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2024-11-17 09:21

196 メモ | 答えようとするな,むしろ問え。

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孫泰蔵さんの『冒険の書』のカバーのそでに「答えようとするな,むしろ問え。」と書かれています。その意味がやっと腑に落ちたという話です。

参考:『冒険の書』pp. 242-248

AIによる要約

私が好きな本に、孫泰蔵さんの『冒険の書』という作品があります。そのカバーのそでに「答えようとするな、むしろ問え。」という言葉が書かれているんです。このフレーズは本文にも関連する内容として出てきますが、ここに大きく掲げられているということは、孫さんが特に伝えたかったメッセージなのだろうと感じました。最近になってようやくこの言葉の意味が少しわかってきたので、そのことを話します。

学校では、先生が問いを出して、それに生徒が答えるという形が一般的ですよね。テストなどでも、先生や試験官が出す問いに対し、生徒が正しい答えを記述したり話したりすることで評価されます。これは当たり前の流れですが、この「答えようとするな、むしろ問え。」という言葉は、そうした考え方を覆すものです。

もちろん、「問いを立てることが大事だ」という意義は頭で理解できていました。しかし、「答えようとするな」「答えなくていい」という部分については、どうしても納得がいきませんでした。やはり答えを出すことも重要ではないのかと考えてしまったからです。この言葉が持つ強いメッセージの意味を考え続けてきましたが、最近になって少し理解が進んだように思います。そのきっかけは生成AIの使用経験でした。

孫さんは、一般の人々に先駆けて新しい技術に精通されている方ですから、生成AIの可能性を深く理解したうえでこの本を書かれたのでしょう。今の時代、問いさえ立てれば、生成AIが満足のいく答えを返してくれるようになりました。つまり、「答えを出す」という行為自体が以前ほど重要ではなくなったのです。問いが与えられれば誰でも答えを得られる時代になったわけです。

AIで言うところの「プロンプト」、つまり適切な問いをどう立てるかが鍵になります。そしてその問いさえ立てられれば、AIが答えを導き出してくれるのです。この流れを考えると、従来のように先生が生徒に問いを投げかけ、生徒が答えを考えるという授業の形は意味をなさなくなるかもしれません。なぜなら、生徒がその問いをAIに入力すれば答えがすぐに返ってくるからです。そうなれば人間が考えるべきこととは何なのか。それは、問いを生み出す力ではないかと思うのです。

私が授業をしている中でも、このことを実感しています。以前と同じように学生に問いを投げかけ、意見を書いてもらっても、返ってくる答えは大体似たようなものばかりです。つまり、常識的でパターン化された内容です。これを見ていると、まるでAIが考えたように見えてしまうのです。だからこそ、学生には問いを作らせることが重要だと思っています。問いを作り、それをAIに入力して答えを得る。そして、その答えをもとにまた新たな問いを立てる。こうしたサイクルが新しい学び方として必要になるのではないでしょうか。

孫さんの本には、このプロセスについても図を使って説明されていました。AIの登場により、この考え方が一層現実的で重要なものになったと感じています。

さらに、孫さんは「問いを立てたら次に行動せよ」とも述べています。この行動には、AIに聞くことも含まれるでしょうし、実際に自分で何か試すことも含まれるでしょう。AIから得られた答えを実行してみて、それがうまくいくのかを確かめること。その過程で失敗もあるでしょうが、そこからまた新しい問いを生み出す。この循環がこれからの時代に求められるものだと強く感じています。

私自身、まだ生成AIを使い始めたばかりで、使いこなせているとは言えません。それでも、学校や大学の先生がAIをきちんと使いこなし、その方法を生徒や学生に教える必要性を感じています。ですが、そうした学びの場がまだ非常に少ないのが現状です。

その点で、私は平野友康さんが立ち上げようとしている「テレポート学校」に大いに期待しています。おそらく間もなく開校されるのではないかと思いますが、開校したらすぐにでも参加して、そこで学んだことを学生たちに伝えていきたいと思っています。

#孫泰蔵 #冒険の書 #AI #教育

サマリー

孫泰蔵さんの著書にある「答えようとするな、むしろ問え」というメッセージが、生成AIの時代において問いを立てる重要性を再認識させています。AIが簡単に答えを提供できる時代だからこそ、問いを考えることが価値ある学びになると強調されています。

問いの重要性
田中浩朗です。ただいまの時刻、2024年11月17日、日曜日、午前10時半頃です。
ちょっと思いついて、メモとして残したいので、ちょっと語ります。
私が好きな本で、孫泰蔵さんの冒険の書というのがありますが、その本の袖というんでしょうかね、カバーの折り返したところにですね、こういうフレーズがあります。
答えようとするな、むしろ問え、という言葉ですね。これは本文にもそういう内容のことが書かれているんですけれども、これが一番目立つところに書かれているということは、これが孫さんの一番伝えたいメッセージなのかなというふうに思うんですね。
で、この意味が最近ちょっとわかってきたので、今語っているんです。
学校などですと先生が問いを出し、問題を学生に提示して、その答えを書くというのが、答えを書いたり話したりするというのが学校でよく行われていることで、
テストですね、授業関連でやったり、あるいは入試で行われるようなテストというのは、問いは必ず先生あるいは試験官側が出し、生徒学生はそれを答えるという、ちゃんと正しく答えられているかどうかで評価されるという、これが当たり前なんですけれども、
これを否定する、覆す考え方がこの答えようとするな、むしろ問えという言葉なんですね。
で、このことの意味が、大体はわかるような気がするんですが、ずっと今一つピンとこない感じがしていました。
いわゆる記号接地ができていないというんでしょうかね、言葉としてはわかるけれども、きちんと踏み落ちていないという状態だったわけです。
で、問いを出すということはとても大事なことだというふうには、頭ではわかっているんですけれども、答えようとするな、答えなくていいというですね、ここが今一つわかりませんでした。
答えを出すことはやはり大事なんじゃないかなと思うので、答えようとするなというふうに言っているというのはかなり強いメッセージなんですけれども、
これどういう意味なんだろうか、答えなくてもいいんだろうかと考えていました。
最近ですね、そのことの意味が少しわかってきたような気がするんです。
それは、生成AIを使っている中でそういう感覚を持つようになったんですね。
孫さんは一般的な人に先駆けて、そういう新しい技術に詳しい方ですので、生成AIの力というものも十分理解した上でこの本を書かれたと思うんですが、
要するにですね、今の時代、答えというものは、といえばですね、生成AIが答えてくれる、そういう時代になったわけですよね。
ですから、問いさえ出せばですね、だいたい満足のいく答えは返ってくるわけです。
ですから答えを出すということ自体は、あんまり重要ではなくなったわけですね。
誰でもできる、問いさえ与えられればということですよね。
AIで言えばプロンプトです。
プロンプトをどう出すかということさえわかれば、答えはもう出てくるという時代になった。
ですから、これまでのやり方でですね、先生が生徒学生に問いを投げかけても、問いはわかっているわけですから、
あとは生徒学生がAIにそれをプロンプトの中に入れればですね、答え出てくるわけで、
何も考えなくてもそれで済んでしまうわけですよね。
じゃあ、人間は何を考えればいいのか。
AIにはできない人間がやるべきことというのは何かというと、
まさにそのプロンプトを考えるということですね。
つまり問いを出すということなわけです。
これが大事だということですね。
新しい学びのサイクル
これ私、授業をやっていて本当に感じるんです。
今までの授業と同じようにですね、私の方で学生に問いかけて、学生に何か意見を書いてもらっているんですが、
それがですね、もう本当に大体似通ったものばかりなんですね。
パターン化されているということで、読んでいて全く面白くないんです。
言ってみれば常識的なことがどんどん返ってくるわけですよね。
これはまさにこの常識的なことを考えるのが得意なAIに考えさせているんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですよね。
ですから、こんなことをいくらやってもですね、何の意味もないんじゃないかなというふうに最近思い始めました。
ですので、学生には何をやらせるかというと、むしろ問いを作らせるということですね。
これが大事だと。
問いを作ったらば、それをAIに入れてみると答えが返ってくる。
その答えを見てまた問いを作るというですね、このサイクルですね。
これが新しい学びの仕方になっていくのかなと。
孫さんがこの本の中で言っていることもですね、そういう形になっている、そういう図が出ていましたけどね。
そういうことなのかと。
やはりこれはAIというものが出てきて、ものすごく現実味を帯びた考え方になってきているんだなというふうに思いました。
孫さんはですね、問いを立てたらば、次にやることは行動だというんですね。
この行動の中にはもちろんAIに聞くという行動もあると思います。
そうするとそれなりの答えが返ってくる。
そこからまた問いを出すということもありますし、またこの行動というのは文字通りの行動ですね。
何か自分でやってみる。
AIが答えを出してきたら、それが本当なのかどうか、その通りにやればうまくいくのかどうか、そういうことを自分で行動してみる。
おそらく失敗することもあるでしょう。
失敗したらばそこからまた考えて、問いを出して、また自分で考えてもいいし、AIに考えてもらってもいいし、また何かヒントを得て行動してみるという、
こういうサイクルですね。
これが大事になってくるんじゃないかなというふうに思い至りまして、
AIが出てきたということは本当に教育のあり方を変えるんだなということをしみじみと感じているところです。
とは言っても私まだAIについては使い始めただけでばかりで、ちゃんと使えているわけではないんですけれども、
これは本当に学校の先生、大学の先生はちゃんと使えるようになって、
その使い方を生徒学生に教えていく必要があるんだろうなというふうに思っているところですが、
そういうことをちゃんと学べる場が今本当に少ないですよね。
ですので、私は前から言っていますけれども、
平野友康さんがやろうとしているテレポート学校というのにとても期待しているんですね。
これおそらくもうすぐ開校されるんじゃないかと思うんですけれども、
そうしましたら真っ先に入学しまして、いろいろ学んでそれをまた学生たちに伝えていきたいなというふうに思っています。
それではまた。
09:21

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