金星探査機の帰還
いちです。おはようございます。今回のエピソードでは、帰ってきた金星探査機についてお届けをします。このポッドキャストは、僕が毎週メールでお送りしているニュースレター、
スティームニュースの音声版です。スティームニュースでは、科学、技術、工学、アート、数学に関する話題を毎週お届けしています。
改めましていちです。このエピソードは、2025年5月15日に収録しています。 ポッドキャストスティームfm、そしてニュースレタースティームニュースは、スティーム号とのりくみーのご協力で配信をしております。
さてですね、1972年3月、
ベネラ9号と名付けられる予定だった旧ソ連製の金星探査機
コスモス482号がカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。
なぜね、この1972年3月の打ち上げの話を
2025年5月になってしているかというと、このベネラ9号になるはずだったコスモス482号なんですが、
地球に帰ってきたんです。 もともと帰ってくる予定はなかったんですが、金星には行かずに地球の周りを
53年間回り続けて、 ついに地球に帰ってきたというか、落下したということになります。
これは今週のニュースなんですが、 こんな風に書かれています。ソ連時代の金星探査機コスモス482号
打ち上げから53年後に地球に落下、インド洋にというね報道だったんです。 ただあのこれ詳しいことはね、まだわかっていないというか発表されていないんです。
おそらくあのこれ打ち上げた 企業ロシアのロスコスモスは
もうちょっと詳しい情報を把握していると思うんですが、 海に落ちたとだけね今のところ発表されています。
金星の神話と美しさ
いやでも海に落ちて良かったかもしれません。 陸地だったらね大変なことになっていたでしょうから。
金星は太陽と月の次に明るい天体です。 金星はいつでも見られるわけではなく、
明け方と夕方にだけ見えます。 見え方も日々変わり、全く見えない日もあります。
また明け方の金星を明けの明星、 夕方の金星を宵の明星と呼びます。
この明け方はですね深い青の中にすごくキラキラと金色に光りますし、 夕方これはまたあの夕暮れの紫の中で
美しく金色に輝くので、これは古来より人間の心を捉えてきたようなんですね。
この明けの明星とそれから宵の明星、どちらも金星なんですが、これ同じ星だということ、人類はかなり早くから気づいていたようです。
まあこれはひょっとしたらその光り方同じように金色に見えるからとか明るさが近いからとか なのかもしれません。
古代ギリシャ人たちは金星を愛と美と精をつかさどる女神、アプロディーテ。
これは日本語ではねよくアフロディーテという風にも呼びます。 僕もアフロディーテの方が言い慣れているのでこのエピソードではアフロディーテで統一させてもらいます。
古代ギリシャ人たちは金星を愛と美と精をつかさどる女神アフロディーテに結びつけました。
古代ローマの人たち。 時代的には古代ギリシャよりも最盛期を迎えたのが少し後になるんですが、古代ローマの人たちは古代ギリシャの
考え方、学問、芸術、それに神話を次々と輸入して自分たちの神様と対応表とか作っていったんですね。
古代ローマの女神ベヌスがこれが古代ギリシャのアフロディーテと同じだということにしたので、アフロディーテのローマ名、ローマの名前が
ベヌス、これが英語のヴィーナスになっています。 なので金星の名前も英語でヴィーナスなんですが、意味はアフロディーテ、女神アフロディーテのことになります。
何が言いたいかというと、金星は今でも女神の名前で呼ばれているということなんですね。
アフロディーテは天界の3美神、あの3人の美しい神、3人って言っちゃダメですね。神様ですから3中の3つの柱の美しい神、3美神
というユニットがあるんですけれども、この3美神ユニットの ビジュアル担当として入っています。他の2中、お二人は
オオガミゼウスの奥様 これギリシャでは
ヘラですね。 ギリシャではヘラで、ローマ名はユノですね。オオガミゼウスもギリシャの呼び方で、
ローマではユピテル、英語名ジュピターですね。 ユピテルの奥様。奥様って言い方もおかしいですかね。お妃様って呼ぶんですかね。
ローマ名ユノ、ギリシャ名ヘラという女神。 そしてもう一人が知恵の神様として有名なギリシャではアテネ。
それからローマ名はミネルバですね。という神様。この3人がね、あの3美神という風に呼ばれているんですが、他の3人を選んで3美神と呼ぶこともあるんですけれども
これはの最高神
ゼウス、ユピテルの奥様も奥様じゃないですね。お妃様が入っているので、こちらを3美神ユニットという風に呼ばせてもらうんですが、
そのビジュアル担当、残りお二人もね、綺麗な神様という設定にはなっているんですけれども、アフロディーテはその中でも際立って美しい神様ということで
ビジュアル担当として入っています。で、彼女がね、それだけあの美しいということは、その金星と対応づけられたことと関係するんじゃないかなと思うんですね。
金星の環境と探査の歴史
金星本当にね、美しいんですよ。今考えてみると、他にね、当時知られていた惑星という水星、金星、それから地球はね
惑星という認識されてないですから飛ばして、火星、木星、土星になるんですが、水星はね、エルメスでしょ。
で、商売の神様ですよね。男性の神様ですね。それから火星はマルスで、これは軍神ですね。戦の神様ですね。
木星が一番、夜中ずっとね、輝いているので沈まないので、これがユピテルの星ということになっています。
で、土星、これはサテルヌスという、サタンって言っちゃうとね、悪魔の方のサタンと同じ発音になっちゃうんですけれども、これは濃厚の神様の方のサテルヌスの方ですね。
なのでこれも男性の神様なので、惑星の中では唯一ね、金星、ベヌス、アフロディーテだけが女性の神様ということになります。
で、この天界の三美人なんですが、ローマ名で言うとユノとミネルガとベヌス。これはパリスの審判というね、事件を起こしています。
これ最も美しきものへという風にね、書かれたリンゴが投げ込まれて、それで自分が誰が一番美人なのかというので、
喧嘩になってですね、それがあの青年パリスが審判させられるという事件ですね。
で、この勝負アフロディーテが勝つんです。アフロディーテが一番美しいというオチではなくて、みんながね、この青年パリスを買収しようとして、アフロディーテはね、別の美女を連れてきて、
パリスを買収して成功するんですが、その結果、トロイア戦争を起こしてしまうと。その美女というのが人妻だったというね、これもギリシャ神話のお話なんですが、トロイア戦争自体は実際にあった戦争ということに、戦争であったということがわかっています。
まあそんなね、金星にはいろんなね、神話があります。金星を表す記号がね、あるんですけれども、惑星記号って記号があるんですけれども、これあの女性を表す丸の下にプラスって書く記号。これ金星の記号なんです。もともと金星の記号で、そこから転じて女性を表す記号になりました。
で、神話では高貴な位置を占める金星なのですが、これね不思議なことにSF小説では不人気なんですね。金星を舞台にした小説って他の惑星ね、火星とか木星に比べると少ないんですよ。
で、SF小説の発展はですね、あの科学の発展とだいたい同じタイミングで起こっているんですが、その科学によって金星の実像が徐々に明らかになっていったんですね。その結果、科学調査によると金星っていうのはどう見ても住みづらいということがわかったんです。
金星は地球に最も近い惑星で、サイズも地球に近いことから地球の負担をとも呼ばれてはいるんです。しかしその環境は地球とは大きく異なります。
金星の表面温度は摂氏約460度と非常に高温で、これはですねなんと鉛が溶けます。鉛も溶けますし、鈴という金属も溶けます。
鉛と鈴の合金の半田というのはこれも余裕で溶けちゃいます。 この温度、このね気温が高い理由なんですが、これは温室効果によるものだそうです。
金星の大気の96%が二酸化炭素でできていまして、気圧も地球の約92倍、まあ92気圧ですね。
あるということで、人間が金星の表面に立つと水深1000メートルの水圧に相当する圧力を受けることになります。
まあペチャンコになりますよね。 なかなか金星に住むということは人間にはできないということです。
さらに金星の雲は硫酸の粒子でできていて、常に硫酸の雨が降っています。
もうね踏んだり蹴ったりいいですよね。 ただしこの雨は高温のために地表に到達する前に蒸発してしまうそうです。
このような過酷な環境のため、金星に人間が住むことは現在の技術では不可能です。
金星の時点も得意で、太陽系の他の惑星とは逆方向に時点していますし、
1回転するのに243日もかかります。 このゆっくりと回っているわけですね。
金星の光転周期、太陽の周りを回る時間は225日と、これは地球より早いですね。地球は365日ですから
金星の1年は225日で、これが珍しいんですが、時点の向きと光転の向きが逆なので、その結果ですね、金星ではおよそ117日で一昼夜が過ぎます。
つまり、2回転でほぼ1年ということになるんですね。 まあなんかややこしいですよね。地球はね
1年、季節が一周する間に365回回るわけなんですが、
金星は2回転している間に、昼夜が2回来る間に1年が経過するということになります。
ちなみに金星の時点軸は太陽に対してもほぼ垂直なので、季節はないです。1年中同じ気候だと考えられます。
このような特徴から、金星は科学的には非常に興味深い星、惑星ではあるんですが、人間の移住先としては
火星などに比べて大きな課題があるということになります。 というわけで金星にこの人類が住むというのは非現実的ではあるんですが、
アメリカの科学者SF作家であるジェフリー・A・ランディスは 金星の上空50kmから60kmぐらいでは
温度と気圧が地球の海面レベルに近い値になるため、 浮いている都市を作ると居住空間になるんじゃないかというふうに提案しています。
天空の城、ラピュタみたいなもんですね。浮いている街を作ればいい。これ、 突拍子のないアイディアではなくて、この金星の大気が海みたいなものだと思えば海に
浮かぶ街を作ろうということになるわけですね。 ここらへんの発想は非常に柔軟なものじゃないかなとは思います。
金星探査機の歴史なんですが、これは1961年の旧ソ連による金星探査から始まります。
これはの打ち上げたけれども失敗したというのも含めて、それから他の惑星、それから彗星探査、彗星の方ですね。
彗星の探査のついでに金星によったというものも含めて、 このエピソードを届けしている2025年5月までをカウントすると金星探査は旧ソ連が
32回、アメリカが10回、 欧州宇宙機関が2回、これヨーロッパですねヨーロッパが2回、そして日本が2回の合計46回
探査機が打ち上げられています。 これ失敗したやつもカウントしてますよ。ただまぁ46回挑戦がされています。
一方の火星は旧ソ連とロシアで22回、アメリカが25回、 欧州宇宙機関が2回、日本イギリスインドが1回ずつの合計52回打ち上げられています。
というわけで金星と火星を比べると若干火星の方が人気があるということになります。 特に近年はこの
火星にはですね片道の燃料だけ積んでいけば火星で燃料が補充できるかもしれない という可能性が指摘されていたり
アメリカの大富豪金融家イーロン・マスクが火星維持を目指したりということで特にね アメリカはあの火星探査に
金星よりは力を入れているというふうにね言えるんじゃないでしょうか あの片道分の燃料でいいっていうのは火星の大気に二酸化炭素が多く含まれているので
その炭素を使って燃料が作れるんじゃないかということでこれはの映画 火星の人
ある英語のタイトル火星の人であってましたっけ 原作が火星の人でしたっけ
あかつきの探査成功
あの英語のね現代はザ・マルシャン だったんですが
えっとね映画と 原作とどっちかどっちかは
忘れちゃいましたあの アンディ・バウアーですかねあのマットデーモン主演で映画化されていますが
あの火星の人という作品 映画もね火星の人だったと思いますがそこで描かれています
あの火星の大気から燃料を作って地球へ帰還するというねあのプロジェクト が描かれています
まあこれはの現実的なんじゃないかということで今も研究がされています というわけでね
まああのアメリカは特にあの近世よりは火星推し みたいなところあるかなと思うんですが
そんな中で日本も近世探査機を飛ばしているというのはあの頑張っている方だと思います
えっとトータル2個ですね あの一つはあの本当に近世を探査するためで一つは
ソーラーセールというねあの太陽風を使った航行の実験のために飛ばされて いるんですがついでに金銭の調査もしているので
まあ日本は2つ8近世探査機を打ち上げていると いうことになりますそのうちの一つがね
あかつきという探査機なんですがこれは日本の宇宙航空研究開発機構 弱さですね弱さが2010年5月に打ち上げています
近世探査機あかつき これは火星探査機のぞみに続く惑星探査機として注目を集めました
当初は2010年12月に近世周回軌道へ 投入するという予定だったんですが打ち上げがね2010年5月だったのでまぁそこから
7ヶ月かけて近世周回軌道へ投入するという手だったんですが メインエンジンが故障していました
失敗です ただここからですね弱さの技術者たちは諦めずに
姿勢制御用の小型エンジンを使って 5年後の2015年12月に再挑戦して見事に近世周回軌道への投入に成功しました
これすごいですね なんかねあの宇宙戦艦ヤマトみたいな話ですよね
なんかあちこち故障したんだけどまだまだ頑張れるということで本当に規制にあの 近世に行っちゃったんですね
赤月の主な目的は 金星の大気循環と雲の3次元構造を観測することなんです
金星の大気は地球の約60倍も厚く スーパーローテーションと呼ばれる現象が起きています
このスーパーローテーションというのは金星の時点速度よりも早く大気が循環する現象で これ地球では起こってないですよこれ金星にだけ起こっている現象なんですが
金星の時点周期が243日のところ なんと4日で金星を一周する風が吹いているんですね
でこれで原因が謎だったんですがまぁ赤月はこの謎の解明に臨みました 赤月には5個のカメラが搭載されていて
これによってまあなんか異なる波長で金星の大気を観測 できるそうなんですねでこの
地表面近くから上空までそれぞれねあの大気の動きというのを観測できたそう なんですがこれらの観測の結果
金星の片側が太陽で強く熱せられていることが スーパーローテーションの原因と推測されました
金星はねあの一昼夜の昼が長いわけですよね一昼夜が100何日だったかな えっと
117日ですね まあなので昼間があんま60日ぐらいでも夜も60日ぐらいということに
毎日というのはこれあの地球の1日20時間で数えていますが昼間が60日ぐらいで 夜が60日ぐらいあるので
この昼の昼の面と夜の面で 寒暖差がまあものすごく大きいことが予想されますよね
それによってこのスーパーローテーションというような
まあ地球で言うと 貿易風なんでしょうが貿易風とか編成風なんでしょうがそれの
まあ超すごい風が吹いているということになるそうです 赤月はですねもうこれ
その5年経って金星軌道に投入された時点でもすでにね あの当初の計画を幅に
対応年数を超えていたそうなんですが
無理矩り運用されていて2024年4月末 まあちょうどね1年ほど前に運用を停止しましたもうよく頑張ったという感じですかね
国際協力の重要性
設計寿命を遥かに超えて 運用されたということです
今後の金星探査まあ日本がねどのぐらいできるのかはまだわからないんですが これを他の国も一緒ですあのロシアもね
ベネラ d という探査機を2029年に打ち上げるという風にアナウンスはしていますが 確定はしていません
アメリカも金星探査機バイス vise というね 探査機を打ち上げる計画を持っていて
当初予定は伸び伸びであの最新の音予定見ると2025年になったんですが まあ2025年中には上がらないでしょう
なので まあ
2020年代の中間は2030年代になるのか わからないですがまあ金星探査機諦めてはいないということですね
ここはねもう あの
アメリカだロシアだ日本だって言ってなくて国際協力でね なんとかできないものかなと思いますあの火星の方はね
他にねあのインドも調査に参加していますし それから宇宙探査に関して言うと中国もねあの参加していますから
まあこの地球上では国境争いもあるし コゼリアへ戦争もね
するかもしれないけれども宇宙開発 ぐらいはぐらいはということもないのかな
国際協力できないものかなというふうなのことは思います であのメールで送りしているニュースレターにはあの毎週ね今週のテッドトーク今週の書籍
ご紹介させていただいているんですがあの今週のテッドトークのところで
クララスザシルバーという方の地球外生命の印というトークをねご紹介させて いただいています
えっと彼女はですね金星にひょっとしたら生命がいるかもっていうトークをね していますこれ金星の大気中にホスフィンという物質が見つかった
かもしれないですね でこのホスフィンというのはあの
地球上で地球上にもあるんです地球上にもあるんですがすべて生命由来 というふうにね考えられていますあとね木星にも見つかっているんですが
木星はねあの巨大なガス惑星なのでどうもその ガスの中で高温高圧下でホスフィンで生成されるだろうと言われているんですけれども
地球のような猫の岩石型の惑星はそういう高温高圧の場所がないのでこれは生命 由来のホスフィンだというふうに言われています
で金星も地球のね双子の星ですから ホスフィンがあるということは生命がいるんじゃないのというふうな
まあトークをねこのクララスザが クララスザシルバーがしているんですがそのホスフィンの発見自体があのエラーじゃないか
間違いじゃないかという意見も出ています これもあのニュースレタースティムニュースの方にはねリンクを貼らせていただいていますので
ご興味のある方 読んでみてください
というわけでこのエピソードでは金星探査についてねお話をさせていただきました 最後まで聞いてくださってありがとうございます
sunday you get something good and you don't know why
sometimes it all comes together you know it's right
feeling like this never gets old whatever i do i won't let go
look at us now there's nothing that's holding us down you and me as good as could be
living this dream that we found look at us now oh look at us now
there's so much waiting before us we've yet to find