ペンダントライトの基本
お聞きの皆様、おはこんばんちは、現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。
前回、私のデトックス配信で、いろいろと接客で大変だという話をさせていただきまして、
たくさんの方が励ましてくれたり、共感してくださったりしまして、本当にありがとうございます。
本当にありがたい限りです。
その中で、一人、同業者の方からコメントをいただきまして、
マイさんから、この方もインテリアの仕事をされていて、ご質問いただいたんですね。
これ、またちょっと照明続きなんですけれども、
今日もちょっと照明についてお話ししようと思います。
マイさんのご質問は、食卓の上のペンダントについて伺いたいということなんですね。
これは、いつもペンダントライトの高さをどうするかで非常に悩ましいという、
よくぞ聞いてくださいましたという質問ですので、取り上げさせていただこうと思います。
このペンダントライトっていうのは、紐で引っ掛けシーリング、あるいはロゼットと呼ばれる、
この天井の真ん中についている電源口がありますね。
ここに直接カチッと引っ掛けて、ブラーンと紐でぶら下がってくる照明器具のことです。
これは、食卓の上とかテーブルの上につける器具なんですね。
これの高さということで、私は昔、一番最初に勤めた会社が照明の会社であるY社だったので、
ここではもう私たちはテーブルの面からです。
テーブルの面というのがだいたい床から70センチの高さがほとんどです。
これに多少もうちょっと背が高いものとか低いものがありますけれど、
一応一般的にはテーブルの高さは70センチなので、
テーブルの天板の高さから器具の末端までが90センチというのが一応目安です。
だからテーブルの面からこのメジャーで測って、
90センチぐらいの高さにちょうど照明器具がぶら下がってくれば、
視界にもかかりにくいし、邪魔になりにくいというのがだいたいこれぐらいなんですね。
ただこれはあくまでも目安ですので、
実際にはこれ器具のデザインによって全然変わってくるんですね。
わかりやすいので一つの器具を例にお話ししようと思うんですけれども、
AJペンダントというものがございます。
AJというのはアルネ・ヤコブソンの略なんですけれども、
実は私は最初の結婚をしたときに初めていろんな家具を揃えたんですね。
別に婚礼家具というほど大層なものではなくて、
とりあえず食卓とダイニングテーブルとダイニングチェアーと、
あと照明器具を買ったんです。
その時はまだ私はワイ社で働いてなかったんですけれども、
ワイ社で購入しました。
忘れもしません。憧れてたんでね。
もうやった!という感じで、ついに結婚して自分の新婚の家は山際で揃えられるみたいな感じで、
ワイ社でめぼしいものは揃えたんですよ。
当時そんなにこれは珍しいことではありません。
その時私が買ったのが、このAJペンダントと、
テーブルと椅子がフリッツハンセン社。
当時はフリッツハンセンもルイスポールセンも全て日本ではワイ社が独占だったので、
ワイ社のオリジナル製品みたいな感じだったんですよね。
このテーブルはBテーブルという超有名なやつですね。
これもあるヤコブセンが何人かで作ったうちの一人のデザイナーですけども、
これすごく良くてね、正方形の角を丸くしたみたいな独特の円なんですね。
これで長方形の楕円と正方形型の円のテーブルとあって、
私これの100角の正方形の角を取ったみたいな形のテーブルと、
これにアリンコチェアー。
これは一般的にはアントチェアーと呼ばれてますけれども、
これのセブンチェアーの方が有名なんですかね。
セブンチェアーとアリンコチェアーとあって、
アリンコチェアーの黒を持ってました。
そしてペンダントライトにこの同じく
アルネヤコブセンのペンダントを使ってたというわけなんですけれど、
このアルネヤコブセンのペンダントってネットで見ていただいたら
見たことあるわって誰もが思う最も有名なモダンプロダクトの一つだと思うんですけどね。
これアルミの精度でほとんどが白に塗装したものが一般的だと思います。
白色塗装の半円形ですね。丸を半分に切ったみたいな丸い形の精度で
中にランプが入ってるんですけれど、
これね、私これ憧れてね。
アルネヤコブセンって多分最も有名なデザイナーの一人ですよね。
一番有名なのってスワンチェアーとかエッグチェアーっていうね、
今となっては200万、300万ぐらいする椅子になってるはずですが、
当時の若い私はアルネヤコブセンはすごい好きだったんですよね。憧れていて、
まだ若い私たちはちょっと親にお祝いのお金もらったりとか、
自分の行くバッグの貯金を出せば買える程度の値段だったんです。
まだこの当時はね。数十万出せばこういった家具が買えたので、
これ喜んで買ったわけなんですけれど、
このAJペンダントはいろいろ微妙で、持ってる方がいたらあれなんですけれど、
ダイニングテーブルの上にこれ吊るすじゃないですか。
椅子に座ってパッと何気なくこのペンダントの方を見上げた時に、
中の電球が丸見えなんですよ。
やっぱり照明器具ってね、中の電球が丸見えっていうのは、
スカートの中のパンツが見えてるみたいな、あんまり良い光景ではないんですよね。
ちょっとあんまり見とも良いものではないというふうに私なんかは思うんですよ。
だからこれね、真横から見た時が一番美しい器具で、
でも実際こういった照明器具を使うのは、ダイニングテーブルの上で使うと思うんでね。
だからちょっとね、これ良し悪しだったなと思って、
正直AJランプはあんまり気に入ってないんです、今はね。
PH5との比較
これに比べると最も有名なPH5とかね、
こっちは同じくルイスポール線なんですけれども、
ポール・ヘニング線がデザインしてるんですが、
こちらの方がはるかに照明器具としては優れていると思います。
これはどこからどう見てもですね、中の電球が見えない設計になってるんですよ。
見えないっていうかね、根元ぐらいは見えますけども、
電球の一番眩しい部分、この丸いこぽっとしたね、
光源の部分の一番キラッと光るところは、
目を刺さないように、絶対に見えないような設計になってるんですね。
真下から覗き込んでもですね、ちゃんと蓋が付いてるので、
電球は見えない。非常に上品な器具なんですよ。
さらにこの器具は、これも同じくアルネヤコブ線のペンダントと同じように、
鉄の精度で同じようにできてるんですけれども、
こちらは羽が上向いたり、真ん中、下も電球をうまく隠してるけれども、
完全には隠してないんで、隙間からパーッと光が出てくる。
まさにこれ1台で間接照明になるような設計の器具なんですよね。
ありとあらゆる点で、このポール・ヘニング線がデザインした照明器具っていうのは、
本当に優れてるんですよね。
どこから見ても美しいし、光自体が最も美しく反射するように、
計算され尽くされて設計されてるんですよね。
そんな優れたPH5なんですが、先ほどのAJに比べると、
AJは真下から見たら電球丸見えなんで、逆に言うと明るいわけですよ、真下がね。
でも一方のPH5っていうのは、そんなに真下をすごく照らしてくれるタイプの器具じゃなくて、
わざと光が精度から漏れて間接照明みたいになってるんで、
そんなにAJほど明るくはないんですよね。
なのでもうちょっとこれは下げてきて、
目に少しかかるぐらいのところにあっても綺麗な器具かなと思ったりするんですよね。
こんな感じで、器具のデザインとテーブルからどれくらいの高さにつけるかっていうのは、
とても関係があるので、これはどの器具でも全部答えは90センチって言うと絶対そうじゃないんですよ。
あと人の好みというのがありますからね。
日本人は、どうしても日本人って私は、これは松下幸之助の光材がめちゃめちゃでかいので、
もうとにかく照明器具は全部天井についてなければいけないんだみたいになぜかなってしまって、
戦後生まれというふうに言い換えますね。
戦後、松下幸之助に先例を浴びた人たちは、
天井の一番高いところにシーリングがついているということが当たり前みたいになっている人たちからすると、
これがぶら下がってくると鬱陶しいとか、頭に当たるも何もテーブルの上につける器具なので、そんな心配はないわけなんですよ。
鬱陶しいとかって言うけれども、これは器具のデザインそのものも楽しんだりするものでもあるんでね。
だから、鬱陶しいぐらいだったら、ペンダントを吊るさなきゃいいんじゃないかと思ったりするぐらいです。
だから、欧米とか旅行されたり、お友達で海外の方のインテリアとかをご覧になったことがある人はよくわかると思うんですが、
向こうの人はペンダントをずっと下に下げてきています。
ブランと長く、たっぷりと紐を長めにとってかっこよく吊るしてますね。
ペンダントは何度も言うように、高い位置につけることを計算には入れてません。
必ず人が立って、真横から見ているぐらいの高さから、下で見られるようにデザインされてますので、
横からの姿と、斜め上から見上げた時が美しいようにデザインされています。
京都市役所の照明設備
だから、天井の高いところにね、紐を短くして吊るすこともできるんですけれども、
それをしてしまったら、真上を下から見上げて、電球が丸見えみたいな状態でペンダントライトを見上げる形になるので、
これは全然美しい付け方ではありません。
京都市役所に何度も行っているんですけれど、
京都市役所の地下1階から2階部分までが吹き抜けになっている部分があるんですね。
ここに、ルイス・ポール戦車のパテラという球体の丸い形状の美しいペンダントライトが4つほど付いて、
あと間接照明が仕込まれた天井があるんですね。
吹き抜けになっている天井高が高いところに、このパテラという記号を付けているんですね。
このパテラというのは球体なので、360度で、しかもただのまん丸じゃなくて、
まん丸は全部羽で、後で写真を貼っておきますが、
いろんな光が複雑に反射するような羽を360度張り巡らしているような複雑な形状の器具なんですね。
だからこれは真上から見上げても中の電球はもちろん見えません。
ただ美しく乱反射している光が見える設計にはなっているんですけれど、
非常に残念なのが直径が60センチぐらいしかないんです。
家庭のリビングにこれがあったらめっちゃ大きいですよ。
直径60センチの球体がドーンとあったらすごい大きいんですけど、
こんなでかい京都市役所のラウンジみたいな場所の、
しかも吹き抜けのところにこれを4つ程度付けているだけでは、
これはいかにもお粗末な照明計画だなと、完全に偉そうな上から目線で申しますが、
2014年に京都市役所は大々的なリノベーションをしているんですよね。
この時に大掛かりな面芯工事もして地震に備えるように、
すごい最新技術の面芯工事をしているんです。
それに伴って一部この古い市役所の中身もかっこよくリノベーションしていて、
私はすごくかっこいいなと思ってここは結構よく行って、
ここは仕事したりとかできるスペースがあるんで、
よくここを時々使わせてもらったりしてよく行ってますが、
ここは日券設計というところが設計管理をしました。
日券設計といえば、私はY社にいた時も、
よくここと一緒に京都でいろんな仕事をしてましたね、Y社が。
だからよく知ってるんですけど、
ここが設計というか、この照明計画をしたにしてはずさんなあれだなと思ったんですよね。
だからあんまり照明器具に関して、
リテラシーが高い担当者とか、
Y社含めて照明メーカーのデザイナーとかがちゃんと関与してないのか、
あるいはこのパテラペンダントが結構高額な器具になるので、
これ4つしか買えなかったのかその辺はわからないんですけれども、
パッと生えないんですよ。
これだったらもうちょっと大きいものをもっと長く垂らして、
もっと天井からずっと地上に向かって、
もっと低いところまで下ろしてこなきゃいけないし、
なんだったらもう少し上級でいけば、
この丸いペンダントをわざと段差をつけてね、
短いものから長いものまでわざと高低差をつけて、
天井からぶら下げるとかすると、
すごく光もいろんな場所に拡散しますし、
もっとかっこよくなったんじゃないかなと思ったりするんですよね。
とにかくこの器具をどうしても使いたかったのであれば、
圧倒的に数が少ない、全体の面積に対して数が少なすぎるし、
高いところにつけすぎっていう問題があって、
これはもうちょっと良くないなと思ったりしました。
だからペンダントっていうのは基本的には長く垂らして、
ダイニングでのペンダントライトの使い方
器具のデザインも込みで楽しむのが目的の照明器具だと捉えるべきだと思います。
この京都市役所のような公共のスペース、
あと大学のキャンパスの中とか、
公道の中、コンサートホールの中とか、
こういったところは割と大振りのシャンデリアとか、
ペンダントライトとかを垂らしてたりとかすると思いますね。
これはディスコなんかのミラーボール的な感じでね、
ポンポンポンと大きいペンダントライトが天井から吊り下がってるのって、
特に海外なんかの公共施設ではご覧になったことあると思うんですが、
あれなんかもめっちゃ高いところではなくて、
割と視界によく入る位置にまでぶら下げてきてるはずなんですよね。
家庭においてはこういうペンダントは当然歩いてて、
頭にぶち当たったんでは意味がないので、
必ずテーブルの上につけると。
高い位置につけるものではないということだけは一応あるかなと思います。
はい、というわけでね、ペンダントの使い方。
ペンダントはね、本当にデザインも色々美しいものがいっぱいありますし、
何よりもね、このテーブルの上に乗せている食事が美しく見える。
あと顔写りも綺麗に見える。
だからこういう食事のスペースっていうかね、
ダイニングっていうのは断乱の場ですよね。
こういったところを優しい光が照らしてくれるので、
とても温かい雰囲気が演出できていいものなのでね、
せっかくだったらもう邪魔邪魔、もうそんなのも、
頭ぶつかりそうになるし、視界に入ってきて邪魔だわ、
シーリングで十分だとかっていうんじゃなければね、
生活のゆとりというか、
憩いを演出するものだと思ってね、
ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうかというお話ですね。
この一つね、ポンと大きい、今私が例に挙げたのは全て、
比較的大きい、直径5、60センチぐらいはある大きなペンダントを
一つポンとダイニングの上に吊るすというお話を例にしましたが、
これ割とちっちゃな、本当にもっともっとちっちゃいものを
2つ3つ買うという方法もあるんでね、
ペンダントライトっていうのは本当にいろんな種類が出てますのでね、
よかったらお店なんかとかね、
行った時にちょっと注意をして見ていただくと、
いろいろ面白いものが出てますので、
参考になればというお話をさせていただきました。
それではごきげんよう。