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この番組、水星移住計画は、聞く人皆様のライフスタイルの選択肢を広げることを目的とした、株式会社水星によるポッドキャスト番組です。
引き続き、私、現在は香林居におります。矢舘航平と申します。
私、香林居、長崎です。
ということで、前半では香林居と植物療法の人様とのタイアップ企画について、概要をお話いただきましたが、
後編ではですね、香林居の世界観についてというテーマで、いろいろお話をお伺いできればと思っております。
よろしくお願いします。
僕、そもそもは京都のホテルC京都でずっと働いているんですけれども、
去年の夏に一回、旅行でこっちにプライベートで泊まりに行きまして、
ありがとうございます。
それが初香林居だったんですけれども、
もちろん同じ会社なので、写真とか館内とかがどんな感じかというのをなんとなく写真とか動画とかで知っておいたんですけど、
来た瞬間に、ここ、泊まれるんやと思って。
ホテルC京都とはコンセプトも内装とかデザインとかも全然違うホテルになるので、
新鮮だった気持ちもありつつ、そもそもこのハード面が、ハード面自体が芸術作品というか、
間違いないですね。
館内のいたるところにアーチが施されていたり、客室内にもアート作品が置いてあったりなど、
京都のホテルとは全然違う趣で、これは楽しいなと思いながら旅行で過ごさせていただき、
まさか今回、3ヶ月もこっちにお世話になるとは思ってなかったんですけれども、
それで研修で改めて、高齢居の中にあるアート作品がどういった経緯で置かれているのだとか、
あとは内装のコンセプトなども含め、改めて勉強をし直して、
なるほど、こういうテーマでこういうものが置かれているんだなというような感銘を受けた部分が多分あったので、
今回そのあたりもちょっと触れつつ、この高齢居のいろいろな感性といいますか、
もちろんパッと見ではわからないものの美しさみたいなお話もまたお話しいただければと思います。
いやーこの企画、嬉しさ感じつつプレッシャーをかけておりまして、
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高齢居を背負って。
高齢居って本当にめちゃめちゃたくさんのプロフェッショナルたちが、
めちゃめちゃ熱い思いを込めて作り上げたものなんですよ。
これは完全に私個人の解釈であり、
かつ高齢居で、私2年半働いているので、
2年半高齢居に居続けた人は高齢居をどういう風に感じているのかみたいな視点で聞いてもらえるとちょっと面白いかなって。
いやもう結構ですよ、愛は主観なんで。
愛は主観で、本当にじゃあもう今日は主観を思わずに話させていただけるとすごい嬉しいです。
じゃあちょっと私のこと話しても大丈夫ですか?
もちろん。
私、名前はモネっていう名前なんですけど。
美しいお名前で。
それ言います。
クロード・モネっていう画家の名前から取ってるんですね。
このクロード・モネさんって、モネ展って日本ですごい大人気なんですけど、
印象派って呼ばれる、この有名なのがスイレンの絵画を描いてるフランスの画家さんで、
すごく可愛いんですよ、絵が。本当に素敵で。
子供の頃からクロード・モネの絵本があったり、実家に大きいクロード・モネのレプリカですけど、絵があったり、そういう環境で生まれてきてて、
就職をする時に、大学の時にクロード・モネの作品があるっていうので、訪れた直島っていうアートの島に移住させていただいたんですね。
直島で過ごした4年間は、本当に自分にとってかけがえのない感性が磨かれた4年間かなっていうふうに思っていて、
絵画だけじゃなくて、現代アートがたくさんある島なので、そのアートから感じることとか、この作家さんがどんな思いでやっていってるとか、
そういうのも考えるようになってから、改めて高齢居で働きたいっていうふうに思って、水星に入社したっていう経緯があるんですけど、
私のこの経験から来る高齢居っていうのは、つくもがみみたいなのがいる宿みたいな感じが私はしていて、
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つくもがみっていうのは、99年大切にされたものには神様が宿るっていう日本特有の思想の一つなんですけど、
99年以上大切にされているものが高齢居にいっぱいあるんですよ。
例えば椅子だったり、くたに焼きだったり、100年ものなんですね。そういうのもたくさんいるような、ある意味神聖さみたいなのを私は高齢居で感じておりますし、
それだけじゃなくて、直島でも思ったのが、アートって本当にきっかけの一つに過ぎないというと語弊があるかもしれないんですけど、
私はそう思ってて、アートがそこにあることによって、アート作品とかを媒介にして、この世界の大事なことに気づくっていうのが、私が作品とかに触れる中でとても好きな瞬間なんですね。
それは空が美しいとか、雨が美しいとか、朝の光が気持ちいいとか、街路樹の葉っぱって季節によって違う姿をしてて、
夏になったな、秋になったなって感じられる。その感じられる心を持てるようになったな、みたいな気づき。そういうのが私にとってすごく大切な時間だったし、人生が豊かになったなって思う瞬間なんですね。
で、高齢居でもそういう瞬間って本当にたくさん感じられて、例えばこのアーチ窓から外が見れる、中から外が見えるんですけど、アーチの窓から見える外の景色っていうのは、本当に大通り沿いにあるので道路があって車がたくさん通ってて、ちょっと街路樹があってみたいな。
本当に日本のどこでも見れる景色というか、多くの街で見れる景色かなって思うんですけど、それでもその木々が移ろっていく姿とか、アーチ越しにたくさん見れて、綺麗だなって思う時とか、
今日の空はこんな感じで綺麗、美しいし胸を打つなって気づけたり、金沢雨は多いんですけど、雨の雨粒が落ちていく姿って美しいなっていう風に思うことができるのが高齢居だからこそかなっていう風に思うんです。
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高齢居っていうのは神様がたくさんいる場所であり、そういう世界の美しい真実にたどり着けるような特別な場所でもあるし、きっと日常を手放して皆さん来ていただいているので、
ある意味そういう朝の光が気持ちいいなって思う自分と出会う場所、前編で精神世界の旅とか自分探しの旅みたいな話をさせていただいたんですけど、
まさにその通りで自分が気づかなかった、今までの自分じゃない自分が発見できたり、子供の頃感じていた世界の美しさを取り戻せる瞬間っていうのがたくさん高齢居にはあるので、そういうところが私は魅力かなっていう風に思ってます。
長くなりました。
確かに高齢居に置いてあるものとかコンテンツもちろん研修である程度勉強するんですけど、その時に一番思ったのが僕も個人的な意見なんですけど、
もちろん高齢居はそもそも新しい金沢時間を処方するっていうテーマのホテルではあるので、高齢房とか金沢の良さを伝えられるホテルとして存在したいみたいな部分が大いにあるなと思ってて、
もちろん例えばさっきの空の話とかもそうなんですけど、もちろん窓から空、綺麗な空見えます。お客さんに金沢の空はこんな風に綺麗なんですよって伝えて伝わるんだとは思うんですよ。
ただそれは浮世っていう古谷焼で表現したものを部屋に置いてあるとか、あとは例えば金沢より北部の方にある山で採れた黒土を使ったタイルの作品が置いてあるとか、
それを覚えてくれたの嬉しい。
白山で採れた森林素材を使って方向上流水とか精油を作って、土地に溶け込んでるというか土着したホテルとして、もちろんその存在しつつアート作品が声を発しているというか、
別に我々スタッフがお客さんに全部説明しても伝わるけど、そこをアート作品に落とし込んでその空間の中に存在しているっていうのが、めっちゃこのホテルの存在価値だなぁみたいな風に思ったのが第一印象でした。
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声出してください。音声コンテンツで声出さずに泣かないでください。
山本さんそんなにこうりんきょ愛してくださっていることが、私は本当に嬉しくて、
お部屋にあるただの茶色い四角いアートがあるんですけど、それにはちゃんと意味があって、金沢より北の方にある場所の土を使ってるんですけど、
これあの実は朝食のお粥とかお米の黒米っていう黒いお米を実際に作ってる場所の土でできてるんですよ。
ただの土の四角じゃなくて、その場所性がすごい大事ですし、そこの土がここにあるっていうのが一つの体験としてやっぱり大事だと思うんですね。
私たちが説明せずとも、その子が語ってるんですよ。まさに言ってくれた通りに。
で、それがあることによって、例えば説明を聞いて理解しましたっていうのと、
自分から考えて、体に知識とか常識じゃなくて実体験として出会って、自分の心の深部に染み渡るように気づくことって全然別物だと思うので、
やっぱりそれは来ていただいた人が出会えるものなんじゃないかなっていうふうに私も思います。
置いてあるものを一個一個にストーリーがちゃんとあって、もちろんそこまで詳しく知らなくてもたぶん満足に寝泊まりいただける施設ではあると思うんですけど、
お客さんの中でも結構チェックインの案内の時に椅子のこととか色々聞いてくださる、興味持ってくださる方がいらっしゃって、
自分から知らないものとか興味があるものに気づけて、スタッフに色々質問してくれて、
そういう背景があるんですねって知れるだけでもその旅が一つ、一段階豊かになるというか、金沢に来た意味があったなぁみたいな知見とか物語性を得られれば僕らも嬉しいというか。
本当ですね。
本当に僕も高齢居の住人マインドにだんだんなってきてるなっていう。
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お客さんにやっぱり話せることが増えれば僕もやっぱりここで働いた甲斐があったなって思えるんで。
ありがとうございます。
やっぱり高齢居は本当に一人一人の携わった人の熱意がすごく込められて、意味も物語もたくさん込められているものなので、
もうそれを話せて嬉しいって感じる。これはもう高齢居の住人ですね。完全に。
もちろんその作家さんが作ったものとかじゃなくても、例えばカーテンにもちょっと意味が込められてたりだとか、そういう細部のこだわりもたくさんあるホテルなんで、
ぜひともスタッフにいろいろ聞いてみてほしいですね。
本当にもうスタッフ全員めちゃめちゃ喜んで食いついて来るかなと思います。
もちろんその高齢居の本にも書いてあることもたくさんありはするんですけれど、それ以外の部分もたくさんあるので。
そうなんです。高齢居の本もだいぶ分厚いものね。
いやすごいですよね、あの本。
本当にもう割とちっちゃい字でぎっちり詰まってるんですけど、もうやっぱりそれ以上のこともたくさんあるんですよね。
僕その全職が出た印刷会社だったんですけど、あの本を見た時にこだわりすごいなこれと思って。
今支配人の野村さんに実はこれ藤原印刷さんで作ってもらった本なんですって言って、
もちろん知ってますけど、素晴らしい印刷物をたくさん作ってるあの藤原印刷さんで、それはそれはと思って。
やっぱりその印刷会社の方から見てもこだわりめちゃめちゃあるんですね、本印刷で。
分かります、あれは。
閉じ方だけで分かります。
そう、閉じ方こだわってるんですよね。
あれ、字も実はこだわりありまして、
光輪郷のその本もですけど、ホテルの館内にある、例えばプライベートって書いてる文字とか、アイソレーションタンクこちらですって壁に書いてあるんですよ。
タイに使われてるものも。
はい、この書体が基本的に斜めの字なんですけど、アーチが字の中に隠れてるOとかEとかUとかは、
頭の部分が丸いアルファベット。
そう、丸いアルファベットはアーチが崩れないように斜めじゃなくてまっすぐにしなきゃいけないっていう決まりがあるんですよ。
もしこれを聞いてからいらっしゃった人、ぜひ注目してほしいんですけど、
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全部の文字がアーチのやつはまっすぐのアーチになってるんですよ。
それだけバチバチにこだわってるっていうのが伝わればいいかなって。
そう、僕もこれ知ったときはたまげましたね。
やばいですよね。
自分のパソコンのいられに高齢居で使われてるフォントをダウンロードして、
一応会社のマニュアルにこのフォントを入れてくださいっていうのが書いてあって、
それ見てたときに、え、そんなルールがすごいこだわり。
誰思いついたん?って思って。
すごいんですよ。
考えたこともなかった。文字の中にあるアーチって。
文字の中にもアーチがあるっていう。
これめちゃくちゃ裏話面白いポイントだと思います。
本当に裏話ですね。
多分本にも書かれてない情報かなと思うので。
これ知ってるあなたは高齢居マスターですね。
いや、だいぶマスターですね。
かなりのマスタークラスかなと思います。
一番衝撃あったかもしれないです、そこが。
やっぱね、字にかかってましたもんね、ずっと。
そんな裏話もありつつ。
お部屋でのアート作品も含めですが、
前編でも話したアイソレーションタンクでは
高齢居内で自分の精神世界の旅を
空間として楽しんでもらうっていうようなコンテンツにはなっているので
新しい金沢時間にこの精神世界の旅っていうのも含まれるっていうような解釈でいいんですかね。
そうですね、私たち高齢居は新しい金沢時間を処方するっていう
大きなコンセプトを背負って日々運営しているんですけど
その新しい金沢時間って何かって
私も2年半ずっと考え続けていたもので
なんとなくぼんやり見えてきた答えが
この精神世界の旅に出ることができるっていうことが
答えの一つであるかなっていうふうに思ってるんですね。
この精神世界の旅に出るっていうのは
金沢の甲林坊っていう
一人のお坊さんの物語が
紡いでくれた場所だからこそできることで
だなっていうふうに思いますし
この精神世界の旅に出ていただくっていうことこそが
私たちがホテルの場所である
甲林居ができる処方の一つなのかなっていうふうに思います。
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やっぱりコロナ禍で甲林居オープンしたんですよ。
コロナ禍の時本当に悲しいニュースばっかりだったし
身の回りとかも激動の時代だったかなっていうふうに思うんですね。
そこで生まれたコンテンツなので
やっぱり改めて生きることにおいて
どういうことが大事なのかなとか
豊かさって自分にとって何だろうとか
考える時間ってそういう混沌とした世界になればなるほど
考える生き物なのかな人間ってっていうふうに思うので
やっぱり甲林居もそういう大きな問いかけっていうのが
絡んでるような空気だと私は感じているので
ちょっと壮大なテーマではあるんですけど
でも日常に本当に近いような部分でもあると思うんですよ。
なので自分なりの豊かさだったり生き方だったり
そういうのをある意味精神世界の旅に出ることによって
見つけるきっかけとかに
甲林居での時間がなればすごい私は嬉しいなって思いますね。
明確にこういうふうに自分を導かないといけない
みたいな答えがなくても
旅に出ること自体が有意義な時間になれれば
っていうようなところですね。
本当にその通りです。
ゴールとかはなくていいんですよ。
まずは旅に出ていただいて
一回振り返って立ち止まる時間っていうのは
きっと人生で必要だなって思う時が私にはあったし
必要だなって思う人も世界にはたくさんいるのかなって思うので
そう思っている方に
ぜひとと甲林居の時間が届けばいいなっていうふうに心から思ってます。
自分を見つめる時間ってだけ聞いたら
誰でもできそう聞こえるけど
でもやり方がわからない方のためのきっかけの一つになれば嬉しいですね。
はい。甲林居に宿泊もアイソレーションタンクも
もう本当にお待ちしてます。
って言ったところですかね。ありがとうございます。
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ありがとうございます。
後編と濃密な神奈川甲林居のお話をたくさんお聞かせいただきましてありがとうございました。
こちらこそありがとうございます。
もうこれが配信される頃には僕はもう京都に帰っちゃってるんですけど
おかしいです。
もうなんかずっといてくれたので
なんか完全にもうマインドが甲林居の住人になってくださってるので
いつでも読みください。
思ってた以上にもう京都と神奈川こんなに簡単に行けるんだなって
自分の中でも距離がすごい近くなったんで
そうなんですよ。関西の人ぜひお待ちしてます。
山本さんもね、働く方じゃなくてもまたプライベートとかでね
来てくださると本当に嬉しい。
僕のアナザースカイになったんで。
嬉しいです。
誰かにとってのアナザースカイになり得る街だと思います。
いや、私もそう思います。
はい、ということで
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それでは今夜もおやすみなさいませ。
おやすみなさいませ。