TanaRadio Magazine

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田中浩朗(たな) 6 Episodes
たな

TanaRadioの配信をテーマごとにまとめたマガジンです。このマガジンのメインコンテンツである各エピソードは,この概要欄に掲載されたプレーヤー(あるいはプレーヤーの見出しリンク)から再生してください。

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6 | 特集・声で考える

6 | 特集・声で考える

Nov 3, 2024 00:59 たな

LISTENの有料マガジン『声で考える(仮称)』を創刊する準備として,とりあえず12回配信することを試みています。このページには,各エピソードに内容を読んでだいたい理解できるよう,AIで生成した比較的詳しい要約文を掲載しています。1.LISTENでサブスク型の有料配信をするには(2024.10.20)LISTENでは現在、サブスクリプション型の有料配信ができません。しかし、エピソード単体の有料配信でも工夫次第でサブスク型に近い形が実現できると考えています。これは、限定公開エピソードのURLを有料エピソードのコメント欄に掲載する方法です。購入者はそのURLから限定公開エピソードを聞くことができ、新しいURLを追加していくことで、複数エピソードを聞ける仕組みになります。具体的には、1本10円のエピソードを24本まとめて240円で販売し、購入者が1つのURLを通じて複数エピソードにアクセスできるようにします。これにより、例えば毎日や2日に1回の定期配信を、1つずつ購入せずにまとめて購入できるようになります。個別に決済する手間が省けるため、利用しやすくなるでしょう。ただ、問題は配信頻度を維持できるかどうかです。実現可能かを確かめるため、まずは無料で定期配信を試みる予定です。今回のエピソードはその第1回目です。そもそも私がサブスクリプション型の有料配信に挑戦したい理由は、大学の講義や日々の考えをLISTENで有料配信したいという思いがあるからです。早稲田大学の向後千春さんのnoteを参考にしています。向後さんは有料配信により、内容の質向上や読者との良質な交流を実現しています。有料だと、無料の場合よりも高品質な内容を目指そうという意識が働くそうです。また、有料の読者は批判的なコメントが少なく、良い効果があると述べています。一方、LISTENではまだ有料配信の利用者が少ないのが現状です。しかし、サブスクリプション方式であれば、より多くの人が購入しやすくなるのではないかと期待しています。現在の1本最低50円に対し、1本10円程度でまとめ配信ができれば、手軽に利用してもらいやすいと考えています。この試みがうまくいくかは分かりませんが、挑戦してみる価値があると思います。2.定期配信を続ける秘訣とは(2024.10.22)昨日、LISTENでサブスクリプション型の有料配信の方法を検討し、技術的には実現可能だという見通しが立ちました。しかし、問題は定期的に配信できるかどうかです。例えば2日に1度の配信を継続するには、どのような工夫が必要かを考えてみました。参考になるのが、向後千春さんのnoteでの方法です。向後さんは毎日記事を配信していますが、曜日ごとにテーマを決めており、日ごとのジャンルが決まっているため、執筆に集中できるそうです。さらに、彼は毎日の配信を「習慣化」しているため、それほど負担を感じないと述べています。習慣になれば、努力せずに自然と続けられるようになるということです。また、はじめさんの方法も参考になります。彼は番組ごとにテーマを定め、収録・配信のルーチンを組んでいます。各番組の配信日とテーマを決めておくことで、配信が習慣化されているようです。このように、定期配信のルーチンを決めて習慣化すれば、無理なく継続できるのではないかと思います。私にとって最適なルーチンはまだ見つかっていませんが、無理なく続けられて、しかも質のある配信ができる方法を模索していきたいと思っています。3.番組名を「声で考える」にしたわけ(2024.10.24)サブスクリプション型の有料配信を始めるにあたって、新しい番組名が必要だと考え、「声で考える」というタイトルに決めました。このタイトルの由来とそこに込めた思いについてお話しします。いくつか候補を考えていましたが、なかなかピンと来るものがなく、外山滋比古さんの『思考の整理学』にヒントがあるかもしれないと読み返しました。この本では、声に出して考えることの重要性が説かれており、人は頭で考えるだけでなく、声で考えることで新しい発想が生まれると書かれています。私も、仲間と話しているうちに新しいアイデアが出てくる経験があり、この考えに共感しました。今回のポッドキャストは一人で話す形式ですが、リスナーに語りかけるように話すつもりです。話しながら考え、そこから思わぬ発見が生まれるのを楽しむ新しい試みとしていきます。深く練った内容を語るのではなく、しゃべりながら考えるスタイルを目指したいと思います。また、専門が異なる人と話すことで発想が広がるという外山さんの経験にも共鳴しています。私もMOSTコミュニティという大学教員の集まりで、専門分野や年齢の異なるメンバーと月一回交流し、新たなアイデアが生まれる体験をしているからです。サブスク型配信のクローズドな環境なら、リスナーも限られ、気軽に話せると感じます。内容も現実にとらわれすぎず、自由に発想を広げられればと思っています。4.声で考えるにはどんなしゃべりかたがよいか(2024.10.26)「声で考える」というのは、頭の中にある考えが声として外に出てくることです。その際に、どのような話し方をすればいいのか、これは結構重要な問題だと思います。今、私は丁寧語で話していますが、これは慣れた話し方ではあります。ただ、少しかしこまった感じもあるのです。たとえば、家族や学生時代の友人と話す時には、このような丁寧な話し方はしませんし、むしろ丁寧語を使うと、よそよそしい印象を与えるかもしれません。ですから、その場合は「です」や「ます」を使わない話し方のほうが自然で、考えもスムーズに出てくるように思います。しかし、マイクの前で話すときには、どうしても「です・ます調」の丁寧語が習慣になってしまっています。これをやめるのは意外と難しいものです。「です・ます」を使わないで話すことに強い違和感があります。慣れていないせいで、むしろ考えが働きにくいようにも感じます。ですが、慣れればスムーズに話せるようになるかもしれないので、試す価値はありそうです。ただ、この話し方だと、自分にとっては逆にそっけなく感じます。普段、家族と話す時にはもっと自然に「です・ます」を使わずに話せるはずですが、それを意識して話そうとすると途端に難しくなります。不思議ですね。この違和感の原因は、マイクの前だからかもしれません。目の前に友人や家族がいれば自然に話せるはずなのですが、マイク相手だと普段の話し方ができません。皆さんはどうでしょうか。普段と違う話し方を意識して使うとき、自然に話せるでしょうか?私の場合、今のところは、マイクの前では「です・ます調」で話す方がしっくりきます。逆に丁寧語を外そうとすると、不自然さを感じて話しにくくなるのです。面白い現象ですね。5.大学ではなぜ不登校はあまり問題にならないのか(2024.10.28)私は以前から不登校問題に強い関心を持ってきました。特にコロナ禍以降、不登校の子どもが増え、その数は今も多いのではと感じています。リスナーの中にも、不登校の子を持つ方が多く、そういった悩みに答える「Teacher Teacher」というポッドキャストも人気です。このように不登校が増加している背景には、現行の学校制度が多くの子どもに合わなくなっていることがあるのではないかと思います。変わるべきは子どもではなく、学校、さらには学校を含む社会システムなのかもしれません。ここで、私が勤めている大学の状況について考えてみます。現在の小中高の事情は詳しく分からないため、大学に限定して話を進めます。私自身も学生時代、小中高は皆勤で通学していましたが、大学に入ってからは授業に出ないことが増えました。例えば、理解できない数学の授業などでは、黒板の内容をただノートに写すだけで、次第に出席しなくなりました。その代わり、教科書で自分なりに学び、期末試験で合格点を取る形を取りました。このように、必要なときに自分で勉強するスタイルを取り、授業に出なくても大学から指導を受けることはありませんでした。大学は自己学習が基本という風潮があったため、不登校という意識もありませんでした。この考え方を小中高にも適用できないかと思います。出たい授業には出て、出たくない授業は自主学習で補うという柔軟な対応が一般化すれば、不登校問題は消失するのではないでしょうか。小学生には自学が難しい部分もあるため、大人がサポートする仕組みがあれば、学び方は多様で良いと感じます。とはいえ、「あまり」問題にならないとタイトルにあるように、大学でも不登校が全く問題視されないわけではありません。最近は不登校の学生に対するケアも始まっており、アドバイザーが登録や出席が見られない学生に連絡を取ることもあります。相談を通じて、専門学校への転学や休学を考える学生もおり、それも一つの道だと思います。大学では基本的に自主性が尊重されますが、医療系や教員養成といった資格取得が必要な学部では、出席が求められる傾向があります。それ以外の分野では、大学生の学び方の自由さを小中高にも取り入れても良いのではないでしょうか。こうした視点から、不登校問題を再考するきっかけになればと思い、このテーマについて話しました。6.なぜ今の大学生は自分で学びが進められないのか(2024.10.30)今朝、大学の会議で再来年から始まる新しいカリキュラムについて話し合い、新入生向けの導入科目「アカデミックスキルズ」の授業形態が議論されました。この科目は大学での学び方に慣れるための内容で、現在は対面授業で行っていますが、オンラインでの実施も検討されています。オンライン化の提案には賛否が分かれました。対面なら困っている学生を見つけて支援できるという意見がある一方で、大学側のリソース不足から対面でのきめ細やかな対応が難しいという声も上がりました。オンラインなら統一的に進められるというメリットもありますが、結論には至っていません。そこで私が感じたのは、「なぜ大学生になっても学びが進められないのか」という疑問です。大学生であれば自ら考え、必要なら友人と協力して勉強方法を見つけるものです。現在は学習サポートセンターなどもあり、担当教員以外にも質問できる場があるため、支援を求めることも可能です。しかし、そうした場所に自分から行かず、わからないままで時間を過ごし、最終的に不登校や退学に至る学生がいる現状は気がかりです。この背景には、少子化に伴う入試競争の緩和があると考えられます。かつては受験勉強で自分なりに学び方を身につけた学生が大学に進学していましたが、今は推薦入試などで受験勉強を経験せずに大学に入る学生も増えています。結果として、自主的な学び方を身につけていないまま大学に進学する学生が多くなっているように思います。受験勉強自体を推奨するわけではありませんが、一定の学び方を身につける役割は果たしていたと感じます。できれば小中高の教育段階で、自分から学ぶ力や助けを求める力を育てるべきです。しかし、現在の教育システムでは、指示通りに学ぶ姿勢が強調され、自主性が育ちにくいのではないでしょうか。自分が学びたいことをどう学ぶかを考え、自分から行動を起こす主体性が求められているのだと思います。このように大学生の現状を見ながら、学びに向かう姿勢や、小中高での教育について考えました。7.ZEN大学とミネルヴァ大学の刺激に期待する(2024.11.1)ZEN大学はドワンゴと日本財団が協力して設立を計画している大学で、最近、文科省の審議会から設置認可の答申が出ました。正式に認可されれば、来年4月に開学する見込みです。ドワンゴが関わっていることからわかるように、主にオンラインでの授業提供が中心で、オンデマンドビデオでの学習が基本形になりますが、ライブ授業や対面の授業、課外活動も予定されています。これらの活動には日本財団の協力が得られるようです。私は以前から、このようにオンラインで学士号が取得できる大学は、現代に必要だと感じて注目してきました。特に日本財団が関わる点は大きな魅力です。今年の4月、日本財団がアメリカのミネルヴァ大学と包括連携協定を結んだことも知り、さらに興味が湧きました。ミネルヴァ大学はキャンパスを持たず、学生が世界中の拠点を移動しながら学ぶという独特のスタイルを取っており、授業はオンラインで提供されます。この大学も以前から注目していましたが、日本には拠点がなく、来年秋にようやく日本にも拠点が開設される予定です。ZEN大学が春に開学し、ミネルヴァ大学が秋に日本拠点を設置するというタイミングで、どちらにも日本財団が関わることから、両大学間での連携も期待できるのではないでしょうか。オンライン授業の質については、多くの人が不安を抱くかもしれません。放送大学の授業をイメージする方もいるかもしれませんが、ドワンゴが運営するニコニコ動画など若者に人気のある仕組みを活用することで、深い学びも期待できるはずです。ドワンゴは教育分野の経験が豊富というわけではないので、教育的な効果を高めるには試行錯誤が必要かもしれませんが、教育効果が高まる可能性は十分にあります。このようなオンライン大学の成功の鍵は、自由になった時間と場所をいかに有効活用するかにかかっています。ミネルヴァ大学がそうであるように、オンライン化を単なる通信制とするのではなく、通学制の大学にはない強みを発揮する必要があるのです。通学制の大学も従来の教室授業に加え、オンデマンド授業を増やし、自由な時間を設けて多様な学びを可能にする方向へと変わるべきだと思います。もっとも、自由度が高いことに戸惑う学生も多いでしょう。いわゆる「面倒見のいい大学」の存在もありますが、学生の主体性を引き出すために、適度なサポートが求められます。ZEN大学も、生活面を支えるクラス・コーチ、授業サポートを行うアカデミック・アドバイザー、キャリア支援アドバイザーなど、各分野のスタッフを配置し、学生をサポートする体制を整えるようです。学生がただビデオを見るだけで終わらないような環境を整えているようで、うまくいけば良い大学になるのではないでしょうか。他の大学もこれらの良い点を取り入れていくことが求められます。私も通学制の大学で教鞭を執っていますが、来年開設されるZEN大学やミネルヴァ大学の日本拠点が、日本の既存の大学にどのような影響を与えるか注目しています。そして、自分の大学でもより良い教育を提供できるよう、この新たな動きから学び、取り入れていきたいと考えています。8.不登校を自由学習と呼び換えよう(2024.11.2)昨日、10月31日、文部科学省から不登校に関する調査結果が発表されました。昨年度、つまり2023年度の不登校児童生徒数が増加し、小中高を合わせると41万人を超えているとのことです。これは2020年度から顕著な増加傾向が続いており、今も増え続けているようです。このニュースについて少し私の考えを述べたいと思いますが、皆さんはどう感じるでしょうか。不登校を深刻な問題と受け止める方もいるかもしれません。実際、この調査の正式名称も「問題行動・不登校調査」で、不登校は問題行動と同列に扱われています。この「問題行動」にはいじめも含まれ、不登校といじめの関係性も無視できないと思います。しかし、不登校そのものが問題視されることについて、私には少々違和感があります。私は以前から、不登校は特に問題ではないと考えてきました。「不登校」という言葉自体も好ましくないと思います。かつて「不良」と呼ばれた若者を連想させ、不登校であることが社会的に「悪いこと」「迷惑なこと」とみなされるようなレッテルを貼る言葉だと感じています。このようなネガティブな印象を与える言葉ではなく、「不登校」を「自由学習」と呼び換えるのが良いのではないかと考えます。「不登校児童生徒」も「自由学習者」とすれば、より適切に状況を表せるのではないでしょうか。反対に、毎日学校に通う子どもたちを「不自由学習者」と呼ぶ方が実態に即しているかもしれません。もちろん、不登校の理由には体調不良や病気など、必ずしも望ましいものではないケースも多く、子どもも親も苦しんでいる場合が多いでしょう。しかし一方で、学校が苦しくても学校以外の場で生き生きと学んでいる子どもたちも少なくないはずです。このような多様な状況を一括りにして「不登校」と呼ぶのは適切でないと思います。また、不登校の子どもたちが通う「フリースクール」という場も増えています。フリースクールは日本語に訳すと「自由学校」で、そこに通う子どもたちは「フリーラーナー」、まさに「自由学習者」です。こうした学び方の方が子どもたちに合っている場合も多いのではないでしょうか。不登校の増加は、学び方の自由が広がっているというポジティブな側面もあると考えます。ですから、「不登校が増えている=悪いこと」とは限りません。学びの自由が認められる社会に近づいているとすれば、それは良い変化です。不登校の増加に社会が適応し、自由な学びを受け入れる流れが生まれることは歓迎すべきでしょう。少し話が変わりますが、今は子どもたちだけでなく、先生たちも辛さを感じているようです。教職に就いてもすぐに辞めてしまう人が少なくないのです。不登校の問題と先生の働きづらさは、いずれも現在の学校の構造的な問題を示していると感じます。学校に通えなくなった子どもたちを、同じく学校で辛さを抱える先生たちが支援する形がもっと増えれば、今の学校のあり方にも良い影響があるのではないでしょうか。9.「こんなこともできない」と言われる学生がいることについて(2024.11.3)今日の午後、大学の会議で、今の学生は基礎ができていないという話がありました。会議では、こうした基礎的な力を強化するためのカリキュラムや必修科目が提案されましたが、私はこれが本質的な解決になるか疑問に感じています。私自身も学生時代、理解が不十分なまま、試験を通過するために必要なことだけを覚えて単位を取っていた経験があり、今の学生も似たような状況ではないかと考えます。つまり、学ぶべき内容が多すぎて、一人ひとりのキャパシティを超えてしまい、単位取得が目的化してしまっているのです。これが本質的な理解を妨げている原因の一つではないでしょうか。本来ならば、学生が自分のペースでしっかりと理解を深められる環境が必要です。カリキュラムも、進度を柔軟に調整できるようにするべきです。さらに、学ぶ内容の「意義」を伝え、なぜそれが重要かを学生が理解できれば、学びへの意欲が湧きやすくなるでしょう。しかし、今はやるべきことが多すぎて疲れてしまい、学ぶ意欲も失われがちです。また、学生が孤独を感じず、学びにくい部分を相談できるようなサポート体制も重要です。わからない仲間同士で集まることでも安心感が得られ、自分の理解が進んでいる仲間や先生、教育スタッフの助けを借りられるような環境があれば、学びが円滑に進むはずです。基礎の重要性を説く意見は根強いですが、必ずしも基礎から学ばなければ理解が進まないわけではないと思います。ある程度応用をこなしてから基礎が本当に理解できる場合も多くありますし、社会に出てからでも学び直す機会があっても良いのではないでしょうか。そうすれば、「これが基礎の意味だったのか」と後から感動を伴って学び直せるかもしれません。会議では、教育課題をどんどん下の教育段階に求める傾向がありましたが、これは劣等感を生みやすい環境を作っているとも感じました。学生に、再履修や基礎科目の不合格が繰り返される状況を強いるのは、意欲を失わせる要因です。学生が興味を持てることに思い切り取り組める環境こそ大切で、基礎も必要になった時に学び直せば良いのです。10.あの頃のワクワクが甦ってきた!(2024.11.5)昨日(11月3日)、とても興味深いプロジェクトが急速に進展していることを知りました。以前からそのプロジェクトの存在は知っていたのですが、表に出て加速度的に進んでいると知り、驚くとともに、昔のワクワク感が甦ってきたように感じました。このプロジェクトは、平野友康さんが進めている「Teleport」というサービスです。まだ一般公開されていませんが、生成AIに関するサービスで、これを最大限に活用したものになると期待しています。平野さんは10年以上前、デジタルステージ社の社長として、誰でも簡単に見栄えの良いウェブサイトが作れる「BiND」というソフトを開発しました。私もこのソフトを使い、今も運営中のウェブサイトを作りました。当時、BiNDの使い方を教える「ウェブコンポーザー学校」という場がUstream上で開かれていて、平野さんが開発過程を公開し、ユーザーのフィードバックを反映させながら進める双方向の場でした。その活動に私もリアルタイムで参加し、視聴者としてワクワクした記憶があります。このワクワク感は、ネット上で学校が作れるのではないか、教育に活かせるのではないかという思いから生まれたものでした。その後、平野さんは海外に移られ、しばらく距離ができましたが、数年前から「コミュニティのためのプラットフォーム」を構想され、それがTeleportという会社やサービスにつながっています。今回、Teleportは生成AIと結びつき、学びのコミュニティプラットフォームとして発展しつつあり、これに関連した「Teleport学校」が始まっているようです。このプロジェクトには、かつてのウェブコンポーザー学校と同じ懐かしい雰囲気を感じています。8月下旬からスタートしたのですが、少し出遅れたものの、今からでも十分参加できそうで、これからの活動を楽しみにしています。現在、平野さんは「Teleport Radio」というポッドキャストを配信されており、夏休みの終わり頃に行われたオンライン合宿を皮切りに、すでに30回以上放送されています。私はこれを最初から順に聞き進めていますが、10年以上前にUstreamのアーカイブを最初から見ていた時と同じく、懐かしさとともに新たなワクワク感が湧き上がってきています。平野さんには、私にとって二度もこのような大きなワクワクを感じさせていただき、とても感謝しています。11.大学の変革は大学の外から来る(2024.11.6)「大学の変革は大学の外から来る」というテーマについてお話しします。私はこれまで、ドワンゴと日本財団が共同で来年4月に開学予定の「ZEN大学」に注目してきました。ドワンゴは、ニコニコ動画やニコニコ生放送を提供するネットサービス企業で、主にエンタテインメント分野で活動しています。この企業がオンラインの高校、N高やS高を立ち上げ、新しい通信制高校の形を実現したのです。そしてその延長として、今度はオンライン大学「ZEN大学」を開設する予定です。通信制高校の分野では既に多くの経験やノウハウが蓄積されていますが、ZEN大学ではさらに進んだ、学習指導要領に縛られない自由な環境での新たな教育の形を模索しています。また、新しい学校の形として「テレポート学校」の開校も期待されます。これは「Teleport」という企業がオンラインで様々な用途に対応するツールを提供し、その使い方を教える場として設立するものであり、テレポート学校がそのサービスの発展拠点にもなる構想です。文科省の認可を受けた学校ではないため、学歴には関係ありませんが、最先端の技術や研究を行う場です。本来なら大学が担うべきような内容を、小規模な組織で行おうとしているのです。このように、少人数での小規模な取り組みだからこそ実現可能な新たな試みが行われているのです。大きな組織では失敗を避ける傾向がありますが、少人数の小さな単位であれば失敗も受け入れやすく、それが次の成功につながるのです。大学は今、大規模すぎて新しいことに挑戦しづらい状況にあります。そのため、教育分野に従来関与していなかった企業が大学の外から変革を起こし始めています。今後、大学がこうした新しい変革を取り入れるのか、従来のやり方を守るのかが問われます。この選択が大学の未来を決めるのではないでしょうか。私としては、大学の外で起こっている新しい動きが大学内部にも広がることを期待していますが、大学という形にこだわる必要はないのかもしれないと感じ始めています。テレポート学校のような形の学びの場があれば、もはや大学がなくてもいいのではないか、とさえ思うようになってきています。12.Teleportから考える配信プラットフォームの未来(2024.11.6)最近、平野友康さんが開発プロデュースしている新しい生成AIプラットフォーム「Teleport」をテーマにしたポッドキャスト「Teleport Radio」をよく聞いています。このポッドキャストを通じて、生成AIを活用したコミュニケーションプラットフォームの可能性を強く感じています。現在、私はポッドキャスト配信サービス「LISTEN」を使っていますが、こちらもポッドキャストに文字起こしを追加し、自動でサマリーや見出しを生成する機能を提供し、先進的なプラットフォームだと思っていました。以前からLISTENにはさらに発展の余地があると感じていましたが、「Teleport」の話を聞くことでその可能性をより強く意識するようになりました。Teleportの具体的な内容はまだ詳しく明かされていませんが、すでにポッドキャストの収録や配信機能が組み込まれるとのことです。それに加え、生成AIをさまざまな形で活用できるように設計されており、単なるポッドキャスト配信に留まらない、学びのコミュニティを形成するプラットフォームへと発展し得ると考えています。私は以前から、「LISTEN」はある種のオンライン大学のようなものになれると考えていました。情報提供が行われ、それを通じて学べる場としてだけでなく、情報提供者と学ぶ人、さらに学ぶ人同士がコミュニケーションをとれる仕組みがあり、オンライン上の大学のようなコミュニティが形成できると考えています。実際に私も大学での講義の一部をLISTENで配信していますが、現時点では視聴者が少なく、まだ大きな影響はありません。おそらくTeleportは数ヶ月以内にサービスを開始するでしょう。音声だけでなくビデオを用いた情報提供やコミュニケーションが、多様な形で可能になると考えられます。今後、TeleportがLISTENにどのような影響を与えるかは分かりませんが、LISTENも当初からそのような可能性を持っていたはずです。ポッドキャスト配信サービスとして特化する道を進むのか、あるいはTeleportのように機能を拡大し多用途のプラットフォームになるのか、今後の展開に注目しています。私は一ユーザーとして、どちらも発展し、多くの人が便利に使えるプラットフォームになってほしいと願っています。#声で考える

5 | 特集・アメリカ人の原爆観を描く

5 | 特集・アメリカ人の原爆観を描く

Jul 13, 2024 01:14 たな

特集「アメリカ人の原爆観を描く」についてTanaRadio Magazine 第1号で特集した映画『オッペンハイマー』では,オッペンハイマーを初めとする様々なアメリカ人の原爆観を描いていました。それ以外にも,今年はアメリカ人の原爆観を描いた作品に触れる機会がありました。一つは,マンハッタン計画に関わったアメリカの若者の戦中・戦後を描いた日本の演劇『イノセント・ピープル』であり,もう一つは,マンハッタン計画でプルトニウム生産に関わった労働者とその家族が住んだ町リッチランドの人々を描いたアメリカの映画『リッチランド』です。本マガジンでは,そうしたアメリカ人の原爆観を描いた作品に関して私が語ったエピソードを集めました。映画『オッペンハイマー』について(2024.3.13〜)これについては,先に述べたとおり,TanaRadio Magazineの第1号で特集しました。演劇『イノセント・ピープル』の再演を知って(2024.5.10-5.11 / 6.17)日本人がアメリカの原爆開発に関わった人々を演じた演劇『イノセント・ピープル』が,『オッペンハイマー』日本公開とほぼ同じ時期に再演されていたことを知りました。もし事前に知っていれば,是非観たいと思った作品です。映画『オッペンハイマー』とこの作品の両方を観たら,さらに原爆開発に携わったアメリカ人のことを深く考えることができたはずです。しかし,私が先に知ったのは,その演劇の戯曲が2024年4月に出版されたということです。その翌日,その演劇自体が3月に再演されていたことを知りました。それらのことが,次の声日記で語られています。その後,『イノセント・ピープル』の戯曲を読み,その感想を語りました。オッペンハイマーの謝罪に関するニュース(2024.6.20)1964年に渡米した被爆者にオッペンハイマーが謝罪していたというニュースがありましたので,紹介しました。『イノセント・ピープル』では,謝罪しないアメリカ人が描かれていましたが,オッペンハイマーはそうでないアメリカ人の一人だということが分かりました。映画『リッチランド』を観て(2024.7.2 / 7.9 / 7.11)2023年6月にアメリカで公開された映画『リッチランド』が,2024年7月から日本でも公開されることになりました。その情報と,実際に観にいった感想などについて語りました。(TanaRadio Magazine, No.5 おわり)#オッペンハイマー #イノセントピープル #リッチランド

4 | 特集・有料配信をめぐって

4 | 特集・有料配信をめぐって

Jun 30, 2024 01:51 たな

特集「有料配信をめぐって」ポッドキャスト配信プラットフォームLISTENでは,2024年1月28日から有料で音声コンテンツを配信できるサービスを開始しました。これまでのポッドキャストは無料で聴けるのが当たり前でしたが,そのような文化の中で,有料のエピソードを配信したり,それを購入したりする文化が根付くのでしょうか。このマガジンでは,その可能性を模索する中で語られたエピソードを集めました。有料配信を初めて買った感想(2024.2.5)有料配信を買った時の満足感について語りました。お礼や寄付のつもりでお金を払う(2024.2.3 / 2.4 / 2.10 / 2.16)音楽と違って何度も聴くわけではない音声コンテンツにお金を払う意味について考え、コンテンツとお金との等価交換ではなく、配信者へのある種のお礼ないし寄付としてお金を払うと考えると良いのではないかとの結論に至りました。エピソードを購入する際に,毎月購入する総額を決めて、その額まで有料配信を買うという方法を思い付き,実行してみました。ちなみに,エピソード購入のためのお金を,はじめさんに倣ってODACHINと呼んでいます。有料配信を始めようと思ったわけ(2024.2.18 / 2.22)2月18日のTanaRadioの配信で,向後千春さんがnoteに有料記事を掲載することの良さについて述べていることを紹介し,それがLISTENでの有料配信にも当てはまるのではないかと考えたことを語りました。これが私の初めての有料配信となりました。33 ブログ | 有料配信を始めようと思ったわけこの有料配信をした日と,その売上金の連絡が届いた日の声日記です。大学の講義の「バラ売り」(2024.2.10-2.13)大学の講義の「バラ売り」をしてほしいという我妻幸長さんの考えを紹介し、コロナ禍対応で講義の録画等を作成した大学教員ならすぐに実現できるだろうと考えました。そして,実際に授業で利用している講義ビデオをもとににした有料エピソードを配信してみました。(本エピソードは,このマガジンのNo.2, No.3でも取り上げましたが,再掲します。)学生に議論の仕方を教える講義ビデオの音声コンテンツです。実際には,このシリーズはもう少し続きました,2回分配信したところで中断しました。22 レクチャー | 議論の仕方(1)議論を深めるコメントの書き方24 レクチャー | 議論の仕方(2)議論を深める意見(応答)の書き方〜ひな形をもとに〜講義ビデオをもとに音声コンテンツを配信する具体的な手順と工夫について語りました。有料配信の売買をしてみて感じたこと(2024.3.6)LISTENの有料配信を売買してみて感じたのは,それが近所の商店街や蚤の市での買い物と似たところがあるということです。有料動画配信プラットフォーム「シラス」の理念をLISTENに活かす(2024.5.3)YouTubeやニコニコ動画など,すでに動画配信プラットフォームはあるにも関わらず,あえて有料配信のみの動画プラットフォームを作った東浩紀さんの考えをLISTENに活かす方法を考えました。67 ブログ | 有料動画配信プラットフォーム「シラス」の理念をLISTENに活かすにはLISTENで有料配信が増えない理由(2024.5.19)LISTENで有料配信が増えない理由の一つは,有料と無料の配信が混在してことではないかと考えました。そこで,個人でできることとして,有料配信だけを行うチャンネルを作りました(まだ,そのからの配信はありませんが)。有料配信と無料配信を分けている例として,電子書籍配信プラットフォームの理想書店とRomancerを紹介しました。授業はぜんぶ無料公開すべきか(2024.6.25)有料配信と逆の考え方として,学校の授業はぜんぶ無料公開すべきだという意見がありますが,その考えに賛成できる部分はあるものの,現実問題としてそれを行うにはかなりの困難が伴うと思われること,および有料公開の必要性について語りました。(本エピソードは,このマガジンのNo.3でも取り上げましたが,再掲します。)102 ブログ | 授業はぜんぶ無料公開すべきか(TanaRadio Magazine, No.4 おわり)#アドフリー倶楽部

3 | 特集・自由な学びと大学

3 | 特集・自由な学びと大学

Jun 25, 2024 02:07 たな

特集「自由な学びと大学」について私は,今から40年以上前の1981年に大学に入学しました。当時の大学は,まだかつての大学の自由さを残した場所であり,私は大学院も含めて10年半,その自由な学びの場で過ごしました。その自由が端的に現れているのは,授業で出欠を取ることがほとんどなく,基本的に大学は好きな時にだけ行けばよい場所であったということです(これは,あくまでも私がいた所の話ですが,それは決して珍しくはなかったと思います)。私が考える「自由な学び」とは,「好きな時に好きな場所で好きなことを学ぶこと」です。かつての大学はそうした場所でした(少なくとも私にとっては)。現在の大学は,かつてと比べると極めて不自由な場所となってしまいましたが,情報通信技術の発展により,新たな形で「自由な学び」が実現できるかもしれません。このマガジンでは,そうした問題意識を背景としたエピソードを集めました。オンデマンド授業(2024.2.2 / 4.15 / 6.10)ビデオなどを使ったオンデマンド授業は,学生の自由度を非常に大きくしてくれます。好きな時に好きな場所で学ぶことが可能となるのです。この自由さを感じて欲しいと思い,2020年度以来,私は講義をオンデマンドビデオの形で提供しています。そして,それは学生から歓迎されています。私は学期初めの授業で,私の授業方針を話していますが,そこでは,学習の自由度を高めるため,講義ビデオやオンラインツールを多用することを伝えています。すべての授業が録画され,後から観ることができることのメリットとデメリットを現役学生が語っているポッドキャストを聴き,オンデマンド動画が必ずしも良いわけではないことを再認識しました。オンライン上の研究室(2024.2.2)大学教員がオンライン上(たとえばnote上)に研究室を持つと,退職しても研究・教育活動が続けられることに気づきました。それに加えて,これは大学のなかに閉ざされていた学問を社会に開くことにもなり,一般の人々が自由な学びを実現する上でも重要なことです。オンライン上の研究室には,その教員が属している大学に属していなくても参加できるからです。大学の講義の「バラ売り」(2024.2.10 / 6.25)このマガジンのNo.2でも取り上げましたが,再掲します。大学の講義がオンライン上でバラ売りされ,誰もが好きな時に好きな場所で好きな所だけ聴講できるようになれば,自由な学びの実現に大きく貢献するのではないかと思います。その一方で,講義がすべて無料公開されるとよいという意見に対しては,不賛成の意見を持っています。102 ブログ | 授業はぜんぶ無料公開すべきか講義-レポート形式の大人数授業の無意味さ(2024.2.15)生成系AIが登場した現在,講義-レポート形式の大人数授業はやめるべきだという,たかはしはじめさんのnote記事へコメントしました。ちなみに,現在の私は,一部の授業を除いて,教室で長時間の講義をすることはありませんし,またレポート課題を課すこともなくなっています。ZEN大学のインパクトに期待(2024.5.1 / 5.4)2025年度開学予定のオンライン大学「ZEN大学」は,これまで大学進学が難しかった人たちに学ぶ機会を提供するということを目的としています。私が現在勤める大学の母体(電機学校)は,無試験入学や校外教授(通信教育)で発展した学校であり,ZEN大学の理念と共通するところがあると考えています。YouTube動画で知ったZEN大学の構想のなかから,大学を自由な学びの場とするために取り入れるとよいと思われる事柄について語りました。70 ブログ | ZEN大学から既存の大学が学べること小さな学位は自由な学びを実現するか(2024.5.5 / 5.6)ZEN大学では,卒業生に対してのみ,単位を取った科目の成績を対外的に証明するというという話を聞きましたが,卒業生でなくても(つまり中退者に対しても)成績証明をすれば,大学がより自由な学びの場になるのではないかと考えました。71 メモ | 大学は卒業しないとダメなのか最近,卒業時に与えられる学位(大きな学位)より小さな単位で与えられる学位(小さな学位)が注目されてきています。これは,自由な学びを実現する上で好ましい傾向だと思っています。72 メモ | 大きな学位から小さな学位へ小さな学位には,学びの自由度を高める可能性があります。しかし,小さな学位であっても,自由な学びを阻害する可能性もあります。73 メモ | 小さな学位にも落とし穴があるゲンロンが目指す自由な学びの場(2024.5.7)ZEN大学では,課外活動の一つとして,ゲンロンカフェへの参加機会を提供するようです。そこで,株式会社ゲンロンの創業者である東浩紀さんが書いた『ゲンロン戦記』を読みました。そこには,東さんがゲンロンカフェやシラスといった自由な学びの場をつくろうとする努力の過程が記されていました。ときめき感覚の大切さ(2024.6.11)伊藤穰一さんと近藤麻理恵さんの対談ポッドキャストを聴き,片づけで重要なときめき感覚は,自由な学びを実現する上でも重要だと思いました。(本エピソードは,このマガジンのNo.2でも取り上げましたが,再掲します。)(TanaRadio Magazine, No.3 おわり)

2 | 特集・大学教員とLISTEN

2 | 特集・大学教員とLISTEN

Jun 22, 2024 01:13 たな

特集「大学教員とLISTEN」について私は,2024年2月にLISTENで一般公開のポッドキャストTanaRadioを始める前,私が属する大学教員コミュニティのメンバー向け限定配信ポッドキャストをstand.fmで3か月ほど続けていました。一般公開のTanaRadioを始めた頃も,LISTENの活用法を模索する大学教員としての関心が強く出ているエピソードが多かったように思います。このマガジンは,そうしたエピソードを集めたものです。LISTENでアイデアを整理する(2024.2.1 / 2.14 / 2.15)大学教員の日々は,何かを考え,それを授業で話したり,研究報告にまとめたりすることが中心となります。考えたことを記録し,発展させるためには,様々なツール(たとえば,ノートやパソコンなど)を使いますが,LISTENという文字起こし付きのポッドキャストも有用なツールとして使えるのではないかと考えました。その際に参考にしたのが,外山滋比古さんの『思考の整理学』(初版1986年)です。『思考の整理学』の新版が出版されたので,それを購入し,読み始めました。この本には,知的創造の方法だけではなく,知的創造を阻害している現在の学校教育のあり方に対する批判も書かれています。大学教員志望の若手にポッドキャストの配信を勧める(2024.2.3)LISTENの配信を行っていて感じるのは,これがトークの良い練習になるということです。自分の話し方を音声と文字で客観化できますので,やればやるほどトークがうまくなると思います(私のトークにはあまり進歩が見られませんが)。そこで,話すことが仕事の重要な部分となる大学教員志望の若手に,ポッドキャストの配信を勧めたくなりました。声のレポート課題(2024.2.3-2.4 / 2.10)大学では,学生にレポート課題を出すことが多いのですが,そのレポートというのは通常文章で書かれたものです。他方,演習の授業などでは,口頭発表をさせることも多いです。この両方を兼ねた,声のレポート課題というアイデアを思いつきました。関連して,掲示板やLearnWiz Oneに音声入力と文字起こしの機能が標準装備されるとうれしいという話もしました。私は授業で学生にブログを使わせていますが,そこに音声入力と文字起こしの機能が付加できればいいなと思いました。文字起こし付き音声教材(2024.2.5 / 2.7 / 3.7)私はオンデマンドの講義ビデオを学生に視聴してもらっていますが,これを文字起こし付きの音声教材に代えたらどうかというアイデアを思いつきました。実際に,そのような教材を試しに作ってみて,感想を述べています(LISTENのフォロワー限定)。12 ブログ | 講義ビデオを文字起こし付き音声教材にしてみたら2024年度の教材として,講義ビデオ・講義スライドと並んで講義ポッドキャストを提供する構想を話しています(実際には準備が間に合わず実現しませんでした)。音声に文字起こしを付けるのとは逆に,文字だけの教材に読み上げ音声を付けるという試みもしてみました。やはり,音声と文字がセットであることで,分かりやすさが増すように思います。エピソード固定機能を利用してLISTENをウェブサイトのように運用する(2024.2.9)ポッドキャストのエピソード一覧画面で常に最初に表示させるようにするエピソード固定機能が実装されたのを受け,その機能を利用してLISTENをウェブサイトのように運営することができるというアイデアを思いつきました。大学の講義の「バラ売り」(2024.2.10)大学の講義の「バラ売り」が進んで欲しいという我妻幸長さんの意見を紹介し,それに賛同するコメントを語りました。大学の講義ビデオをLISTENで配信してみた(2024.2.11-2.13)私が大学の講義で使っている講義ビデオを試しにLISTENで有料公開してみました。22 レクチャー | 議論の仕方(1)議論を深めるコメントの書き方24 レクチャー | 議論の仕方(2)議論を深める意見(応答)の書き方〜ひな形をもとに〜そして,この配信をする際に気づいたことを語りました。LISTENの声日記を大学の授業で活用する(2024.2.16)LISETNでは,声日記というジャンルが確立していますが,それを授業で活用することができるのではないかというアイデアを思いつきました。LISTENでTipsを配信する(2024.2.24 / 6.11)私が普段使っている様々なノウハウを短いエピソードとして配信したら,学生にとっても有益なのではないかと考えました。そうしたTipsの例です。(TanaRadio Magazine, No.2 おわり)

1 | 特集・映画『オッペンハイマー』

1 | 特集・映画『オッペンハイマー』

Jun 16, 2024 02:30 たな

最終更新: 2024.7.13映画『オッペンハイマー』について米アカデミー賞を7部門で受賞したクリストファー・ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』 (2023年7月全米公開)は,2024年3月29日に日本でも公開されました。この映画は,第二次世界大戦中のアメリカ原爆開発プロジェクトで,科学者側のリーダーの一人であったロバート・オッペンハイマーの生涯を描いたものです。私は,大学で科学史を教えており,アメリカの原爆開発の歴史も扱っているので,この映画には注目していました。TanaRadioでは,この作品のアカデミー賞受賞を受けて日本でも報道が多くなってきた3月中旬から,私もこの映画について語り始めています。NHKでノーラン監督のインタビュー番組を観て(2024.3.13)3月11日に,『オッペンハイマー』がアカデミー賞を受賞したというニュースが流れました。その翌日に,NHKクローズアップ現代で,ノーラン監督のインタビューが放送され,それについてコメントしています(映画制作のきっかけ,監督の意図など)。核兵器に関する最近のニュースとしての映画『オッペンハイマー』(2024.3.27)私が大学で担当している科目「先端技術と社会問題」では核兵器問題を取り上げていますが,その導入として核兵器に関する最近のニュースを紹介しています。今回は,その一つとして映画『オッペンハイマー』のアカデミー賞受賞と日本公開を取り上げました。この映画に対する評価の分裂と監督の意図について紹介し,この映画を観る前の段階での私のコメントを語っています。その講義ビデオの音声です。映画館で『オッペンハイマー』を観て(2024.4.16-4.19)4月16日に映画館で『オッペンハイマー』を観てきました。その感想を4日にわたって声日記で語っています。ノーラン監督は,観たあとにいろいろと考えてほしいと言っていましたが,その通り,この映画を観終わったあとで,いろいろ考えさせられました。観た当日の感想では,いろいろな意味での「恐ろしさ」について語っています。翌日からの3回は,タイトルにある通りの個別トピックについて語っています。オッペンハイマーのドキュメンタリー番組を観て(2024.5.14 / 2024.5.16 / 2024.5.21 / 2024.5.23)5月14日と15日,NHKのBS世界のドキュメンタリーという番組で,オッペンハイマーのドキュメンタリー「“原爆の父” オッペンハイマー」(前編・後編)が放映されました。その番組を観た感想を語っています。この番組に対するはじめさんの感想を受けて,オッペンハイマーの行動についてコメントしました。この配信に対して,もりっしぃさんからコメントをいただき,それを紹介しつつコメントしました。科学者の政治への関与をめぐる声交論(2024.5.27-5.28)オッペンハイマーに関する議論をもとに,はじめさんから科学者の政治への関与の是非に関する問題提起があり,それに対する私の応答を語りました。サハロフのドキュメンタリー番組を観て(2024.6.4 / 2024.6.6)6月4日,NHKのBS世界のドキュメンタリーという番組で,ソ連で水爆開発を主導したサハロフのドキュメンタリー「アンドレイ・サハロフ 祖国と闘ったソビエト“水爆の父”」が放映されました。その番組を観た感想を語っています。サハロフは,ソ連におけるオッペンハイマーといってもいいような人物で,オッペンハイマーと比較するとさらに理解が深まると思います。オッペンハイマーに関する論評の紹介(2024.6.4 / 2024.6.10)映画『オッペンハイマー』に関する科学史家・伊藤憲二さんの論評がWEBみすずに掲載されましたので,それを紹介しました。また,初版が1996年に出版された本ですが,最近やっと読み終わった藤永茂著『オッペンハイマー 愚者としての科学者』についても紹介しました。問題を,オッペンハイマー個人の問題にしてはいけないという視点は,さきに言及しましたもりっしぃさんのコメントにも共通するものですが,とても大事な視点だと思います。オッペンハイマーに関するニュースの紹介(2024.6.20)1964年に渡米した被爆者にオッペンハイマーが謝罪していたというニュースがありましたので,紹介しました。(TanaRadio Magazine, No.1 おわり)#オッペンハイマー

よことも

よことも

よーこさんとともちゃん(めちこ)の雑談podcastです。 おたよりはこちらから https://forms.gle/JeVmGbFBamKhkq5d7 LISTENで文字起こしを読めます https://listen.style/p/yokotomo

百人百首

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LISTEN声日記ファンのみなさま、そして過去・現在・未来の声日記ユーザーさん、ポッドキャスターさん。どうぞ、ご自分の声日記、ポッドキャストの中で、オリジナル歌を詠み、この番組のエピソードに言及するなどして、おしらせください! お送りいただいた歌は、百人または百首到達まで、必ずこの番組の中で紹介いたします。

だめだし

だめだし

アルナスラインに先週のだめだしを聞いて貰ってます。

1分de抱負

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1分で今後の抱負を話します。 大体少しオーバーします。 細かいことは気にしません。 抱負じゃないときとあります。 #声日記 に参加していますが、毎日配信とは限りません。 お耳に合いましたらお気軽にLISTENにてスター、コメント、フォローいただけるとうれしいです。

TanaRadio 2

TanaRadio 2

私立工科系大学で科学史を教えている教員の田中浩朗(たな)がお送りする有料配信チャンネル。 関連: TanaRadio ( https://listen.style/p/tanaradio/ ) TanaRadio Magazine ( https://listen.style/p/tanaradiom/ )

ほどよい日々を過ごしたい

ほどよい日々を過ごしたい

好きな刺し子について1人語りしています。 【刺し子関連リンク】 📍YouTube(刺し子ふきんの制作過程を動画で投稿しています) https://youtube.com/@snowsewing?feature=shared 📍はてなブログ(YouTubeの動画の内容をまとめています) https://snow-niko.hatenablog.com