1. たべものラジオ 〜食を面白く学ぶ〜
  2. #69(s11-2)【日本文化と日本酒..
2022-03-25 34:10

#69(s11-2)【日本文化と日本酒】晩酌は無かった!集団飲酒でパーリーピーポー(たべものラジオ)

日本酒シリーズ第2話!
集団飲酒?お酒が信頼を形づくってきた。


神饌(しんせん):お供え物
直会(なおらい)


YouTube
https://tabemonoradio.com/youtube

コメントはツイッター
@tabemonoRADIO  またはハッシュタグ #たべものラジオ
またはホームページへお願いします!!!
https://tabemonoradio.com

--- Send in a voice message: https://podcasters.spotify.com/pod/show/taberadio/message
00:02
では前回からの続きです。今回は 日本文化と日本酒でございます
日本文化と日本酒
日本人はどのようにしてお酒と付き合ってきたのかなんですよ
日本人がどのように付き合ってきたか
まあどういう状況で飲んでたとかね
例えばビールの会では水の代わりに当たり前のように飲んでました
水が悪くて水をそのまま飲めないのでビールを代わりに飲んでましたっていうのがありましたよね
だから上院してるわけですよ
これがビールと当時の人のお酒の付き合い方ですよね
じゃあ日本酒だったら日本人はどうだったのかという話ですよ
ちなみにタクはお酒を飲むときっていうのは日本酒に限らないですけど
どんなときにお酒飲んでますか
日常的には食事のときとか
あとはみんなで集まったとき
あと集まったときと一緒だけどお祝いとかね
そういう防寝年会とかそういう機会があれば
一人で晩酌をするってことはありますよね
これ今三つのパターンぐらい出てきましたかね
食事のときですとか晩酌ですと
あとみんなで集まったイベントごとですよね
この中でいくと日本人ってのは長いこと
最後のみんなで集まったとき以外は飲まないっていうのが常識だったみたい
そうなんだ そうなんですよ
晩酌とかないんだ ないです
一人酒なんかずいぶん後の時代ですよ
そうなんだ
これは歴史的背景がやっぱりあって
まずもって前回も話出ましたけど酒が貴重品なんですよ
米だけでできてるわけですから
これを一人で晩酌で飲むなんてことがね
それはちょっとダメだね
なかなかできないわけですよ
基本的には集団飲酒
言葉おかしいな
集団飲酒って言うと
ドトモリの上で飲みなくなってるようなイメージになっちゃったよ
本に書いてあったんでそのまま使ってしまってるんですけど
集団飲酒
これどうやらことの起こりはやっぱり神道の儀礼から走ってるみたいですね
神様に捧げますよね
神様に捧げたお酒とかお米とかお餅とかこれどうするんだって話なんですけど
そのまま置いといたってねどうしようもないじゃないですか
腐るのは待つだけだね
そうなんですこれを実はそのままにしないで
その場にいる人たちで分かち合うというのが文化なんです
そういう文化ね
儀式でのりとをあげますよね
それが終わったら直来というこれは儀になるのかな
漢字で書くと直角の直に会議の会
それこそ今神社の会計を父がやってるんで
それで直来っていうのがいっぱい出てくるんだよ
03:01
調べたんだよちょうどあれ儀式の後の食事会のことというか
ちょっと宴みたいなのは直来っていうことらしい
まさにその通りでこの直来にはちゃんと神聖な意味があってですね
神様の食を分けてもらう教食の文化ですね
共に食べるの教食の文化です
沢地盛りで大皿盛りみたいにしてみんなで付き合うみたいな感覚で
神様の食事を分けていただく
これによって神様の霊力を分けていただく
引いては加護を授かるという意味ですよね
そのために捧げた神仙をみんなで食べさせていただくということになるわけですよ
そういうことね
だからこの直来の儀では確かに酒盛りではあるんですけれども
ちゃんと厳格な式たりがあって上下関係とか
一番神座の長老から順に橋をつける
杯もそっちから順に舞ってくるのでその間無言でしっかり待つと
現在は違いますけど本来だったら杯は一つ
とっくりも一つこれで順番に注ぎ手が回ってくるんですね
神座から下座へはい次へってパスをしていくっていう
そういう感じなんですよ
神様と私でもあり私と隣の人でもあり
これがみんなで教食をしますよというのが元々だったみたいです
そうなんだちなみに神仙ってお供え物だよね
そのままのことですね神にこれは何っていう例えが分からない
千別の千の字だよねこれねこれで神様のお供え物ということですね
もともとこれは神様に捧げるというのでは
稲作が入ってくる前までは山の神海の神にお祈りを捧げて
恵みをいただきますと言ってたんですけど
稲作文化特に水田の文化ですね
朝鮮半島経由で伝来をしてきます
そうすると山の神を里に呼び寄せないといけないんですよね
山に行って儀式をして直来があって坂盛りがあって終わりますよね
今度は里に行きますよね里に来たら水田の水を引く前の中とか
あぜとか周りでまたやるんですよ
そうなんだそんな何回もやるんだね
その度にその直来の儀があると
そういうことなんだね らしいです
ちなみに僕さらっと坂盛りって言いましたけど
坂盛りの盛りの字漢字で書くと栄えるという字ですね
盛り付けの盛りですよねこれもともと漢字が来る前からある言葉らしくて
言語元の言葉は盛 盛
盛が言葉が変化して盛になってるだけなんですけどね
名詞形になって動詞としては盛らしいんですけど
この盛という言葉の元の意味は神様や貴人尊い人ですね
尊い人から分を分け与えていただくことを盛と表現したそうなんですね
06:02
盛か
だから坂盛りっていうのはもうお酒を神様から分けていただく儀なんですよ
ああそうなんだ
これが稲作の中だけでも年に大体10回くらいありますね
なんか結構細かいのあるよね そうなんですよ
もう春は田植え関連の禅語があって
夏は夏で疫病とかは来ないようにしてくださいねっていうお祈りの儀があって
秋は秋でほら収穫祭みたいのがあるわけで
そういうのが組み合わせると大体10回くらいという風な感じであったらしいんですね
これがね人間は皆人種を問わず酒飲むの好きなんでしょうね
そうなの なんだかしないけど回数だんだん増えるんですよ
増えるの
基本は集大飲酒なんですよ晴れの時しか飲みませんということになっていて
日常では絶対飲酒しないんですよ 一部例がいたかもしれませんけど
ただこの集大飲酒の儀礼がだんだん増えていくんですね
まあ飲みたいだけといえばそうかもしれない
神様が関わっていれば酒絶対登場するじゃないですか
観光総裁が当然酒盛りになるわけですよ
ああはいはいはい 確かに
例えば平安時代あたりからお節句ってのが出てきますよね
今の雛祭りの原型になってるものとかああいうのが出てきますよね
これまた神様にお祈りするじゃないですか
よし酒盛りだと そういうことね
だんだんと増えていく
まあそうやって考えるといろんな儀式はあるもんね1年間を通して
だから今でも現代の人でも普段から上院してる方もいますし
一方で家ではほとんど飲まないと一人で飲んだら面白くない
飲み会の時だけは飲むとそういう方いらっしゃいますよね
どっちかっていうと日本人はそういう人ばかり
ああそうなんだ
まあ仕事してるとあんまりこう普段飲まなくはなってくよね
そういうことみたいですね
ちなみに無礼講という言葉ありますね
無礼講あるね どんな意味ですか
作法とかそういう条件関係もなくて接していいよみたいな
これ言葉の意味としては正しいんですよ
ただ現在の例えばサラリーマンで今日は無礼講だって部長が言いましたみたいな
おい部長とかって言ってもうフラットだからいいだろうみたいな
そういう感じで勘違いする人がいるんですけど違うんですよ
この無礼講という言葉ができる前に礼講があるんです
礼講 礼儀の礼がつく礼講
無礼講の部がないやつですね
この礼講があってこの礼講に対する形で無礼講が登場するんです
ああそういうことね 常識と非常識みたいな
そんな感じそんな感じ
この礼講っていうのは儀式なのでこれが直来にあたるんですね
ああそうなんだ
神様と協食をする厳格な式たりをのもとに行われる儀式
09:02
だから先ほども言いましたけど神座から順番に杯が回ってきて
食べる順番も決まっていてっていうのも含めて礼講なんですよ
ああそうなんだ
これが終わりましたと
終わったのでここからは無礼講にしましょう
そんな細かい式たりなしで座る位置も変えていいよと
年齢差を超えて友達もいるでしょうから
神座の人が下座行ったりとか下座の人が神座のところに挨拶に行ったりとか
していいよっていうのが無礼講なんですよね
ああそういう意味ね そういう意味なんです
作法抜きで食べていいよっていう
そうですそうですちょっとルールは緩くしましょうねみたいな
そういう感じなんですって
まあだいぶ意味が違うね だいぶ意味が違うそうなんです
日本の飲み会は基本無礼講しかないですよ
飲み会自体が無礼講だからね神様関係なくやってるからね
本来は神様ありきの礼講があっての無礼講と
ああそういうことなんだね いうことらしいです
難しいな言葉
この宴からいろんな文化が発展していくことになります
そうなんだ まず第一に神様にお願い事ばっかりしてるじゃないですか
確かに
人間の都合で里まで降りてきてもらってるわけですよ
で力まで授けてもらってね
あざーすって
そうだね
何かお返しせんやいかんという気持ちに自然と人間はなるんですね
だから神仙があるんですけど
それと共に神様も見守っている前での主演ですから
何とか神様にも楽しんでいただこうということで
おもてなしの精神が発揮されるわけですよ
そこで生まれたのが歌を歌うとかね
舞を舞うとかね
歌舞うたう舞で歌舞ですね
この歌舞をもって神様をもてなそうとするんです
ああそういう発祥なんだ
そうらしいですね
だから時代劇なんか見ると貴族とかが中心ですけどね
酒の席で能を見てるとか
元はここから来てるってことですよ
そこからなんだね
じゃあ宴会芸とかそれの名残みたいなもんかな
だと思いますよ
大将が神様から人に移ったじゃないですか
そういうことだよね
同じく日本の伝統文化で残ってるのが
左室左裂というお釈文化ですね
左室左裂
お釈の文化
例えばお釈をしてもらってクッと飲んだら
じゃあご返牌なんで
相手の杯西洋だったらグラスでしょうけど
器に酒を注ぎ合うっていう文化
日本ぐらいしかないんですよね
基本手弱に近いですね
あとはサーバー求人の人がいてやってくれる
ああそうなんだね
それが基本なんですよ
今はお釈の文化が良くないとかね
気を使ってしょうがないから
順に飲めないから手弱でいいじゃないかっていう傾向も
もちろんあるのはわかるんですけど
元々は左室左裂っていう感覚
12:00
あとは杯の回し飲みとかね
っていうのは教職の感覚から来てるので
繋がりの確かめ合い
仲間意識みたいな
あれもコミュニケーションの一つだったんだ
気を使うというよりかは
コミュニケーションがメインであって
そこに気遣いっていうのが乗っかってるっていうだけか
そういうことなんですよ
これは他の本で書いてあって面白かったんですけど
西洋文化に置き換えてみると
彼らだってハグやキスをするだろうと
確かに
あの感覚なんだと
そういうことなんだ
確かにそうかもしらんなと思ったね
そうだね注いでもらったお酒は
また違う感覚で飲めるよね
自分で入れたものと同じものなのに
そういう感覚なんだね
みたいですね
もちろんそれなりのルールというかマナーというのがあって
空にしてない器に酒を注ぐなと
ベロベロになっちゃうからね
でも日本酒の場合は杯も小さいですしね
でキュッと開けて
注いでもらったらやっぱり小さいんで
クッと開けて
なんで開けるか
その杯を返すからなんですよ
ああはいはい
教職ですから
自分の口つけたものをもう一回飲ませるわけですよ
なのでこれまた不衛生じゃないですか
だからこの杯を洗うための壺が
お偉いさんのとこに用意されてたんですって昔
あったんだ
で水にトポンとつけて洗って
で自分のとこに貝式って紙持ってますから皆さん
でキュッと吹いてじゃあご返牌
ああそういうことね
粋な文化ですよ
粋だね
なんかエロ親父が女の子に通過して
はいご返牌とかそういうんじゃない
それバカとかじゃないけど
志村けんがやってたね
あれですよ
うちの店でも昔のこと聞くとね
あったっぽいですよ
あったんだ
うん昭和の時代バブルの頃とかは
ああ
ああうかみのめのめみたいな
まあやられる方はね
母なんかはだいぶ嫌がってましたけどね
だろうね
こんなベロベロのエロ親父めみたいな
確かにね
こういう文化をだいぶ誤解してる僕らは
元々の神様とのつながりがあって
その一体感があって
それをつなぐためのツールとしての坂盛りがあり
神様と人だけじゃなくて
神様を前に人と人がつながって
私たち仲間で平和に協力してやってきますよ
という儀式なんですよ
儀式なんだね
今でも何とか会とか会社でもいいですけど
いろんなグループがあって
やれ親睦会じゃ汗飲み会やってるじゃないですか
はいはい
あれは理にかなってるんです
文化の流れの中では
確かに
じゃああれはなくなってはあまり良くない文化だね
そういうことですね
会社外に愚痴の言い合いってのは
あまり褒められたもんではないですけど
一方で仲間うちのつながりを深めるという効果はあるようですね
15:00
そうなんだ
これちょっと僕の考察もだいぶ入ってるんですけど
これはあんまり信憑性に欠ける論文だったんですけど
昔の主演では酔わなきゃダメだみたいな
酔わなきゃダメ?
ベロンベロンなんないとダメだっていうことが
あったようなことを書いてる本もあったんですね
だから酒飲めない人は酔ったふりしてた
そうなんだ
これ何でかっていうのが考察が面白くて
だいぶ酔っちゃうとふわーっとしてきて
自分と隣にいる人の境界線が曖昧になる感覚って分かります?
理性が崩壊しちゃってるんで
これ僕の表現ですけど
人間と人間の境目がゲシュタルト崩壊していくみたいな
ゲシュタルトね
間がちょっと中和じゃないけど
グラデーションになってしまうのは分かるよね
溶け合った感じ
どうやらこれ僕の解釈ですよ
この感覚を神様と人間
人間と人間の間で作り出すことをやってたんじゃないかなと
そうすると結果的に仲間になるじゃないですか
みんな一つになるから
っていうのをその書籍を読んでて思いましたね
そういう目的のためにも酔うまで飲むっていう
だからその仲間に入りたいじゃないみんな
特に村社会とかだから
酔えてないっていうか酒飲めない人は
酔ったふりする
それが礼儀みたいな
まさにこれが現代社会における新牧会そのものっすわ
飲めない人大変ですよ
これは日本文化ということですよね
たまに飲まなくてもついていけるっていうのは
ミラクルな人いるけどね
同じテンションで生きるよっていう人がね
びっくりするけどいるんだよね
すごいと思う
平常時からそれなんでしょうね
そうだね
やっぱりどういう時に
飲み会が発生していたのか
さっき浸透の儀礼でっていうお話をしましたけれども
それ以外に増えていった亜種
亜種?
どんどん集団飲酒の機会がどんどん増えていくんですよ
どんだけ酒好きなんやというふうに見えるんですけど
一方でそれだけ一体感とか仲間意識っていうのを
大事にしてきた文化なんだなっていうのが分かります
ちょっと一例挙げてみますね
いくつかあるんで
例えば村に新しい人が入ってきましたとします
昔はあんまり村と村の間の移動が少なかったので
よそ者が来たらなかなか仲間に入りづらくて大変なんですよ
そうなんだ
だから引っ越しの時にお蕎麦じゃなくて酒を持って
組長みたいな人村長みたいな人のところに挨拶に行くわけですね
そうするとその酒を持って
じゃあ新しい人も来たし酒盛りやるかいって
やってそこで村の一員になるための歓迎会です
18:00
儀礼ですねまさに
儀礼ね
ここで仲間意識を作って
今日からお前も俺たちの仲間だよ
これから頑張っていこうぜみたいなこともあったし
逆に出てくる時ですね
今までありがとうねとお前には世話になったな
どこへ旅立つんだいと江戸に出んのか
頑張るよ俺たち応援してっからな
ちょっと寂しいけどな
よし乾杯っていう
そういうね
当時乾杯はないですけど
乾杯はないんだ
乾杯はだいぶ近代の話なんで
そうなんだ
だから西洋文化が日本に入ってきて乾杯勝ちになるんで
へえ
ちょっと変わってますけど脱線しましたけど
そういう感じで送別会っていうのもありましたし
あと農村だと御所会というかね
労働の交換をしますよね
うちの畑の草取り手伝ってもらったら
無償で手伝ってもらう代わりに僕も次の時に行くよとか
かやぶき屋根の吹き替えする時も
もうお互い様っていう感じでやりますよね
やるね
その時は終わったら慰労会をするわけですよ
あとお疲れさん会でもあるし
今日は世話になったからお前のとこやるときは絶対呼べよって
俺絶対やってやっかんなっていう連帯感作る
これは現代でも我々の地域なんだから
葬式なんかでありますよね
葬式ね
名残が
例えば受付の人たちは組打ちの人がやってくれる
そうだね
その人たちは葬式の後の食事会に呼んで
もてなしをするまさにこの繋がりの延長上ですよね
そういう流れでずっと続いてんだね
みたいですね
あと面白かったのは若者酒
若者酒
何だこれと思ったけど
聞き慣れないね
なかなか聞き慣れないけど中身聞いたらね
なるほどねって
江戸以前っていうのは家父長制度
家父長
一家の大国橋だったらお父さんの権力が絶大なんですよ
俺がこうだと言ったらお前ら従え
っていう風潮が強い時代がやっぱあったんですね
そうすると長男であれ地男であれ
息子たちは息苦しいわけですよ
親父がうるせえなと
心の中でも言いながら父上ってやるわけですよね
そうすると若者同士が自分たちで魚と酒を持ち寄って
誰かの家に集まってえいってやるわけです
ただの友達の飲み会だな
そうそうそうするとみんな長男同士
地男同士が集まってるからちょっと癒されるわけですね
お前もつらいよな俺もつらいよなって
これ仕事帰りの愚痴会と一緒ですよ
でそこで情報交換をしたりとか
あと嫁さん探しをしたりとか
こういうのでガス抜きをした役割があったりとかね
そうなんだ面白いですね
そんな会があったんだねちゃんと
大工さんとか職人系の人たち
この方々は正月になるとどうしてももらうんじゃなくて
逆に使われてる側の大工さんが
親方のところにお酒持って挨拶に行くんですよ
21:01
そうなんだ
奥さんと二人で
親方明けましておめでとうございます
これからもよろしくお願いします
って言って酒を受け取って
別の樽酒開けてあるんでそこで
料理とお酒を振る舞って
で飲ませると
そうなんだ
これ何やってるかっていうと
わざわざ下の者が上の者に酒を持っていくことで
上下関係をはっきりさせる儀なんですよね
この関係変わんねえよな
俺は俺でちゃんとお前のことずっと守っていくぜ
安心しろよって意味で飯食わせる
この確認の儀礼が正月に行われる
っていう文化もあったそうですよ
ああそうなんだ
すごいよねこのファミリー感
すごいね
いろんな社会のコードの
つなぎ目つなぎ目も
実は酒がねちゃんと
かすがいのようにつないでくれてるんですね
現代で残ってて一番分かりやすいのは
婚礼です婚礼
婚礼
あなたやりましたよね三三駆動
ああ三三駆動
あれなんか約束ですよ千切り
ああそうだね
酒好き回し飲みでしょあれ
回し飲み
あれを持って目元の千切り
とするっていう儀式ですから
はいはいはいはい
確かにお酒も回してねやってるね
そうなんです
人狂映画ヤクザモノの映画なんか見るとさ
兄弟杯なんつって
ああやるね
あれと同じことやるわけですね
杯をかわすっていうことね
今は廃れちゃいましたけど
例えば優位の婚礼の後に
昔のことですか男性の家に
嫁さんが来ますよね
そしたら親子の千切り酒
今日からあなたは
私の本当の娘のように扱うからね
あなたも私を
実母だと思って扱ってちょうだいね
っていう千切り酒です
今はさ
ふわっとやることが多いけど
千切り酒で明確に
言うっていうのは
過ごしやすいだろうね後が
今の時代こそやった方が
いいんじゃない かもしんない
お酒飲めなくてもいいかもしんないけど
できればお酒を使って
あげるとまたいいかもしれないね
面と向かって会話だけでさ
こうでいいからねっていう
タイミングってなかなかないからさ
儀式化されてるっていうのは
ある意味お互い
了承したという証拠だからさ
いいよね そうですね
なかなかこうやって見ていくと
さっき葬式の話もしましたけど
こういう節目節目で
お酒が
心を癒してくれたりとか
仲間意識を醸成したりとか
繋がりを強固にしたりとか
かなり重要な
ポジションを占めてますよね そうだね
そして葬儀も含めて
全てが晴れの日ですよ
家は一回も出てこないんですね
やっぱり 家って何が
当たるの逆に 家は晴れ以外の日
全て ああ平日というか
何もない日 何もない日
結構ね晴れの日っていうと誤解を
される方がいらっしゃるんですけど
24:01
葬式とかねそういう不幸が
あった日も晴れですから
まあ何かイベントじゃないけど
何か起こってる日なんだよね
そうですね
神殿じゃないですけどピーっていう
何にも並みが伝わらない状態が家で
上でもいいから下でもいいからどっちかに触れたら
晴れですね そういう意味なんだね
そういう意味ですね
この酒を飲む機会が
イコール晴れじゃないですか
ということは晴れの日は
酒を飲む機会とイコールで
結ばれ始めるんですよね
これがね最終的に
最終的にどこにたどり着くかというと
これ僕の感覚ですけど
開石料理につながっていくんですよ
そこは開石料理につながっていくの
はい晴れの時は
酒を飲むのが当たり前になっていきますよね
酒を飲む機会もイコール晴れになりますよね
晴れの日に
ふさわしい食べ物というのが
あるわけじゃないですか
晴れの日に
ふさわしいものの代表格だったのが
かつてそれが餅だったわけですね
おお餅
餅っていうのは晴れの日に使われますけど
同じ理由でなぜ
餅が晴れの日にふさわしい食べ物だったか
というと手が
かかってるからですよね 手がかかってるから
人の手がかかってることは
気持ちがこもってますよねって現れじゃないですか
料理が手がかかったものに
変わってるわけですよ ああそういう意味ね
はい
だから酒の時につまみの魚がね
盛り合わせ化していくわけですね
ちょっと手の込んだものになっていく
はい
茶会席と会席って
分けて言いますけど
僕らがやってる会席ってのはもともと
俳句の前身だった俳会ですね
歌ですね
俳会の席って言ったらお互いに俳会読んで
遊ぶ会があるんだよね
俳句
俳句は五四五
五四五ひしししってつくほうですね
五四五四四のほうね
その俳会の席で
紙の句読んだら次の人がその続きの下の句読んで
今度下の句読んだら
下の句に合わせる紙を作って歌わすとか
遊びをするわけですよ
その後にお酒を飲むと
これもまたイベントごとなので
晴れの感覚になるから
会席料理みたいなね
庶民が
晴れの時の魚って言ったら
ちょっとしたつまみなんですけど
貴族になるとそれが豪車になっていくんで
つまみが一品じゃなくて
一つのお銭に三品
五品って増えていって
一の銭二の銭ってなっていって
だんだんと豪華になっていく
だからメインがないんですよ
僕ら会席料理ってメイン料理ってないじゃないですか
ないね
ずっとつまみなんですあれ
でねこの晴れの時だけ
飲んで気では飲まないっていうのが
日本人のデフォルトになっていく
わけじゃないですか
これ本に載ってて面白かったのが
明治から昭和の間ですけどね
海外の方が
例えば部下人類学の
学者さんとかがね
日本人を見たいと勉強のために
宴会を見たいとか
日本人の一般の生活を
勉強のために見に来る
27:01
方がいらっしゃったらしいんですね
その方々が
びっくりするんですよ
びっくりする
外国人から見た日本人
っていうのは真面目で
比較的おとなしい
騒ぐようなことをしそうにもないと
思ってたら
今まで
明治やってましたよね
これ私たちのキリスト教だったら
ミサやってるってことですよね
その延長上で
つい15分前まで
厳格なら
お祈りをしてたのに
今この大騒ぎですか
飲めや歌やの
大騒ぎってどういうこと
ってパニックになるらしいんですよ
ミサの日って何もしない
他に飲んだり食べたりしないもんね
ワインはね
キリストの血なので
儀式としては飲むはするんですけど
泥酔するほど馬鹿騒ぎしないんですよ
日本の場合は
名古屋からの繋がりで
ずっと酒盛り行くわけじゃないですか
私たちの
知ってる日本人って
こんなにパーティーピーポーだっけみたいな
いきなりパリピ
みたいなのからね
飲んで騒いで歌って
この本に書いてて
なるほどなと思ったのが
その方から見た当時の日本人の
おとなしくて真面目でっていう印象は
あくまで毛の浮きの日本人なんですよ
晴れを見ることがないから
まあイベントに
参加するってのは部落のね
集落とかの集会とか
そういうイベントごとだもんね
なかったので
それを目の後にした時に
うわすげえ陽気な人たちだ
ラテン系かよっていうぐらいにどんちゃん騒ぎしてるから
びっくりするんですよ
ギャップはすごいだろうね
その後の明治以降の
来賓を呼んでね
六名かみたいなところでパーティーしますって
あくまで西洋文化を日本流にしたものなので
ちょっと違ってきてるんですけど
それでもやっぱりこういう
儀礼からの宴会っていうのは
外国人にはちょっと想像が使わない
どんちゃん騒ぎみたいですね
そうなんだね
それだけ日本人って
おとなしい人種だと思われてたんだね
そうなんですよそれはシラフだから
シラフだから
まあはっきりしてるよね
幻覚のときとそうじゃないときの差は
ちょっとビールの中思い出してください
一方で
ヨーロッパの方々
水の代わりに何飲んでたんでしたっけ
ビール飲んでたね
はい
常時晴れも気も関係なく
ほろ酔いなんですよ
ずいぶん感覚が違うね
扱いが それは明治の頃
びっくりしますよお互いに
こういうことが裏から読み取れるんじゃないかな
っていうのは
後半は僕の思いですけど
そういうことが言えるんじゃなかろうかと
思いますね
確かにね
すごい文化の違いを感じましたよこれ
勉強してて
まあそうだね片屋平日には全く飲まないけど
もう片方は水代わりに飲んでるからね
はい文字通り水代わりですからね
30:01
すごい差だね
そうなんですよ
ビールなんか毎日飲んでたら
通風とかになりそうだけどね
どうなんだろうね
西洋の方々のほうが
基本的に酒強いですから
その話は次回でしますけど
するんだ
科学的にちゃんと証明されてるんで
ちょっと今回のところをざっと
僕なりにまとめましたので
日本人と酒の付き合い方
文化ですね
まず一つ目 神仏などの超自然との
繋がりをとっても大事にしますと
その延長上で
教食とかね酒に酔う
ということで仲間意識や一体感を
調整してます
飲む時は一人じゃなくてみんなで
ドカーンとパーティーします
これ意外だよね
飲み会から
歌とか舞とかが
芸能として生まれていった
ものもありました
そして飲み会のための
食文化が生まれました
飲み会のための食文化って
結構ね西洋文化圏で
あんまり見られないんです
まあでも西洋文化圏
飲んじゃってるからついに
ベース飲みスタートだからね
これフランス料理とか見てると
分かるんですけど例えばコースで食べるじゃないですか
デザートまで行く
間にもずっと足し飲む程度に
ワイン飲んでるんですよ
本格的に飲むのはデザートが終わってから
じゃあ今から飲もうかって飲み始めるんです
別々なんだ感覚が
あそこからワイン注文したり
するらしいですよ
そうなんだね
日本の場合はもう始めから
ずーっとずーっと
飲み会してますからね そうだね
飲んで食べて飲んで食べてみたいなの繰り返しだもんね
主食どこ行ったーって
主食はないしね
フレンチなんかだったら横にずっと
パンがありますよね
海石料理って横に米つかないですよね
で締めでご飯出しても
いますけど現在は昔はもう
止めワンって大ワンだけだったりしますよね
デザートないですよね
ずーっと頭から
つまみ食ってるんで
そうだね
夜つまみを準備して
飲み始めましたのずっとみんなで
やってるだけだからね そうなんです
主食は主食飲んどるやんけ
ってなるんですよ
主食飲んどるやんけ
俺は米を食いたいけどね
ちゃんとカロリーあるんで
その話もちゃんとしますけど
こういうね
まとめると今
ざっくり5つくらいにまとめましたけど
文化がもともと日本には根付いて
いましたよと
読み解くと結構あんだね
こうやってパターンで見ていくと
これ面白いよね
文化人類学の方かな
の先生の本と
民族学をしてらっしゃる先生の本も
読んでこういう側面が
見えてきた感じですね
そうなんだいろんな見方を
していくとこうやってまとめられていくと
分かりやすいね
僕は何冊か読んだらこういう風なチョイスの
抽出の仕方を
しました 今回こんな感じですか
33:01
はい
なかなか日本人って奥深いなって
意外と知らないじゃん
僕たちは僕たちのことを認識できないので
確かにね
このルーツを知ると
だからこうなんだってのが分かる感じがしますね
そうだね
学生の時とかさ誰かの狭い
ワンルームにさ10人や
20人くらい詰め込んでさ
つまみ
菓子パーティーみたいな状態でお酒だけを
持ち込んでやるじゃん
絶対
あれはもともとの
集落とかのグループ感とか
チームワークとかそういったところから
ずっと続いてんだね
かもしれないよ
未だにやる
よかったらおかしいからねワンルームにあんなに
召集してさ仲のいい人たちだけ
集まってわざわざ飲もうっていう
店で飲めよって話だからさ
多分ね繋がりが欲しいんですよ
そうだね
面白いね
じゃあ今回はこんな感じで
終わりたいと思いますありがとうございました
ありがとうございました
34:10

コメント

スクロール