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俳優のハリソン・フォードが航空業界の賞「ハワード・ヒューズ記念賞」を受賞することが決まりました.今週はそんなハリソン・フォードが実は優秀なエンジニアだったこと,航空業界との関係,そして考古学へ意外な貢献をしていることなどをお話しします.インディ・ジョーンズの新作も楽しみですね.

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改めまして市です。
このエピソードは2022年の4月7日に収録しています。
このエピソードでは、実は優秀なエンジニアだったハリソン・フォードさんを特集してお届けしていきます。
今回も25分間お付き合いください。
今週、俳優のハリソン・フォードさんが航空宇宙業界に貢献した人物に贈られるハワード・ヒューズ記念賞を受賞するとのニュースが届けられました。
実はハリソン・フォードさん、俳優だけでなく、エンジニアとしても航空機パイロットとしても優秀な方なんですね。
今回のエピソードでは、そんな彼にスポットライトを当てていきます。
俳優ハリソン・フォードといえば、スターウォーズを思い出されるでしょうか?それともインディー・ジョーンズでしょうか?
ひょっとしたら、ブレードランナーかもしれません。
代表作がありすぎて一つに絞れないところも彼の魅力なんだと思います。
お好きな作品があれば、ぜひSteamコミュニティで教えていただければと思います。
Steamコミュニティというのは、Twitter上のコミュニティで、Twitterの僕のアカウントを探していただくと見つけることができます。
Twitterは僕は実名で@kanaayaでやっていますので、よかったら探してみてください。
2019年の報道では、ハリソン・フォードさんが出演した映画の売上、トータルで93兆ドルを超えているらしいです。
もう地球を代表する大俳優と呼べるんじゃないでしょうか。
彼は1942年アメリカのイリノイ州で生まれています。
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当時はロシア帝国の一部だったベラルー氏からのユダヤ系移民の孫として生まれ、俳優になってからもユダヤ系であることを意識しているとインタビューに答えています。
ハリソン・フォードさんは1964年俳優を目指してロサンゼルスへ転居します。
しかし当初は良い仕事に恵まれず、週150ドルでコロンビアピクチャーズと契約しています。
彼の経歴を読むと、たったの週150ドルというニュアンスで書かれていることが多いんですが、
アメリカ政府の統計によると、1964年のアメリカの家庭収入の中央値が年間6600ドルなんですね。
もしコンスタントに仕事が入っていれば、週150ドルというのは悪い数字ではないです。
ただ、もちろんコンスタントに仕事が入ればということになるんですけれどもね。
なお当時はですね、1ドル360円時代ですから、週給150ドルも日本円にすると週給5万4千円になるんですね。
1964年、昭和39年の日本の大卒初任給が月給2万円だそうですから、日米での物価の違いはあるにせよ、
随分日米で感覚違ったのかもしれません。
ま、ていうか為替レートがめちゃくちゃだったのかもしれないですね。
まあ当時はの固定相場ですしね。話を元に戻します。
ハリソン・フォードさん、当初映画のエキストラやナレーションを担当していました。
どちらかというとナレーションの方が好きだったようです。
1967年に初めてフィルムに名前を出してもらえた時には、業界の先輩、ハリソン・エドワード・フォードと区別するために、
ハリソン・J・フォードと無理やりJを入れられてしまったりもしていました。
あまり良い仕事をもらえないと感じたハリソン・フォードさん、自学自習してプロの大工になります。
ま、これは当時の奥さんと子供を養うためでもあったようです。
彼は大工としてかなりの腕前だった上に、
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顧客だった俳優や女優たちのプライベートに関して口が硬いということが評判になったそうです。
彼は一流俳優になる前に一流エンジニアになっていたんですね。
そんなハリソン・フォードさんなんですが、顧客の一人だった映画プロデューサーのフレッド・ルースの紹介で、
ジョージ・ルーカス監督のオーディションを受けることになります。
この時はまだジョージ・ルーカス監督もヒット作を出していなかったんですけれども、
1973年のアメリカン・グラフィティというジョージ・ルーカス初のヒット作、これに採用されたんですね。
ハリソン・フォードさんもこの時再デビューを果たします。
アメリカン・グラフィティのプロデューサーを務めたフランシス・フォード・コッポラとの関係もこの時から始まります。
コッポラ監督の映画にも彼は出演するようになったんですね。
ハリソン・フォードさんその後の1977年、ジョージ・ルーカス監督『スター・ウォーズ』での半ソロ役。
1981年、スティーブン・スピルバーグ監督『レイダース 失われたアーク』でのインディ・ジョーンズ役。
1982年、リドリー・スコット監督『ブレードランナー』でのリック・デッカード役とキャリアを重ねます。
もうどれもねハマリ役ですよね。
2003年6月30日にはインディ・ジョーンズの最新作も公開されるそうですから、お楽しみはまだまだ続くということになります。
ハリソン・フォードさんは飛行機、固定翼機とヘリコプターのライセンスを持っており、
まあ趣味で飛ばしているほか、彼の住むワイオミング州の依頼で人命救助のためのヘリ飛行も引き受けています。
お気に入りはベル社のヘリコプターベル407と、現ボンバルディア社のプロペラ機デハビランドカナダDHC-2なんだそうです。
特にこのDHC-2の方はですね、この星型空冷エンジンというエンジンを搭載しているんですけれども、
このエンジンの響きがたまらんというふうにね、言われています。
2004年からハリソン・フォードさん、アメリカの実験航空機協会の青少年向けプログラム「ヤングイーグルス」の会長職にも就いています。
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前任者、世界で初めて音速を超えた人物であるチャック・イエーガー元空軍巡船長でした。
ヘリを使った人命救助活動、そして「ヤングイーグルス」を通しての教育活動に対して、
南カリフォルニア航空クラブは、ハリソン・フォードさんに対してハワードヒューズ記念賞を贈ることを決めました。
この賞は航空宇宙に関する貢献をした人物に贈られるもので、1978年にハワードヒューズのいとこにあたるウィリアム・R・ルミスによって設立されています。
このハワードヒューズなんですけれどもね、これがもう訳がわからない人物なんですよ。
企画外というか、すごい人物なんですね。一言で表すなら、怪人と呼んでもいいんじゃないかと思います。
ハワードヒューズはアメリカの実業家、映画プロデューサー、飛行機パイロット、発明家なんですが、
なんと地球上の富の半分を持つとまで言われた億万長者にもなりました。
ハワードヒューズの父親もユニークな人物で、弁護士資格を持っていたものの、天才的なエンジニアで、かつ、称裁もあったようなので、弁護士としての活動はしてなかったんですね。
彼はですね、現在では一般的な屈削用のドリルを発明し、その特許でヒューズツール社と、それから人材産を作ります。
ハワードヒューズは18歳で両親を亡くすのですが、特許と会社を相続し、かねてから興味を持っていた映画事業と飛行事業を始めます。
飛行事業はですね、飛行機の運用と、それから飛行機そのものの開発と両方手がけるんですね。
そんな傍ら、偽名でアメリカン航空に就職して、パイロットにもなっています。これは飛行技術を学ぶためだったようです。
彼は1938年に91時間で世界一周飛行を達成しており、当時の世界記録を樹立しています。
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ハワードヒューズはいくつもの会社を立ち上げていますが、飛行機の開発のためにヒューズエアクラフト社も立ち上げ、自らも開発に関与しています。
ヒューズ社が開発したAH-64アパッチ攻撃ヘリは、ベル社が開発したAH-1コブラ攻撃ヘリの後継として、世界の陸空軍で使われています。
日本の自衛隊はAH-1コブラの方を使っているのですが、ひょっとしたらアパッチ攻撃ヘリに置き換えていくかもしれません。
そんなハワードヒューズの人生、本当に複雑快機なんです。
実は映画化もされています。マーティン・スコセッシ監督「アビエイター」ではレオナルド・ディカプリオがハワードヒューズを演じています。
よかったら週末にご覧になってみてはいかがでしょうか。これもすごく面白い映画です。
フェドラボーとよく似たインディ・ジョーンズハットに着なりのシャツ、レザージャケット、カーキ色のミリタリーパンツ、そして革製のブーツというスタイルは、
インディ・ジョーンズのみならず、考古学者のアイコンとなっている雰囲気さえあります。
世界的エジプト考古学者のマーク・レーナー博士もいつもフェドラボーをかぶってらっしゃるんですよね。
ひょっとしたらレーナー博士の方が先かもしれないのですが、これはちょっとご本人にお会いした時に聞いてみます。
砂漠ではインディ・ジョーンズのコスチューム、結構合理的なんですよね。
砂地を歩くのに、僕もいろんな靴を試してみたんですけれども、革靴が一番歩きやすかったです。
また日差しが強いので帽子は必ず必要なのですが、ツバの大きな帽子だと風で飛ばされてしまうんですよね。
日差しを避けるという意味ではツバある程度大きさがあった方がいいのですが、やはり風が強いのであまりツバの大きな帽子はかぶれない。
フェドラボーであるとか、そうですね、野球帽も良いです。
ただまあ、人間首筋を日焼けすると非常に消耗するんですよね。
そこで旧日本軍が採用していた戦闘帽、戦闘用の帽子ですね。
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これについていた「帽垂れ布」という後頭部のひらひら。これが大変有効なんです。
日本のモンベルのその名も「サハラキャップ」という帽子にも採用されているので、
これは砂漠に行くときはぜひ装備しておきたいものです。
あとですね、あまりアクティブに動かないとき、砂漠でじっとしている時間が長いですよっていう時におすすめなのが「ボロ毛布」なんですね。
ボロ毛布を体に巻きつけると強い日差しや風をしのげますし、
毛布を砂漠に敷けばその上に座ることも寝転がったりすることもできるわけですね。
しかもですね、これ機材を日本に引き上げるときに機材に巻きつけて干渉剤にしたりもできるので、
もう一石何鳥にもなるのでボロ毛布っていうのはね結構重宝しています。
さすがにインディー・ジョーンズがボロ毛布ではあまり映画的にも美しくないので、これはなしかなぁと思うんですけれどもね。
そんなインディー・ジョーンズ役のハリソン・フォードさんなんですが、アメリカ考古学協会のメンバーにもなっています。
彼はこのアメリカ考古学協会の理事として考古学の普及と、そして洞窟や密輸の防止を訴える役割もされています。
というわけでね、今回のエピソードではハリソン・フォードさんをフィーチャーしてお届けしてまいりました。
メールでお送りしているニュースレターでは毎号おすすめ書籍をお届けしているんですが、
このエピソードに対応する第73号ではおすすめ書籍に変えて、おすすめ映画をご紹介させていただいています。
まあハリソン・フォードが出演している映画の中から選ぼうと思ったわけなんですけれども、
とはいえ彼はものすごくたくさんの映画に出ていらっしゃるし、それぞれハマリ役なので、
これ一つおすすめというのはなかなか難しいんですね。もちろんスターウォーズも素晴らしい映画だし、
ブレードランナーなんかももう名作中の名作だし、インディアナ・ジョーンズ、インディ・ジョーンズに関して言うと、
僕も考古学の仕事をしていることもあってすごく思い入れがあるんですけれども、
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おすすめ映画、あえてこの3作品を外させていただきました。
あとニュースレターの中ではご紹介しなかったんですけれども、ジャック・ライアンを演じた作品なんかもね、
もうこれもハマリ役なんですけれども、これもあえて採用しないで、
それに変えて、42というね、映画をご紹介させていただきました。
日本語の方はサブタイトルがついています。世界を変えた男。
これ何なのかというと、メジャーリーグ、大リーグの背番号42なんですね。
メジャーリーグで背番号42というと一人しかいません。
そうなんです。全てのチームでA級決番なんです。42番。
アフリカ系アメリカ人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの背番号です。
このジャッキー・ロビンソンの電気映画が42。世界を変えた男で、
ハリソン・フォードは旧男GMの役として出演しています。
旧男GMはブランチ・リッキーという方だったんですが、
彼もまた人種差別の壁と戦った人物です。
野球をテーマにした映画なんですが、野球を見ない方にも是非ね、見ていただきたい映画です。
メールで送りしているニュースレターでは、もう一つQ&Aコーナーというのも設けさせていただいています。
こちらはですね、特命質問サイトマッシュマロ、それから質問サイトクオーラでいただいた質問についてお答えしていっているものです。
ニュースレター第73号ではクオーラでいただいた質問から回答をお送りしています。
こんな質問です。
あなたが見た中で最も秀逸な切り返しはどんなものでしたか?
これもう僕がね、すごく思い入れがあってお答えさせていただいた回答なんですけれども、
ナチス政権下の1931年、ドイツでアルベルト・アインシュタイン博士に対して、
アインシュタインに反対する100人の著者たちという本が出版されたんですね。
この本に対してアルベルトはこう切り返しました。
私が間違っているのなら、一人で十分ではないかね。
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アルベルト・アインシュタイン博士は科学者なので、
科学の世界というのは正しいか正しくないかというのは多数決で決まるものではないということなんですけれども、
僕はそれ以上の意味があると思っています。
それは多数決では決められないものって科学だけじゃないと思うんですね。
それは社会正義であったりとか、真実であったりとか、
そんなのって、自分が正しいと信じたことをやるしかないじゃないですか。
賛同者がいなくても、反対者が100人いても、
僕もたまにそういう気持ちになる時があります。
面と向かってあなたに反対だと言われることもありますし、
ひどい場合になると、あなたに反対する人を集めてきますとまで言われることもあります。
その度に僕はこのアルベルトの言葉を思い出してるんですね。
私が間違っているのなら、一人で十分ではないかね。
いやちょっとかっこよすぎますかね。
表だっていうことはほぼないですけど、人生で一回だけ言ったことあるんですけども、
でもほぼ心の中で思っていることなんですけれども、
でもこれってすごく勇気を僕に与えてくれる言葉で、
だから何が言いたいかというと、リスナーの方も自分が正しいと信じることを貫いてほしいなと思ったわけですよ。
ちょっと熱く語らせていただいているのは、実はこの収録のある週に、
リスナーの方と直接お話をする機会があったんですね。
しかも高校生リスナーもすごく嬉しくて、ここでご紹介をさせていただきました。
ニュースデータの方はですね、編集後期に変えて、
「一期一週の話」というコーナーも書かせていただいています。
これは1週間にあったことを少しご紹介しているコーナーなんですけれども、
今週はウクライナ人アーティストたちのメッセージに、僕が字幕を付けさせていただいたという話題もお届けしています。
そちらもまたニュースデータの方でよかったらリンクを見てみてください。
今回も最後まで聞いてくださってありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください。
いちでした。
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