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昨日の声日記で、LISTENでなぜ有料配信が増えないのかということについてお話ししたのですが、その際に書店の比喩を使ってみました。
LISTENは、無料の本が置いてある一種の無料本屋であるという比喩です。
そしてその無料の本屋の中に有料の本が少し置いてあって、その有料の本はなかなか売れないというそういう比喩です。
普通の本屋ですと有料の本ばかりが置いてありますので、普通の本屋に来るお客はお金をもって有料の本を買うつもりで来る人が多いでしょう。
けれども、ほとんどの本が無料の無料本屋には、ここで本を買おうというつもりで来る人はほとんどいないような気がします。
LISTENは現在ほとんど無料の配信ばかりで、有料配信は非常に少ないです。
ですので、LISTENで配信を聞こうという人は、有料で聞こうというそういうつもりの人は非常に少ないのではないかと思うんですね。
ですので、もし有料配信を増やそうとするならば、やはり普通の本屋のような、つまり有料のコンテンツがほとんどであるような、そういうところが必要なのではないかなというふうに思いました。
それで、この本屋の比喩なんですが、実は無料の本がたくさん置いてある、そういう場所が実際にあるということに気がつきました。
ただしこれはオンライン上です。
ボイジャー社がやっているRomancerというサイトがあるんですが、ここは電子書籍を作るためのツールを提供しているサイトで、そのサイトで作った電子書籍は「作品事例」としてRomancerのサイトで読むことができるようになっています。
その「作品事例」というコーナーは事例と言いつつも、非常にたくさんの作品がそこで公開されていまして、一種の無料の本屋のような様子を呈しています。
そこでは様々なジャンルごとに探すこともできますし、もちろんキーワード検索もできます。
またランキングも表示されるなど、無料の本を探そうというときにはそれなりに使えるサイトなんですけれども、もちろんそれは中身は玉石混淆です。
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とても素晴らしい、有料でも十分売れそうな本もあれば、そうではないものもあります。
さて、この電子書籍はRomancerでは無料なんですけれども、有料で買うことができる場所はないのかというと、実はあります。
同じボイジャー社がやっている理想書店というオンライン書店です。
そこで読める本はRomancerで読める本と外見的には同じです。
ただ料金を払うかどうかということが違うだけです。
その理想書店は普通のオンライン書店と同じように全て有料の本、と言っても例外的に0円という本もあるんですけれども、
でもほとんどが有料で購入することを前提として本が並べてあります。
そして一般的なオンライン書店と同じようにジャンルごとに作品が分けてありまして、
またランキングも表示されて、読者が本を選ぶときの参考になるような情報がいろいろと提供されています。
もちろん本屋の側も本を売るための様々な工夫がなされています。
その工夫の有無がこの無料のRomancerの作品事例のサイトと理想書店では全く違うので、
使いやすさという点ではもちろん理想書店の方がはるかに上なんですけれども。
ということは本を売るということのためには、その作者だけではなくて、
売る側のサイト側でもそれなりの工夫が必要なのではないかなというふうに思うんです。
ですのでLISTENは、ここはオンライン書店ならぬオンラインポッドキャスト販売コーナーではないのですから、
そういった売るための努力というものはサイト運営者の側では必要ないとは思うんですけれども、
でもやはり有料配信というものを増やすのであれば、もう少し何か工夫の余地があるのかなというふうに思いました。
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その時にこのRomancerと理想書店の関係というのはちょっと参考になるのではないかなと思いまして、ここでお話ししました。
それではまた。