物語の始まりとピエタ院の衝撃的な光景
お聴きの皆様、おはこんばんちは。現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。 今日は久しぶりに映画の語り部会をやろうと思います。
舞台はイタリアのベニスになります。ベネチアですね。ベネチア共和国になります。
時は1716年になります。フランス革命とかが起こる、もうちょっと前の時代ですね。
ここにですね、ピエタ院という、ピエタという名前の、これは孤児院になるんですけれども、ここが舞台になります。
ここにですね、たくさんの子供たち、みなしごというか、孤児になった子たちがですね、預けられている場所なんですけれども、ここがどういう場所かというのは後々またご説明します。
まずですね、冒頭がですね、どこからかこのピエタ院の中に野良猫がいて、そこで赤ちゃんを産んでいるお母さん猫がお父をあげているシーンから始まるんですよね。
猫猫が4匹5匹と、お母さん猫のね、おっぱいを吸っているかわいい姿が出てきてですね、それをこの孤児院にいる少女たち、年の頃は16から18ぐらいの年頃の女の子たちがわーっと群がって、猫のお母さんとね、子猫たちを眺めてるんですよ。
かわいいって言って、どこから入り込んだのかしらっていう感じで、かわいく眺めてるんですよね。そうするとですね、つかつかつかつかって廊下を、中年の女性が歩いてきて、朝の袋を持っているんですよね。
朝の袋に、手に結構大きな重たそうな石を持っているんですよ。
この朝袋の中に石を入れて、なんかもうね、ここからして嫌な予感がするんですよね。
で、そうしたらおもむろにですね、この中年の女性はですね、この親猫のおっぱいをね、吸っている子猫たちを次々にひょいひょいって、もうこの朝袋の中に掘り込んでいくんですよ。
で、もう嫌な予感しかしませんよね。で、っていう感じで、見ていたね、この孤児院の少女たちはね、凍りついてるんですよね。
で、この朝袋の中に子猫全部入れてね、お母さんから引き離してですね、お母さん猫から引き離して、入れてギュッと朝の袋の紐をグッと閉じてですね、でまたつかつかつかつかってね、廊下を歩いていくんですよね。
で、これにですね、一人の少女が取りすがってですね、お願いだからやめてくださいって言うんですけど、もうおどきなさいっていう感じで、
中年の女性はですね、もうガッとその少女を振り払って、もうつかつかつかって、もう廊下、突き当たりの門をバンと開けるんですよね。
で、そうすると、あの門を開けたところにはね、井戸があった、あるんですよね。で、その井戸の中にポーンと朝袋をね、掘り込むっていうね、非常にショッキングなシーンから始まるんですよね。
で、私も動物が大好きで、もう犬も猫もほとんどの動物が、ゴキブリ以外はね、ほとんどどんな動物も昆虫も何でも好きなんでね、ここはもう本当にいきなり冒頭からね、引き裂かれるようなシーンで始まるんですよね。
で、この取りすがって、呆然と見送っていた少女、この女の子がこの物語の主人公なんですね。
で、この女の子はですね、年の頃は17、8歳ぐらいになる、まあ思春期の女性、チェチリアというね、女性になります。
ピエタ院の役割と音楽教育
そしてね、あの子のピエタインの説明を少ししますね。
ピエタっていうところは非常に有名な、実在した古事員なんですけれども、古事員という機能だけではなかったんですよね。
ここは表向きというか、メインは養育できない、貧しい家とか訳があって、産めない子供を今で言う赤ちゃんポストのような形で預かってですね、最終的には親がいずれは引き取りに来るということを一応条件にですね、
一時的に今、子供を育てられないという、一時的にお預けするという名目で預かる場所だったんですよね。
で、いずれ引き取りに来た時に目印になるように、自分がその赤ちゃんの本当に親なんだということを証明できるものを何か身につけて赤ちゃんをここに預けていくっていうね、そういう習わしがあった場所です。
ただですね、このピエタインはこれだけで有名な場所ではないんですよね。
まずですね、当然、古事は男の子も女の子も全部引き受けていたんですけれども、男の子の場合はですね、ある年齢になるとですね、職業訓練をさせて、例えば船大工とか石の石膏職人とか、そういった訓練をさせてですね、
でも16歳になったら、よほど何か障害とか、もう自立できないような理由がない限りは、みんな独立させて、このピエタインから出ていくような習わしになっていたんですよね。
一方、女の子の方はですね、ここでは結婚をして出ていく以外はですね、基本的には障害、ここで過ごす人が多かったというふうになっていますね。
さらにですね、この古事の女の子たちの中で音楽的才能がある子はですね、早くから英才教育をしてですね、このピエタインが運営している合奏合唱団ですよね。
これオーケストラの一種ですね、の一員にしてですね、演奏家として育成するという音楽員としての機能を果たしていたっていうね、そういう場所なんですよね。
話、物語に戻るんですけれども、こういった背景があるので、この主人公チェチリアも、実はこの合奏合唱の娘たちの一人なんですね。
だから、一個人の預けられている女の子というだけではなくて、この楽隊の一人なんですよね。
合奏団の練習と日曜日のミサ
レッスン室に、ここの娘たちがね、みんなで弦楽器を弾いているんですよね。みんなバイオリンを弾いています。
合わせ練習しているんですけど、そこにね、なんか酔っ払ったみたいな先生がいてね、音楽の先生なんですけれども、違う違う、楽譜よく読めとか言いながら指導を受けているんですよね。
ちなみに、ここはだから一応ピエタインというね、カソリック教会の運営している場所なので、
この音楽を指導している先生たちもですね、全員聖職者になるんですよね。司祭という感じなんですよね。
ここで指導を受けているんですけれども、また場面が変わりまして、日曜のミサの場面になります。ここはおごそかな教会の中でですね、ミサを行っているんですけれども、
当然こういう場所はヨーロッパでは音楽が奏でられるんですけれども、この参拝している人たちはみんな椅子に座って、宗教画を見上げるような形で音楽を聴くというね、
ミサ兼演奏会ですよね。この時代はですね、この高い場所にこの演奏者たちが鉄格子、すごく綺麗に美しく装飾された鉄格子ではあるんですけれども、
姿が見えないぐらいこの目の詰まった鉄格子越しに演奏者たちがいて、指揮者の姿とかも全く見えないんですよ。ただだから天から音楽が降ってくるかのような感じで、参拝者は音楽を聴くという風になっているんですよね。
ここでですね、なんかもう席もね、でも結構空いてるんですよね。なんかもうすかすかで、なんかまばらにしか人がいなくて、
しかもですね、せっかく演奏中にも関わらず、なんかね、もう席を立ってね、おしゃべりしながら出て行っちゃう人とかもいて、なんかね、あんまりちゃんとこう演奏を聞いてもらえてないような状態なんですよね。
これにここのピエタインの責任者、ここではね、あの委員長という風に呼びますね。この委員長のおじさんがいるんですけれども、ちなみにこの当時のファッションはですね、全員
男性はカツラをかぶってます。あのクリクリのね、ルイ14世とかいう肖像が出てくるようなね、そういったカツラかぶってて、なんかピラピラの服とか着てるんですけれども、この委員長がですね、やれやれ困ったもんだという感じなんですよね。
つまり、こういった宗教的な施設はですね、当然寄付で賄ってるわけですよね。大半はね。寄付があればこそ、こういった施設を維持したり、個人の子どもたちの面倒を見れたりとかしてるわけなんでね。
だからこんなようにね、人がまばらにしか来ないようでは、献金が集まらないわけですよ。困ったなぁという感じで委員長は、この様子を見てね、頭を抱えてるんですよね。
少女たちの選抜と身請け制度
このミサのシーンから、また数日経ったある日、またレッスン室で娘たちが練習をしていると、3、4人の娘たちが名前を呼ばれて、個別に呼び出されるんですよね。
その中に、ラウラっていう女の子がいて、この子も呼び出されたんですけども、この子は、すいません、私は演奏を続けたいので、どうか私のことはメンバーから外してくださいっていうようなことを自家談判してるんですよね。
それで、委員長と、猫を井戸に投げ込んだ鬼のような中年の女性。この人は、ここの個人の女の子たちを指導、管理している女性ですね。ここではカンジさんというふうに呼びますね。
カンジの女性と目を見合わせるんですけれども、しょうがないかっていう感じで、わかった、君はもう外れていいよって言って、代わりにまた別の女の子が呼び出されるんですよね。
これを、じっと横目で、主人公のチェチリは、じっと見てるんですよね。
この選抜された女の子たちは、別室に呼び出されるんですけれども、そこには、委員長とカンジの女性と、それ以外に3人ほど貴族らしい、見なりのいい中年の男性たちがいるんですよね。
そこに、この女の子たちがずらっと、世に並ばされてですね。それぞれ、中年の男の人がね、ずっと品定めしてるんですよね。
一人一人、この女の子たちを紹介しながらですね、カンジの女性が、この子はね、って言って、ある女の子を指差してですね、天使の歌声なんですよっていうふうに、紹介するんですよね。
そうするとですね、この中年の男はですね、
あ、それなら、じゃあぜひ、君の歌声を聞かせてくれって言って、それでこの女の子はですね、歌を歌うんですよね。
そうすると、もう本当に天使の声というのがね、全く嘘じゃないという、もうすごい美声なんですよね。
はーって綺麗に歌を歌うんですけれども、これにも聞き惚れた、この中年の男は、よし、決めたっていう感じで。
彼女にはいくら払えばいいんだっていうふうに言うんですよね。
これはね、どういう意味かというと、このここにね、ピエタインにいる女の子をですね、嫁としてもらい受けるというふうになってるんですね。
で、そのためには、このピエタインに、この彼女を身受けするみたいな感じですね。
お金を払って、彼女を身受けするというような制度になっていて、これも大切なこのピエタインの収入源なんですよね。
このような形でですね、当時は貴族とかですね、金持ちのブルジョアの男がですね、ここのピエタインの娘たちを、こういう形でね、お金を払うことで嫁としてもらったりということをしていたんですよね。
だからちょうど年頃で、結婚してもらいやすそうな、ロックスのいいような女の子とかをですね、このピエタインの方でピックアップして、こういった貴族の男たちに縁組みするというようなことをしているわけですよ。
これも大切なね、ピエタインの収入源になるわけですね。
自分たちのところの女の子をですね、こういう有力者のところに嫁に出すことによって、この時のこの女の子の身受けの金額だけじゃなくてですね、ピエタインで行われるいろんな行事に寄付をしてもらったり、
もろもろ支援者になるというね、支援を固めるというメリットもあって、盛んにこういったピエタインの娘たちを有力者のところに嫁に出すという圧戦を積極的にやっていたという時代背景があります。
チェチリアの秘密と赤ちゃんの預かり
主人公のチェチリアなんですけれども、彼女はですね、夜みんなが寝静まった後に秘密の日常的な習慣があるんですね。
このピエタインの中に、あまり人が夜間来ないであろう、マリア様の絵が描かれた大きな絵の台座の下のあたりに、そっと自分の職台、ろうそくを立てる職台と、それから五線紙、これは楽譜とか音符を書いて楽譜になる
5本の線が描かれている、五線紙ですね。これをね、そっと隠し持ってるんですね、彼女ね。で、みんなが寝静まると、そっと夜起き出してきてですね、ここでろうそくに火を灯して、五線紙に何を書いているかと思うと、手紙を書いてるんですよ、ずっとね。
お母様へって言って、自分の知らない母親宛にずっとね、手紙を書いてるんですよ。あなたはね、私を捨てて、どういうつもりが知りませんか、みたいな感じでね、まだ会ったことがない、記憶にない母親に、いろんな自分の辛い、ここでの厳しい生活とか、そういったことをね、綴ったりとかしてるんですよね。
このチェチリアのね、一人の秘密の一人時間を、ちょうどやろうと思っているとですね、そこへまたね、この赤ちゃんがポンと赤ちゃんポストに入れられているのを見るんですよ。
ここへ、このピエタインの中の人が赤ちゃんをね、そっと抱き上げて、毛布にくるまれた赤ちゃんをね、外、このポストから出しているところを目撃するんですよね。
この赤ちゃんはですね、この毛布にくるまれているんですけれども、この毛布をピッとこう、この抱き上げているね、このピエタイン関係者の人がピッとめくってみるとですね、中に綺麗なこのポストカードみたいな絵が挟んであったんですよね。
この絵がですね、半分にちぎられているんですよ。これが毛布の中に入っているんですね。これは何を意味しているかというと、当時こういった子寺院にね、いずれ必ず引き取りに来るという建前で赤ちゃんを預けるという場所なので、いずれ引き取りに来たときに、
間違いなく自分が親だと、この子が私の子供だということの証としてね、こういった身分というか、証明できるように何かこういうものをつけておくというのが条件だったらしいんですね。
この場合は、この絵が半分にちぎられているので、残りの半分を母親側が持っていると、その半分が赤ちゃんを持っているということでね、そういう風になっているんです。
この赤ちゃんを預かった漢字のおばさんね、この人はですね、早速この赤ちゃんの預かった日にちとか赤ちゃんの特徴とかをこの赤ちゃんの預かり帳みたいな大きなノートに書き留めて、ここにちゃんと赤ちゃんが身につけていたこのちぎられた絵の半分をね、ちゃんと紐で結んで、ちゃんと記録の中に一緒に閉じるんですよね。
それをじっとね、チェチリアは階段の隙間からこの様子を見ているんですよね。
そこへですね、先ほど赤ちゃんを取り上げていた男の人がですね、火で熱々に炙った焼きゴテを持って入ってくるんですよね。
焼きゴテっていうのは、こういう一生消えない印をつけたりする、囚人なんかにつけたりするので有名なあれなんですけれども、
これでね、かわいい赤ちゃんのぷくぷくの足首のところにね、じゅって楽韻を押すんですよね。
これもね、ちょっと辛いシーンなんですけれども、楽韻を押された時にギャーって赤ちゃんが泣くシーンがなんとも悲しいシーンなんですけれども、
これをね、じっとチェチリアは見つめているんですよね。
とにかくこの楽韻はピエタインの子供だという印ですよね。
チェチリアはね、これを悲しい目でずっと見ています。
貴族のレッスンとピエタ院の財政難
また昼になってですね、場面が変わりまして、このピエタインの娘たちのところにですね、貴族の身分の高い女性がね、音楽というか楽器を習いに来てるんですよね。
これはこの当時ピアノじゃなくてチェンバロになるんですけれども、
これをね、チェチリアではない別の娘が一生懸命この貴族の女性に教えてるんですよね。
この貴族の女性はエリザベッダって言うんですけれども、教えてるんですけど、超下手なんですよね。
でもベチャーベチャーっていう感じで、横でチェチリアはね、なんか手作業をしながら、
うわー下手くそねーっていう感じでね、呆れて見兼ねるような感じで横目に見ながら作業を続けてるんですよね。
そうするとね、そこにこのピエタインの院長がやってきて、
いやどうもどうもって言って、この貴族のエリザベッダにご機嫌うかがいにやってくるんですよね。
そうすると、あーちょうどいいところに院長いらっしゃいましたっていう感じで、
エリザベッダはですね、ちょっと院長さん、一緒にちょっと二人きりでお話できないかしらっていう感じで院長を手招きして、
このレッスン室から廊下に出るんですよね。
二人きりになるとですね、ここで貴族のエリザベッダはですね、
今年からこのピエタインじゃなくて、別の院に寄付することになったので、一応それをお伝えしておきますねっていうふうに言われたんですよね。
これをね、聞かされた院長はね、すごいショックで、
というのがもともと、日曜日のミサの演奏会でもですね、参拝者がまばらだったり、
だから全然献金が集まらなくて、ただでさえいろいろ悩ましい思いをしていたところにですね、
非常に頼りにしていたこのエリザベッダの貴族の家系がね、寄付を打ち切ると言われたのでは大変だっていうので、
本当に考え込んじゃうんですよね。
この当時、このピエタインでは非常に優れた演奏家たちをね、たくさん女の子たちを育成しているんですけれども、
彼女たちのこの演奏も大切な収入源なわけですよ。
この日曜日の礼拝およびミサでこの演奏会を開催して、これにたくさんの人が来てくれれば、
それだけ献金もしてもらえるっていうね、いうのがありますし、
あとこの当時はいろんな、ベネチアっていうのはその当時も水曜都市としてね、
水の航路ですよね。いろんな貿易とか、いろんな海外に船で移動するときに必ず中継していく一大都市だったわけですよね。
だから文化の非常に中心にあるような場所で、音楽も文化も芸術も盛んな場所だったわけですよね。
いろんな人が来て、演奏会に貴族の館に呼ばれて、そこで演奏会したりとか、
そういうとにかくこの演奏活動っていうのが非常に大事な収入源だったんですけれども、
どうやら今の音楽部門の責任者ではちょっと役不足なのかなと、
全然お客さんを呼べるような演奏とかができないっていうことなんでね、
これはちょっと誰かもう少し有能な人が必要なんじゃないかということでね、
幹部内でいろいろ相談を始めるんですよね。