組織内の部署ごとの対立や利害関係を乗り越え、イキイキとした働けるモチベーションが高い職場にするためにはどうしたら良いか?組織マネジメント論を専門とした社労士と熱く語りました。
【ハイライト】
・セクショナリズムとは?
・よくある社内でのセクショナリズムの事例とは?
・社内対立を防ぐ為に重要な事
・ジョブローテーションのメリット、デメリット
・コロナ禍だからこその業務効率に必要な事
セクショナリズムとは? 組織の壁をつくる“見えない敵”
今回のサニーデーフライデーは、ゲストに社会保険労務士のオオタワさんを迎え、企業内に起こりがちな「セクショナリズム(部門間対立)」をテーマに展開されました。セクショナリズムとは、営業と製造、開発とサービス、キッチンとホールといった異なる部門が、それぞれの立場や成果指標に固執しすぎるあまり、対立構造が深まってしまう現象を指します。田村も自身のメーカー営業時代を振り返り、「納期や価格を巡って、設計や開発側と衝突することがあった」と語ります。お互いの立場や事情を知らぬまま責任を押し付け合うことは、生産性を下げ、組織全体の活力を奪いかねない——その危険性が強調されました。
身近な現場にもある「対立」構造──飲食店や行政の例から学ぶ
オオタワさんは、学生時代の飲食店アルバイト経験を例に挙げながら、キッチンとホールの溝についても紹介。キッチン側は注文の無茶ぶりや遅延に対して不満を抱き、ホール側はミスを謝る立場に立たされる不公平さを感じてしまう。似たような対立は民間だけでなく行政にも見られます。たとえば中央政府と地方自治体、あるいは警察と公安委員会なども方針の食い違いから対立する構図は少なくありません。どのような現場でも、自分たちの正しさを優先する姿勢が、結果的に協働を阻む原因になっているのです。
対立を乗り越えるには?「ジョブローテーション」と「責任の構造改革」
では、こうしたセクショナリズムをどう乗り越えるか? オオタワさんと田村が導き出したひとつの答えが「ジョブローテーション」。キッチンとホール、営業と開発、経理と現場など、一定期間ごとに業務を交代することで、相手部門の苦労を理解し、共感を得られるようになるという考えです。また、ただローテーションを回すだけでなく、「引き継ぎの仕組み」や「OJT的な併走制度」も組み合わせることで、混乱やストレスの軽減が期待されます。さらに、“責任の所在”を明確にした管理体制や、経験豊富なリーダーによるフォロー体制があると、心理的な安心感も醸成されるとのことです。
利己と利他のバランス──対立を減らすための“他者目線”教育
しかし、ローテーションや仕組みだけでは対立は完全にはなくならない、と二人は語ります。根底には「自分の立場を守りたい」「責任を負いたくない」といった自然な人間心理があるからです。そこで必要なのが、「会社全体の利益」を意識できる“他者視点”を育む企業文化や教育です。他部署の大変さを実感し、自分の行動が他人にどう影響するかを考えること。つまり、「マズローの欲求段階説」でいう“他者貢献”や“自己実現”レベルの動機付けを会社がどう支援するかが鍵になります。教育・制度・風土という多層的なアプローチが、セクショナリズムの解消に繋がるのです。
柔軟な組織づくりが、非常時の持続可能性を支える
最後に田村は、コロナ禍で注目された「柔軟な業務継続体制」についても触れました。ある社員が長期離脱したとしても、誰かが仕事を引き継げる体制があれば、組織のサステナビリティは高まります。ジョブローテーションによって、“この業務は誰でも対応できる”状態をつくることは、緊急時だけでなく、日常的な働き方の柔軟性や心理的安全性の確保にも寄与します。部署間の壁を超え、互いを思いやる風土こそ、これからの組織に求められる基盤だと締めくくられました。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナー等のPRブランディング事業も手掛ける。
カバーアート制作:小野寺玲奈
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