まずセビーという会社がオランダにスタートアップで出てるんですけど、
これは電流を食材に流して加熱して調理をするっていう、そういう家電になっています。
電流を食材に流す?
そう。
雷的な?
雷的な。なんか想像してほしいのは、細長い箱があります。深さがあってね。
で、そこに食材を奥深く突っ込むわけですよ。
で、そこにこの電流を流すセンサーみたいな、針みたいなものがあって、
それで電流を流すと、長さがあるものでも均一に一気に加熱ができるという。
針がある。
針というか、中がちょっと金属のような感じになっていて、電気流せるような感じになっていて、
で、そこに例えばアスパラガスとか、
細長い食材があるじゃないですか。野菜とかであって、それを入れると電流を流して加熱するっていう、
調理方法なんですよ。
箱に電流を流すんじゃなくて、食材そのものに電流が流れていく。
はい。
電球じゃん。
確かに。
電球のフィラメントの部分が食材になってるみたいなイメージ。
ってことですね。
でね、これ、なんでそんなことするのっていうふうに思うと思うんですけど、
例えばアスパラガスの場合って、調理しようとしたら、例えばお鍋でお湯で茹でたりとか、
ちょっとサランラップで巻いて電子レンジに入れたりとか、そういうことをするんですけど、
アスパラガスって先端から最後の終わりのところまで同じじゃないから、
先の方は細いし、茎のところはすごく太いし、
だから均一に加熱していくって結構難しくて。
確かに。
で、大体は、例えば太いところってある程度カットして、
太いところは先に突っ込んでおいて、細いところは後から入れるみたいな、
そういう調理方法で食感をコントロールするけれども、
電流を流すっていうことが、ちょっと私物理学者じゃないからわからないが、
このメカニズムは、ある程度は一定の時間でも同じ食感っていうのかな。
特に茎のところと先端のところと分けなくても、いい感じに仕上がると。
これちょっと気になって調べたらですね、
オーミックヒーティングっていう調理法が最近できたらしくてですね、
これいつできたかは知らないんですけど、
原理的には僕が理解した限りだと、
電線があってその間に抵抗を挟みますみたいな感じです。
抵抗っていうものって基本的には、熱に変換して抵抗というものを稼ぐので、
要は電気を使って抵抗というものを稼ぐと、
抵抗というものを稼ぐので、
要は電気を熱に変換しますっていう仕組みなんですけど、
その抵抗の部分がこの食材を入れる箱になってるっていう感覚でしたね。
なるほど。
電子レンジみたいにマイクロウェーブを当てて振動させるではなくて、
電気が食材を通過するときに抵抗が発生しているところを使って、
熱量を発生させて全体を均等に均一に加熱するっていう方式らしくて、
それをどうやって均一に電圧かけてるのか、電量かけてるのかちょっとわからなかったんですけど、
原的にはすごい単純だなっていうんだけど、
食材そのものを導線にするみたいな感じですよね。
電線の一部として考えて、そこに抵抗値があるから、
そこを機械制御していい感じに加熱してるのかなっていうのが僕のパッと見た感じで。
なるほど。
これめっちゃ面白いですけどね。
さすが。
さくろさんはエンジニアリング専門ですかね。
僕は高校が高生なので、電子制御系だね。
ここにプロがいました。
一応ロボットとかプログラミングとか、エレクトロの部分もソフトも両方やるみたいな学部だったんで、
学科って言うんですけど、その辺は趣味の気の入った程度ですけど、まあまあ知ってます。
このスタートアップは新しくはないんですよね。
原理的には多分単純なのかもしれないんですけど、こういう方法で加熱するっていう、ある種モジュールみたいなものを開発していて、
これがいろんな家電メーカーの作る家電にいろいろ入っていくみたいな世界を想定して、
今ビジネスやってるんだっていう話をしていてですね。
確かに電子レンジが出てきた時はかなり画期的な加熱方法だなと思ったんですけど、
その後目に見えてめちゃくちゃ珍しい加熱方法ってそんなに出てきてなかったので、
これはちょっとすごい進化だなと思って見ていました。
そうですね、まあ原理的になってあれだもんね、火にかけて加熱するっていうのが電気に変わったみたいなので、
唯一違う方式が電子レンジくらいで、オーブンとかIHとかって元々の原理を電気に置き換えただけだから、
大して変わってないんだよね。
確かにね。
加熱自体は。スチコもね、結局蒸してるだけだからね。それが電気制御になったっていう話が。
その程度でこういう電気を直接流す的な新しいものってあんまりないですね。
面白いですね。今ちょっとオーミックヒーターで調べてみたんですけど、
オーミックヒーティングシステムって90年代にすでに実装されてるんですね。
そうなんですか。
今パッと見て出てきたのが、1991年にはイギリスのAPV社のオーミックヒーティングシステムが導入されたって、
日本の会社が導入したって言ってるので、それ以前から一応システム自体はあって工業製品、
食品加工業なんかではそこそこ使われてるっぽかったですよ。
なるほどね。
それが小型化してついに家庭用サイズに。
家庭用にっていうことですよね。
基本液体とかしか使えないようなことは書いてあったけど。
ジャムだったこれ見たら。
ジャムとかスープとか牛乳とかそういう業務用の、あとソースかピューレ。
レトルト食品の内部加熱によく使われてるみたいではある。
だからアスパラガスに使えるようになったっていうのがちょっとすごいことなんだ。
そうだね。箱に入れてその中に入れたものの固形物とかを通すっていうのがたぶんなかなかやってなかったっていう。
そうか。そこら辺も革新的なのかもね。
そうだね。読んだ限りだと電気を流すためには水分が必要じゃん。
液体なら通るんだけど固形になるとやっぱ水分量少ないから電気が通過しないのよ。
これさ、石焼きも革命起きるかもよ。
石焼きも入れる?
いけないかな。
いけるんじゃない?でもたぶんあれ大量にやるんだったら普通に壺とかでいいんじゃない?
そうなんだけどさ、外側じゃなくて内側から加熱したら何が起こるんだろう?味変わるのかな?
均等に?
変わるんじゃない?それは。
それはそれでなんか食べてみたいね。
たぶん超高級になってる壺焼きのやつって時間をかけてゆっくり変えるじゃん。
あれは甘く糖度に変換するのにゆっくり加熱するっていうのと、単純に火を中までゆっくり通さなきゃいけないからっていう。
でも直接中まで火が通ってからいくんだったら、たぶんあのレベルが半分以下の5分の1とかの時間でできるんじゃない?
これさ、低温調理の概念変わるかもね。
そうだね。
バーベキューとかって1時間とか2時間とかかかるじゃないですか。低温加熱だから。
あれ先にこの仕組みで加熱しておいてからグリルに突っ込めば表面パリッと焼き上げて終わりだもんね。
そうだね。
まさにね、そこがたぶんポイントで、この調理方法で一体何がいいことがあるんですかっていう話を聞いたときに、
一つは使うエネルギーの量を減らせる。ずっと何時間も調理するっていうよりも、それを減らせるっていうことがまず第一にあって、
ヨーロッパの家電メーカーで、近年結構ヨーロッパのエネルギー事情っていうのはなかなか厳しいものがあって、
ロシアとウクライナの運送とかの話もあったりっていうところがあって、
なるほどその環境とかそういう国際事情的にエネルギーっていうところにすごく関心があって、それを減らせるっていうことを言われていたのと、
短時間で加熱するっていうことは、逃げてしまう栄養素っていうのも減らせるよっていうことはおっしゃっていて、
だからできるだけその食材を余すことなくっていうのは、無駄に栄養素を流れてしまわないように料理をするっていう方法っていう感じがしましたね。
確かにこれ原理的にだって本当に水とかでも直接加熱するっていう、あまり電気から変換しないっていう状態だから、電気は通ってるからね。
変換っていうかぶつかって熱に変わったってだけで、余った電気はまた電気として戻ってくからね。
確かにね、火力発電って熱を作って電気に置き換えて、その電気をIHでもう一回熱に置き換えるわけですもんね。
鉄板を温めてその鉄板が温まって水が温まるっていう。鉄板いらなくなったね。
発電のところへ行くと何かしらの動力、エネルギーが電気に変わったら、あと電気から変わらないってことだもんね。
変わらないね。
じゃあエネルギーロスが少なくなるんだ。
かなり減るだろうね。鍋温める時間って無駄だもんね、IHにとっては。水を温めたいのに。
確かに。
一回鍋温めなきゃいけないから。
それはそうだ。なるほどな。なんかこれ今どんな料理に使えるのかなって想像してたんですけど、天ぷら革命的かもしんない。
天ぷらってどうなるんだね。油。
どうなるんですか。
僕がイメージしたのは、先にこの新調理技術で食材に火を入れておく。その状態から衣をつけてあげるってことをすれば、もう加熱済みだから、
加減をあんまり考えなくても、この水分の出てくるブツブツが消えた瞬間にもう全部オッケーなわけですよね。
表面差上がってりゃっていうことも可能になりそうだし、加工の仕方はもちろん工夫がいると思うんですが、揚げるだけ天ぷらっていう冷凍食品がもっともっと進化するかもしれないですよね。
もう中身は全部電気で加熱済みですよみたいな。
それ蒸してあったら一緒じゃない。
蒸してても一緒なんだけど、その栄養素が全部残ったり、味が抜けにくくなったりするんじゃない。
蒸す、普通の蒸気で蒸したら栄養抜けてくもんね。
茹でるよりも蒸すほうがいいけど、多分蒸すよりもさらにいいみたいな感じにイメージした。
確かに食感変えるね。
大平 面白いっすね。
面白いね。
いいよ、言ってくれれば僕の間取っていただいて、ちょっとチャリンってしてもらえれば。
いやもう特に思いついて思いますけどね。
大平 いやでもだってオランダのスタートアップだから、なかなか天ぷらとか思わないような気もするし。
確かに。
均等に入るんだったら魚とかめっちゃ楽だけどね、きっと加熱するのね。
そうだね。
切り身のままバーって、片身のままとかでバンって入れても、全部均等にかかるでしょ。
身崩れしないわ。
しないね。
めっちゃ早そう。
色々思いつくなこれ、面白い。
大平 楽しいですね。料理人と家電トークは楽しいということに気づきました。
これ前回みたいに伸びるんちゃいます?大丈夫かな。だいぶ伸びたからね前回。
大平 本当にこの電気で調理するっていう考え方というか概念というか、長細い箱を見たときには何これっていうふうにちょっと思って、こういう家電がさらにヨーロッパから出てくるっていうこともちょっと面白いなと思ったんですよね。
なんか日本も割と色んな家電、冒頭皆さんに色々出してもらいましたけど、色んな家電がある方だとは思うんですけど、なんかちょっと違う方向から来たなっていう感じで、面白いなと思ったのと、
あと次も言っていいですか?次の家電。今度はイギリスのスタートアップのシアーグリルズっていうところが出しているパーフェクタっていう家電なんですけど、
パーフェクタ。
大平 AI搭載グリルっていう言い方をしてるんですけどね。これもね、ハンバーガーを想像していただいて、普通焼くときって横向けにグリルの上に置くじゃないですか。そうじゃなくて縦に入れるんですよ。
トーストを焼くみたいな感じですか?
大平 トースター…あ、そうね。
朝食のパンを焼くみたいにハンバーガーというかパティみたいな。ハンバーガー?
大平 パティってことかな。トースターだと上からパンを入れるって感じと思うんですけど、前から後ろに向かって差し込むっていう感じで。
縦型のCDロームドライバーみたいな。
大平 そう。これで赤外線による加熱をしていって、通常の上から下に向けて焼くっていうことだけじゃなくて、左右からも全方向で加熱していくっていうので、ハンバーガー6枚を1分半で焼き上げます。
1分半で6枚。
大平 6枚。
あんまり焼いたことないな。
6枚。こういう薄型のものを焼くみたいな感じなんですか?
大平 そうですね。縦から横からそういうふうに焼けますよっていう。やっぱり海外、特に西洋の家電っていうとやっぱり肉に対してアプローチするものがすごく多くて、さすが肉食だなと思いますし。
大平 あともう一つご紹介したいのが、これはアメリカのスタートアップなんですけど、フロマッチオっていうところが出しているのが、チーズを作る家電。
チーズを作る家電。
大平 はい。これは牛乳とレンネットっていうのかな?酵素みたいなものを入れておくとモッツァレラチーズとかいろいろできるっていうものなんですけど、これインターネットにつながっていてアプリから操作をするわけなんですね。
大平 お二人詳しいと思うんですけど、チーズってすごい種類があるから、それが動物の種類別にあるじゃないですか。ミルクの歴史でもやられてましたけど、だからそういう何の動物のどういう、牛乳じゃないのか、ミルクか、そのによってどういうふうに調理していくかっていうのを機械側が判断するっていう。
大平 なんか見ただけでも数百種類のメニューがあった。チーズだけで。
そうなんだ。これ入れたらそれが出来上がるみたいな感じなんですかね。
大平 すごい単純なものなんですけど、そんなにいろんな種類のチーズ作りたい人いるのかなって思わなくもないが、でも多分大事な人にとってはすごい過電なんですよね、多分こういうのって。
確かにドイツとか行くと尋常じゃないチーズの量とハムの量とありますよね。
大平 そうですよね。
バイキングとか、朝食バイキングって普通パンとかチーズ確かにあるんですけど、向こうの朝食バイキングそんな種類ありますっていうぐらい。
一種類というか一品目に対しての種類多いですもんね。特にチーズ生ハムあたりは。ってことはチーズ需要めちゃくちゃ高いってことですよね。
大平 特にヨーロッパ、ヨーロッパだけじゃないか、割とユーラシア大陸ってチーズ文化すごいんですよね。肉食べるよりもタンパク質はチーズからっていうぐらいの時代が長いんで。
だってミルク絞るじゃないですか。バター取りますよね。そしたらまずチーズに行くんですよ。基本的に。
ミルクから欲しいのはミルクを飲みたいというよりはバターとチーズが欲しくてミルク絞ってるような感じが歴史的に長いんでね。
それ考えたらそれは多様だし、パンとハムよりもパンとチーズの組み合わせで食事をした時代もすごい長いから欲しいじゃないですか。
大平 そういうことね。ミルクの量でっかいもんね。ガロンだけか。
でかいのでやってますよね。
大平 日本の1リッターとかないもんね。
地域によってはミルクそのまま飲まない方が普通っていう地域もあるし。
オランダの方なんかだとそもそも飲用のミルクが薄いんですよ。水代わりにサラサラ飲むから濃くなくて。
他にバターをたっぷりパンに塗るとかパンにチーズを乗せて食べるとかっていう方がメインだから飲む方はすごく薄いとかね。
あと南米の方行くと逆にめっちゃ濃いのとかありますけど。ペットボトルで売ってないから缶詰で売ってる。
缶詰。
大平 缶詰の中にトマトピューレみたいなのをイメージしたらいいのかな。煮詰めて倍濃縮されたやつが売ってるみたいなね。
濃縮ミルク。
大平 生クリームとかじゃなくてただ濃縮しただけ。基本的にはそれ加工して使うみたい。料理に入れて。
そういうことね。
大平 その辺が地域差があって濃縮が行き過ぎるとチーズになるわけだから。
需要高いんじゃないですかっていう話をするためにいろいろと遠回りしました。
大平 だいぶ遠回りしたね。
大平 でもやっぱりそれぐらい種類が多く欲しくなるものっていうのは日本の食材でもあるような気がしますよね。
大平 さっきのビュッフェの例で言うと日本のビュッフェだとお漬物とかすごい種類あったりするし、お味噌汁の具材みたいなものもたくさん置いてあったりするし。
置いてありますね。これぬかどこやってほしいな。
大平 そうですね。でもそういうことかもしれない。
だから日本の焼き魚のあれは進化し続けてたね。
大平 そうだと思うし、だって日本だけですよあんな炊飯器にこだわりが強いの。
まあそれはそうね。
大平 そういうことじゃないですかね。
大平 そうですよね。だから多分手作りしたい人もいると思うんですよね。こういうこだわりの食材っていうか料理っていうのは。
でもそれが全部手作りしようとするとあまりにも難しいけど、こういう家電があるとやってみれるっていうような、そういう絶妙なポジショニングの家電かなっていう気はしていて。
日本で言うと何だろうな。コーヒーとかいろいろこだわりが結構強く現れるものっていうのは結構あって、それは結構手作りしたがる人は多いかもしれないけど、