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2024-08-30 24:58

あつ【第194号音声版】 #科学系ポッドキャストの日

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電気工学と電子工学の違いはわかりますか?

科学系ポッドキャストの日企画 https://x.com/eigodescience/status/1825060667583508987

期間限定ニュースレター「世界遺産の旅」

Cover Photo by Johannes Plenio on Unsplash

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一です。おはようございます。今回のエピソードでは、科学系ポッドキャストの日、共通テーマ
あつあつに合わせて、あつのお話をお届けします。このポッドキャストは、僕が毎週お送りしているニュースレター
steamニュースの音声版です。steamニュースでは、科学、技術、工学、アート、数学に関する話題をお届けしています。
改めまして一です。このエピソードは、2024年8月29日に収録しています。このポッドキャストをsteamfm、そして毎週メールでお送りさせていただいているニュースレターsteamニュースは
steamvoteの取り組みのご協力でお送りさせていただいております。 今回のエピソードなんですが、科学系ポッドキャストの日
2024年9月の企画、ホストはですね、僕の大好きなポッドキャスト番組 英語でサイエンスしないとさんなんですが、このこちらの番組が提供していただいている
共通テーマ、あつあつからですね、steamfmではあつというテーマを作り出してお送りしようと思っております。
番組後半では、僕が期間限定で配信する新しいニュースレターのお知らせもありますので、良ければね、最後までお聞きいただければと思います。
エジプト調査のニュースレターです。 先ほどご紹介した英語でサイエンスしないとさんなんですが、英語と日本語でサイエンスの話題を提供されている
素晴らしい番組なので、ぜひチェックしていただきたいんですが、この英語でサイエンスしないとさんがこのあつあつというテーマを選ばれたこと自体が、僕にはとても興味深く
感じられたんです。というのも、日本語というのは世界的に見ても同音異議語がとても多い言語なんじゃないかなと思います。
例えば母音が5つしかないという比較的少ない方であることと、それからやはり大陸から漢字を大量に輸入しているので、
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文面で見ると意味が分かる、異なる意味を持つ単語に同じ音を割り当てていても、そんなに困らなかったということもあるんじゃないかと思うんですが、
今回の2020年9月の共通テーマ、あつあつのあつなんですが、こちらも漢字で変換ってやってみるとものすごくたくさん出てきます。
圧力の圧、圧線の圧、当て先の圧、重投の圧、当線の圧、圧力の圧、それから厚み、分厚さ、シックネスの厚、もちろん熱、ヒートの厚、
それから厚く恩礼を申し上げますの厚、そして厚苦しいの厚ですね。
ひょっとしたらもうちょっとあるかもしれないんですが、変換、僕はマックを使っているんですけれども、マックで圧って打って変換を押すとこれだけ出てきました。
いや、同音異義語って圧以外にもたくさんあると思うんですが、その代わり英語っていうのはいろんな言語が混じっているので、
1つの単語にたくさんの意味があるというふうに言われています。1単語に平均して10から20は意味があるんじゃないでしょうかね。
そういう意味で言語の違いというのも面白いなと思って、特に英語でサイエンスしないと日本語と英語と行ったり来たりなので、とても面白く感じました。
そんな多様な意味を持つ圧なんですが、僕の専門とするコンピューターサイエンスでは、実は圧ってあんまり使わない言葉なんですね。
僕自身がかつて専門にしていた進化コンピューティング、進化ってエボリューションの方ですね。
進化コンピューティングではトータ圧っていう圧という単語を使うんですが、これは非常に例外中の例外で、圧っていう言葉はあんまり使わないかなと思います。
無理やりひねり出してみると、プログラムのバグの緊急修正のことをホットフィックスっていうふうに言うんですね。
日本語に訳すと熱い修正というふうになるんでしょうけれども、ちょっと無理やりな気がします。
一方ですね、コンピューターを支える電気音楽や電子音楽では、始終圧と向き合うことになるんです。
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もちろんそれは電圧です。というわけでこのエピソードでは、電圧とその電圧が呼び起こす文化的な分断についてお話をしてみます。
日本語の電圧を英語ではボルテージというふうに呼ぶんですが、電圧の単位ボルトから来ているんですね。
語幹としてはボルト数、ボルト数みたいなものでしょうかね。
ボルトの由来なんですが、電池を発明したイタリア人物理学者アレッサンドロ・ボルタから来ています。
電圧またはボルテージは、電子、エレクトロンを押し出す力を意味しています。
電圧が大きいほどたくさんの電子が送り出されていると考えてかまいません。
電子が走っていることを電流というふうに呼びます。
電流の単位はフランス人物理学者アンドレ・マリ・アンペールに由来するアンペアなんですが、
電流の英語名はアンペレージではなくてカレントというふうに言います。
カレントというのは日本語に訳すと流れとか潮流という意味になります。
まあ何か統一してほしいですよね。
電流がカレントなら電圧はプレッシャーにしておいてほしいですね。
実際には電圧と圧力はあまり関係がないので、英語では自然にボルテージという呼び方になっていったのかもしれません。
昔200年ほど前はですね、エレクトリックプレッシャーという呼び方をしていたようです。
電気で動く機械というのは、それが大きければ大きいほど大きな電圧が必要になってくるんですね。
例えば日本の私鉄、JR以外の電車ですね。多くは1500Vという大きな電圧で電車を動かしています。
一方で例えばUSB扇風機ってね、ひょっとしたらお持ちかもしれませんが、こちらは5Vで動いています。
電車が1500Vなのに対してUSB扇風機は5Vです。
随分と小さいボルテージですね。電車を動かすにはたくさんの電子が必要なんですが、USB扇風機を回すには少量の電子で済むということになります。
ちなみに雷もですね、電子の流れ、つまり電流で、ということは雲から地面に向かって電流が流れるわけですね。
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これ正確に言うと、地面からも上っていく電流があるので、雷が落ちるというのはね、多少語弊があって
雷っていうのは、天と地から、両方からね電流が流れることなんですが、この雲と地面の間の電圧、これがですね1から10億ボルトに達するそうです。
10億ボルトですよ、もうね信じられない高電圧ですね。 アメリカ版万能の人というふうにね、
呼んでもいいかもしれない、ベンジャミン・フランクリン、エンジニアであり発明家であり、外交官であり、政治家であったベンジャミン・フランクリンなんですが、
彼は雷が電子の流れであることを証明しようとして、このライブの中、たこあげをしています。
当時ね、電気を検出する、おそらく唯一の方法だった雷電瓶という装置、これは雷電大学で発明されたから、雷電瓶なんですが、
この雷電瓶をたこの紐にくくりつけて、ライブの中、たこあげたそうです。
今考えるとね、雷に打たれるんじゃないかっていうね、ドキドキするような実験なんですが、
その結果、雷電瓶が反応したので、ベンジャミン・フランクリンは雷は電気だというふうに結論をしました。
実際には雷ではなくて、そもそも雷を起こす雲ですね、赤卵雲ですかね、当時フランクリンが見たのは赤卵雲だったかもしれませんし、
上空の大気そのものが電気を帯びていたので、実際にその雷が電気であることを証明したことにはならなかったんですが、
当時これが雷が電気である証拠というふうにされました。
で、雷に打たれたらね、人間死んじゃうわけなんですが、こういった電気というものは、
当時、人を焼き殺すような強烈なものであるという認識がなかったのかもしれません。
雷は極端な例としても、電車のような大型の装置を動かす電気を強い電気と書いて強電というふうに言います。
一方のUSB機器や大抵のコンピューター機器が必要とするような低い電圧の電気を弱い電気と書いて弱電と呼びます。
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同じ電気でも強弱があるということですね。
昔は強電のことを電気工学、エレクトロニックエンジニアリングと呼んで、弱電のことを電子工学、エレクトロニックエンジニアリングと呼び分けたことがあるんですね。
日本語でも電気と電子、英語でもエレクトリックとエレクトロニックというふうに区別がつきにくい呼び方をしていたので、
結局は強電、弱電、強い弱いという呼び方の方が日本では定着をしています。
昔の大学では工学部電気工学科とか工学部電子工学科とかいうふうに分かれていたこともあったんですが、
僕自身も工学部電気工学科卒業なんですけれども、
この電気工学科というのは強電という、意味としては強電なので、強電という名前を使って強電学部というふうに名前をつけた方が良かったんじゃないでしょうかね。
福井県立大学に今度できる恐竜学部みたいで強そうじゃないですか。
強電と弱電の境目、どこら辺なのかなというのはこれ諸説あるんですが、
大体の共通認識として触って死ぬのが強電、触っても死なないのが弱電ということですね。
電圧でいうと、大体100Vから200Vまでが弱電と強電の境目かなという感じです。
これ厳密に言うと直流と交流で違うんですが、大体のイメージですね。
100V未満が弱電、200V以上が強電という感じですかね。
日本の家庭用コンセントは安全を見て100Vになっています。これは直に触れても死ぬことはないだろうという電圧になっています。
ヨーロッパだと200Vぐらい、あるいは230V、240Vぐらいに設定している国が多いです。
なぜ知っているかというとですね、僕ポルトガルで日本製のプロジェクターを丸焼きにしてしまったことがあるんですけれども、
それでね、電圧違うんだと思い出したんですが、ちょっと悲しかったです。
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さて、僕がメールで毎週お送りしているニュースレター、スティームニュース、そしてこのスティームFMポッドキャストでもたびたびお話をさせていただいていることの一つに、
距離的に近いほど文化の違いが際立つというお話があるんですが、例えば僕の出身の大阪と僕が活動していた京都というのは、
一言で言うと下民型、あるいは近畿ということで一括りにされることが多いんですが、文化的には真逆というようなことがあったりしますし、
コンピュータサイエンスの分野で言うと、ネットワークと通信というのも、それこそネットワークが海賊で通信が海軍というふうに言われるように全然違う文化を持っていたりします。
お気づきの方も多いかなと思うんですが、強電と弱電では文化が正反対なんですね。
強電の研究者と弱電の研究者というのは、一目でわかるぐらい文化が正反対なんです。
強電の実験をする場合に、僕も強電出身なのでその経験はあるんですが、実験中の事故で感電死する恐れがあるんです。
そうですよね。例えば電車の河川、屋根の上にパンタグラフがあって、パンタグラフが接している電線がありますよね、あれは河川と呼びます。
河川とレールの間に電気が繋ぐと流れるんですが、ものすごく背が高い人がいたとして、このレールの上に立って河川にタッチすると、そこには1500Vの電圧がかかっているわけですから感電死します。
それに近いような実験というものをやっていくわけなんですが、僕も実験中に間違って壁に雷を落としてしまったこともありますので、そういうふうに強電というのは実験中の事故で感電死する恐れがあるわけなんですね。
となると、どうしても規律を守るという意識が強くなりますし、規律を守らせるという必要も出てくるわけで、ということは上下関係が厳しくなっていきます。
もう勝手なことをするな、死ぬぞというふうになるわけです。
僕が学部生の時、強電の学科だったので、研究室に教授が入って来られると、全員起立して出迎えていました。ドラマ、白い巨頭の世界です。
一方、弱電の研究者たちは、これはコンピュータサイエンスも含めてなんですが、感電死の恐れがまずない電圧なので、人間関係も緩くなってきがちです。
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極端な話を言うと、コンピュータサイエンスの業界では神様というふうに呼ばれているような研究者が、廊下のソファーで寝ていたりするんですね。
日本やアメリカの初期のコンピュータ研究者というのは、やっぱり弱電出身者が多くて、この弱電の緩めの文化を継承していることもあって、コンピュータサイエンスというのはどちらかというと、緩い文化を受け継いでいます。
学会なんかでも、強電関係だと、皆さんネクタイを締めて、あるいはきれいめのジャケットを女性なら着ていらっしゃって、スーツで来られることが多いんですが、弱電、それからコンピュータサイエンスの学会だと、Tシャツとかアロハシャツで来る研究者も多いです。
ここら辺は、学問分野のカラーというものがあるかなと思います。
僕は、例えば高校学系の学会なんかに行くこともあるんですが、やはり皆さんスーツで来られていることが多いんですが、コンピュータサイエンスの学会に行くと、やはりTシャツだったりとかしますし、もっと緩い業界もあるようで、
例えば数学者の集まりなんかに、ドレスコードあるんですかって聞くと、服を着ることなんていうふうに言われたりすることもありました。
最後に、文化の融合が最近起こりつつあるというお話をさせていただこうかなと思います。
コンピュータの信頼性が十分に上がって、実用に耐えるようになってきました。
強電の研究者、例えば発電とか送電の研究者は、当然これまで人間が行っていた制御をコンピュータによって制御するようになってきました。
これは強電から弱電へと近づいていくという文化的な例になっています。
一方、家庭用のコンピュータや周辺機器の性能が上がってきて、徐々に必要な電力が大きくなってきたんですね。
USB、これ皆さんお使いのUSBなんですが、もともと5Vという非常に小さな電圧を供給していたんですが、
このエピソードをお届け時点、2024年では企画上は48Vまで計画化されています。製品もあります。
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48Vなのでだんだん100Vに近づいてきていますよね。これは弱電が強電へ近づいている例になります。
他にもですね、電気自動車、EVなんかは、これまさに走るコンピュータなんですが、
ただそのタイヤを回すモーターですね。これが今400から800Vで駆動されているということで、
これは強電っぽい文化を持っている自動車メーカーと、弱電っぽい文化を持っている自動車メーカーの両方があります。
どちらかに振り切っているということはないんですが、
例えばトヨタなんかはどちらかというと強電の文化を持っていて、テスラなんかは弱電の文化を持っているメーカーということになります。
学問というのはね、細分化する傾向があるのは確かで、これはもう繰り返し問題であると指摘されることではあるんですが、
こういうふうにね、強電と弱電のように改めて融合しようという分野もあるわけなんですね。
もちろんお決まりの文化的衝突というのもあるんですが、そこら辺の話はまた改めてねSteamニュース、そしてSteamFMでご紹介をしていこうかなと思います。
文化の衝突といえば、僕がこの2024年の9月1日から再び参加するエジプト調査、これは考古学者とそしてコンピューターサイエンティストたちの共同プロジェクトになるんですが、
その様子をですね、期間限定配信のニュースレッダーでお送りします。
世界遺産の旅という名前をつけさせていただきました。
内容欄にリンクを貼っておきます。
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一定期間過ぎたら非公開にしようかなとか、ひょっとしたらそのペイウォールを設けようかなと思っていますので、ぜひ今のうちにご登録いただければと思います。
というわけで最後まで聞いてくださってありがとうございました。
SteamFMのイチでした。
I'm ready to ignite.
24:02
We can believe if we open our eyes.
Out from the darkness, we reach for the light.
There is no limit, we aim for the sky.
No hill we can't climb.
Our dreams come alive.
We can be heroes and legends today.
If nothing can stand in our way.
Our dreams come alive.
Oh, oh, oh, oh, oh.
Our dreams come alive.
Our dreams come alive.
24:58

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