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市ですおはようございますこのポッドキャストは僕が毎週お送りしているニュースレター
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改めまして市ですこのエピソードは2022年の2月27日に収録しています
今回のエピソードは電磁波兵器は sf じゃないをテーマにお送りしていきます
どうぞ最後までお付き合いください
僕が小学校3年生の時先生からこんな質問が教室に向かって出されました みんなが知っている雲の種類は
当時図書室で雲に関する本を夢中になって読んでいた僕は手を高く上げて立ち上がって 答えたんです
くもり雲って 教室中が笑いました
先生も笑いました 僕は恥ずかしい思いをして席に座りました
ただその先生は公平な人で数日後みんなの前でくもり雲はありました 笑ってすまなかったと謝ってくれたんですよね
ちなみにくもり雲なんですけれども学名を創石運またはストラトキュムラスという割とありふれた 雲なんです
なぜこんな話をしているかというとですね 以前ですねとある政治家の方が国防政策に関する質問を受けて
電磁波兵器による敵基地攻撃能力について研究したことがあったんです 電磁波兵器です
強い電磁波などいろいろな方法でまず相手の基地を無力化するというようなことを発言されたんですね
これに対して今ネット論客として知られている実業家のひろゆきさん
これ後で訂正されたかもしれないんですがこんなことを言われたんです その政治家に対して漫画好きの中学生以下の知識ですねというふうにね
言われたんですね でその政治家さんが言われた電磁波兵器というのが実在するのかそれとも漫画の中だけの妄想なのか
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ということが争点になるわけなんですけれども これは電磁波兵器はですね存在します
おそらく普段の政治家もそれからひろゆきさんも電磁波兵器と呼んだ時に後でお話しするEMP攻撃EMP兵器というものをね
想定されていると思うんですがその前にそもそも電磁波兵器というのが存在するのかというお話 紀元前まで遡ってお話をしていこうと思います
伝説によればアルキメデスは紀元前214年から紀元前212年の間 鏡で日光を集中させてローマ軍船を炎上させたそうなんですね
もしこの伝説が本当なら世界初の電磁波兵器はアルキメデスが発明したことになります
アルキメデスが用いたとされるのは太陽光なんですがこれは典型的な電磁波です
というのも光も電磁波も同じ物理現象の違う側面に過ぎないからなんですね
納豆と豆腐ほどの違いもないです 今川焼きと黄番焼きと五座僧侶の違い
つまり名前は違うけれども中身は同じということですね
目標物を遠隔地から焼き払う兵器を現代に求めるのならば
太陽光を集める巨大な鏡ではなく強力なレーザー光を送り込む光学兵器 光学兵器の方が現実的だと思います
アルキメデスの兵器もレーザー光を打ち込む兵器も実弾を使わずに目標を破壊するため
思考性エネルギー兵器と呼ばれています 両者とも光という電磁波を使うので電磁波兵器にも分類されます
しかしですね思考性エネルギー兵器はまだ実用されていません
実用化されたという噂はあるんですけれども思考性エネルギー兵器をサイエンスフィクションSFと呼ぶのは決して間違いではないと現時点では思います
ところがですねこの思考性エネルギー兵器ではない電磁波兵器もあるんですね
こちらは思考性を持たない兵器なのであらゆる方向あらゆる方面を破壊します
そしてこちらの電磁波兵器なんですがどうやら完成しています
つまりはもはやサイエンスフィクションSFとは呼べないということですね
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この兵器はEMP攻撃兵器というふうに呼びます
EMPというのはエレクトロマグネティックパルスの略称で日本語では電磁パルスというふうに呼びます
EMP攻撃というのは敵国の上空で核爆発を起こすことで核爆発に伴う瞬発的な電磁波
つまり電磁パルスを敵国に浴びせることを言います
電磁パルスの到達範囲は過去の実験から数百キロメートルに及ぶと言われています
米軍による実験結果を読み解いていくと電磁パルスの強さを表す電波
これがですね5ないし50キロボルト毎メートル
持続時間が10ないし100マイクロ秒周波数が0.1ないし10メガヘルツとされています
電波というのは空間が持つ性質の一つで
電波がもしあるとその空間内のあらゆる電子エレクトロンが力を受けて動かされるということになります
電子というのは電線の中にいたり空気中の中にいたりあらゆるところにいます
この電波どのぐらいの大きさかというと
稲妻によって生じる局所的な電波がおよそ5ないし50キロボルト毎メートルとされていますので非常に大雑把に言うと
半径数百キロメートルの範囲で雷が落ちたというよりも
半径数百キロメートルが雷の中に入ったというようなイメージになります
この半径数百キロメートル以内でその空間内にいる電子が力を受けて動くわけですね
電子が動くというのは電流が流れるということと同じ意味です
EMP攻撃は人体に直接の影響はないとされています
しかしながら電磁シールドされていない電気電子機器はすべて影響を受けます
というかですねほとんどのものが電磁シールドされていないので電気電子機器はすべて影響を受けるという風に考えた方がいいですね
それらは単に機能停止するだけではなくて二度と使えないぐらいに破壊されてしまいます
電気電子機器の中に留まっている電子たちがEMP攻撃によって強力な電波が作られるので大きく揺さぶられるんですね
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普段考えられないような量の電流が流れることになります
どうなるかというと攻撃を受けた直後に大規模な停電が予想されます
もし非常用電源の準備があったとしてもそれは機能しません非常用電源も破壊されます
偶然生き残った電源から電力を供給しても結局電子機器が壊れているので動作しません
このような現象ですね実は現実に観測されたことがあるんです
これはEMP攻撃ではなくて宇宙規模で起こった事件があるんですね
これは太陽フレアといって太陽が地球というか太陽系の全惑星に向かってEMP攻撃を仕掛けたような
偶然そういうことが起こっちゃうという天文現象があるんですけれども
それによって大規模な停電それから故障というものが過去起こっています
EMP攻撃によって電気インフラが止まると水道もほどなくして止まります
電気系統が故障すると水道の復旧というのも見込めなくなります
自動車故障しますということは給水車も期待できません
通信インフラももちろん電気で動いているので破壊されてしまいます
実用的な長距離通信なんですが外部から機材が届くまでは
これ冗談抜きでノロシカ電子バトンだけになります
EMP攻撃は核ミサイルによって高度100km以上の上空で核爆発を起こすことによってなされます
そのため迎撃は不可能と考えられています
EMP攻撃の実験は米国旧ソ連とも実施済みです
また北朝鮮は高高度に到達するミサイルそれから核爆発と要素技術を完成させているんですね
おそらくは核兵器保有国はEMP攻撃を攻撃方法の選択肢として準備していると思います
つまりEMP攻撃は決してサイエンスフィクションSFではないということなんですね
ではどうしたらいいのか
EMP攻撃を受けても使えそうなものはいくつかあります
特に電子制御されていないもの
例えば井戸ですね
それからガスボンベ
プロパンガスですね
ダルマストーブも大丈夫です
ダルマストーブというのはですね
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電気のいらないタイプの石油ストーブですね
自転車機械式時計機械式カメラ
もう最近は見なくなりましたけれどもね
機械式カメラそれから火打ち式ライターこれはのジッポライターなんかもそうです
これらも影響を受けません
使い捨て回路発見回路も影響を受けません
現金は影響を受けませんが
ただ現金が役に立つかどうかは分かりません
電磁シールドされた場所に保管されたあるいは外部から持ち込まれた衛星携帯電話無線機があれば通信に使えると思います
ただし有効な電磁シールドを作るというのは結構難しいです
僕たちは学部生の頃ですね
大学生の頃実験装置から漏れる強烈な電磁波を閉じ込める電磁シールドを設計したことがあるんですね
その装置を動かすと周囲の電子機器が一斉に動作を停止するんです
一種のEMP攻撃装置ですね
当時はですねデジタルカメラはまだ世界初のデジカメが出て1年目か2年目ぐらいで
フィルムカメラではあったんですが
フィルムカメラといえども電気で動いてたわけですね
装置の動作している様子を写真を撮ろうと思って
カメラ持っている人たちが装置のスイッチを入れて写真を撮ろうとするんですけれども
スイッチ入れた途端にEMP攻撃を受けるので大規模なものではないですけれども
実験室全体がEMP攻撃を受けているような状態になるので
カメラがバシャバシャバシャって勝手にシャッターを切れたりとか
沈黙したりとかでどうにもね写真が撮れなかったんですね
僕がたまたま機械式の電池を使わないカメラを持っていたので
それで撮影をしました
その後何回か試行錯誤して電磁シールドを使い物になるようになりました
その時の経験から言うと家庭で電磁シールドを作るというのはちょっと無理かなと思いました
ただ発電所、変電所、それから重要なインフラには電磁シールドを施すことで
EMP攻撃の影響をかわせることはできるかもしれません
実際ですね、太陽フレアに対してはある程度の対策というのが今進められています
太陽フレアというのは天然のEMP攻撃ですね
ではEMP攻撃に備えるにはどうしたらいいのかということなんですが
核爆発の中心から数百キロメートル離れていれば影響を受けない可能性はあります
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日本はご存知のように南北に非常に長いですから
東京大阪間だけで500キロメートルありますから
東京長崎だと800キロメートルありますから
どちらかもし核爆発が一箇所だけであれば
日本全体が一斉に被害を受けるということはないことになります
生き残る地域も出てくると言えると思います
生き残った地域からですねバスやトラックをフェリーで被害地域を送れば
例えば乳幼児であるとか妊婦さんであるとか病人怪我に運ぶということはできると思うんですが
それでも限りはありますからほとんどの人は自力で何とかするしかないです
大規模な停電あるいは震災への備え
日本に住む以上震災の備えというのはもう絶対しとかないといけないんですけれども
その備えがあればEMP攻撃の最初の1日の備えにはなります
ただ震災との違いはたとえ電力網が復旧しても電力を使う危機が蘇らないことです
それ故に水道の復旧も厳しいということになります
水道が使えないと衛生面の問題がすぐに現れます
飲料水の他に石鹸これも備蓄しておいた方がいいでしょう
それからですね長距離の移動を覚悟しなければならなくなります
地図機械式時計できればですね
それから自転車丈夫な靴を用意してください
機械式時計を準備しておいた方がいいのはなぜかというと
包囲自身がコンパスですねコンパスが破壊される可能性が結構高いんです
時計があれば方角が読めるので
機械式時計針式の手巻きか自動巻きかどっちでもいいんですけれども
機械式時計があるとそれが紙の地図があると
包囲が読めて自分の位置が分かるということで
移動ができるようになるということになりますから
地図機械式時計できれば自転車と丈夫な靴を用意しておくべきだなと思います
日本から見るとですね一番EMP攻撃をしてきそうなのは北朝鮮ということになるんですが
逆に日本から敵基地を無力化するためにEMP攻撃を仕掛けようとすると
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核ミサイルによるEMP攻撃というのは影響の範囲が大きすぎますし
それに日本は核の被保有を宣言しているので
核爆発を利用したEMP攻撃というのは行えません
そこでですねこんなことが考えられているんです
巨大なバッテリーと電磁波発生装置をミサイルの弾頭につけて
敵基地の近くに落とそうという研究なんですね
日本の防衛省も研究をしています
電磁波発生装置というのはもう既に既存のテクノロジーとしてあってですね
僕が学部の頃使っていた実験装置も電磁波発生しているので
それは十分作れると
巨大なバッテリーとそれを飛ばす技術ですね
一緒に飛ばす技術これは現在研究中
というか軍事研究なのでできてたとしても
できました後はねうかつには発表できないと思うんですけれども
こういったポータブルEMP兵器というものが研究されています
あの sf 映画になるんですけれども映画マトリックスの中で
モーフィアスがねあのポチッとボタンを押して起動する兵器ですね
というわけで電磁波兵器はサイエンスフィクション
sf じゃないというねお話を前半をお届けしました
このエピソードの詳細は僕が毎日お送りしているニュースレター
スティームニュースの第42号に書かれています
このニュースレターの中ではおすすめ書籍としてこれは小説なんですが
赤いオーロラの街でという書籍をご紹介しています
こちらはですねEMP攻撃ではなくて
太陽フレアによる世界規模の停電が起こった時にどうやって生きていくかというね
お話なんですけれども結構リアルです
そしてですねあの解説が小説の最後についているんですけれども
この解説を書かれたのが京都大学の名誉教授で火山天文台というね
京都大学の天文台の元台長されていた柴田一世先生
この柴田先生による解説が収録されています
僕ですねあの柴田先生の学生正式な学生ではないんですけれども
京都で活動していた時からですね長崎に引っ越してからも
オンラインで柴田先生の講義であったり
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それから個人的にお話をさせていただいたりとかしてですね
個人的にはこの柴田先生の弟子だと辞任をしています
柴田先生どういうことをされたかというと
太陽フレアというものがねいずれ地球にやってくるかもしれない
それはあのいつ起こるかわからない本当に1000年に一度とか1万年に一度のイベントなので
いつ来るかわからないけれどもいずれ必ず来る
でそれがどのようなものなのかを調べるために1000年待つわけにはいかないけれども
宇宙には太陽と似た星が1000個以上ある
ということは例えば太陽に似た星1000個を1年間観測すれば1000年分観測したことになりますよね
そうやって調べていって本当に太陽フレアというものが起こるということを見つけて警告をされていたんです
そしたら偶然その警告から数年後に本当に太陽フレアがやってきました
カナダを直撃しましたで編電所が壊れる発電所が壊れるという相伝網が壊れるということが起こりました
これは柴田先生の予想通りのことが起こりました
実は我々自身もエジプトで太陽フレアの影響を受けてます
その時はねとあるピラミッドの計測をしていたんですけれども
計測装置が故障したりであるとかメモリーが全部飛んでしまったりとかということはあったんですが
幸いね幸いなのかな
あの停電がもともと多い地域ではあったので停電に対する備えはありました
あのロウソクであったりとかそれからガスなんかも独立したガスボンベのガスであったりとかして
シャワーはねお湯が出なくなっちゃったりするんですけどどうせね電気きててもお湯にはならないんで同じでした
というわけでねもしご興味があれば赤いオーロラの街でというね小説も読みになってみてはいかがでしょうか
このエピソードね収録中実はあのロシアがウクライナに侵攻していて
今日で4日目になるんですね
ロシアがなりふり構わなくなってきたのでひょっとしたらそのEMP攻撃ということもあり得るんじゃないかと思って
今回はですね電磁波兵器EMP攻撃の話を収録させていただきました
僕のツイッターではウクライナ情報もツイートしていますのでよかったらフォローしてみてください
今回も最後まで聞いてくださってありがとうございました
Nichiでした
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