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2025-04-05 30:36

#252(s27-8) こんにゃく王国群馬の誕生【後編】〜こんにゃくバブルと近代産業〜

今回はこんにゃくを巡るさらに激動の時代へと突入!人口増加や工業利用で需要が拡大する一方、産地では異変が。終戦後、一転してこんにゃくバブルが到来し、驚きの価格高騰!群馬県が「こんにゃく王国」として圧倒的なシェアを握るまでの驚きの道のりとこんにゃくシリーズが遂に完結!


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サマリー

こんにゃく王国群馬の誕生とその近代化、こんにゃくバブルについて語られます。特に戦後の需要の回復や官能政策、農業の機械化によって、こんにゃく生産は急速に変化しています。群馬県のこんにゃく産業は、科学技術と機械化の進展に伴い急成長を遂げています。特に震災後の復興期には軽石の需要が高まり、こんにゃくの生産が飛躍的に増加し、県のシェアは8割を超えるまでになりました。群馬県のこんにゃくは日本全国に広がりを見せ、特にそのシェアは8割を超えています。このエピソードでは、群馬のこんにゃくへの愛情や地域の特色が語られています。

こんにゃく産業の近代化
おっと、前回からの続き。 まあ、都にも閣にも市場があるから、こういう戸沢のこんにゃく産業をぼっこっていうのができるわけね。
ここからさらに近代化が進んでいくわけね。 ここから近代化。 さらに。これ大正年間に向かってね、明治大正を通してなんだけど、人口増えていくんだよ。 人口が増えていく。
そもそも日本人の人口が増えていく。つまり需要が勝手に増えていく。人口ボーナスってやつでね、いわゆるね。 この頃がちょうどブラジル移民とかが出てくる時代でさ。
このまま行くと日本人は6千万人を超えて、日本の国土で支え切れなくなっちゃうから、移民を出すべきだみたいな議論が出てくるような時代だよね。
今とは真逆。 まさに真逆ですよ。明治から大正にかけてっていうのはそういう時代ですよね。っていうのが一つ需要が伸びた理由だし、もう一つはね、食べる以外の需要があった。
食べる以外の需要ね。 今はこんにゃくって言ったら100%食べるしかないんだけど、当時は2割から3割程度は工業用に使われていて、主に海苔だね。
海苔。 洗濯糊みたいなね。衿をパリッとさせるとかさ。あとは文房具の糊とかさ。
文房具の? そんな風に使われていたりとか。いわゆる前回か前々回でちょっと話したけど、紙粉っていうのがありましたけど、ああいう使い方をされていたということもあって、どんどんどんどん需要が伸びていくんですよ。
需要は伸びていくんだけど、どういうわけか、全国的に見ると生産量は横ばいでね。
横ばい? そう。だってね、これ変なんですよ。もともと茨城がぶっちぎりのこんにゃく産地だったわけじゃないですか。そこに群馬が没航してきました。
なんだかんだ言ってて、明治年間かけて広島とか岡山ももうバンバン増産してるわけ。高地面積が2倍だ、2.5倍だ、3倍だってやってるわけですよ。全国各地で。福祉区もやってるし、静岡県もやってる。
あちこちでこんにゃくの生産が始まって、みんなこんにゃくの小中もできてるんで、バンバン増産してるんだけど、なぜか生産量が横ばい。
戦後とこんにゃくバブル
横ばい。 なんでかっていうと、当時のこんにゃく王国、王座にあった茨城が急激に転落してくるの。
え、あ、そうなの? 全然取れなくなっちゃう。 茨城? うん。だって今あんまり効かないでしょ。
効かない。 うん。ベスト10にも入ってるのかな、どうだろう。ベスト3に入ってないんじゃないかな、今。
えー、そうなんだ。 あのね、連鎖障害。やりすぎた。
こんにゃくで連鎖障害。 起きるらしいんだよ。 まだね、肥料の発展っていうのはこれからだからさ、そういうのもない時代にやりすぎたんだろうね、江戸期を通して。
そういうことだね。 で、結果1位が落っこちてきたせいで、1位が落っこちてきた分を2位以下が支えるみたいな格好になるんで、生産量横ばいになるわけだよ。
プラマイゼロか。 で、需要が増えてるのに生産量が横ばいになると何が起きる?
価格が上がる。 上がるよね。儲かるよね。また全国各地で幸い拡大だって話になるわけ。
で、おりゃーって言って軍関もめちゃくちゃおりゃーってなるわけ。 まあそうなるね。
なるんですけど、昭和に入ったらピタリと止まるね。 止まる?
特に軍関県以外がみんなピタッと止まっちゃう。戦争始まるよね。
戦争ね。 日中戦争から太平洋戦争に突入していきますよね。
こんにゃく作ってる場合じゃないのよ。 確かに。
栄養あるかもしれないけどカロリーあるものが必要だから。
米作れねえんだったら芋作れよ。ということでほとんどじゃがいも畑、さつまいも畑、かぼちゃ畑に変わっていくわけ。
まあこんにゃくすぐ食べれないしね。 手間かかるしね。
うちのじいちゃんとかも言ってたけど小学校のグランドがかぼちゃ畑に変わったってくらいだからね。
言ってたね。 毎日かぼちゃばっかり食ったからもうらかぼちゃ二度と食いたくねえとか言ってるおじいちゃんたちこの辺にもいっぱいいるでしょ。
ねえさつまいもとかぼちゃはよく聞くね。 どんどん添削されていくから一気に生産量が落ちるわけ。
でも一部では作ってるねもちろん群馬とかあっちのほうはもう大体からしてそれ以外作れなかったりするのが戸田村とかだからさ。
そういうところのこんにゃくが一部のりとして使われる。軍事産業としても必要だからさのりは。米作ったら食べたいじゃん。米でのり作っちゃったら食べらんないじゃん。
どうせ食べないしこんにゃくしか作らないところのこんにゃくはのりにしたほうが軍事需要としては効率がいいわけでしょ。
まあ道具としてね。 道具としていいわけですから。でこののりを使って作ったのが風船爆弾ちゅうやつだね。
ああそうなの。 紙をさペタペタペタペタ貼っつけて風船作るわけですよ。中に水素かなんか入れるわけですね。
その風船爆弾の紙をペタペタ貼るのりにこのこんにゃくが使われるわけ。耐水性高いし。
これを爆弾をくっつけて上空にフューって上げていくわけ。気流計算して。
アメリカまで1000キロぐらいのところでボーンと上げて気流に乗って時速200キロぐらいでアメリカ大陸までブワーっと1000個とかが飛んでいくわけですよ。
ジェット気流。 ジェット気流でブワーっと。でアメリカ大陸に落ちたときにボンと落っこちるみたいな。
いやよく分かんないんだろうね。あれ手動というか運まかせだからすごいよね。
でもね結構落っこちてパニックになったらしいよ。で実際の死傷者はアメリカでは6名って言われてるけど、
ただ当時の軍事的な感覚からするとなんだこれマジックみたいな話になるわけじゃん。
まあ太平洋を横断してるからね。 あいつらちょっと魔法使いなんじゃねとか言ってびっくりするわけじゃん。
これほっとったらやべえあいつら物資なくてもわけわからんことやって攻撃してくるって言って攻撃が激化するんだけどね。
火に油のね。 そうちょっと火に油添えちゃったってのもあるんだけど。
まあそんなのに使われたりとかあとはペニシリンの培養賃に使われたりとかそういうのちょこちょこ使われてたりはした。
けど基本的にはそんなに作ってないよっていう感じ。これで戦争終わります昭和20年。
昭和20年。 終戦でございます。食料統制が開放でございます。
そうすると戦後になぜかコンニャクの需要が回復するんです。普通にみんな食いてんだ。
食べるほうで。 食べるほうで普通にみんな欲しいんだよね。だから戦前のもともとのコンニャクの需要が高まったよって話しましたよね。
大正時代に。ああいう状況がもう一回やってくるんだよ。見たらね作ってるところがもうないわけほとんど。
まあないよね。 もう広島行ってもない。岡山行ってもない。
まあ広島なんか原爆落ちちゃってるから余計無理でしょうね。もうそれどころじゃないんだから。
いう時にみんなねコンニャク買えば売れるから買い付けに行きたいわけですよ。どこに行くったらみんな下似たに殺到しちゃうわけ。
そしたらさコンニャクの卸し値というか倍化がもうその翌年はさらに2.5倍とかってバンバンバンバン値段上がっていくの。
昭和20年から30年代ぐらいってのはもうコンニャクバブルでボコボコ儲かってるみたいな。
そうだよね。売買ゲームで行ったらすごいよね。 そうなんだよ。
すんごい儲かるような状態でこれね書いてて笑っちゃったんだけど当時戦後の時代にコンニャクの取引に変わった商人今もう亡くなってんのかな。
本の中でまだご存命でおじいちゃんなんだけどインタビューが載ってて。
農業の機械化と未来
まあ昔はねコンニャクの粉が両手いっぱいあればそうさな下似たの両手に行って一晩どんちゃん騒ぎするぐらい終わったかな。
そうでしょ。コンニャクの粉を両手にすくう程度で両手でどんちゃん騒ぎですよ。
すごい価格だね。そんなことあんだね。
そのぐらいバブリーだったんだって。
ちょっとバブリー行き過ぎてるけどね。
もうむちゃくちゃコンニャクで儲かる人が続出してこれが戸沢地区にまで波及するわけじゃない。
大体からして山の中でしか育たないんだからさ、環境がそこしかねえんだから。
南木村の中でもその山間部に需要っていうのが押し寄せてくるわけだよ。
元々ビジネス感覚のある人たちの集落だから。
これは儲かるぞ。これは儲かっちゃうよねみたいな話になるわけ。
ちょっと変なキャラ入ってる。
そしたらもう何やる?どうする?畑広げる?
畑広げるよね。
そうなりますよね。記録で残ってて笑っちゃったのが畑1段でも増やせではなく、1ウネでも増やせではなく、1クワでも増やせっていうぐらいの勢いになるわけ。
確かに寮邸でそんだけ生きるんだったら1クワ分でもだいぶ違うからね。
そうでしょ。だからもうむっきりみんな練馬申しんで死ぬ気で働き出すの。したらさ、だんだん畑がどんどんどんどん山の上に伸びてくわけ。
今まで何十年もかけて20段とかなんだよ。ここの10年間くらいでプラス40段とかやっちゃうわけ。頭おかしいよだって。
あれね石垣っていうか野住に積むのすんげー大変なのにね。
大変でしょ?
うんごい大変。
あれ60段以上積むんだよ。60何段かいったところでもうとうとう石段作れなくなっちゃう。なんでかっていうと山頂どどいちゃうから。
山頂までとか見たことないけどね。
今は20段目くらいから上はもう杉林に変わっちゃってて痕跡が残ってるだけらしいんだけど、この昭和の戦後の頃はてっぺんまで石段。
てっぺんまで。
いやーそりゃ年間何人も怪我に出たって。足滑らしたら真っ逆さまだからね。
そりゃそうでしょ結構急だったよさっき山の写真見たら。
でしょ?
かなり急だよ。
あれてっぺんまで行ったらしいんだよ。
いやーすごいな。
だからね、欲が突っ張ったって言えばそうかもしれないけれども、経済効果っていうのはそういうものがあるんだね。
あるんだね。
このバブに乗っかってね、ぐいぐいぐいぐい伸びていって、戸沢地区のもっと奥に雅鹿っていうところがあるんだけど、そこなんかは天まで届くだんだんぽたけみたいになってて。何もないんだそれ以外。
まあそれだけで埋め尽くしちゃったんだね。
そう。で、おしゃーってなってたら、そう長くは続かない。乗車必須の断りを表すみたいな。
まあなんか予想してたけどやっぱり聞くと悲しいね。
今現在そうなってないということは、知られてないということは必ず衰えるということですよ。
まあそういうことだね。
これ戦後の復興期、食べ物ラジオで言ったらお茶とかお米のシリーズ、特にお米かな、お米のシリーズなんかを聞き直してもらうとよくわかるんですけど、政府が官能政策を打ち出します。
官能政策。
戦後の復興に最も大事なのは農業振興であると。国民の食料をまず賄うところから始めればどうにもならんと。だから給食とかが始まっていくのもこの後ですよね。
食料不足に悩んでいるのでアメリカからの物資をもらっていたりとかそういったことをやっている時代なので、我が国は自分たちで自分たちの食い口を作り出さねばならぬというので、政府が一大方針を打ち出します。
耳が痛いね今の時代はね。食料自給率考えるとちょっとゾッとするねこれね。
本当だね。
そんな時代ですよ。だから官能政策ということでもうバンバン農業に対して投資をかけていくんですね。
研究所を建てたりだとか、今の農協の前身になるものが出てきたりとか、技術革新があったらみんなで共有する場を作ったりだとかそういったことが始まっていった結果、農業が機械化されていきますね。
幸運機だとか自動種まき機だとか芋の掘り起こし機械だとかコンバインだとか、コンバインはまだ出てこねえか。
トラクターとかそういったものがバンバン出てくるし、肥料も開発されるし品種改良も行われる。
コシヒカリが出てくるのはこの時代ですわな。
静岡の茶産業で深蒸し茶が投入するのもこのぐらいの時代だよな。
そのくらいの時代ですよ。
バンバン機械化されていくと、だんだん畑に機械入んねえんだわ。奥行き5メートルとか3メートルのに幸運機は無理。
そうね。現代でも無理だからね。
60段目とかどうするよ。1段1メートルとして60メートル上だぜ。急斜面。
キャタピラとかでも登れないからね。
無理無理無理。写真見たらわかるでしょ。あんな絶対車どころか人でもちょっと困難じゃない。
人でもかなり厳しいね。
自転車も絶対無理。みたいなところじゃない。
急な沢とかがあるとこあんな感じだよね。切り立った山。
あそこに機械が入らないから。じゃあどこでこんにゃく作るのってなると、平野部に行くわけですよ。
こんにゃくの生産環境
儲かるしね。平野部でも割に合うよね。
ところが平野部はこんにゃく育たないんだね。
育たないんだ。
困っちゃうんだよ。
近くでもダメなんだね。
ダメみたい。昔は南木村の戸沢地区の人たちが平野部の人に壊れて、頼まれて、種も分けてちょうだいって言ったらきまえよくあげてたんだって。
この人たちなんてきまえがいいんだろうと思ったらそういうわけじゃねえんだよ。
どうせやったってあいつらろくにできねえからいいやって。いっぱい取れてるしちょっとぐらい分けてやるかみたいなことをやる。
分けると見借りでもらえたりするからね。分けてたんだけど、どうせ作れねえからって言って分けてたぐらいで平野部では基本的には育たないと。
環境が合わないんだって。
だんだん畑でもないしさ。
ところがですよ。肥料というものがですね。
肥料か。
日本にも科学的な農業政策というのが出てきましてね。
科学肥料というものが登場するんですよ。
革新的なね。
科学肥料じゃなくても肥料の開発がどんどん進んでいくわけですね。
しかもですよ。コシヒカリが出てきたように品種改良も進むわけですよ。
品種改良。
大きくなってしかも病気にも強くてすくすくと育つ種が出てきちゃうわけですね。
こんにゃくバブルの進展
そこに肥料を投下して機械化されてバンバンと大規模農園を作っていく。
そうなるとですよ。あれ?南無垢村戸沢集落どうするの?ってことになりますよね。
なるね。
だから今ないんですね。
技術革新の末にはそうなるよね。
そうなりますね。これはもうどうしようもないですよ。
だって人的コスト相当あっただろうしね。
よっぽどその山藍の地でしかできないような高品質なものが残っていて、
それが粉こんにゃくではなく生こんにゃくとして生芋こんにゃくとしてのブランド価値を持っていて、
かつそれなりに保存期間があれば、例えば本川根のお茶のようにハイブランドになったかもしれません。
けどそもそも生芋でこんにゃくを作っても保存が効かないんですよね。
確かにね。
で、この頃から電車とか走ってますから。
ああ、そっか。
そう考えると都沢地区物流としてはもう遅れた土地になっちゃうんですよ。
まあまあね。
何せ馬ですからね。
馬だね。
車のすれ違いもすれ違えるような広い場所でしかすれ違えないレベルなんで。
ああ。
なかなか難しい環境に追い込まれてしまいましたね。
そっか。やっぱり機械化ってすごいな。
そんなもんですよね。なんかすごく哀愁漂ってきちゃいますけど。
本当だよ。
これ一方で、じゃあ平野部はどうやって広がっていったのかってこれがまた面白くてですね。
赤城山の近くとかにある昭和村あたりがね、わーっと一気にこんにゃく畑になっていくわけですけど、
ここは元々、昔はもう何だろうね、原野。何もないとこ。
それが戦争中ぐらいになると陸軍の駐屯地になって演習場になってたりするわけ。
赤城村とかっていうのは近いの?
近いというかね、南北村からすると遠いです。
下似田前橋のもうちょい北側あたりなのかな、上の方。
だから今までは南西部だったけど、今度は北部に移ってくるんですね。
北部に行くんだ。
で、こっちのあたりの山の裾野ですから、緩やかな斜面で広いわけですよ。
で、元々開墾しようも何するもないわけです。
もともと原野のままだとは草刈るところとか、乾坊切らなきゃいけないんですが、その部分は軍がやった後なんで。
で、演習地だから。軍が解体されるでしょ。
そこに軍の中でペニシンの開発してた教授とかが視察なんかしてるから、こここんにゃくでいいんじゃねとか言っちゃうわけ。
だからここに人が入食して入ってくるわけ。
そう、産業がないわけだからね。戦後みんな貧しいんで何しますか、農業しましょうか。ここでやるんだったら米じゃなくて、そりゃこんにゃくですよね。
だって今めっちゃこんにゃくバブルだもん。そりゃこんにゃく作りますよ。ということでこんにゃく作り始めるんですよね。
で、下ネタとかまやしとかあの辺からバンバンお金引っ張ってきて。
この時代、官能政策やってる時ってのは農業に対する融資もバンバン銀行から出てましたからね。
で、農協も今でもやるでしょ、お金貸したりしてくれるじゃない。今の仕組みってこの当時に確立した仕組みなんで。
だからバンバン投資してくるわけ。で、どんどん農業が拡大していく。で、もう一つはね、左上のほうになるのかな、地図で行くと。
その後に渋川市ってのがあるんだけど。
渋川市。
春の山って山があるんですよ。あるんですよって最近知ったばっかりなんですけどね。
春の山。
春の山っていうところがね。時代を遡ること6世紀。
6世紀戻ったね。
だいぶ戻りました。500年代だから。奈良時代、飛鳥時代、飛鳥時代ですね。ぐらいに火山ドッカーンと噴火しましたよね。春の山が。
火山が噴火したの。
噴火したの。だからもう千年以上前ですよ。ドーンと噴火しまして。
その時にいろんな石をばら撒くわけじゃないですか。火山灰とともに。
そうだね。
そのばら撒いた石が軽石なんですよ。軽石がばらばらに散ってるところに山林ができてたの。森ですよね。
で、この時代ね。戦後の復興期にこの軽石がめちゃくちゃ需要があったんだよ。
需要があった。
軽石とコンクリートを混ぜて形成するとコンクリートブロックっていうやつができるわけですよね。
そうやって作ったの。
だからうちのじいちゃんばあちゃんうちの前の家もそうでしたけど、ありとあらゆる住宅コンクリートブロックで塀作ってましたよね。
作ってた。
で、東京の街中でもホテル龍なんちゃみたいなところとかさ。コンクリートブロック80万個とかそんな世界ですよ。
あれ、これもしかしてコンクリートバブルですかみたいな話ですね。
次はコンクリート。
コンクリートブロックを作る会社ができると軽石が欲しいじゃない。
欲しいね。
軽石は森の中に転がってるのがわかってる。森切りたいよね。
切りたい。
で、切った木は木材として出荷もできるし日付切り帳だよね。
バンバン切って木は出荷するし石をガーッと集めていくのよ。
それをどんどんコンクリートブロックにしていくでしょ。
そうするとその更地になったところに農業には邪魔な石がもうない状態になってるわけ。
石は商品だからね。
開拓する手間がないの。もう整地してくれてるの。農業目線で見ると。
そうだね。農業暮らしたら大出すくらい。
だからその業者が去った後にはなんかここ農業に向いてないかいっていう更地が広がってるわけ。
で、本来だったら土あんま良くはないんだよ。あの火山灰のところだから。だけど火山灰自体っていうのは芋に向いてんだよね。
野焼きみたいだね。
そう。だから鹿児島でなんで芋が、さつまいもがあんなに取れてるかってさ、そりゃ桜島どっかんだからでしょ。
そうだね。
さつまいもとかじゃがいも、鹿児島の出荷より大きいですよね。お茶はダメだけど。反対側だからね。風上側にいなきゃいけないから。
火山灰のところはこんにゃくの敵地でもあるわけですね。ここに機械化されたこんにゃく農業がボーンって入って、
肥料をバーっと入れて、新しい強い品種をボーンと入れてやっていくわけですよ。
で、このなんだろうね、ここまで来ると群馬県ってこんにゃくの神様ついてるのかな。
群馬県の競争心とシェア
すごいついてるよね。
昭和の時代の生産量の伸び率と耕作面積の伸び率見てたら、静岡県が何年間で1点何倍とかかな。
で、広島県が2倍とかやってるわけ。同じ期間で群馬県9倍なんだよね。もう笑っちゃうよね。9倍ですよ。
9倍。だって静岡も結構な勢いで広げてったよね。だいぶやりましたよ。
結構2倍がいいところだもんね。9倍か。
こんにゃくの耕作面積が他が1、2倍とか言ってて9倍とかの面積でいったらさ、そりゃ追いつけないですよね。
追いつけないね。
だからわずか6年間終戦から昭和26年についに群馬県がこんにゃく生産量ナンバーワンになるんですよ。
まだこの当時シェア18%。そっから13年後30%。もう1位は譲らない。もうずっと譲らない。
もう30%シェア。他も伸びてるから。儲かるから30年代は。全国で増やしてる中でさらにシェア伸ばすってことはもっと伸ばさなきゃいけないわけだから。
これ39%昭和50年に50%平成8年80%どうだこれ。
すごいね。産業を3つ掛け合わせちゃったんだね。
そういうこと。
うまいこと。
だからありとあらゆる産業をうまーく使ってそれを足掛かりにしてちょいとのっかりのっかりのっかりなんだよね。
どっちが先だろうね。婚約ありきでついでにやった人がいるのかそもそも偶然なのか全く思って。
いやーどうだろうな。わからんすけど読んだ限りの感覚では多分偶然。
偶然。
うん。あるものをうまく使い切っていくっていうのとあとねこれはどこまで本当かわかんない。群馬の人に聞いてみたらわかんないですけど割とギャンブル機質あるらしい。
そうなの。
投資っていう感覚なのかな。もう100ゼロでいったれみたいなところがあるらしいって書いてあって。もしそうだとしたらこういうビジネスで弾けるっていうのかな。伸びていく要因にもなるのかもわかんない。
逆に静岡みたいにさ何でもかんでもできる環境ではないからこそ一点突破っていう県民性の可能性としてはありそうだけどね。
それがね何でもかんでもできる環境じゃないっていうと怒られちゃうんだけどさ結構あるんだよねいろいろとね。
ネギとかね今やってるけど物流の真ん中にいないじゃん。静岡県は割とさ昔から物流の真ん中にいてさそのおかげで何でもかんでも手に入れようと思ったらできるけどさ。
特色がなくなるんですよね。
なくなる。
確かに。
裕福なんだけどその産業とかのねチョイスとか選択肢は裕福なんだけど特化できないっていうジレンマを抱える。
そうね都道府県別県内で獲れる食材の数日本一ですからね。結果特色がねえみたいな。
そう深海からね山から湖から岸から何でもかんでもあって湧水まであって富士山まであるみたいな。
なんかいいとこなんだけどね。
いいとこなんだよ。
特化してこうですよっていうのはなかなか作りづらかったかもわかんないですね。
みんなが目移りしてるしね。そういったとこで一転突破っていうとこにたけてる。何世代もそういう世界で生きてたらそうなるのかもしれない。特に雪も降るだろうしね。
あとはねこれこそ県の人地元の方に聞かなきゃわからないんですけど書物に書かれたところを言うと競争の気質が強いらしい。
競争。
競争の精神というのかな。ライバルは蹴落としてよしみたいなところはある程度強めにあるらしくて。常に相手と競争関係にあるっていうのが明治から昭和にかけてのビジネスモデルの中によく見られるっていうふうに書いてあったかな。
そうなんだね。
だからもう全体最敵とかどうでもいいんだよつって。個別最敵こそ最強みたいな感じで戦いまくった結果、没効してったってのもあるんじゃないかっていう考察が書かれたかな。
そうか。あんまり群馬県の食糧事情、昔の状態の食糧事情あんまり知らないからだけどさ。あったかい方は競争しないじゃん。世界的に。ちょっと寒くて農地にあんまり向いてないっていうところはそういう競争の心ってのは生まれやすいのかな。
どうなんだろうね。
まあそれはあまり詳しく知らないかなっていう。
ちょっとよくわかんないですけど、まあとにもかくにもこうやってですね。群馬県はこんにゃく王国となりましたと。ぶっちぎりの最強ですよ。
すごいね。
あんまり聞かないよ。シェア8割超えって。
シェア8割はやばいよね。
だって例えば小道島のオリーブだっけ。シェアは8割超えてますからな。だけど小道島のオリーブオイル普段から食べるかい。
行ったよ。小道島にも行ったけど食べはしない。
オリーブオイルだってその辺のスーパーでずらっと並んでるオリーブオイルのうち、国産のものってごく一部なわけでしょ。ほとんど輸入なわけじゃない。
まあそうだね。
群馬のこんにゃくの普及
ご覧のところのスーパー行ってもほとんど群馬家さんのこんにゃくずらっと並んでますよ。
確かに。確かに原料は大体国産って書いてあるけどほぼ群馬って書いてある。
でしょ。だから群馬のこんにゃくの何がすごいってこんにゃくそのものが日本全国にもうあまねく普及してるわけ。
うーん。
その状態でシェアが8割超えてるのがやばいんだって。
確かに。
静岡じゃそんななってないもん。
ない。そこまでは行ってない。
でしょ。
これがすごいなと思って。
すごいね。端から端まで。群馬県さん。
ちょっと群馬県の方、僕今こんにゃくと群馬こんだけ持ち上げてんのに何かちょうだい?
どうしようこんにゃくいっぱい置かれてきたらどうしよう。
すごい来たりしてね。
したらうちしばらくこんにゃく漬けしなきゃ。
お腹減ったなカロリーないなって。いや美味しいんだけどねって。そっか。
こんだけやったらね、僕まだこんにゃくパーク前を通ってたけど中に入ってないんですけど、
前通ったのね。
あの中に行くとですね、行った人の目によると群馬県民のこんにゃく愛を感じるよね。
スーパーに行ってもやっぱりこんにゃく愛を感じるよとか言ってたんで。
ぜひ群馬県の方の声をね直接Twitterでも何でもいいけど聞いてみたいね。
本当ですね。
感覚的にどういう感覚でこんにゃくと付き合ってるのか。うちらには多分ないんだと思う。
言われて気づくんじゃない?僕らみたいな外部の人間がいやいや言ってふざけんなとかちげえよとかっていうのがあって初めて気づくかもしれない。
地域の愛情の重要性
僕らだってそうですよ。静岡県内でずっと生まれ育てたらお茶に対してプライドもクソもないみたいなところがあったりするんですが、
外部の人と会うことによってお茶のことをとにかく言われるとうるせえなこの野郎ってなったりするわけじゃないですか。
分かってんのにあーそんなネット意地じゃダメだよって今まで言ったこともない奴が言い始めるんだ東京に行ったら。
確かに。
あーあーあー沸騰したままにあーあーあーあるでしょ。
あるある。
そこであれ意外と俺お茶愛してたかもとか気づくわけじゃない。
確かに。給食でお茶が出てくるっていうのも知られてなかったしね。お茶の中では当たり前だったからさ。
当たり前だし日本全国そうだと思ってましたからね。
風邪の流行る時期にはうがい用のお茶がわざわざ別に出てくるっていう。
うちらはお茶でうがいするのは当たり前だったもんね。
普通ですよ。
夜間でできてね。何回も何回もね。一日何回お茶飲むんだって感じだけど。
そんな感じでね。多分産地には産地の自覚してないかもしれないけどプライドみたいなのとか愛みたいなのはあると思うんですよね。
そうね。
なので僕らは群馬の人間ではないのでぜひ地元の方からのお声をですね。どうすればいいですか。ツイッター改めXもしくはメールフォームからいただけますか。
まあXでもインスタでもメッセージフォームでも何でも大丈夫です。
はいということで今回はこんにゃくはここまで。
はい。こんにゃくシリーズはここまで全7話です。
全7話。ちょっとこの後ね本当は感想回を撮ろうかなと思ったんですが。
今シリーズ結構長かったのでまた次回収録しようかなと思ってます。
その間にですね皆さんにコメントこのこんにゃくシリーズに関するコメントまた群馬県の方のねご意見をねしっかり聞いてそれもちゃんと読み上げながら感想回を振り返るかをしたいなと思っておりますので
はい。
ぜひXインスタグラムあとホームページですねからコメント募集しておりますのでそちらからお送りいただければと思います。
はい。こんにゃく以外のコメントもねしばらく読み上げとかしてないので。
まあそうだね。結構何件かいただいてるので。
いただいてるんですか。私知りませんが。
なんかこの番組見たら面白いよみたいな話も実はもらってたりするので。
そうなんですね。
その辺も併せて紹介できればいいなと思ってます。
はい。
ということでこんにゃくシリーズは今回この辺で終わりたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
30:36

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