この番組では、食をテーマに、食にまつわるニュースや人物などから
変化し続ける現在地を学び、食の未来像をあらゆる視点で探っていきます。
MCを務めますのは、たべものラジオの武藤太郎と、
そして、
本日もよろしくお願いいたします。
たべものラジオの武藤太郎さん、どうですか?
最近、何か面白いトピックがありましたか?
武藤太郎 結構ありましたよ。
前に収録した時から結構経ったんですけど、
特に5月が、実は色々なイベントが国内外で目白押しだったんですよね。
これ聞いている方、参加した方もいるかなというふうに思うんですけども、
東京で5万人ぐらいが集まる、数年前に名前を変えた
サステナブルハイテックっていう、実は正しい名前がございまして、
それを略称すると、寿司テックになるという。
5万人集まる寿司のサミットみたいなのって、
頭おかしいなと思ってたんですけど、違うんです。
そちらが開催されたのが、5月の8、9、10だったかな。
今年のテーマが、AIと漁師コンピューターと、そしてなんとフードテックだったんですよ。
東京ビッグサイトで展示も含めて、あとはセッションとかも含めて結構たくさんあったんですけども、
このセッションで8個ぐらいがフードテック関係でしたね。
私も日本の伝統×テクノロジーというテーマって、
実は米麹を使った糖類のだいたい甘味料のスタートアップのオリジェさんと、
あとはキンプンという納豆菌を使ったプロテイン成分がたっぷり入った、
いわゆるプロテインパウダーのスタートアップのフェルメクティスのおさないさんと、
あとは室町時代から続く種麹のメーカーである麹屋さんざいもんの村井さんというお三方と一緒に、
日本の伝統とテクノロジーの行く末を議論するみたいなことが成立しまうような、
そんなようなスシテック東京だったんですね。
展示も結構ありまして、フードテックゾーンというのが今年はありました。
10社ぐらいかな、展示があったのと、あとは飲食ゾーンでも、
ユッパという湯葉を使ったラップ、
精進料理の考え方でケパブラップみたいになるじゃないですか。
なんかトルティーや包むタコスみたいな感じの。
湯葉で包んで中身が全部精進料理のコンセプトで包んであるので、
ある種ビーガンであり、日本の伝統でありみたいな。
それを作ったのが渡辺仁史さんというユッパという会社を立ち上げた方なんですけど、
もともと実家がお寺か何かで、そういったところで精進料理を昔から実は関心持っていたみたいなことで作られたんですけど、
そういったユッパが会場で販売していたりとか、
あとは東京建物さんが展示をやっていて、
その周りにフードテック系の方々がもうワンサック集まって展示をするとかですね。
そういったような非常に明らかにフードが結構ホットなテーマだなっていうのを感じるのがスシテック東京でしたね。
で、実はですね、それと実はその前日にテクニウムというですね、ちょっとこれマニアックなカンファレンスなんですけど。
テクニウム。
これはベンチャーキャピタルのビューアンドネクストベンチャーズさんが立ち上げてやった2日間のカンファレンスなんですけど、
これ投資家がたくさん集まってスタートアップとか企業が集まって、このみんなで議論してビジネスマッチングをするみたいな場なんですけど、
この通信テクと連動して行われていたんですね。
なので海外の方とかがまとめて一切合切来てしまうとか、海外投資家とかですね、海外スピーカーとか。
そこの中でも私はこの100年続く職の未来を作ろうみたいなことで登壇をしまして、
私以外にも本当にフード系のスタートアップの方とか企業の方とかが登壇して、結構最近は5月の上旬はですね、
このスシテック東京があるので世界中からいろんな方々が集まるようなイベント感になっているのが、
私もちょっと初めてスシテック東京に出たんですけど、結構面白い動きがこの東京でも出てるなあということを感じましたね。
いやあ、ツッコミどころ多いなあ。
聞きたいところいっぱいあるですね、これね。
どうぞどうぞ。
いやあ、ちょっといくつか気になったのが、まず登壇したスシテックの方か、
スシテックでハイテクなのに登壇されてるメンバーが田中さん除くと全員発行だっていうのが面白くて、
確かに。
オリゼーさんとあと納豆菌のフェルメックスとあとは工事屋さん在門。
工事屋さん在門ですね、はい。
全員オリゼーだとか納豆菌だとか工事だとかしか言ってないっていう。
確かに。
そうなんですよ。
なんか面白いのは伝統わかるんですよ、伝統じゃないですか。
これとハイテクの繋がりをその4人で何話したのかがよくわかんないっていうか想像がつきづらいですよね。
まあどちらかというと議論したのは、オリゼーとフェルメックスは完全にフードテックのスタートアップなんですよね。
今までと違ったアプローチで、特にフェルメックスなんかをバイオマス発行っていう技術を使っていますので、
それでもうこういったラボみたいなところで菌を増やしていくみたいな形なんで、
いわゆるディープテックとも言うかもしれないんですけども、いわゆるテクノロジーのスタートアップになっていて、
工事屋さん在門さんはハイテクかどうかというのはあれですけども、
古くからつながる技術を綿々と引き継いできていて、
彼らと話したのは、こういう昔から続く技術と最先端の技術の肯定になる人たちが集まって、
そこに日本の強みとは何ぞやとか、日本が持っている可能性ってどこにあるのとかですね。
そういったようなことを話していましたね。
なので結構論点が、私たちが、
将来に残したい、引き継ぎたい職の文化は何かみたいなテーマで話したんですよ。
だからテックだからテックの話をするというよりも、
テクノロジーというある種レンズを持ちながら、スコープとかを持ちながら、
未来を見てみようぜみたいなことで、その時にスタートアップの方だけが集まって、
本当に室町時代から続く29代目の核なんですよね、村井さんという方が。
集まって一緒に議論するみたいな場を、結構最近意識的に持ちたいなと思っていて、
やっぱり前回も話していた、職の現在地みたいなところの中で、
結構新しい技術が出てきて、
スタートアップとか大手企業とかっていう人が動いてるんですけど、
ここ半年ぐらいですごい感じるのが、
日本の職産業の中心というか、マジョリティは中小だったり零細企業だったり、
そういったような方々が、やっぱりこの日本の職を支えていると。
これ農家の方とか、楽農家とか、作業家とか、
そういった方々が抱えている課題感というものとか、
本当に今日明日の課題と、
後は本当に将来10年、15年後、20年後、50年後の課題と、
そこをやっぱり包摂しながら解決していくのが、
本来テクノロジーの役割だよね。
それたまたまフードテックって言ってますけど、
別にフードテックって言ってもいいかなと思ってるんですけど、
なのでテクノロジーというキーワードでつながった人たちが、
いろんな立場で職の未来を話してみようぜ、みたいな感じかな。
僕らが皆さんと会ったのも、そんなきっかけじゃないですか。
確かに。
そうなんですよ。
だからテクノロジーはいろんな人をつなぐ議論のきっかけでもいいような気がします。
ただ、テクノロジーの進化っていうのはやっぱり止まらないので。
確かに。
気になってはいるんですよね。
職の文化史とか歴史みたいなのを調べていくと、
割とフードテック的なものが出てきて、
伝統をぶっ壊して消しちゃったみたいなのってちょいちょい出てくるんで、
一番大打撃なのはあれですよね。
ファーストフードチェーンですよね。
なるほど。
あれって仕組みが、いわゆるフォード的というか、
ファーストフードチェーンというか、
ライン生産方式を取り入れちゃったじゃないですか。
で、爆発的に増えたら共同料理が全部ぶっ壊れていくっていうのは、
冷裁企業が淘汰されて経営的に追い込まれて潰れちゃうみたいなのがあって、
そうすると守り手の人材が消滅するから、
結果として50年経ったらいなくなっちゃったみたいなのは、
割と効くんですよね。
僕はでもそれってテクノロジーが悪さをしたというか、
それを使ってビジネスを最大化しようとしているプレイヤーと、
それを良しとして享受した消費者の結果としての行動だと思うので、
やっぱりその時にある程度、自然環境の破壊とかあんまり気にならないし、
とにかくお金を稼いで経済的に良くなれば、
世の中は良くなるんだっていうふうに思っていますね。
そういう意味で、
自分の行動が、もちろん空気を悪くするとかって見えやすいかもしれないですけど、
例えば最近だと磯焼けみたいな、
我々の行動が海の砂漠化につながっているとか、
自分たちの都市開発が、あるいは川の地下水の流れを止めて、
生態系を大きく潰しているとか、
自分たちの行動が海の砂漠化につながっているとか、
自分たちの都市開発が、あるいは川の地下水の流れを止めて、
生態系を大きく潰しているとかっていうのを、
想像しなくてもいいように、
世の中が回っていた時代だと思うんですよね。
確かにね。
結局、使う人間が何を優先するかっていう話なんですかね。
いや、そうだと思いますね。
その時に求められているニーズとか価値観とか、
正しいと思われていることとかによって、
選択がそっちの方に行ってしまったみたいな。
でも、行き過ぎて、結局不健康な人が増えましたよねとか、
不満が増えましたよねとか、
あと、企業が消えていくことに気づかなかったってあるじゃないですか。
前も別のところで話した、
インフラ化しているものって見えないから、
このバグが起きた時しか見えないって。
醤油蔵なんかも多分同じことだと思うんですけど、
50年前とかに、確か5000とかあったのが、
今1200とかしかなくて、
その消えていくのに、
みんな分かってたけど、
気づく人しか気づかなくて。
だからこういうふうに、
僕は結構ゆでガエルのように、
静かにいろんなものが変わっていくところを見るような、
なんか技が必要で、
ちょっと無理やり繋げるわけじゃないですけど、
そういったところに、本来テクノロジーの役割とかがあるのかもしれないな、
とかって思いますけどね。
直接的にはちょっとまだ分からないですけどね。
いや、今のインフラ化すると、
気づきにくくなる。
いつでも当たり前にあるから、
気づきにくくなるみたいな話ですよね。
そうです、そうです。
全然職とかビジネス関係ないですけど、
昔ね、僕高校生の時とかに、
バンドやってたんですよ。
で、ドラム叩いてたんですよ。
ドラム。
はいはいはい。
ステージの一番後ろにいるんですけど、
派手なプレイをすると、
ボーカルとギターにうるせえって怒られて。