求職者が会社を選ぶ基準の一つとなっている「福利厚生」について、従業員として魅力的な福利厚生は企業として何から対応すれば良いか、福利厚生が本来あるべき姿は何たるか、そもそも福利厚生は必要なのかどうか等、グローバル人材の職業紹介事業に携わるユナイテッドワールド株式会社CEOの朝日将さんと語ります。
【ハイライト】
・朝日さん、田村にとっての良い福利厚生とは?
・福利厚生が出来た歴史と背景について
・「あったら嬉しい福利厚生ランキング」の結果を見て思う事
・会社の福利厚生と同一労働同一賃金との関係性
・従業員にとって魅力的に映る福利厚生は何からすれば良いか?
・福利厚生と初期の男女の恋愛は一緒論
・そもそも福利厚生は必要なのかどうかを熱く語る
・福利厚生とは「従業員の満足度を高めるため」?「社員のパフォーマンスを上げるため」?
ゲスト:朝日 将(ユナイテッドワールド株式会社 代表取締役)
ミネソタ大学ツインシティー校を卒業後、メキシコ大使館、経営コンサルティング会社、国際連合大学NPO/NGO法人を経てユナイテッドワールド株式会社を創業。「誰もがどこでも働ける世界を」をミッションとして、現在同社のCEOとして、外国籍やバイリンガル日本人といったグローバル人材の人材紹介サービスの事業を展開している。
ユナイテッドワールド株式会社様のホームページはこちらです。
https://www.unitedworld.jp/
過去朝日さんがサニーデーフライデーに出演された回のエピソードはこちらです。
第164回【対談】外国人雇用について語る
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1507714225?i=1000497392946
第165回【対談】教えて、あなたの働き方!
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1507714225?i=1000497392946
第176回 【対談】グローバル人材になるために重要な事(前編)
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1507714225?i=1000501727136
第177回 【対談】グローバル人材になるために重要な事(後編)
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1507714225?i=1000501961090
■ サウナとピザと、福利厚生の現在地
今回のテーマは、「魅力的な福利厚生とは何か?」。コロナ後の働き方の変化も踏まえ、田村と朝日氏が“制度の本質”を本音で語ります。
冒頭、田村が提案したのは「サウナ入り放題制度」。サウナでキャリアミーティングを行うというユニークなアイデアに朝日氏も共感し、福利厚生の自由度や発想の柔軟さが会話の鍵となりました。
また、「ピザが無料でもらえる制度」「社員同士が裸の付き合いで仲良くなる場」など、アメリカ的かつエンタメ的な福利厚生も話題に。ユーモアに包まれつつも、“会社が従業員をどう思っているか”という視点が根底に流れています。
■ 明治時代から始まった福利厚生。その本来の目的とは?
田村が語る福利厚生の歴史は、明治時代にまで遡ります。当時、産業発展に伴い労働力確保が課題となり、従業員の囲い込みとして住居支援や手当制度が導入されていきました。
つまり、福利厚生の起源は「人材確保のための魅力付け」。これは今も変わらず、他社との差別化や採用競争において、福利厚生が武器となっている背景とつながります。
■ 働く人が本当に求める福利厚生とは?最新ランキングから考える
ビズヒッツ社の調査による「嬉しい福利厚生ランキング」では、1位が家賃補助、2位が特別休暇、3位が旅行・レジャーの優待と続きます。
朝日氏は「やっぱり現金に近い家賃補助が一番嬉しい」と語り、実用性の高い支援が今なお強く求められている現実を示唆。また、特別休暇についても「まとめて2週間~1ヶ月のリフレッシュ休暇があれば、かなり助かる」との声も。
田村も、駐在や異動の前に「自分を見つめ直す休暇」が取れる文化を提案し、“一時的な休息”がキャリア全体の質に与える影響の大きさに言及しました。
■ 福利厚生に“公平性”は必要か?正社員と非正規の境界線
「正社員だけに福利厚生を提供してよいのか?」という問題にも踏み込みます。同一労働・同一賃金の流れの中で、社員食堂やジム補助など“モノによる格差”が批判される場面も増加しています。
ただし、朝日氏は「働き方も生産性も違うのだから、一律にするのは現実的ではない」と冷静に指摘。労務の専門家として田村も「最低限の公平さと、業務内容に応じた設計のバランスが必要」と補足します。
■ 福利厚生は“入口”であり“目的”ではない
田村が強調するのは、「福利厚生はあくまで会社を好きになるための助走」であるということ。恋愛にたとえて、「最初は福利厚生=アプローチで心を動かすが、最終的に選ばれるのは“人としての魅力”」だと説明。
つまり、会社が“人として信頼できるか”“誠意を持って接しているか”が、福利厚生以上に重要な要素だというのです。
■ 給与・制度では測れない「ありがとう」が生まれる職場へ
終盤、田村は「制度やお金も大事だが、“ありがとう”の方が人は動く」と語り、福利厚生の整備だけでなく、感謝や承認のある職場文化こそが重要だと結論づけます。
朝日氏も「経営者として、従業員が“ハッピーに働ける場”を提供できることが福利厚生の本質」と賛同し、「制度は人を育てる“きっかけ”であって、“ゴール”ではない」と共通認識を深めました。
■会社の“温度”は制度ではなく、想いで伝わる
福利厚生は、従業員満足や採用競争力に直結する一方で、制度そのものが“目的化”されてしまう危うさもあります。大切なのは、「その制度を通じて何を伝えたいのか」「誰のために存在しているのか」という視点。
制度の充実に加え、会社としての“愛”や“期待”がきちんと伝わる仕組みこそが、これからの福利厚生の在り方なのかもしれません。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、MC等、音声メディアや放送業界でも活動。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
カバーアート制作:小野寺玲奈
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