国宝の俳優たちの修行
国宝のあの人たち、1年半であんだけ踊れるようになったのがすごいことやわ。
あ、そうなんですか。
どうでもやらないけど、何年やっててもなかなかならへんよ。
先生から見て、国宝の俳優さんたちの踊りは結構…。
あれだけまで持っていくっていうのは、すごい厳しい修行戦だった。
あ、そうなんですか。
それこそバシバシ言ってしまってやられてるぐらい、本当に結構シャッたと思うよ。
素人から見たら、その凄さがわかんないっていうか、凄さの質がわかんないんで。
言うたらさ、1年半やねんから、そう上手とは余裕はんけど、あんだけまでするっていうのはすごいこと。
1年半でああはならん。
僕が1年半ここでやってもあそこまでならない。
それこそビシビシって。
そりゃ甘い。そりゃ甘いねって。
そりゃ甘いぐらい、本当にビシビシとやらんことには、もう頑張ってこうだってやって、あんだけまで持っていったのがすごいことだと思うわ。
だって曲数もやん。
確かに結構ね、多いですもんね。
曲数も、それも大きいもんばっかりやねんから。
なるほど、なるほど、なるほど。
そんなもん、5年ぐらいせんへんかったら触らせてもらえへんような曲ばっかりやから。
どうじょうじやろ、ふじむつむやろ、さぎむつむやろ、そねざきしんじゅうの歌舞伎のダイムことをやったはてんから、そりゃすごいもんやと思うよ。
それを1年半やねんから、恐ろしい稽古やったと思うわ。
踊りの技術と形
初心者がやるレベルのやつじゃないのをやって。
基礎からちゃんと積み上げていかないとダメなのに、急にいきなりやったようなもんですもんね。
急にあんだけ持っているやつやから、すごいことだよ。
もう1回見に行こう。
刃の字書かれたとこ読んでみて。
刃の字書かれてて、ほんまさらかーいってびしーって。
あいう、天甲骨と元甲骨をひっつける。
やってました、グイって。
そうそうそう。
その形を思い浮かべながら、ここを見てたらわかりやすいわ。
でも実際にはあそこまでスパルタやられるとちょっと。
スパルタはしませんけど。
あれすごい稽古の仕方やなって見てて。
真似しようかなって。
グイって背中、やっぱりほら。
着物を着てたら見えへん。
だから裸で、上裸で、背中、肩甲骨、ここに意識しろということでやった。
ほんまにそうやねん。
背中のところもここをひっつけるぐらいの、天甲骨と元甲骨をひっつけてっていう。
そうしたらここを開くんだ。
それが大事な、その立ち方が。
男でも女でも一緒それは。
そうなんですか。
クッとこう開いて、そうしたらいい姿勢になれて。
男の場合はお腹をクッと引っ込めて、肩甲骨と肩甲骨をクッとひっつけて、胸こう開いて、
クッと重心まっすぐで、体だけ反対向く。
おへそと45度45度。
そうしたらいい形になる。
私も覚えが悪かったらもうああいう感じで。
バシバシって。
そっちから出ちゃうよって。
あんなにしたら誰も合計来てくれないようになる。
でも今だったら逆に国宝スタイルでやるって言ったら、
そういう人が好きな人が来てもやっぱり実際にやられたら嫌ですよ。
そりゃそうやねん。
見るからいいだけじゃん。
先生、あんなにしたら辞めるって。
おかしい。でも本当はあれは面白かった。