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2024-06-13 16:19

#27-後編 1,000年の歴史を持つ漢方をDXし、日本のインフラへ/VARYTEX株式会社 代表取締役 平野喜一郎さん

ゲスト:VARYTEX株式会社 代表取締役 平野喜一郎さん

VARYTEXさんは、漢方診断支援ソフトウェアを提供されているスタートアップ🧑‍⚕️

2024年4月にプレシリーズAにて1.6億円の資金調達を実施されました。漢方ブームの火付け役である平野さんが漢方に抱く可能性や起業に至った経緯や今後の展望などアレコレ伺いました🎧

▼トピック

<前編-平野さんの経歴とVARYTEX創業の経緯>

・幼少期のアトピー性皮膚炎で処方された漢方

・1,000年以上ある漢方の歴史

・老舗製薬会社ツムラでの20年超のキャリア

・宣伝責任者として仕掛けた若い女性への漢方の普及

・漢方のポテンシャルを引き出すために起業を決意

・漢方とテクノロジーの相性が良い理由

・漢方DXで挑む社会のインフラ化

<後編-VARYTEXが取り組む漢方DXと漢方の未来>

・漢方診断支援のソフトウェア「KAMPO 365 works」の特徴と機能

・9割近くの医師が漢方薬を処方しているが使いこなせていない課題

・患者の問診データを基に最適な漢方薬を提案するシステムの仕組み

・協業したい企業さんの特徴

・薬剤師やエンジニアなど多様なバックグラウンドを持つメンバー

・漢方へ可能性を感じる幅広い人材を募集中


▼ご出演者様/企業様の各種リンク

⁠HP⁠⁠採用情報⁠⁠資金調達プレスリリース⁠⁠「KAMPO 365 works」を正式発売⁠


▼パーソナリティ

・中山悠里(独立系VCアニマルスピリッツDirector)

 ⁠https://x.com/yurinakay⁠

・稲荷田和也 (JobTales株式会社 代表取締役)

 ⁠https://x.com/oinariiisan⁠


▼企画制作

『StartPods』スタートアップ専門ポッドキャストスタジオ(運営:JobTales株式会社)


▼パーソナリティからご案内📣

資金調達を実施されたばかりの起業家へのインタビューを通じて、スタートアップの魅力を発信しています!出演希望のご連絡は、パーソナリティ⁠までDM又はフォーム経由でお願いします!(調達プレスリリース公開に合わせた相談も可能です。)ご感想もお待ちしております😊


▼問い合わせフォーム(Startup Nowへのお便り)

https://forms.gle/vJbT4RMSea5HK6Ec7

00:03
資金調達を実施したばかりの企業家の人生や、 事業の裏側に迫るStartup Now、
VARYTEX株式会社代表取締役 平野さんへのインタビューの続きをお送りいたします。
前編では、津村さんで20年以上勤められた際に、 漢方をまさに復旧する大きなミッションをお持ち、
企業への憧れが昔からあったこととかも思い出され、 そして、漢方とテクノロジーの相性が非常に良いというところにも着目されて、
漢方DXを掲げて、今のVARYTEXを創業されたという背景をお伺いしてまいりました。
後編では、そんな平野さんが手掛ける事業だったり、 組織について迫ってまいります。
平野さん、改めてよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前半では、漢方のポテンシャルであったりとか、 漢方とデジタルのポテンシャルってあたりをすごく教えていただいたんですけれども、
今、VARYTEXさんが一体どんな事業をされているのかというあたり、 ちょっと詳しめに教えていただけますでしょうか。
我々は、漢方診断支援のソフトウェアを開発しております。
これは、日本唯一最大の漢方の学会である、 日本豊洲学会共同開発協定書に基づいて開発をしております。
漢方の診断支援ソフトウェアというのは、簡単に説明しますと、 漢方の専門医って2000名ぐらいしかいないんですね。
臨床医が32万人いるうちの2000名しか存在しなくてですね、 ほとんどのお医者さんは、漢方薬の専門家ではないんですね。
漢方の使い方っていうものに対して、 深く学んでいる方っていうのは実は少ない。
そういう方々には、漢方の使い方が一つわからないという課題、悩みっていうのもありまして、 それを解決するための、診断の支援をするためのソフトウェア、主にはこれを開発しております。
つまり、お医者さん向けに漢方を処方したいなっていう時に、 このソフトウェアを使ってもらうっていうものを開発しているということですね。
はい、医療機関向けです。
医療機関向けで。お医者さんにとって、漢方っていう薬品が、 西洋医学で出されるお薬と違って難しい部分っていうのは、どのあたりになってくるんでしょうか。
まず一番大きな要因は、漢方医学教育を受けていないってことなんですね。
医学部では6年間先生方が勉強されますけれども、 2001年に文科賞を出しているモデルコアカリクラに和漢薬を解説できるという項目が入ってから、
最低8コマ以上の漢方薬の授業は増えたんですけれども、 ただ、なかなか8コマで漢方医学を習得するっていうところまでいかない。
もう一つは、医師国家試験には漢方の問題が出てないんですね。
なので、多くの先生方は開業されたりとか、 臨床の現場に出てから漢方の必要性というものを感じて、
そこから独学ですとか、書籍を見たりとか、 あるいは周りにいる漢方に詳しい先生に教えてもらったので、 なかなか使いこなせない方が多いっていうのはそこが原因だと思います。
そうすると、漢方に触れたことはあるけれども、 漢方にはそんなに処方できるほど自信がないっていうような方が多いというふうにお伺いしてるんですけど、
03:10
漢方自体はわかるんだったら処方したいっていうお医者さんっていうのは、 32万人のうちどれぐらいいるイメージなんですか?
実は先日、我々が調査した結果がございまして、 漢方の専門医以外の開業医の先生に聞いた調査になるんですけれども、
現在漢方薬を処方していますかという質問に対して、 87.4%の先生方が現在漢方薬を使用しているという回答をしています。
実はこれはもう何年も前からいろんな機関で調査をされていて、 だいたいこの9割前後は漢方薬を処方しているという回答結果が出ています。
なので32万人のうち、単純に計算すると30万人ほどは、 何らかの形で漢方薬を処方しているというのが実態と思っています。
それでも、やっぱりこの診断支援ソフトウェアが必要と 平野さんが考えられている理由としては、
すごく有名どころのいくつかの漢方薬を扱えるけれども、 本当はもっとポテンシャルがあるよねという部分を、
もうちょっと使いこなせるようになってほしいという、 そんなイメージなんでしょうか?
そうですね。同じ調査で、実は漢方を処方する際に、 困ることや悩むことはありますかという質問をしているんですけれども、
なんと困ることや悩むことがある方は、84.3%もいる。
これ、主な理由を挙げますと、漢方薬の正しい処方を選択できるか、自信がないとか、
漢方薬の種類が多くて覚えられないというのがほとんどの回答でして、
要するにそのような悩みを持って、 これだったら大丈夫かなっていう漢方薬だけを使っているというのが実態だと。
本来漢方薬っていうのは、同じ病気でも患者さんの体質ですとか、
状態によって最適な漢方薬を使い分けるべきなんですけれども、 それができていないというのが現状ですね。
なので、ポテンシャルがまだまだある。 そこをもう少しより正しく適正に使える先生方が増えれば、
当然、患者さんにとってもメリットが大きいというか、 治ることにつながりますので、
そこを我々は推進をしていきたいというふうに考えていると思います。
今、医療で使われている漢方薬の種類ってどれぐらいあって、 そのうち80%、90%の先生が使える薬はいくつぐらいで、
使えてないのっていくつぐらいっていうのって教えていただけたでしょうか。
医療用の漢方薬で、これが認められているのは148種類なんですね。
ご質問の正確なデータっていうのは持ってはいないんですけども、 ほとんどのドクターは10処方以下しか漢方薬を使えていないというデータがあります。
ちょっと一方で患者さんの方にも視野を広げてみると、
患者さんとしてはどういう症状とか病気の時に、 この漢方、残りの9割ぐらいの漢方って使えるケースになってくるんでしょうか。
漢方薬が得意な症状、病気っていうのは、いわゆるプライマリーケア。
06:01
ちょっとした不調、なんとなく不調と言われているもの。
例えば、なんとなく疲れやすい、なんとなく眠れない、冷え性。
あるいは、後年期障害のような症状が出るんだけれども、 フォルモンの値を調べても、後年期障害とは診断されないケースですね。
このような、西洋医学では治療に軟重する疾患のことをMUSって言い方をするんですけども、
昔は不定腫瘤ですとか、自律神経症、なんか気のせいだよなんて言われてしまうような症状。
これが西洋医学ではカバーできないけれども、漢方医学では非常に得意な分野ですね。
このような症状と漢方をより使いこなすことによって、治療効果が上がっていくんではないかなと。
お医者さんは、このシステムを使って処方するときっていうのは、 どれぐらいの要素をこのシステムの中に入力していく感じなんですか?
実はですね、ドクター側で入れるものっていうのはほとんどないです。
患者さんに問診をしていただきます。
デジタル問診票でだいたい40問ぐらい。
40問?
これも漢方の専門の施設に行くと200問ぐらい必要じゃないですか。
場所によりますけど、それを絞りに絞って、デジタルできるので同じことを何でも聞かなくてもいいんですね。
よって40問絞って、そこに回答すると、我々が開発をしているこのアルゴリズムが瞬時に計算をして、
医師の画面の方にその患者さんの体質状態っていうのが表示されるようになる。
で、候補の漢方薬ってのも表示されますので、医師側はそれが最適かどうかっていうのを判断をしていただいて、
診断をする権利は医師にしかありませんので、まず診断をしていただいて、処方して、総合的にですね。
そういうサービスになっています。
そうすると、患者さん側から、もともと今日はちょっと漢方がいいわっていうふうに事前に申告してもらって、
問診を受けてから病院に行ってもらうっていうのは、そんなプロセスなんですか?
そんなプロセスもあります。
しかし、診察室の中で、この方は性学的には何の異常値も見られない。
検査をしても何も見られない。でも症状案もある。
早く使ってみようかっていう段階で、我々の製品を試していただく。
そういう利用方法が今は一番多いんです。
なるほど。ありがとうございます。
先ほどからこの漢方って実は統計学であり、デジタルとの相性がすごい良いんですよっていうお話あったんですけど、
でもなんかその割にはこういったプロダクトってまだ全然世の中に出てきてないんじゃないかなっていうふうに思ってるんですけど、
これって欧米だとそもそも東洋医学っていう文化がないから、そういうのに注目されないっていうことが理由なのか、
やはりそうは言っても、これシステマチックに体系化していくのって実はすごい難しいんですよっていうことなのか、
このあたりどうやって考えていけば良いでしょうか?
どちらも正解。欧米ではソリューションとしての漢方薬がほとんど流通していないので、
この漢方薬を出したわけで良いと、このソフトウェア、サービスが表示をしてもどうしようもない。
09:04
このアルゴリズムが作るのがとても大変っていうのがやっぱり大きいところです。
今後このビジネス拡大していく中で、いろんな企業との連携もされていくのかなと思うんですけど、
今後どういう業界とかどういった特徴の会社さんと連携されていきたいなとか、行く予定っていうのって、もし言える範囲でありましたら教えてください。
まず我々、この漢方の業務支援ソフトウェア、漢方365ワークスという商品を5月29日に正式発売をいたします。
これは非医療機器なんです。将来的には医療機器として、漢方の診断支援ソフトウェア、漢方365メディカルというものを上市したいと考えているんですけども、
現時点では非医療機器の漢方365ワークスを展開をしております。
これは医療機関に使用していただくことを前提に作っているんですけれども、どうしても我々スタートアップでまだまだ少ない人数、限られた予算でやっておりますので、
例えば電子カルテと連携をすることによって、電子カルテのオプションの一つとして我々のサービスを使えると非常に相性がいいというふうに求められて、
オンライン診療、これでも非常に相性がいいと思っておりますので、そのようないわゆるヘルスティック企業と協業することによって、
我々の強みというのは漢方、よくわからない漢方をわかるようにする、そこに強みを持っておりますので、漢方で予告書をさせていることにご協力ができると思いますので、
多くの医療機関にもう導入が進んでいる、もしかしたらメディカルデバイスがあれば、その企業様にとっても漢方も使えるんだという強みになっていくのではないか。
漢方というのはニッチのように聞こえるんですけれども、先ほども申した通り、約9割の医師が既に使っているという、これほどの実はメディカルデバイスはないんですよね。
診療科も年齢も関係なく9割が使っている、なかなかないですので、漢方に特化したものは強みになるのではないかと思っていますので、
ぜひ協業できる企業様とは一緒に組めればなと思っております。
この漢方のデジタル化っていうものに強みがある、この漢方365を担いで販売してくれるような、既に医療機関とのコネクションがあるような企業であるとか、
もしくはエンドユーザーさんと既にコネクションがあるようなオンライン診療のプラットフォームみたいなところと連携していけたらいいなということだと理解いたしました。
はい、その通りでございます。
ありがとうございます。
ちょっと組織とかカルチャーの部分にもお伺いしていきたいなと思っているんですけれども、
今、バリテックスさんっていうのはどれぐらいの組織でどういった人が集まっているフェーズなのかなというあたり教えていただけますでしょうか。
はい、現在社員は9名、業務委託で4名、このチームでやっております。
取締役5名でやっておりますけれども、私はマーケティングが専門でございます。
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CTOの大竹というものはエンジニアでテクノロジー、製品の開発をやっております。
それから飯塚というCMOはプロダクトのデザイン、設計、いわゆるUI、UXの設計からセールスのところまでを担当しております。
それから元TSUMURAの取締役であった安全性ですとか品質管理、ここを担当しております。
それ以外にも薬剤師の社員が2名おります。
1人は漢方の専門の薬剤師、もう1人は薬剤師の資格を持ったエンジニアという形です。
それ以外にも管理栄養士とか銀行出身のバックオフィスを担当しているCAOのものもおります。
ちょうどその事業の肝になってくるのがやっぱり統計とかアルゴリズムでこのあたり開発も非常にヘビーなんじゃないかなというふうに思っていて、
そういったことができる方々って今低手数多な市場感だと思ってるんですけれども、
その中でもずっとそれができる方々が集まってきてるって話が聞こえておりまして、
そういった方々はどうして今ワリテックスさんに入ってらっしゃっているんでしょうか。
やはり我々の特徴である漢方未病、そういったところに対する興味、関心、
例えば自分自身がやはり漢方薬で良くなったという経験を持っている女性が多いんですね。
そういう漢方への親和性みたいなものがやはり応募動機で入ってくる方が多いんですね。
女性も多く、しかも年齢層も結構バラで、非常に今の事業に沿ったダイバーシティが体現されているというのも、
これはやっぱり事業領域ゆえにって感じなんですか。
はい、我々はワリテックスって言うんですけれども、バリエーションバラエティーなんですね。
テクノロジーの力でX未来を作っていくという社名なんですけれども、漢方自体がもともと個人差を重要視する、
例えば風邪でも人それぞれによって体質が違って使い分けが必要ですよねという話をさせていただきましたけれども、
みんな同じ病気でも違うじゃないですか、というこの一人一人の違いというところに着目をしています。
そこを社名に入れているので、会社のローカルとしても様々な人が能力を発揮できる、そういう場所にしたいなというふうに考えています。
ありがとうございます。
ちょっとまだまだ聞きたりないところではあるんですけれども、お時間が来てまいりましたので、
最後にポッドキャストのリスナーさんに向けて何かメッセージがあればお願いできますでしょうか。
はい、漢方と言いますと難しいだとか怪しいだとか、そんなような思いがあるかもしれないですけれども、
実は統計データとアルゴリズムによって非常に科学的なものです。
これからの時代、テクノロジーの力、デジタルトランスフォーメーションによって漢方というものは、そのポテンシャルをもっともっと上げていくことができます。
他の漢方の進化に貢献するということが我々のパーパスの一つになっておりますけれども、
これを一緒に漢方の未来を作っていく、そのような仲間を募集しておりますので、
ぜひとも皆さんには、この漢方にもっと興味を持ってもらって、一緒に漢方の未来を作っていく仲間を募集していきたいと思います。
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ちなみに仲間の募集の話もありましたけど、ポジションでいくとモッカ太陽中力してますみたいな、募集中のポジションですみたいなもの、いくつかあれを教えていただけますか。
今募集している職種は、まずエンジニアですね、リードエンジニア、それからCTOを募集しております。
それからセールス&マーケティング、それから一緒に研究をできる人材ですね、このような方々を広く募集しております。
ありがとうございます。概要欄にホームページだったり採用情報のページ、資金調達のプレスリリースをご確認いただいて、
伝統的でありながらもクリエイトの違いがある領域に非常に興味があり、そして個性が豊かな方々、ぜひ参画いただけると面白いかなと思ってますので、ご連絡いただければと思います。
最後にパーソナリティからのお知らせです。
スタートアップナウでは資金調達を実施された企業家へのインタビューを通じて、スタートアップの魅力と奥深さを発信しております。
ご支援を希望いただける企業家さんいらっしゃいましたら、パーソナリティまでご連絡ください。
そして番組のフォローだったりSNSでの拡散、感想いただけますととても励みになります。
最近結構イベントとかでも聞いたことありますとか、彼の人ですかって言ってもらえてとても喜んでおりますので積極的によろしくお願いいたします。
平野さん今回はご出演いただきましてありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
16:19

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