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人類学者ロビン・ダンバーは人間にとって「安定した関係を維持できる上限」が100人から250人の間であるとしました.確かに古代ローマ軍から現代の陸軍に至るまで,最小単位は100人前後です.肉声が届く範囲だからでしょうか.僕は「トイレの問題」のような気もしていますが,さて…

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Cover Photo by I, Luc Viatour, CC BY-SA 3.0  

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市ですおはようございますこのポッドキャストは僕が毎週お送りしているニュースレター
スティームニュースの音声版ですスティームニュースでは科学技術工学ハート数学に関する話題をお届けしています
スティームニュースはスティームボート乗組員のご協力でお送りしています
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改めまして市ですこのエピソードは2022年の4月27日に収録しています
このエピソードでは スティームニュース第76号から超えられる友達150人の壁をお届けします
古代ローマ軍はケントゥリア日本語では百人隊という100人単位の部隊を行動単位にしていました
ケントゥリアの隊長をケントゥリオあるいは百人隊長と呼びます ケントゥリオの英語読みがセンチュリオンですね
ケントゥリアの実際の人数は60人程度まで縮小されることもあったようですが 大雑把に言って100名からなる部隊でした
なぜ100名前後で部隊を組んだのかというと 隊長の声が届く範囲がこの程度だったからという説があります
まあ100人でしたら10×10に並んでもらえれば1人の声でも十分届きそうですね
他にも部下の顔を覚えられる範囲であるとか 1人ずつ声をかけてやれる範囲であるとか
様々な事情はあったことでしょう 僕個人としては
たった一泊でも野営地を築いたローマ兵のことですから トイレの設営が1階の穴掘りで済む程度の規模感が
100人だったという説を提案したいです いや僕も100人規模の野営地を設営したことはあるんですよね
トイレももちろん作ったんですがいろんな意味で100人が限界だと感じました 現代の陸軍でも行動単位であるカンパニー
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日本語では中隊というふうに呼びますが これが100人から200人の規模です
撤退の判断ができる単位という意味では中隊が軍の最小単位で ナトカメ国では中隊のことカンパニーのことを
記号で「I」 まあ縦棒1本ですね この縦棒1本で表しています
中隊の指揮を取るのは「隊役」というランクが多いんですが 陸軍隊役は英語ではキャプテンと呼びます
キャプテンは現代の「Cantiller」という位置づけなんですね 実際キャプテンの語源はラテン語の「頭」を意味する
「Captain」に由来するのですが 日本語に翻訳すると「頭」というのがぴったりなのかもしれません
なお海軍の場合は陸軍と編成が異なり 軍艦の艦長をキャプテンと呼んできた経緯から
キャプテンの地位はもっと高く 陸軍で言えば「大佐」 英語のカーネルのランクに相当します
まあいずれにせよ兵士が命を預ける直属のリーダーを キャプテンと呼ぶわけですね
陸軍が兵士に中途する歴史的な基本単位を 日本語で「連隊」英語で「レジメント」と呼びます
これは「統治」を意味する「レジーム」から来ています 連隊は10個中隊程度からなり
通常は「大佐」 英語ではカーネルが指揮を取ります なおケンタッキーフライドチキン創業者のカーネルサンダースは
ケンタッキー州名誉大佐の称号の持ち主なので カーネルを名乗っていました
まあスイスでは兵士の最高位 軍の最高位が大佐だったりですね
おそらく民間人に与えられる名誉称号の一番上というのが大佐なんでしょうね
サンダース大佐ということでカーネルサンダース ケンタッキーフライドチキンというわけですね
イギリスの人類学者ロビン・ダンバーは霊長類の行動を調査する中で 人間にとって平均150人
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だいたい100人から250人の間が それぞれと安定した関係を維持できる個体数の認知的上限であることを発見しました
この数のことをダンバー数と呼びます ダンバーは霊長類の脳のサイズと平均的な社会的グループのサイズが比例するという仮説を立てて
人間以外の霊長類38種の行動を調べた上で それを人間に当てはめてみました
その結果導かれた数字が150人だったんですね ダンバー自身の主張は100人から250人の間で
まぁだいたい150人が平均値になるだろうということだったんです 後の研究によるとダンバーの推測は楽観的に過ぎたことがわかっているのですが
それでも親戚時代の集落のサイズがおよそ150人だったことや 経験的に100人から200人程度が軍のカンパニーのサイズになることから
ダンバー数は結果としてだいたい正しかったのではないかということになっています
ポールアダムスの書籍グループトによると人間関係には 5・15・50・150・500の法則があるそうです
5は精神的な支えになってくれる相手の人数 15はその人が亡くなれば大きな悲しみを経験するような人の数
50は比較的頻繁にお話しする相手 そして150が親友とまでは行かないまでもしっかりとコミュニケーションが取れる相手の数ということですね
ここにもダンバー数が顔を出しています 500は名前を覚えている程度の弱い繋がりの数だそうです
ポールアダムスの説もまだ仮説に過ぎません ただ彼がなぜ5・15・50・150・500という数列を選んだのかは想像がつきます
きっとダンバーの選んだ150をスタート地点に選び それを3.16で割っておよそ50に到達したんでしょう
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150を3.16で2回割ると15になります 150よりも大きい方も同じで150を3.16倍しておよそ500に到達したのでしょう
この3.16という数値ですがこれは僕の好きな作家でもある アイザック・アシモフが
宇宙の測り方という本の中で紹介した係数なんですね アシモフはどのようにして3.16という数値を選んだのかというと
10を 10=3.16×3.16という風に
2つに割ったんです 数学的には√10が3.16になるわけですね
人間の数値に関する感覚は10倍刻みでは大きすぎるのですが 2倍刻みでは細かすぎるんです
そこでアシモフは3.16倍刻みを発明したんです これは本当に便利な方法で僕なんか5000円札よりも3160円札があったらどれだけいいかって思ってしまいます
話を戻しましょう 物理的な制約のないソーシャルネットワークの時代
友達150人の壁というのはむしろ強調されているようにも感じます
僕の場合フェイスブックやツイッターでコメントしたりメンションを飛ばしたりしているのは まあ50人ぐらいなんじゃないかなという気がします
フェイスブックの友達2000人以上いるんですけれどもね ただしダンバー数にヒントを得て50人までしか繋がれないことを売りにした
2010年に創業したSNSPASSは 2018年にサービスを終了しました
50人までしか繋がれないSNSというのは需要がなかったのかもしれません 僕が使い始めた頃は友達数の上限が150人になっていましたが
その後は友達数無制限になり これじゃあフェイスブックと変わらんなということで使うのをやめてしまいました
なお僕もオーガナイザーをしている TEDx TEDxという米国TEDのローカルイベントですが
オーガナイザーが米国TEDに未参加の場合 イベント規模は100人までと決められています
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きっと目の届く範囲で小規模に始めなさいという意味なんでしょうね
ところで平治は市民の1%程度が軍人となる社会を考えると
10万人の街で1個連帯、1つのレジメントを維持することになります
ここらへんが都市と呼べる最小単位でしょうか 10万人に1人の大儀式を国に送り込むのが
民主主義が健全に機能する裸感覚のようにも僕には感じられます
一方で国会の方も人間の集まりですから あんまり規模が大きいとわちゃわちゃになってなかなか収集がつかなくなってしまいます
大儀式はある程度は会議慣れしているでしょうし声も大きいでしょうけれども
それでも300人ぐらいが限界ではないでしょうか こう計算してみると民主主義国家の規模感というものも感じられますよね
大儀式を10万人に1人ずつ 合計300人出すと3000万人が
良い感じの国のサイズということになります まあ倍の6000万人でもいいでしょう
しかし1億人を超えるようだと州に分割するような思い切った地方自治性が必要になるような気がしてなりません
日本の場合は まあ例えば商用電源が50Hzの地域と60Hzの地域で分けるのが良いかもしれませんね
そうはいかないですかね
前半の締めくくりに段場数と関係のあるお話を一つご紹介します
僕の住む長崎県は国境にあり津島という島に陸上自衛隊の津島警備隊 通称山猫部隊が配置されています
山猫部隊の人員数は本部や広報支援隊も含めて約350名 前線の兵士は1個中隊でおそらく150名程度でしょう
ただし隊長にはカーネル 陸上自衛隊なので一等陸裁という風に呼ぶんですが
カーネルを割り当てており 入陣には応援部隊によって増員されます
国境で日本を守っている兵士たちも 古代ローマの戦闘隊員も
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だいたい100から多くて250なんですね 段場の推測
そんなに外れてはいないのかもしれません
というわけで超えられる友達150人の壁と題して
スティームニュースニュースレター第76号からお届けしました このスティームニュース第76号なんですけれども
冒頭でねこのポッドキャスト収録日いついつですというお話をさせていただいているんですが
4月27日ということでゴールデンウィークに突入する直前なわけですね というわけで本文部分が慌ただしくてというのもあるんですが少し短めになっています
ただニュースレターいつもはですねまぁだいたい7000字くらいでお届けしていまして それから別冊を3000字ぐらいでお届けしていて
毎週間の分量が1万字になるようなペースでお届けしています 別冊はもっと勉強したい方向けの内容で
こちらはですねスティームニュースを有料購読してくださっている方 月額480円のご寄付をいただいている方のみにお届けをしています
僕は2020年の12月から毎週 年に50週なんですけれどもニュースレターをお届けすることで
毎週書いて送らないとスッキリしない気分なんですけれども ニュースレターに登録しているものもたくさんあって毎週たくさん受け取ってはいます
で大体のニュースレターが長くても3000字ぐらいのものが多くてこれなかなかヘビーだなって思うのは
試しにニュースレターの文章をコピーして自分がニュースレターを書いているエディターにペーストして
あの字数をね数えてみるんですね そうするとなかなかこれ読みごたえあったなと思うのでも6000字とか
長くて7000字ぐらいで この分量
毎週送り続けているっていうのは受け取る方も大変なんじゃないかなと最近は反省をしています
自分でこう読み返す分には自分が書いているので読むの早いんですよね だからあの7000字でも1万字でも割と一瞬で読めちゃうんですけれども
これあの人が書いた文章1万字読むっていうのはまあそれなりに 労力を使ってしまうので
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もう少しコンパクトに書かないといけないなぁとは まあ思ってはいます実現できるかどうか
これ短くする方がかえって時間かかったりとかするんですよね そこはちょっとこう
まあもの書きというのはおこがましいですがもの書きの苦労 なのかもしれませんま削るのはね本来はこう編集者がね
やってくれると一番いいんですけれどもなかなかその編集を雇う体制にまだできない のでここは僕が頑張るしかないのかなというところです
逆にポッドキャストの方は25分という風にね フォーマットを決めさせていただいたおかげであの僕自身はね
すごくしゃべりやすくなりましたし 僕もフォトキャストはよく聞くんですがこれもなんかあらかじめ時間がわかっていると
なんかこう あ例えば通勤だからだとか今から空港行くバスに乗るからだとか
そんなタイミングでね聞き始められるという意味で 時間決めたのはねよかったなぁと思っています
いやどうなんでしょうかあのリスナーの皆さんね25分では長すぎるとか 短すぎるとかおっしゃっていただければですね
次のフォーマット作るときには参考にさせていただきたいと思います 僕は京都でラジオのパーソナリティさせていただいていてもう番組は終わって
いるんですけれども まあラジオ番組なのでまぁだいたい30分で一番組
お知らせを挟んだりするのでその時は29分で 間にね1曲ご紹介させていただいていたのでまぁだいたいトータルのコンテンツは25分
という感じで送らせていただいていました まあそのぐらいの音分量がいいのかなぁとは思っています
間に30分番組29分番組で間に1曲3分ぐらい入ると 一番タイミングとしてはいいのかなぁとも思うのですが
毎回この選曲が大変かなと思ってなかなかねそこまで手が出せないでいます あとまあ僕好きなポッドキャストラジオ番組てこう対談形式のものが多くて
まあそれもね今後このポッドキャストの中で検討していければなぁと思っています ぜひねそういうリクエストもまたツイッターでも結構ですし
あの steam ニュースをね登録していただければその メールでお送りしてますから返信していただくとそのニュースレターに返信していただくと僕に
届くようになっていますので ニュースレターご登録いただいて返信していただいても結構です
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ツイッターの方はね @kanaaya で検索していただくと僕のアカウント出てきますし steam コミュニティーというコミュニティーもやらせていただいていますのでそちらでねコメントいただけたら
返事早いかなと思います 今日はダンバースのお話をさせていただいたんですがさっき見たら僕ツイッターのフォロー数がですね
フォロワー数も同じぐらいなんですけれども 4000人超えていてもうさすがにこれどんどんタイムライン流れていっちゃうので
メンション飛ばしていただいた分はねほぼ見てるんですけれども あとあの @kanaaya ってまぁ割とあのわかりやすい
アカウント名なので海外の方からも間違いツイートいっぱいいただくんですよね 間違いメンションか間違いメンションいっぱいいただいて
あと日本のね他のKanaayaさん宛てのメンションいただいたりとか dm いただいたりとか
もします
インドネシアにKanaayaっていう地名があるんですね それでKanaayaで@Kanaayaっていうのをね間違って使われちゃったりとか
あとこの@Kanaayaが欲しくてパスワードをリセットしようとするね リクエストも1日10個ぐらいは来てますかね
僕自身ねパスワードはもう乱数で作っているので僕に聞かれても答えられないんです けれども
まぁそんなねずっと運用もしております でですね最後までこのポッドキャストを聞いてくださった方にお知らせです
先ほど僕ツイッターでも告知をさせていただいたのですが TEDxKobeというイベントで2度目のスピーカーをさせていただくことになりました
僕がトークをねすることになったんです 普段はね TEDxイベントのオーガナイザーとしてね
活動していることが多いんですが久しぶりに トークをさせていただくことになりました
よかったらね1度目のトークも youtube で検索してみていただければと思います TEDxKobe
カナやイチローで検索してもらうとね トークが出てきます 今思えばあれ
僕がこうsteamについて語った最初の機会だったかもしれません 2回目はどんなお話になるのか楽しみにしていただければと思います
このエピソードも最後まで聞いてくださってありがとうございました 良い1日をお過ごしください
イチでした
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