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2025-08-28 26:46

#16「届かない憧れ」より「等身大の憧れ」に|ファッション価値観の激変20年史

今回もゲストは、メンズファッション・ライフスタイル誌『OCEANS』統括編集長の原さん。男性誌創刊ブームや『CanCam』が100万部を売り上げていた2000年代前半、雑誌ビジネスは絶頂期を迎えていました。その役割は、SNSやデジタルツールの台頭で今、大きく変わっています。なぜ憧れの対象は、海外セレブから「街角のリアルな人」になったのか? なぜ雑誌は「マス(大衆)」に語りかけるのをやめ、「ペルソナ(個人)」との対話を重視するようになったのか? その裏には、異性への「モテ」から、仲間と共有する「ライフスタイル」へと移行した、世の中の価値観の変化がありました。カルチャーの最前線に立ち続ける原さんが見据える、これからの時代のライフスタイルに重要な「縦の繋がり」とは?あなたの「好き」を深掘りするヒントがここに。


▼プロフィール
原 亮太(はら りょうた)
『OCEANS』統括編集長。1979年生まれ。大学卒業後、他誌の編集部を経て、2008年に『OCEANS』に参画。本誌副編集長として活動後、WEB版『OCEANS』の初代編集長に就任し、デジタルメディアの成長を牽引。2023年より雑誌・デジタルを統括する現職に就任し、プラットフォームの垣根を越えてコンテンツを届けている。

Youtubeチャンネル: https://www.youtube.com/@OCEANS_magazine


▼番組概要

ファッション、ウェルネス、食、スポーツ、web3──感度の高い大人がちょっと気になる “これから” を、日常目線で語るカルチャー×テクノロジーの雑談ラジオ。MCは、BEAMSで数々の企画を手がけ、『OCEANS』で連載を持つ種市暁。“格好良さ”を信条に、サーフィンを軸にした生き方を発信するスタイルの探求者。そして、web3シーンを駆ける次世代の仕掛け人、小畑 翔悟。bitFlyerやNOT A HOTELを経て、ブロックチェーンの社会実装を進めるDecentier代表。異色のふたりが、未来のライフスタイルを軽やかに掘り下げます。週1配信、1話20分。難しい言葉は抜きにして、今を楽しむヒントを。


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#種あかしラジオ


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サマリー

2000年代以降のメンズファッションの変遷について、特に雑誌の役割や市場の変化が語られています。オーシャンズなどの雑誌は、リアルな人々への憧れを反映し、ファッションの価値観が大きくシフトしています。ファッションの価値観は多様化し、従来のマスメディアから個々のニーズに応えるメディアへと変化しています。この変化により、雑誌やメディアは特定のペルソナに向けたコンテンツを重視し、ライフスタイルの提案が重要視されるようになっています。また、ファッション業界は単なる衣服の販売を超え、ライフスタイル全体を提供する方向に進んでいます。ファッションの価値観は多様化し、ライフスタイルに基づいた横と縦の軸が重要視されています。特に、等身大のカッコよさやファッションの役割についても語られ、より身近に感じるファッションの多様なアプローチが強調されています。

メンズファッションの変遷
こんにちは、小畑翔吾です。
こんにちは、種市明です。
この番組、テクノロジーとカルチャーの種あかしでは、ファッション、ウェルネス、食、スポーツ、Web3など、感度の高い大人が気になるこれからの話題を日常目線で緩く語っています。
お届けするのは、DecentierでWeb3のコンサルティングやデジタル関係サービスSlappsを提供する小畑と、Beams出身で今はフリープランナーとして活躍する種市明さん。
それぞれの視点でちょっと先のライフスタイルを考えていきます。
はい。
お願いします。
引き続き、引き続き原さん回。
オーシャンズの原です。
よろしくお願いします。
お願いします。
ちょっとこの回は、メンズファッションカルチャーの変遷みたいなところをどうお伺いして、あとちょっと将来どうなっていくのか、みたいなところの原さんのビューとか、その辺をちょっとお聞きしていきたいなっていうのを思ってるんですけども。
まずなんか最初にそのファッションカルチャーの変遷みたいなところで言うと、まあ2000年代以降とかで、メンズのファッションがどういうふうに変わってきたのかとか、その中で雑誌がどんな感じで変わってきたのかみたいな、ちょっと前回の回でさらっとお聞きはしたんですけど、ちょっとこの辺を深掘りさせていただけるといいかなっていうのを思ってるんですけど。
どうすかね、この2000年なんで25年前以降ぐらいのぐらいからですかね。
もう多分ファッションカルチャーとかって言うとね、もうむしろ種さんの専門家やなっていうのは思ったりしますけど、でも2000年以降っていうところで行くと、多分そもそもメンズファッションが急に盛り上がったのが2005年ぐらいからだと思うんですよ。
伊勢丹メンズができたりとか、それこそトムフォードがディレクターになったりとか、もうもしかしたらね、お聞きになってる方の中には、こういう名刺言ってもわかんない人多いかもしれないですけど、エディ・スリマンがあのディオールのディレクターやったりとか、っていうのでラブジュアリーブランドってされるところのメンズラインが一気に勢いを持っていったのが多分2000年からちょっと後だと思うんですよね。
で、それによって、それまではファッション誌っていうと基本的にはストリート、カジュアルが主体。ブーンだったりホットドッグレスとか、まあいっぱいありましたけど、っていうのがもうちょっとそのハイエンドなこととか、よりファッションなことになっていったっていうのはこのタイミングだと思って。
で、そこに合わせてオーシャンズの創刊が2006年なんですよ。
で、その前にウォーモが2005年収益した。で、レオンが2001年。で、ヒュージとかがありましたけど、あの2003年。なのでもう基本的にはこのメンズ市場が出来上がって、一気にこれらの雑誌が創刊されていきます。
なるほど。そうか、だから大きくストリートから結構そういうもう少しそのラグジュアリーとか大人な感じになっていったのが2000年代、2005年?
ライフスタイルとファッション
そうですそうです。っていうのが一個大きなうねりだったと思ってて、その市場とともにメディアもそこに追随するっていう意味で。
で、他のタイミングの雑誌とかとちょっと違うかもって思うのは、これも当時のこういう今伝えたような雑誌の編集長たちは怒るかもしれないですけど、この頃のメンズ雑誌って基本的にマーケティングだと思うんですよ。
盛り上がってるからそこのために雑誌を出す。で、広告ビジネスをそこで展開するっていうためのツールだったと思うんですよね。
で、それがすごく上手くいって、でそれが文化になって、でその後の他のカジュアルブランドとかいろんなものがどんどんどんどんメンズ市場が大きくなっていったっていうのが多分2010年ぐらいまで。
そういう時代だと。
なるほど。
で、その頃に2006年になんであのオーシャンズがこう出来上がった時も、その前のレオンを立ち上げた人たちがこうオーシャンズ抜けてオーシャンズを作ってるんだよ。
そうなんです。
そうなんですよ。
まあレオンはもうモテるっていうキーワードでやっていて、女性にモテる。
で、そうじゃなくってもうちょっとファミリーだったりとか、あの父親っていうキャラクターを強化したりっていうのがオーシャンズ。
要は父親とかって属性ではありますけど、要はライフスタイルなんですよね。
こういう父親とか家庭持っているライフスタイルの人が好むファッションっていうことなんで。
そこでファッションが上っていうよりもライフスタイルが上にこう変わったんだと思うんですけど、
っていうことが多分あったんじゃないかと、
いう風に思ってて、でそこからこうどんどんどんどんそこは大きくなっていくんですけど、
まあ次第に、だからあのいろんな事情もありつつ、世の中の経済の事情もありつつ、ファッションっていうのがちょっとずつこう変わっていくっていう中で媒体の在り方も変わってきたと。
もう一個その後にあったのは憧れの対象がちょっと変わったんじゃないかっていうのは思ってて、
でそれが昔だったらモデルっていうかっこいい人っていうのが出てたんですけど、
SNSの影響と価値観の変容
オーシャンズが今でもやってる街角パパラッチってスナップ企画があるんですけど、
スナップとかリアルな等身大な人たちへの憧れっていうのがこの辺から多分芽生えていくんですよ。
初めて特集やったのは2009年だったと思うんですけど、でそれがすごく大反響をいただいて、
そうなんですね。
それまではね、海外のスナップか女性のスナップかすごい若い子たちのスナップはあったんですけど、
当時の編集長の言葉を借りると、おじさんのスナップがない。
はい。
本当にみんな着てるものが知りたいのに、おじさんのスナップがないからそれをやろうって。
なるほど。
それまであんまなかったんですね。
ないんですよ。
今普通だから全然思い出せないです。
そう、海外の方のそれこそそういうファッション紹介場のスナップとかがあって、
で日本の雑誌でもそれを載せていたりとか、僕も海外の取材とか行くと、
なんでお前の雑誌は日本の雑誌なのに表紙が海外の人なのかって、
誰に向けて作ってんだっていう、よくJクルーとか大好きだったんで。
Jクルーのディレクターとかに、
いや日本人の身の回りのかっこいい人を起用した方がいいんじゃないかっていうので、
オーシャンズもそこから一気にモデルさんたちを全部日本人のモデルの方に変えて。
そうなるんですね。
たぶん価値観がそういう憧れってすごい高いところからどんどん。
リアルなる方向。
で、たぶんそういうのが1回目の時みたいなSNSのより身近な人の憧れとか、
っていうところにこう徐々に繋がっていく。
点だけ見るとすごい楽さに感じるんですけど、
実際こう追っかけてると全部実は点でこう繋がってるんで。
それでなんとなくファッションの変遷もされてきているんじゃないかなという気はします。
憧れの対象はそんな感じに変わっていったのか。
相当反響あったんですか?
相当反響ありました。
もうあのいろんな意味でだと思うんですけどね。
そうやってなかったで、実際に参考にしたいから買ってくれたとかっていうこともあると思うんですけど、
あとは撮らせてもらった人が買ってくれるっていう。
基本的には当時皆さん協力していただいた方なんで、
全員載せるっていう方針でやってたんで。
そうすると皆さん何かしら手に取ってくれる。
当時はSNSもそんなに活性化してないんで、
まさに口コミであったりとか、
最初に伝えたように父親っていう属性もあったんで、
子供のスナップも載せてたんで。
そうすると、親の心理としては子供の分も買おうとかっていうことで、
いろんなことが絡まってよく売れたっていう結果になったんですけど、
当時はそこまでマーケティング的に考えたようにね、
撮らせてもらった人たちにどうやって恩返しするかとか、
どうやったら楽しんでもらえるかっていう。
だったら子供ちゃんと載せるべきだろうとか、
そういうような発想でやってたんで。
純粋な編集だったとは思いますね。
なるほど。
SNSとかが変えられるよりはちょっと前ってことですね、今の話だと。
でも同じくらいか。
重なってんのか。
ここまではなかったけど。
あの時だってありました?
多分ね、ものとしてはあったと思いますよ。
特にFacebookとかもあったと思うし、
Twitterもあったんだと思うんすけど、
そこまでね、こういう今みたいな状態じゃないというか、
みんながやってるわけでもないっていう感じだったんじゃないのかなと思いますね。
なるほど。
なんかだから直接違うかもしれないですけど、
前回でおっしゃってたフラット化するとか、
分散化するとかにちょっと似ているかもしれないですね。
要は憧れの対象だった、
誰でもわかるような有名な方からもっと民主化していくみたいなことってことですよね。
もう1個価値観の変化っていうのがあるんで、
多分その時ってこれも怒られちゃう人もいるかもしれないけど、
モテるっていうすごい1個重要な価値観だったと思ってて、
だからレオンがあんだけヒットして、
逆に女性の方だとキャンキャンとかが100万部とか売ってたのがこの時代なんですよ。
100万部ですよ、雑誌で。
そんなだったんだ。
エビちゃん萌えちゃんとか山田ゆうさんとかっていうような。
そうだ。
頃。
あの時も。
100万部売れてたんですか。
そうです。
モテ川とかっていう。
すごい時代だったんです。
そう、もうめちゃくちゃ勢いもあったし、
世の中もまだそこまで不景気ではないっていうのもあったと思いますけど、
その威勢にモテるっていうことがきっと前提にあっただろうなっていう、
そういうためのものを欲する世の中の価値観っていうのがあっただろうなっていうふうには推察できて、
これは僕の意見ですけどね、
推察できて、でもそれが価値観も変わってくると、
ただ威勢にモテるんじゃなくて、
人としてモテたいとか、
ファッション価値観の変化
もうちょっとその深い目の話にすると、
トライブの中で、自分のシーンの中でどうありたいか、
そういうふうになっていくと、
1個の価値基準だけでは、
もう立ち行かなくなっていったっていうのが多分今の価値観で、
そういう意味では、だからもうみんなに向けた雑誌とかっていうのは、
そもそも正しくないんじゃないかっていう、
ちゃんとターゲットメディアとして誰と向け合ってるかっていうのを、
常に意識しながら、
もうむしろ個人と話してるぐらいの感じで作っていかないと、
多分反響も取れないし、
存在価値っていうものがなくなっていくのが今じゃないかなって思う。
雑誌の役割
なるほど。
雑誌って、いわゆるマスメディアの一つじゃないですか。
マスって言葉の通り、
どれだけ広い人たちをカバーして、
そこに対して情報発信するか。
基本的なその、
媒体としての実装だと思うんですけど、
今原さんおっしゃってるので、
どっちかとそれと逆の話で、
どれだけそのいわゆるウェブの世界でのペルソナを設定して、
その人に刺さるものをやっていこうっていう、
狭く深くみたいな感じだと思うんですけど、
これなんかこの相反するところで、
雑誌って今どんな感じで作られてるんですか。
でもそういう意味では、
あれかもしれないです。
もう元々、
マスだと思ってない。
そもそも。
確かに。
あります。
ターゲットメディアだと思ってるんだ。
なるほど。確かに。
ターゲットがたまたま分母が多いかもしれないですけど、
もう対話してる人の姿を想像しながらじゃないと、
作れないはず。
で、よく言われるんですけど、
その雑誌とかメディアって人格を作っていくものであるっていう、
その雑誌のタイトルの。
で、この人はこれを好きかどうかとか、
っていう風に考えて作っていくって、
まさにペルソナなんで、
人格を作るっていう。
っていう意味で言うと、
そもそもマスだと思っていない。
っていうのがあるかもしれないですね。
前提として。
面白いね。
面白いですね。
ちょっとびっくりした。
え、ど、ど、
いや、そもそもマスじゃなくてっていうところというか、
そういう考え方、発想から。
単純にね、だってあの、
男女で分けて、
で、さらに3、40代とか年齢で分けて、
で、さらに洋服とか好きとか、
アクティビティが好きとかっていう風にどんどん区切ってたら、
マスって言いながらもう最大値で、
相当狭くなってるはずなんですよね。
だからその人が好きであろうことを言えるし、
それにレスポンスを返してくれると思うんですけど、
世の中の男性全員に何か届けるもので、
多分面白くもなんともないですからね。
まあでも、とはいえ、
ファッション史というところから多分スタートしていって、
で、今何かそういうライフスタイル史というか、
結構他のらしい色あるところってやっぱり、
なんとなくフォラストの方がフォーカスがすごい強かったり、
カルチュア面が強かったりとか、
その好みよっていろいろあると思うんですけど、
でもオーシャンズはそういうふうにやると、
華やかなところはあるなと思う。
ライフスタイルの掘り下げだとか、
それとファッションとのリンクの差し具合のあたりは、
上手いなというか、
確かにそれがしっかり対話してるからというところで出てくる。
そうですね。
それこそ、今はもう使ってないですけど、
海男、街男みたいなことで、
オーシャンズ10年は行ってないか、
まあ7,8年前とかによく企画立ててたんですけど、
要は海に行くライフスタイルの人が機体洋服と、
街に行くライフスタイルの人が機体洋服って、
違うはずなんで。
それこそそれってもうトレンドじゃないよねっていう、
ファッションショーで、
次は黒ですって言われても、
海に行く人は、いやいや、
もっと普通の自然の色がいいよって思ってたら、
もう不要なものになってくるって考えると、
ライフスタイルから逆算で考えていった方が、
いいじゃないっていう。
未来のファッション
まあお子さんがいる方もそうだし、
実際公演に行くのにそんな繊細な服着ていけないなとかっていうのも。
そうですね。
あるんで。
なるとやっぱりそのターゲットになる人が、
どんなライフスタイル送ってるかなから逆算してっていくと、
ライフスタイルの提案もセットでしてあげたくなるし、
そこにはまった人はね、
多分別のメディアが今度あるんで、
そこまでうちにいてくださいとも思っていないっていうか。
サーフィンってかっこいいよねっていうところを入り口にしてくれたら、
あと本当に知りたいんだったら今だからYouTubeでね、
ライダーの人の何か見た方がいいでしょうし、
ただこういう居場所みたいなのを持ってた方が、
ライフスタイル豊かになりませんかっていうところまでは、
常にこうコミュニケーションは取ってないっていう感じですね。
なるほど。
面白いですね。
これまでの話で、
特にトライブみたいなのがどんどんできていって、
すごく個別化していって、
さっきの100万部売れる雑誌とかっていうのは、
多分今後なさそうだなと思って、
どっちかというとどれだけ狭い領域で深く、
それこそペルソナニーズであったものを作っていくかみたいな感じに
どんどんなってるんだろうなと思って聞いてたんですけど、
未来予測みたいなところで言うと、
今後メンズファッションの領域が、
どんな風になっていきそうなのかとか、
そういう未来があるから、
オーシャンズというプラットフォームを
どんな感じにされていくのかとか、
いきたいのかとか、
その辺を聞かせいただくことができたりします。
そうですね。
ファッションがどうなっていくかとか、
長が僕が答えられるところではないですけど、
シンプルに今すごいハイブランドのものと、
逆にフレンドリーなプライスのものって、
同時にあるように、
富裕層にとっては、
そういうものが一個のステータスでもあるし、
必要なものなんだけれど、
買えないからとかっていうよりも、
それ不要だって思ってる人たちにとっては、
ファッションってある意味でも消費財にもなりつつあるっていうような、
もう世の中だとは思うんですよね。
それがさっき谷さんがおっしゃってたような、
ファッションだけでなかなかやりっくりしていくものではないっていう。
そういうのも思い当たる、
そうなってきたなって思うのが一個、
谷さんも当時絡んでた、
サタデイズとかニューヨークの洋服屋さんなんだけど、
そこにコーヒーショップが併設されていて、
そこのオーナーたちはサーフィンを日課にしていて、
それに付随する洋服とかデザインとかを作って、
サーフボードも売ってます。
もうそれってサーフライフを売ってるわけじゃないですか。
っていうところで多分ファッション一個だけじゃないんだなっていうのが生まれ始めて、
それ以降、セレクトショップの中にカフェがあるのも結構当たり前になったりとか、
雑貨売るのも当たり前になって。
さらにはもう一番最近だと、
ルイ・ビトンのメンズのディレクターがファレルに変わって。
要はもうファッションの村だけで全部賄うっていうのは多分もう無理なんですよね。
ビジネスとしてもクリエイティブとしても。
そこでどうやってレバレッジ効かせるかっていうときに、
他のものを掛け算どんどんしていくと、
結局はそれライフスタイル化だと思うんで、
そっちにどんどん流れていく中の一個のパーツがファッションっていう風になっていくんじゃないかなとは思ってます。
なるほど。面白い。
だからもうそういう意味でオーシャンズができた時から
ライフスタイルを語っていくみたいな感じのコンセプトで出されていた?
そうですよね。そこは多分偶然ですけど。
でもそっちの方向になってきてるわけですよね。
そういう意味で言うと。
じゃないのかなっていう。
感じ取るっていう。
昔ながらの編集者の方が鍵分けるとかねっていう能力がすごく大事だっていうのを聞いてますけど、
多分そういうのがあってそこに設定をして、
そこまで今みたいに分析ではなくて、
そこに価値を感じ取ってそういうテーマを作って、
そこでやってきた。
当時はだから父親とかっていうのもまだまだ認知がないんだよ。
かっこいい父親像ってなんだっていう。
まだまだねこう夜遊んで、夜な夜遊んで、
家帰り見てない方がもしかしたらイケてないかっていうような価値観の時代だったから、
それだけでやっていくのはきついよねっていうので、
手を替え品を替えオーシャンズの企画を組んでいくわけですけど、
父親っていうのも一回外してみようかとか言ってやった時もありましたけど、
だんだんそれがそんなの別にイケてないっていう。
より健康志向みたいな。
夜遊んでるんだったら昼遊んだ方が良くねみたいな。
都会でずっと酒飲んでるんだったらビーチサイドで酒飲んだ方が気持ちよくないみたいな、
そっちに価値観はずれているところはあるんで。
そうすると最初にたまたまオーシャンズとして設定していたところに何となく歯車が何となく合い始めていった。
同時にさっきのね多様化も進んでるんで、
別に夜な夜な遊ぶのがイケないわけでもないし、
ファッションの多様な価値観
そういう人たちはそういう人たちでっていうので一気に全部動いてるわけではないんですけど、
そういうところがまたこっちもイケてるよねっていう風にこの昼の部みたいなことになってるんじゃないかなって思いますよ。
いや面白いな。なんかITの領域もオリゾンタルとバーティカルとかよく言うんですよ。
いわゆるファッションっていう風に言うと、
メンズももちろんあってストリートもラグジュラリーももっとライトなやつもっていう風に多分あるじゃないですか。
それが多分横軸なんでホリゾンタルだと思うんですよ。
縦は多分今のライフスタイルとかで、服以外の例えば趣味とかまさに健康とか。
なんか今の原さんのお話をお聞きしてると、
ファッションの横でくくるんじゃなくて、いわゆるホリゾンタルでくくるんじゃなくて、
すぐバーティカルになってくる。
これってITの領域もいろんなサービスがあってホリゾンタルに事業展開してる人もいれば、
そうじゃなくてバーティカルにもっと狭いとこで深くってなってるのもあるんですけど、
やっぱその価値観がすごい多様化してるから、より横じゃなくて縦みたいな。
さっきのまさにサーフィンとか。
そこからサーファーのサーフボード、飲むコーヒー、着る洋服みたいなところに落としていく方が、
今の時代に合ってるよね、みたいな話なのかなって思って聞いてましたね。
なんか、分かる分かるの連続だと思うんですよね。
サーフィンした後、コーヒー飲みたいわとか、どうせやんだったらボードケースもこういう感じの欲しいよねとか、
車こっちでしょみたいな。
っていうので広がっていくと、それって洋服だけじゃもう無理なんじゃないですかね。
まさにその縦軸で、これが縦でも横でもどっちでもいいんですけど、
今までのカテゴリーとは違う切り方をしていってあげないと、
なかなか連続性は生まれないっていうスポットのヒットがあるかもしれないですけどね。
っていう風になってくるんじゃないですか。
確かに。
でもタネイチさんってまさにライフスタイルの人じゃないですか。
でもなんかライフスタイルの人ですよ。
服だけじゃなり、そこからいろいろとはみ出て、だってカレーやったり、そんな風にすごい見えるんですけどね。
まあでもそのバランスっていうのはね、やっぱり多分洋服を好きだったけど、
でもあまりにも洋服ばっかりあれすることもないし、
もっと学生時代とか、もっと好きなことやってたし、
なんかそういうところをリンクというか、その時になんかクッと客観した時、
なんかちょっとそれあんまりイケてるんじゃねえかと思っちゃったところもあったり、
まあそういう意味でのライフスタイルとかもリンクというかバランスというか、
まあ例えばセレクトだって昔Bさん入っちゃいけないとかって言ってたところを、
入ってっちゃう入ってちゃう。
等身大のカッコよさ
入ってもよくないみたいな。
ところのところでまあなんか崩せるところは崩していくというか、
まあそういう部分はまああったり、スウェットパンツだったりとか、
でも多分それを可視化してくれて、市民権与えてくれたのがわりとオーシャンズなんじゃないのかなというか、
僕がそういう風にしてたのを拾ってくれたというか、
いいっしょリラックスして面白いじゃんって言ってくれたらしいかなとは思います。
それはすでに反響があったという、谷内さんが出てもらって、スナップで出てもらって、
そうするとこの服何ですかっていうのがメールとか届いたりするんですよ。
あ、スナップに出て谷内さんの服ってありそうな質問。
すごいっすね。
オーシャンズくらいいい感じだし。
でもそういうことが起こり始めてて、要は今までだと業界の人ではあるんですけど、
ビームスのほにゃららの谷内さんとかってウダウダ書いて出てもらってるわけじゃないんで、
要はモデルではない人に等身大のカッコよさをみんな反映したんだと思うんですよね。
あ、こういう感じの方がいいなっていう。
で、私服なんで、こっちはスタイリストと一緒に着せ込んだものではないんで、
ってなると思いがけないヒットが生まれるっていうのがさっきのより等身大なところかなっていうのと、
あとファッションの役割で1個思い出したのが、
ファッションってよくも悪くもめちゃくちゃ便利なツールだと思ってて、
消費されるものではあるんですけど、
人に何か伝えるっていう場合にこんな便利なものないんですよ。
こういうサービス始めますとか、こういう施設できますって言ったときに、
ファッション的な観点で何か素敵だなとか、
ファッション的なアイテムに落とし込んでそれを伝えるとかってやると、
みんな第一関門を突破しやすいんですよね。
確かに。とっつきやすいというか分かりやすいというか。
その場合はファッションアイテムっていうよりもファッション的感覚っていう方が近いと思うんですけど、
それをこういかに取り入れていろんなことをこう人に伝えていくかっていうときには、
ファッションっていうフィルターってめちゃくちゃ便利だなと思って、
さっきタネイチさんってそういうライフスタイル送ってますよねって言ってたときに思ったんですけど、
多分タネイチさんはそういうのを結構ナチュラルにやってるから、
だから多分今のお仕事もあるんでしょうし、
何か常に一歩半歩ぐらい先、一歩以上は行ってないぐらいのことをやってるように見えていくっていうか。
そんな感じはしますね。
ファッションの良いところっていうか。
なるほど。
吉倉原さんが原告がして助けてくれてるのに。
俺のことを肯定してる。
いやもうここでタネさん否定すると。
時間が。
そうですね、タネさんすごい褒められてる感じで終わったんですけど、
いやすごい面白かったです。ありがとうございます。
この番組テクノロジーとカルチャーのタネ明かしは、
スポットファイ、アップル、ポッドキャスト、アマゾンミュージックで配信中です。
毎週木曜日に新エピソードをお届けしているので、ぜひフォローしてお楽しみください。
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感想はタネ明かしラジオをつけてポストしてもらえると嬉しいです。
それでは次回もお楽しみに。
26:46

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