについては役員の全管注意義務違反を問いづらい。
というのが一般の法令界では言われていることでございまして、簡単に言うと怠慢でしたとか、ちょっと敬意がつかなかったですとか、そういうレベル感だと正直全管注意義務違反ってなかなか問えない。
なので具体的に例えば明確な法令違反、金融法違反とか外貯め法違反とか、独金法違反とか、明確な法令違反があってかつ具体的な金額の損害が発生した場合には当然全管注意義務違反を明確に問われた例はあるんですけど
も、
そうとも言い切れない場合っていうのは非常に役員に寄った判決になりやすいというのが日本の特徴でした。それに対してこの第三者委員会っていうのが明確にこういうのはダメだとはっきり言う例というのが駿河銀行以
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降出てきた。
そしてこの関連でもそれが大きな契機になったというのは、実はこの役員責任論において大きな転機だったんじゃないかなというふうに思いますね。
ある意味で会社側がみそぎというか、見方によっては会社側が自ら内発的に関係者を処分することによって、今回の件というのはちょっと一回落書きさせてくださいというようなふうにも見える。
ちょっと少し変わった取り組みですよね。まさにそういった全官注意事務違反がなかなか問われづらいというような、先ほどの小馬健さんの話でいくと。
どちらかというとね、ともすると不作為の罪というか、本来もうちょっと真面目に経営しておけばよかったものの、単純な話あんまりやってる人がやる気なかったりすると。
単純に会社というものがどんどん悪化していって、それを資本の論理によって何かしらそれに異議も仕立てしようとしたところで、極端な話、それが創業社長で会社の株式過半数持ってますよみたいな状況だと、どうし
ようもないというのが今起こり得ることなのかなという気はしますし。
ある種ピリッとする意味では、まあいいんじゃないかなという気もしますけどね。
そうですね。私も実は今回の関連のやつはむちゃくちゃ長い調査レポートなので、また隅から隅まで読み切れてはないんですけども。
駿河銀行の時に読んだ部分、非常に印象的だった部分をピックアップしてご紹介したいと思うんですが、駿河銀行の事例では第三者理解報告書では取締役会については、実は内部統制構築上の全館注意義務違反は認めら
れないというふうに書いているんですね。
これはちょっと言葉をそのまま申し上げると、外形上、通常想定される不正行為を防止し得る程度の管理体制が整備されていなかったとは言えないものと資料する。
そこまで何もやってなかったとは、そこまでではないんじゃないかというような感じですね。
なので、このレベルでは全館注意義務違反は取締役会については言えないと書いた後に、駿河銀行の岡野会長については全館注意義務違反を認定しているんですが、
これは何年何月の経営会議で有志の基準が改定されたにも関わらず、その後の社内会議で事実上それが覆されてしまったことについて、経営会議決議違反を認識しつつ、これを是正しなかった。
ここで特徴的なのは、法令違反というより社内の決めたことについて全然無視してそれをやっているということですね。
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これに対して、それは全館注意義務違反だろうという言い方なので、これはかなり僕は大胆な言い方だなというふうに、これまでの事例からするとかなり大胆な事例だなというふうに感じましたね。
そういう意味では、こうした一連の第三次議員会等による指摘が、まさに経営陣に対する緊張感をもたらす一つのきっかけになっていくのかなという意味で、非常に象徴的な事例がこの駿河銀行に続いて起こってきたという
のは、日本のガバナンスにおいて一つ大きなことなのかなというふうに感じました。
そうですね。そういう意味だとやっぱりガバナンス、まず株主をちゃんと意識しましょうという浸透がこの20年ぐらい、じわじわ浸透して、その結果としてコーポレーターガバナンスとコーポレーターガバナンスホールが
進化してきたという中でいくと、非常にこの駿河とか関根の事例が今後についてつながるかなと思うのが、やっぱり途中で小林さんがおっしゃった通り、外部からなかなか法令違反とかで指摘しづらいしわからない問題、
内部的に見つけなきゃいけないというときに、
この第三者委員会を立てるんだというレベル感とかプラクティス、これができたことによって、かつその前回注意事案とか株主の訴訟とか、そういった仕組みが認識も含めてできたことで、やっぱり第三者委員会を立てる
役割とかそのプラクティスができたことによって、こういう内部的なルールの不整備による不正、こういったものがある種、今までなかなか外部から訴求されなかったし、内部的にはどういうふうに処理していいかわから
なかった問題が、
プロトコルができてきたっていう意味ではすごい大きな前進ですよね。ただやっぱり今のベースもやっぱりそうですけど、やっぱり国勢が入ったということで、その問題をうやむやには当然できない。ここがやっぱり最初、
国勢が入ってうやむやにするようなガバナンスであれば第三者委員会は発動しないので、多分これはもうコーポレートガバナンスの進化によって、国勢の指摘を無視できない状態があった。
それに対して第三者委員会を立てるというプラクティスが入ったことであれば、これ第三者委員会じゃないですかということで、透明性をもって株主に報告するということによって、全体の枠がようやく一本筋通り始め
たという意味では、ミッシングピースだったものが埋まってきつつあるし、逆に言うと、それの周辺の部分のプロセスのガバナンスが整備できたからこそ、こういった問題がようやく株主に対して説明できるような状態が作
れたのかなというふうにも捉えてますね。
まさにそういう意味では、ずっと日本のガバナンスというのは海外の投資家からも注目されていたところで、その中の一つとして、なぜ日本は株主対応訴訟のような株主からのプレッシャーがないのかという話は、よく言
われていたことだと思うんですけれども、
そういう意味では、日本の株主訴訟のあり方が急に欧米流にひっくり返るということは、おそらくなかなか急にはないと思うんですが、一方でこういう形で外からのプレッシャーという形が、日本独自の形で発展していく
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というか、進化していくというのは非常に面白いなと思いました。
これは同感ですね。おそらくこういった株主代表訴訟みたいなものが頻発すると、日本においては経営がけしかないという話以上に、訴訟している人そのものが日本でいう今までのアクティビストみたいな、そういったネガ
ティブな文脈でとらわれて、どちらかというとそちらを排斥するような方向に力学が働くんじゃないかなというふうには考えます。
その点、アデュー的な対応なのかもしれないけれども、日本独自のプラクティスとして会社が積極的に自分たちから処分をするというのは、一つ日本的な解決のあり方なのかなと。
あとはそれが単にポーズとかお手盛りにならなければよいかなという気はしますね。
最後にこれやや余談なんですけど、今回これ賠償請求額が19億3600万円で内訳が出てるんですけれども、実にその19億3600万円の請求額の内訳のうち7億7300万円は何かというと、今回の金品受領問題を調
査した第三者委員会の費用であるということであると、
賠償額の半分ぐらいがこの第三者委員会の費用なんですよね。
これはある見方によっては弁護士事務所にとってはものすごく金脈の太いビジネスができたということも意味しますし、
当事者にしてみたら会社側から見てもまたそういった全館注意義務違反を起こしてしまった人にとってもアホらしい額ではあるので、こんなことやっても何一つ良いことないよなという話ですかね。
そうしたと、株主から提訴しなかった理由も、ここでもこれよりもさらに弁護士用が増えるから提訴やめときましたみたいなところだから、いかに弁護士用が多いかということもあると思うんですけど、
僕のほうからも最後ちょっと一つ言っておきたいなと思ったのは、再発防止策としてサマリー的には5点今回触れられてるんですけども、結構象徴的かなと思うので読み上げると、
ユーザー目線でのコンプライアンス意識の醸成とか、内向き企業体制の是正とか、地元を重視する透明性の不施策の向上とか、取引先からの近頻循環ルール設定とか、
あしき情報が早く伝わるためのガバナンス体制の再構築とか書いてあるんですけども、これどれもですね、要はいわゆるガバナンスの仕組みの大規模なところが全くワークしてないみたいな、
昔だったらそういう指摘が上がるものが、そういうものではないんですよね。
関連クラスの会社だと最低限の仕組みはやっぱりあったっていう前提になってるので、逆に言うとこのレベルの規定をちゃんとやっていくレベルまでガバナンスがようやく整備されてきたっていうことの証でもあるので、
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指摘事項が大胆すぎないっていうところは今回一つ、ここまではガバナンス日本進歩しているのかな、逆に言うと運用とか細かいところの実際の実行性とか規定を細かく、そういうところに入ってきているので、
逆にこういうプラクティスが入ることによってベストプラクティスが横に並ぶような素地もできてきてますから、あんまりこういう悪事が働かれない方がいいんですけども、
こういう再発防止策っていうのを他社が導入することによって、ガバナンスはどんどんどんどん日本的に進化していくっていうのは僕もすごくアグリかなと思います。
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