作品の構図と色彩
ボイスドラマ フィリッポ・リッピ 聖母子と二天使 静かな美術館の一室
トミーとマリアはフィリッポ・リッピの代表作 聖母子と二天使の前に立っています。
トミーは軽く肘掛けされた杖を持ち、マリアは優しく トミーの手を取りながら作品に近づきます。
マリア、これがフィリッポ・リッピの有名な 聖母子と二天使よ。
ありがとう、マリア。 この絵の評判は効いているよ。
どんな絵なのか、詳しく教えてくれるかい? もちろん。
心を込めて説明するわね。 ナレーター
全体の構図と色彩 マリアはまずトミーに絵の全体的な構図と色彩について伝え始めます。
まずこの絵は四分の三身、つまり胸から上が描かれた肖像画のような構図よ。
中央に聖母マリア、その膝の上、 正確には膝の上に置かれた台の上には幼主イエス。
そしてその手前には二人の天使が描かれているわ。 中央に母子、
手前に二人の天使か。 三角形を基調とした安定した構図かな。
ええ、まさに。画面いっぱいに人物が配置されていて、 背景は桃園系の風景が広がっているの。
色彩は聖母の服の鮮やかな青と光の表現による明るい肌色が印象的よ。 全体として非常にルネッサンス的な透明感と明るさがあるわ。
聖母マリアと背景
慣れた。 聖母マリア。
次にマリアは絵の中心人物である聖母マリアについて詳細に説明します。 聖母マリアを見て、
彼女は画面の左側を向いて少しうつむき加減で憂いを帯びた表情をしているの。 この聖母は従来のおごそかな表現とは違ってとても人間的で優雅よ。
憂いがあるのか。 彼女の髪は淡い金色の光沢を帯びて、ベールで覆われながらも細いふさが顔の周りに優雅に流れているわ。
肌の色は白地のような透しかった明るい肌。 瞳は淡い茶色で、視線は遠くを見つめているか、あるいは舌のおさのごを見つめているようにも見える。
服装はどうだい。 彼女は深みのある濃い青色のマントを羽織っていて、これは聖母の伝統的な色ね。
その下には淡い赤色や灰色の服を着ている。 マントの端には金色の刺繍や縁取りが施されていて、とても豪華よ。
ナレーター。 続いて幼主イエスと二人の天使にフォーカスを移します。
聖母の前にいる幼主イエスは、ぷくぷくとした健康的なつくつき。 少し赤みがかった金色の巻毛で、輝くような淡い肌をしているわ。
服は薄い布をまとっているだけね。 彼は顔をこちらに向けて、鑑賞者の方をじっと見つめている。
ナレーター。幼主の視線は鑑賞者の方に向いているんだね。 イエス。
ナレーター。そうよ。そして手前にいる二人の天使がとても可愛いの。 彼らは聖母を支えるように体を斜めにして並んでいるわ。
特に手前の天使は茶色の巻毛をしていて、いたずらっぽいとても可愛らしい笑顔でこちらを見上げている。
彼の視線も鑑賞者の方を向いているわね。 いたずらっぽい笑顔の天使。
面白いね。 もう一人の天使はほとんど顔が見えないけれど、手前の天使の後ろに隠れていて、
二人とも黒っぽい服を着て、淡い金色の羽を背負っているわ。 手前の天使が幼主イエスを支えるように腕を回しているのがとても愛らしい仕草よ。
ナレーター 最後に絵の背景に描かれた遠景の風景について説明します。
この絵の特徴の一つは、背景に描かれたイタリア・トスカーナ地方を思わせる遠景よ。 聖母子の後ろには石の窓深みが見えていて、私たちはその窓を通して外の景色を見ているような構図がの。
ナレーター 窓からの景色か。
聖母子 遠くには青みがかった薄い灰色で描かれた岩山や切り立った崖が広がっているわ。 その間には小さな家々や樹樹が点々と描かれている。
空は明るい水色から地平線に向かって白く変化していて、空気遠近法が使われているのがわかる。 光が背景から差し込んでいるように描かれているため、人物の肌がさらに輝くように見える効果を生んでいるのよ。
岩山や崖、そして空気遠近法による奥行き。 マリア、キムの説明のおかげでこの絵が目の前に浮かぶようだ。
ルネサンスらしい優美で人間味のある聖母子像なんだね。 本当にありがとう。
マリア どういたしまして、トミー。 この美しい絵を共有できて私も嬉しいわ。
ナレーター マリアはトミーの手にそっとたわり、二人はしばらく絵の前で静かに立ち尽くしました。