2016/1/20 録音
この時点で停戦合意が2回破られていて、戦闘が継続しています。
第2回停戦合意が、シリア政府側のみでアナウンスされた日(2026/1/18)
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西側先進国の報道が少ないこと、少し気になっています。
Al Jazeeraの報道はメディア中立をこころがける様子も感じつつ、シリア政府側の視点に偏りがちかとも感じます。国際社会に正式に認知されているのはシリア政府なので、おのずとそうなるのは仕方ないかとも思いつつ、触れておきます。
サマリー
2024年12月以降のシリアの状況について、SDFとシリア政府軍の間で軍事衝突や治安の悪化が起き、NGO活動にも影響が出ています。特に北東シリアの自治管理や部族勢力の動向が重要な要素として浮かび上がっています。北東シリアでは、アレッポ市内での軍事衝突や前線の移動によって状況が急速に変化しています。特にカーミシュリやアッサケの住民は身の危険にさらされており、国際スタッフの緊急避難も行われています。
シリアの現在の状況
シリアの希望- 2024年12月8日からの記録。
こんにちは、AKIKOです。
この番組は、シリアの現在の状況、特に2024年12月以降の変化とその影響について、私自身の情報収集をまとめながら感想を語っているポッドキャストです。
平和なシリアの未来への願いを込めて、シリアの希望というタイトルでお送りしています。
今回、録音日が2026年1月20日、20日。
今、シリアに関する発信の難しさを感じています。
2024年12月から、今まで一度も経験しなかったレベルでの難しさです。
しかし、現時点での記録を残しておくこともとても必要だと考えたので、録音しています。
発信の難しさについては、後半の私の感想の部分で、もう少し詳しく語ります。
さて、今回は、NGOネットワークの安全管理情報からのようやく抜粋を読みたいと思います。
こちらは、現地にいるNGO職員を対象とした現場の安全管理のための連絡報告です。
時系列が2026年1月19日から遡っていきます。
そのため、リスナーの皆さまへの配慮は全くできておらず、
ある程度の背景知識や今までの状況を追ってきている場合でないと、とても分かりにくいとは思いますが、
どうぞご容赦ください。
また、まず前提として、北東シリアで実質的な自治管理をしてきたクルド系勢力を中心とする軍事勢力をSDF、
そして、2024年12月以降に政権を取ったダマスカスの政府による軍をシリア政府軍というふうに呼びます。
今から読んでいく内容の中で、この2つSDFとシリア政府軍というのが頻発しますので、どうぞ覚えていてください。
それ以外に部族勢力というのが以下の部分には多数出てきます。
部族勢力はシリア政府軍側、SDF側のどちらにも加担している場合もあり得るし、
どちらでもなく独自で動いている場合もあるということを事前に付け加えておきます。
では読んでいきます。
シリア北東部、シリア政府、SDF間の軍事衝突に関する概要。
本報告は、2026年1月17日から19日時点で急速に変化するシリア北東部におけるシリア政府軍とSDFの情勢悪化をまとめたものです。
①全体状況。
1月19日の時点で複数地域で前線が急速に変動しており、特に発作、落下、デリゾールで顕著。
部族勢力の放棄やSDFの大規模撤退、離藩が各地で発生し、SDFの支配力が急速に低下している。
シリア政府軍が多数地域に進出しつつあるが、新たに支配した地域で治安を維持する能力は限定的とみられる。
②地域別の主な動き。
八鷺県、19日は比較的静穏だが、SDFとシリア政府軍の前線が北へ移動中。
シャダーディ刑務所が部族勢力の攻撃でSDFの支配を喪失し、IS収容者の脱走が発生した模様。
八鷺市南部にはシリア政府軍部隊が接近し、SDFは市内で存在感を強化。
SDF側の自治行政は夜間外出禁止令を紙面に発出して継続。
カイミシュリ北部国境地域。
大きな戦闘はないが、治安部隊住民とも緊張状態。
SDF側の自治行政が一般動員を発令し、住民参加の治安活動を拡大。
軍事衝突の詳細
落下圏。都市は徐々に落ち着きを取り戻しつつあるが、狙撃・散発的衝突が継続。
橋の破壊により移動が困難で、住民は渡し船を利用。
ナクターン刑務所周辺では衝突が続き、囚人の一部解放が確認された。
タブカ。19日時点で比較的安定。シリア政府軍がIED爆発物の撤去など治安確保を継続。
アレッポ県コバニ。表面上は静音だがSDFが孤立し、地域は不安定化の兆候。
デリゾール県。SDFはほぼ全域から撤退。シリア政府軍が後半に進出。犯罪・虐奪は減少傾向だが、部族勢力の武装動員が散発的に発生。
3.展望
シリア政府軍は、羽酒市の武力奪取を試みる可能性が高い。国際的介入、コーディションフォース、連合軍が事態を抑えられるかは不透明。
アルフォールキャンプは極めて不安定で、羽酒陥落時にはシリア政府軍が武力奪取する可能性がある。
北部国境一帯はSDFの抗体によりゲリラ攻撃・爆発物のリスクが増大。
4.NGO向け安全アドバイス
発作権、NGO活動の一時停止を推奨。テルハミス・テルバラック周辺に前線が拡大する場合、KRIイラクのクルドジ地区への退避を検討すること。
落下権、狙撃が収まるまで在宅勤務を継続。施設周辺の警備強化、シリア政府軍からの問合せに備える必要がある。
タブカ・デリゾール、適切なシリア政府当局との調整の上で活動再開が可能。
5.要点のまとめ
SDFが急速に抗体分裂し、シリア政府軍と部族勢力が複数地域で進出。
刑務所の管理崩壊やIS拘束者の逃走など治安リスクが急上昇。
発作権、北部国境落下は特に不安定。
NGO活動の影響
NGOは発作権での活動停止、落下では在宅勤務継続を推奨。
タブカ・デリゾールは条件付きで活動再開可能。
引用は以上です。
以下、私のコメント・感想です。
まず冒頭に語りました、発信が難しかったという点について。
まず約1年前にこれを開始してから、今までも録音をしたいと思ってなかなかできなかったという経験は何度もありました。
それはシリアの現地に入って一言では語れない複雑さを目にすればするほど、情報や感想を単純化してまとめるわけにはいかない。
しかし単純化できないとなると集中してまとめるための時間が取れないというような理由でした。
単についつい複雑な仕事を後回しにしてしまうというタイプの重さでした。
今回は理由が異なります。
実は私が個人的に残している声日記の方で、その難しさについてすでに少し語っているので、そこから引用をします。
約10日前、2026年1月11日の時点で私は自分の気持ちをこのように語っています。
先週の火曜日、1月7日から昨日までシリアのアレッポで起こっていたエスカレーション、軍事衝突で、市街地での軍事衝突に市民が巻き込まれ、
15万人以上の人が冬の夜の雨の中、家から避難をしなければいけなくなったり、死傷者も出て、アレッポではようやく11日ごろに状況が収まってきた。
シリア国内で、2024年12月以降、アサド政権が倒れてから、何度か地域ごとの軍事衝突がいくつかありましたが、
沿岸地域のラッタキア県、アラウィー派の多く暮らす地区とか、南部のドルーズ派の多く暮らすスウェーダ県などでの地域ごとの軍事衝突があっても、
まだまだ内戦は収まっていないとは思っていましたが、とはいえ今まではどこか他人の話だと思って、自分は見ていたんだと思います。
報道を見てもずっしんとくる感じではなかったんです。評論家のような気持ちで、シリアの方のポッドキャストでニュースを紹介するときも、精神的にその件がのしかかってくるということはなかったんです。
しかし今回は、北東シリア自治政府、私たちのNGOの団体のオフィスがある場所での自治政府とシリアの中央政府、ダマスカスの政府の間での衝突です。
そこで他人ごとではないという気持ちになってしまったんです。
人道支援NGOなので政治活動をしているわけではないので、そういう状況になったからといって、つまり自分のNGOのオフィスがある場所の政府が軍事衝突に関わったとしても、
それを他人ごとではないと感じてしまうこと自体が中立じゃないんじゃないかとか、いろいろなことを考えながら、ただ本当に他人ごとではないという気持ちだったんです。
その他人ごとではない感が、紛争に巻き込まれているという感じが、人道支援のNGOで中東で長く働いていても、今回ほど自分が巻き込まれているという気持ちになっているのは初めてかもしれないです。
自分が巻き込まれている感じにもなっているにも関わらず、やれることは何もない。
私がいる場所はドフォークで、自分は安全な場所にいて、本当に何もできないんです。
これから先の心配とかいろいろ考えることがあって、それがごちゃごちゃに絡まって、何をどう考えたらいいかもわからない。
ニュースをついずっと見てしまうし、見れば精神的にどどんと苦しい。
違うことをして気分転換しようという気にもならない。
こんなことが起こっているときに、自分だけ楽しく映画を見たりなどして気分転換という気持ちにはならなかったです。
今日は、これは1月11日の時点の今日ですが、状況が安定化の方に向かったので、ちょっと気持ちが立て直してきて、恋日記も撮ろうという気持ちになっています。
紛争や戦争で事態が悪化しているときに、しかも自分が巻き込まれている気持ちになっているとき、その状況をポッドキャストなどで発信しようと思いましたが、今からどうなってしまうかわからないときには上げられないですね。
一旦状況が安定してからじゃないと上げられないということがわかりました。
そういう意味では、私は報道の仕事はできる気がしないです。
今起こっていることを淡々と語るということだけでも、ニュースなどの記事で出てきたものを翻訳して、要約して日本語にして語るということだけでも、何の感想も言わないとしても、事態がどんどん悪化しているときにできる気がしなかったです。
何もできることはないという事実と、さらに無力感という精神的な無力感のダメージが結構大きかったですね。
いろいろな影響があって、対応もしなければならなくなるので、落ち込んでいる場合じゃないんですけど、だいぶ落ち込みました。
だから私のシリア人の同僚たち、すごいなと思います。
アレッポ市と軍事衝突の状況
もっと本当に全部が自分ごとで、それが続いていて、2011年から、それでも皆さん前向きに元気よく行動できている、無力感に巻き取られてしまっていないということは本当に強い人たちだなと思います。
以上、自分の2026年1月11日、約10日前の時点での声日記からの引用でした。
さて、この時点では、アレッポ市内での軍事衝突で、市街地での軍事衝突だったということで、これも大きな出来事だったんですが、
こちらは急速に収束をして、荒れっぽ市自体はNGOの活動ができるような状態に治安が安定が戻っています。
そこで、荒れっぽ市内での状況が少し安定化した時、1月11日の時点で、この声日記を残したのですが、その後残念ながら、戦闘の前線が移動するという形になりました。
戦闘の前線というのは、SDFとシリア政府軍の間での軍事衝突が行われている拠点、もしくはどちらがどれくらい領地を確保したかという意味での前線です。
その前線が東側、そして同時にデリゾール県から北側に移動するという形で、戦闘の前線の移動というのが急速に起こりました。
それがこの1月17日からぐらいの、今日、治安情報を読んだ部分の状況です。
そして、もともとこの荒れっぽの状況が安定化した時は、北東シリアとシリア政府の境界線をユーフラテス側にするという合意が一度なされたはずですが、
その合意はあっという間に破られ、それゆえにラッカやデリゾールというユーフラテス側の東側の地域で部族部隊の蜂起などもあったことで、戦闘が進み、
そして、さらにそれが北東シリアの東側なので、そこは大丈夫だろうというふうに数日前まで思っていたアッサケ県やカーミシュリという北東シリアの中でも、だいぶ東側、そして北側、より北へ、より東へというふうに、
今、前線が、昨日の夜の時点で前線の移動、つまり軍事的な侵攻が起こっているという最中です。このことについて語ることのすごく難しさは、今私が一緒に働いている同僚たちというのが、ほとんどがカーミシュリとハッサケに住んでいるので、
つい1週間ぐらい前までは、彼らは国内避難民が発生しているので、どのような人道支援の対応をするかという話をしていたんですけれども、今はもはや彼ら自身、彼らの家族が身の危険が確保する必要があるという状況になっています。
なので、ここで私の巻き込まれ方というのも、あれっぽの時の1月11日の声日記の状況とも明らかに変わって、今、同僚たちが身の危険にさらされているという状況。
身の危険にさらされているという言い方が正しいのかどうかはちょっとわからないんですけれども、
でもとても心配していて、それを恐れている。実際に家族なども、何が攻め込んでくるんだろう、どんな混乱が起こるんだろうというふうに心配をしている。
避難しなければならない状況になるんじゃないかというふうに心配をしているという状況なので、今の状況は身の危険にさらされているというふうに言ったほうがいいと思います。
そういった状況が起こっています。
なので、例えば私の実際の担当する仕事である国際スタッフの移動をサポートするという仕事に関しては、
今日、北東シリアの東側に入っていた、事務所に入っていた私の同僚の国際スタッフ2名を、私のいるドホークまで緊急避難をするというような対応を、
昨日の夜遅い時点で決定をしたところでした。それと併せて重要な書類とか、コンピューターなどの機材なども移動をするということをします。
2026年1月20日時点での記録として、これを残しました。
そうですね、この1月11日の声日記を撮った時点よりは、状況は明らかに明かしています。
そして私の巻き込まれ方も、明らかに仕事として同僚が巻き込まれて、また国際スタッフの避難をサポートするという立場なので、仕事としても実際に関わっています。
そうですね、逆にやる仕事ができたので、無力感という感じよりは、気持ちが落ち込んでいるということはないですし、心配はとてもしていますけれども、前向きに対応しなければなという感じです。
そして、自分自身はドホークにいて安全だということも付け加えておきたいと思います。
そうですね、この発信を継続できるかどうかは、なんともわからないとしか言いようがない。
ただ、今までここまで録音してみて、やはりこういう状況でもなんでもいいから、記録を残すことができてよかったなというふうに今自分が感じているので、
この録音を開始する前は、一時休止をしますということをクロージングで語ろうと思っていたんですけれども、今の気持ちとしては、できる限りで、自分のための記録としてだけだとしても継続をしていきたいというふうに感じています。
はい、では以上とします。聞いていただいてどうもありがとうございました。
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