1. たべものラジオ 〜食を面白く学ぶ〜
  2. #270(s29-12)憧れのイギリス..
2025-12-11 32:01

#270(s29-12)憧れのイギリス料理サンドウィッチの始まり〜サンドウィッチ伯爵の真実〜

サマリー

このエピソードでは、イギリス料理のサンドイッチの起源に関する探求が行われ、サンドイッチ伯爵とその名前の由来が解説されます。サンドイッチ伯爵ジョン・モンタギューが忙しい仕事の合間に食べるために考案した背景や、彼の独特なライフスタイルについても考察されています。さらに、サンドイッチの発祥に関する歴史が語られ、ジョン・モンタギューの職業的背景や秘密結社との関係、サンドイッチが社会でどのように受け入れられたかについて詳しく説明されています。サンドイッチの起源とイギリスでの広がり、そして料理本の影響によって民衆に定着した様子が描かれます。また、アメリカでのサンドイッチのアメリカナイズについても触れられています。

00:06
たべものラジオ
たべものの世界を探求する、たべものラジオの掛茶料理むとう、むとうたくろうです。
むとうたろうです。
このラジオは、少し変わった経歴の料理人兄弟が、食べ物の知られざる世界を、ちょっと変わった視点から学んでいくラジオ番組です。
この間ね、厨房でもみんなで話したけどさ、
この間の話ですね。お客様がお椀を食べるときに汁を残す問題ね。
残す問題。
Xでね、ちょっとつぶやいたら、そんな人いるんだっていう。
身内なのね、割と。
たべラジオを聞いている皆さんには、お椀が出されて、お椀の汁を飲まずに具だけ食べるっていう人は、まあまあいないと思いたいんだけど。
Xでも同じような反応で。
その心境とは?みたいな話をしたじゃん。
はい。
なぜ残す汁っていう。
あれなんでだろうねっていう。
たぶんね、まったくあんまりホールでないからあれだけど、ホールで見ている限りでいくと、汁残す人はお椀手に持たないですよ。
手に持たない?お椀を?
うん。
お椀を手に持たない?
はい。
それ味噌汁手に持たずに食べるってこと?
そういう感じです。
そんなことあるの?
うん。緊張してるケースもあるし、緊張が例えば接待とか顔合わせの場に緊張してるっていう場合もあると思うんですけど、どちらかというと普段こういう寮邸に入っていないとかね、場に慣れていないとかそういったこともあるんだと思うんですけど、
なんか作法を一生懸命気にはしてるっぽい雰囲気は感じられます。
そうなんだ。
ただ、僕の目から見るとだいぶ間違ってることが多くて、その中の一つでお皿手に持っちゃいけないって思い込んでる人がいるっぽい雰囲気なんですよね。
なんか作法を気にしすぎたが故に空回りみたいな。
そう、よくわかんないことになって、一生懸命種、種っていうのは吸い物の具材ですよね。それを頑張って食べるわけですよ。
で、当然汁物ですから、例えば、わかんないですけど、つみれがお椀の中に入っちゃうとしますよね。
で、箸で取って食べるわけですよ。
そうすると汁がポタポタ落ちますよね。
で、左手で、これマナー違反とされてる手皿をやるか顔を近づけるかになりますよね。
結果犬食いっていう状態になっちゃうんですよね。
だから、いろんな意味で作法を無視した行動に出てしまうと。
より一層ね。
で、時々、よかったら汁も美味しいんで召し上がってくださいねって言ったりとか、食べにくかったら手で持っていただいた方が食べやすいと思いますよっていう、店員としての慰安割りというわけですよ。
で、この間は、この人は本当困ってるなっていうのがよくわかったので、汁物ですから汁がメインなんでぜひ飲んでくださいって言ったら、あ、そうか、そうだ。
現実に戻ってきたんですね。
っていう感じで召し上がってましたね。
そういうことなんだね。
あくまでもお吸い物ですから、やっぱりスープの部分がメインで、具材の部分は種って言いますからね。
あくまでも種なので、普通に左手でお椀を持ち上げて口元まで運んですすっていただくと言うのでいいと思うんですけどね。
確かにそら沢さんも今裏でいますよ。
不思議ですよね。
基本的にでもあれだよね、料理でコースで出される日本料理って、お椀とか手に持てる形状だったら普通に手に持てばいいんだよね。
これはね、僕のあくまでも一意見でしかないんですけど、なぜこんなことが起きているのかっていうのを、一般的に言われているのはテレビなどのメディアを通して伝えられるマナーというのが、西洋料理のことを盛んにやるケースが多い。
放送されるものはね。
意外と日本料理和食についてのことを語る方が番組としてはちょっと少ないかな。
という結果、ちょっと西洋のマナーに寄ったものを中短版にインプットした方が一定数いらっしゃるのが一つ。
これはよく人からも聞くことがあります。
僕から見てもう一つは、今お座布団に座って和食を食べる店はかなり減りましたし、うちも足が痛くなるからっていうので、
うちは高座椅子っていう中短版の高さの椅子を置くわけですが、いわゆるテーブルと椅子を畳のお部屋に置くというスタイルがかなり増えてますよね。
そうした結果、何が起こるかというと、食卓と口の距離が近くなるんです。中と半端に。
何と比べて近いかというと、お膳と比べると圧倒的に近いわけですね。
膝よりちょっと上だもんね、お膳だと。
ものによっては膝の高さぐらい。正座をしたときの膝の高さであったりしますので。
そうなると必然的に器を持ち上げざるを得ないということが起きてたはずなんですが、テーブルというものが持ち込まれたことによって近くなった。
結果、器を持たないっていう人たちが一定数現れてくる。
これも必然的にあり得ることだなとは思っています。
これはちょっと余談ですけど、日本の料理の作法でちょっとわからなくなったら、お膳だったらどうするだろうって考えていただくと、礼法の形が見えてくると思いますんで。
食卓の上にスマホを置かない。当たり前ですけど、お膳の上に食器や食べ物以外のものが置かれることがあり得ないっていうのと同じですね。
扇子や刀やそういったものは脇に置く、畳の上に置くっていうものですから。
それを食卓であるお膳の上に置くことは普通に考えてなさそうですよね。
食卓の上にスマホとかを置くのはタブーとされています。
これは和食だけではなくて、フレンチでもイタリアンでも同じですんで、その辺ご注意をっていう、そういうイメージで撮ってもらうといいですね。
ということで、今日も本編いきたいと思います。
はい、ということで前回からの続きです。
サンドイッチの起源
今回は憧れのイギリス料理サンドイッチ。
サンドイッチ。
はい、ですよ。
やっと出てきた。
サンドイッチ知ってます?
サンドイッチを知っていますか?それはどういう意味のサンドイッチを指しているのかわからないけどここで言われると。
急に慎重になった。
あの、作法を考えすぎるとわからないので一緒で。
まあそういった意味では、作法から外れた料理でしょうね。
あー、はいはいはい。
だって具材をパンで挟んで手に持ってつまんで食べるなんぞというのはね、それまでの西洋料理の世界ではありえないわけですよ。
まあまあそうか。
これ何年か前からドラマ化されている居酒屋のぶとかね。
あー居酒屋のぶ。
その中でもサンドイッチが登場するくだりありますけど、こんな下品な食べ方みたいな表現されてますからね。
あーそうなんだ。
実際そういう感覚があったと思います。
はい。
サンドイッチ伯爵の実像
サンドイッチの名前の由来って聞いたことありますか?
サンドイッチの名前の由来?
はい。
わかんない。
聞いたことないですか?
サンドイッチ伯爵。
サンドイッチ伯爵?
はい。お名前はジョン・モンタギューです。
違うじゃん名前。
ジョン・モンタギューさんが伯爵としてサンドイッチ伯爵になるわけですよ。
ほう。
意味わかんないでしょ?
意味わかんない。
サンドイッチっていうのは地名です。
あーそうなんだ。
もうね、イギリスのロンドンからずっと東に行った半島の先っぽあたり。
もうフランスに近いあたり。
このあたりにサンドイッチっていう地域があるんですよ。
あーなんとか辺境伯とかいうのでしょうか。
そういうことです。
サンドイッチという地域の領主になった伯爵なのでサンドイッチ伯爵。
これはいろんな国であるパターンですよね。
この4代目サンドイッチ伯爵ジョン・モンタギューにちなんで付けられた名前です。
で、よく一般的に言われていて、これそれこそ居酒屋の部でも紹介されてましたけど、
このジョン・モンタギューサンドイッチ伯爵がとにかくカード賭博に夢中になったと。
ポーカーとかですよね。
ギャンブル中毒みたいなね。
ギャンブル中毒になったので、カードゲームをしている間に、
ゲームを中断しないようにカードゲームしながら食べられるものとして考案されたんだというふうな説が一般に広まっていて信じられています。
なんか聞いたことのあるような話だね。
嘘です。
嘘なんだ。
これ間違ってました。
違うんだ。
これはですね、どちらかというと仕事中に仕事を中断しないために編み出された料理です。
いい話だった。
このジョン・モンタギューという人物はですね、今でいうワーカホリックです。
死ぬほど働いてます。
もともとこれ貴族の息子として生まれた人ではあるんですね。
当然その三代目サンドイッチ伯爵でお父さんがいるわけですから。
割と若いうちから英才教育を受けていて、いい大学行って、かなり若い段階で貴族議員になるわけですよ。
なんと二十歳です。
二十歳?
二十歳で貴族議員になるんですね。
海軍省で働き、三十歳にはなんと海軍大臣になるんですね。
海軍大臣?
この人はそういう、ずっと忙しく働いているような人なんですね。
めちゃくちゃ真面目じゃん。
この方は1718年生まれだから結構前の18世紀の方なんですけど、
この時代何があるかっていうと、例えばキャプテン・クックが戦団を引き連れて世界一周をするとかいうような感じなんですね。
大英帝国がどんどん拡大していくような時代感なんですよ。
サンドイッチ諸島っていうのもあるんですよね。
サンドイッチ諸島?
今でいうハワイ諸島なんですけど。
キャプテン・クックっていうのはクック船長ね。
クック船長は海軍の人ですから。
新しい島を見つけた時に海軍大臣であるサンドイッチ伯爵ジョン・モンタギュウにちなんで諸島をサンドイッチ諸島って名付けるとかね。
そんなような時代感でございます。
そうなんだ。
実際のところはあまりにも忙しいから仕事しながら食事をしたというような感じなんですが、
他にもエーラン戦争とかもやらなきゃいけない時代ですからね。
海外とのやりとりが多い時代ですからね。
この人ちょっとしたじゃなくて大スキャンダルの中心人物でもあるんですね。
スキャンダル?
秘密結社の中心人物
当時ロンドンには秘密結社がありまして。
秘密結社?
秘密結社。
悪魔主義を標榜としていると。
悪魔主義?
悪魔崇拝です。
この手の話久しぶりだね。
秘密結社の名前が地獄の秘。
地獄の秘?
っていう秘密結社ね。
それがあってその中の会員なんです。
会員なの分かってんだね。
分かってるんです。これ明確に分かってるんです。
ちょっと中二病っぽいネーミングしてるんですけど。
一応悪魔主義を標榜とした秘密結社だということになっているんですが、
実体は秘密の社交クラブです。
秘密の社交クラブ?
誰も悪魔崇拝してません。
見かけがそうなっているんで怪しいじゃん。
怪しい。
怪しいところには人って近づかないよね。
近づかないね。
秘密結社が集まる建物も別の議員さんとか貴族の持ち物だから誰も近寄らない。
怖いから近寄ってこないみたいな状況で実際は中で社交クラブとして社交パーティーが行われていた。
そうなんだ。
乱交パーティーもあった。
乱交パーティーもあった。急に社交クラブとはだいぶ対極的なイメージになっちゃったよ。
そうですね。
女性も教会で働くような格好をしている女性が来てるんだけど、
格好だけで中身は娼婦だったりとか。
そういう意味ね。
いうこともあったそうなんですよ。
そこでパーティーが普段から行われていて、
サンドイッチの起源と伯爵の役割
いかがしいこともあったり、ただただの飲み会だったりとかいうこともあったそうなんです。
このパーティーの中でサンドイッチなんかも提供されてたらしいんですよ。
パーティーの定番ですからサンドイッチっていうのは。
もうこの頃から定番なんだ。
この秘密結社の中にジョン・モンター・ギューいますからね。
そうか、すごいワークアホリックなのにこういうのもやってたんだね。
そうなんですね。
この地獄の秘という秘密結社の実態が公にバレるという大スキャンダルが起こるんです。
これはね、この秘密結社の中にいる人たちとライバルにあたる政党、政治集団ですよね。
政党の議員さんがもともとの新聞とかを作って、なんちゃら新聞っていうのを自分で作ってね。
いろいろとスキャンダルなこととか政治的主張を出してたんですけど、
そこから議員になった時に得意の新聞でこのスキャンダルをすっぱ抜いて大暴露するんですよ。
でも調査したこともあらいざらい書き出しちゃうんですね。
文習方面。
これはもともとその紙面の中では当時の王様がやっていた王政を批判する記事の横に添えで出てきたスキャンダル記事なんですけど、
このスキャンダルがどんどん拡大をしていくんですね。
なぜかというとこのスキャンダルをすっぱ抜かれた側、地獄の秘のメンバーっていうのが結構大物議員が多くて、
大臣クラスがゴロゴロいると。
なんせサンドイッチ伯爵も海軍大臣ですから。
この人たちが逆に名誉毀損だって言って、新聞作った人を酷訴したりとかするんですね。
裁判官とか措置系の方にも権力が働くので、新聞作った人は酷訴されて逮捕されて投獄されるみたいな事件が起こるんですよ。
この名誉毀損で訴えるという動きの陣頭式を取ったのがなんとサンドイッチ伯爵なんですね。
これに対してロンドンの民衆は激怒するわけです。
サンドイッチと社会的イメージ
街中でテロまではやってないと思いますけど暴動が起きて、批判の声がブンブン上がってくるんですよね。
超有名になっちゃう、そういう意味で。
もともとワーカーホリックですごい仕事には熱心で頑張ってたんだけど、
私生活がひどいっていうのがジョン・モンタギューっていう見られ方をしてたんですね。
だからサンドイッチはどっちかというとワーカーホリックで一生懸命働くためのビダインゼリー的な勢いで出てきた食べ物なんだけど、
イメージが一緒に悪くなってるんですね、サンドイッチもね。
サンドイッチは美味しいから別にサンドイッチ自体が悪くはならないんですが、
これ面白いのが1760年に出版されたロンドン滞在記という本があってですね。
ロンドン滞在記。
ロンドン滞在記という本の中で、今ロンドンではサンドイッチというものが人気らしいと。
これは元々カード賭博に夢中だったジョン・モンタギュー・サンドイッチ伯爵が、
カード賭博を中断しないために考案したものであるっていうふうに書いちゃったんですよ。
このロンドン滞在記を書いた人物というのがジョン・ピエール・グロレという人物で、
この人はフランス人です。
旅行の滞在記を書いて本に出版したっていうだけなんですけど、
大事なのは、このジョン・ピエール・グロレが調査をしたのではなくて、
街で聞いた噂話を書き込んだんですね。
その話どっかにもあったね。
街で聞いた噂話を書き込んだだけなので、
この時代がちょうどスキャンダルがあって民衆からの反発がひどい時なので、
話におひれはひれがついて噂話として、
サンドイッチ伯爵は悪いやつだってイメージがついてる。
だからサンドイッチはこのカード賭博に絡んだものだったって話が出てきちゃうわけですよ。
そういう感じなんですね。
で、またね、このサンドイッチという存在がですね、
ちょっと民衆からすると憧れでもあるけど、
やっかみもあり批判の対象になりやすいところもあったんですね。
というのもこの時代一般的に食べられているパンというのは全く白くないです。
白くない?
白くないです。何なら小麦粉100%でもないです。
あ、違うんだ。
もちろんそう言われれば多くの人は大麦かなとか、
ライ麦パンなのかなって思うんですね。
実際ライ麦も大麦も使われてるんですけど、
それ以外に使われているのが豆の粉。
豆の粉?
かさ増しでございます。
かさ増し?
そして小麦も大麦もライ麦もですね、生成が粗いので、
ふすま入りです。
ふすまね。
あのね、ぬかがついてるっていうか結構ザラザラしてるんですね。
あまり甘みもなくておいしくないみたいな。
ボソボソするとかね。
固くてボソボソして茶色いっていうのが庶民の食べるパンなんですよ。
ずっしり詰まった酸味のあるパン。
これをおいしくしたパンがドイツとかフランスとかにもありますけど、
これのもっともっと、今残ってるのから比べてもっともっと粗雑な感じのが
一般的に庶民が食べてるパン。
おいしいかどうかじゃなくて命をつなぐために必要な食事としてのパンっていうのが当たり前なのに対して、
ジョン・モンタキューが食べていたサンドウィッチという料理に浸かれたパンはですね、
小さくて薄くて白いパンなんですよ。
小さくて薄くて白いパン。
高級品か。
高級品なんです。もう白いパンを食べてるうちに超高級品なんですね。
なぜならば当時の製粉技術で考えると、
そうだな、ふるいにかける段階で50%ぐらいを捨てる羽目になりますからね。
そんなに?
今だとね、大体25%ぐらいがふるいにかけられる感じなんですけど、
その襖とか余分なもの取るのにね。
当時はもう50%ぐらい取り除かれますし、何せ手作業ですから。
手作業?
はい。製粉してふるいにかけて白い羽目だけを取り出すっていうのも全部手作業ですよね。
まだ産業革命の少し前くらいの話なので。
あ、そっか。1700年代でもね。
そうなんです。この後ですから。上記期間が出てくるのは。
なので超高級な食事を贅沢に食べている。
で、これと乱高パーティーで食べられてる食事っていうのがくっつくともう最悪なんですよ、イメージが。
確かに。
当時のサンドイッチ悪尺がやったのは、この小さくて薄くて白いパンにスライスした牛肉を挟むわけですよ。
これ食べてる。超高級な軽食ですよね。
めっちゃ高級品やね。
俺たちは命をつなぐための食事をしているのに、あいつらはそのパンで味を楽しむためだけに食べているみたいな。
いう感じで不名誉な噂とともにサンドイッチ料理が広がっていくと。
あー、それで広がったんだね。
それは悪い噂が伴っているものの、やっぱ上流階級においてはサンドイッチって非常に優秀でよく食べられた料理になっていったんですよ。
なにせ食べやすい。
食べやすい。
お皿いらないでしょ。1個あればいいわけですよ。
なんならピックって日本で言うとスマヨジンみたいな串を刺しますよね。
パーティー行くとたまにそういうの置いてますよね。
刺さってるね。
一切手を汚すことなくパクッと食べられるわけですよ。
このサンドイッチも今コンビニエンスストアで売ってるものに比べるとはるかに小さく作られています。
サンドイッチの広がりと食文化
パーティーに行ったことある人は想像つくと思うんですけど、本当に小さい一口サイズのサンドイッチが大皿にいっぱい並んでますよね。
確かに。
当時のパーティーっていうのはもちろん着座式の食事会っていうのもありますが、パーティーといえば立食ですよ。
ワイングラス片手にボーイさんがいて、そのボーイさんが持ってるお盆の上からワイングラスをパッと取ってですよ。
おしゃべりしながら時々大皿に盛られてるスナックやサンドイッチをパクッとつまむと。
何がいいかというとですね、ミニサイズであるからこそ手軽だし、食べる量をコントロールしやすいんですね。
話の邪魔もしないし。
そういう意味ですごくサンドイッチは貴族階級で人気になりました。
もともとワーカーホリックジョン・モンタギューの仕事中に食べるというのもやっぱり似たようなもんで、パンを食器として扱うことで手を汚さなくていいし、食べる量もコントロールできるし、
書類仕事をしてる時にパクパクパクパク食べてて、他の時に映る時に食べかけをかじったものを置いていくのは下品だけど、小さいサンドイッチだったらそれをしなくて済むっていうコントロールのしやすさもあって、
小さいサンドイッチというのがイギリス上流階級の間で非常に広まっていきます。
このタイミングというのが実はお茶のシリーズでちょっと出てきましたけど、お茶・砂糖のシリーズで出てきたのかな。
コーヒー文化から紅茶文化へとシフトしていく段階なんですね。
ティーガーデンというのがあちこちに出てくる時代です。
ランチパーティー、昼食会があったり、ティーパーティー、茶会ですね。
あと夜会って言われる、夜のパーティー、あとはピクニック。
これドラマとか映画で見たことあるかもわかりませんが、貴婦人方が召使いを連れて、サンドイッチの入ったカゴを下げてピクニックに行くと。
見たことあるわ。
庭先で食べるとかね、ティーパーティーをするとか。
ああいうところで大活躍するのがサンドイッチなわけですね。
なんか貴族のお茶会のアニメとか出てくるじゃない。
あの時にマカロンとかお菓子の一番下にサンドイッチがよく入ってて。
なんであそこサンドイッチなんだろうって思ってたよ。
おつまみと食事が近接して並んでるって感じでしょうね。
高級感あふれる立体のお皿。
なんて言うんだろうね、あのタワー型のやつ。
なんて言うんだろうね。
でもあれの一番下はいつもサンドイッチが入っててさ。
サンドイッチの立ち位置そこなんやなってずっと思ってた。
なんかそれの発祥というか同じような扱いをされていたのがクッキーとかビスケットとか。
ああいったスイーツでありますし、それをより食事に近づけたものの位置づけに小っちゃいサンドイッチがある。
そんな感じだと思いますね。
高級品だというのを知ったらそうだよねと思う。
おいしいことはもう大前提なんですけど、特に重要なのはやっぱり交流すること。
会話を楽しむことなので小型なものとして貴婦人型のお食事になっていくと。
だからマカロンもちっちゃいんだ。
そうすると今度このティーガーデンみたいなのが流行してくる、ティーパーティーみたいなのがあるとなるとそこには男性も来るわけですね。
コーヒーハウスからティーガーデンへの流れの中です。
昼食会、ランチパーティーがあってもランチパーティーでは男女交互であるけどその後二次会に行く男性人と男性はほっといて私たちはこちらでお茶を楽しみましょうって言ってティーパーティーの方に行くとか。
そこには大体サンドイッチがある。ということでどんどん上流社会の中で広がっていくわけです。
パンは非常に薄いパンか小さなロールパンが用いられました。
中には前日に焼いたスポンジケーキを用いることもあり、形は四角や三角にカットしたものを用いて一口サイズで作られましたということが書いてありますね。
よく具材に用いられたのが次のようなものだそうです。
チーズ、ハム、小海老、牡蠣、カニ、ロブスター、缶詰や瓶詰などのあらかじめ調理された味付けの肉、ソーセージ、タン、アンチョビ、鶏肉と。
今でも高級品混ざってるけど。
だって貴族の食文化ですからね。貴族の中のファストフード的な存在みたいな感じの扱いされてますね。
サンドイッチの起源とイギリスでの広がり
この絵がだんだんと広がっていきます。上流階級でね。そうするといつかのタイミングで料理本で紹介されることがありますよね。
料理本。
この料理本で紹介されたことによって徐々に徐々にサンドイッチが民衆にも広く知られるようになり、民衆の間でも作られるようになっていくという感じですね。
大体イギリスだと1770年代以降に料理本が出てくるので、その後10年20年かけてちょっとずつ民衆化していきますし、アメリカ社会では1800年頃から本でレシピが紹介されるようになっていきます。
アメリカも結構早いんだね。
もうね1800年ですから、あれですよ。ちょうどワシントンが首都になるくらいの頃です。ワシントンD.C.がね。そのくらいの時代感。
そっか。移民してすぐなんだね。
はい。ここでわかるのはですね、もうすでに1800年頃にサンドイッチという料理がアメリカで紹介され始めてますから、前回ご紹介したフィラデルフィアバンパックがこの76年後ですよね。
つまりフィラデルフィアバンパックが行われた時代にはすでに一部ですけど、サンドイッチを食べてる人たちがニューヨークやフィラデルフィアやその他の州にもいたということですね。
あー、ハンバーグ早いんだね。
そう、ハンバーグ、そうですね。全国展開的には同時期と思ってもいいぐらいだと思いますけどね。
まあ移民だから同時か。ほぼほぼ。
はい。そんな感じでしょうかね。
へー、サンドイッチ。なんかいろいろあったのね。
うん、ざっくりですが。
ざっくり?
はい、ざっくりサンドイッチの歴史でございます。ちなみにサンドイッチだけで本売ってるからね。
あ、そうなんだ。最後やっぱ料理本で普及するのはなんかどのパターンも大体一緒なんだね。
うん、どの時代も大体一緒。
ね、料理本って重要なのやっぱ。
だと思いますよ。
レシピがわからなかったら作れないか。
いろんなバリエーション、僕も読んだ限りでしかないですけど、いろんなバリエーションがあって、それこそ現代のレシピブックのように分量や手順がしっかり書かれてるもの。
それは主に19世紀中頃以降のものが非常に多いですけどね。
1800年代から1900年になって盛んになってくる。日本でも西洋料理通なんかがそんな感じにだんだんとなってきますね。
このシリーズの冒頭で言ったら赤堀調理師学校のああいう話が出てくるのも明治時代とか1860年代70年代の話ですからね。
っていうバリエーションもありますし、日本に限らず海外でもそれいずれのものだとこういう料理があるよという紹介で分量とか手順が書かれていないものも結構多いですね。
この時代のアメリカは分量どういう単位だったのね。
どうなんだろうね。ポンドなんじゃない。
イギリスだから。
ヨーロッパってポンドがほとんど。グラムはだいぶ後だもんね。
グラムはだいぶこの後くらいかな。
あんまり詳しく知らないけど。
僕もその辺は時代感よく分かんないですけどフランス革命くらいからですもんね。メートル法が世界基準にしましょうみたいな。
メートルは産業革命以降やね。
結構後になってくるはずと思いますけどね。
いちこさんがツナマヨや卵サンドはいつからなのかなって。
いつからなんでしょうね。
グレさんアフタヌーンティーには欠かせないですね。
おしゃれだな。
アフタヌーンティー。
アフタヌーンティーね。
アフタヌーンティーってアフタヌーンにやるティーパーティーだよね。
午後の紅茶ね。
午後の紅茶。
料理の単位と聞いて読めました?その辺り。読んだんだその辺り。
さてサンドイッチがイギリスでどのように広がっていってどのように民主化していったかっていうのをざざっとお話をしたわけなんですが、
これがアメリカに伝わってアメリカナイズつまり魔改造が起こります。
魔改造。
次回はニュースタイルサンドイッチアメリカのサンドイッチはどのようになっていったのかという話をしようと思います。
アメリカにおけるサンドイッチの変化
ニュースタイルサンドイッチになるのね。
なんかあれだね変化していくのをずっと見ていくとさ、
現代でもサンドイッチだとなんかどこでどう変わったかをサンドイッチという単語で表現するの難しいね。
これをこのサンドイッチのいわれ、名前のいわれとかルーツを知るとですね、
何か物を挟むことをサンドするって言うじゃないですか。
あーする言うね。
地名が動詞化したって思うとすごくないですか。
確かに。確かにサンドイッチ地名だったね。
かけがわするみたいなね。
なんならサンドイッチ全部言わないからかけするみたいな別物になってるよ。
確かに。
俺のイメージはもうサンドって言うと多分スペル違うんだろうけどもう砂とかそっちを思い出してる。
そうですねそっちはね。
まあサンドイッチは英語圏でもスラングかもわかりませんがおかしくないので、
でも動詞として使われることありますよね。
あーはいはいはい。
で僕の知ってる限り学生時代のアメリカ人の友達はおそらく地名だということを知らないでしょうね。
知らないだろうね。
俺名詞だと思ってたからね。サンドイッチ自体。
はい。
はいということで今回はこの辺で終わりたいと思います。ありがとうございました。
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