ベンチャーデッドの成り立ち
起業のデットファイナンス、累計1300件、96億円超の融資をサポートしてきたINQの代表で、スタートアップ大好き若林哲平が、
ファイナンスお役立ち情報はもちろん、起業家、スタートアップ、ステイクフォルダーとの対話を通じて、
ファイナンス起点のストーリー、理論と実践を、ぼちぼちお届けする番組です。
皆さんこんにちは、INQの若林です。
こんにちは、INQの遠藤です。
若林さん、前回ベンチャーデットとはというテーマでお話いただいたので、簡単にさまっていただいてもいいですか。
はい、ベンチャーデットとはですね、スタートアップ向けの融資ですということと、いわゆるエクイティキッカーと呼ばれるような、
エクイティの性質ですね、例えば進化部予約権とか、そういったものをデットにくっつける、
エクイティが中心なんだけど、エクイティとデットの両方の性質を持つような、
そういう融資手法、ファイナンス手法ですよということでして、
目的としましては、エクイティ調達の間のブリッジというところと、
資本コストの最適化というところと、いろんな難しい条件をつけないので、成長投資に使えますよというところ。
この3つがあるので、スタートアップ、レーターですね、ミドルレーターのところで使ってますよと、そういうまとめでしたね。
踏まえて、今日はどんなテーマをお話ししておきますか。
ちょっと横道にそれるんですけど、ベンチャーデッドってどうやって成り立ったんだろう、どうやって生まれたんだろう、みたいなところを見てみたいなと思って。
歴史ですね。
ベンチャーデッドの成り立ちを見てみますと、古くは1980年代、米国のシリコンバレーで生まれたそうなんですよね。
シリコンバレーバンクという、今は無きなんですけれども、などが提供していたもので、
もともとベンチャーキャピタルからの出資だけでは、資本効率が悪いと言いますか、契約化してしまうという問題があったので、
エクイティだけではなくて、ノンダイリューションと言いますか、エクイティを保管するような成長資金、確保の方法として編み出されたものというようなことになります。
というのが、もともとのベンチャーデッドの成り立ちということですね。
日本におけるベンチャーデッドの発展
目的としてあったベンチャーデッドの資本コストの最適化、ここはもともとシリコンバレーバンクが課題として抱えたから、そこから生まれたというところはあったのかね。
そうですね。もともとシリコンバレーバンクというのは、スタートアップに向けてデッドファイナンスは供給をしていたりとか、
あるいはスタートアップのコミュニティだったりとか、VCから調査を続けるスタートアップの講座解説とか、そういったのをVCと連携しながら、もともとやっていたスタートアップではあるんですけど、
ゆえにスタートアップ課題感みたいなところを見ている中で、ベンチャーデッドというのが編み出されてきたのかなというところかなと思います。
アメリカから生まれたということは、日本ではどういう成り立ちになるのか。
日本ではですね、遅れること2007年に。
20年ぐらいあった。
これはベンチャーデッドという呼び方ではなかったという前提のもとなんですけど、日本政策金融高校の組織改編の前なんですけど、
がですね、新株予約権付与士というものを提供開始したのが2007年ですね。
それから2010年に、これベンチャーデッドではないんですけども、資本性ローンというものも出てきたりとかということで、
少しベンチャー向けの融資手法みたいなのが、政府経営機関である日本政策金融高校からスタートしたというところがありと。
ただこの頃ってまだベンチャーって呼ばれてて、ITベンチャーみたいな感じ。
スタートアップっていう言葉があまりなかったですよね。
インキュベートファンドさんとかアンリーさんとかの誤答詞がですね、わりと本格化してきて、
スタートアップっていう言葉が出始めてきたのは、記憶の限りでは2013年とか前後なんじゃないかなと思うんですけど、
まだスタートアップっていうことが市民権を今ほどは得ていないような状況の前ですよね。
今は新株要件とか資本性ローンっていうのがスタートはしていた。
ただどこまで、規削化をとか資本効率がみたいなことが想定されて作られてたかっていうと、
今ほどエクイティがないわけだから。
もともとのスタートのところは違ったかもしれない。
でも政府系金融機関さんが始まりっていうのは意外。
そうですね。日本らしいっちゃ日本らしい。
2015年ぐらいからシリコンバレー、バンクによるベンチャーデッドっていうのが日本国内でも認知されてきて、
メガバンクだったりとか静岡銀行さんとか青空銀行さんなどがベンチャーファイナンスの手法の一つとして、
ベンチャーデッドっていうのを検討し始めたという記録が残っているのが2017年頃からという感じです。
現代のベンチャーデッド市場
なんですけど、まずベンチャーデッドファンドというような格好でスタートアップ向けのファンドなんですかね、
として立ち上がったというところでいうと、2019年に青空企業投資と。
現時点でもトップランナーでいるかなと思うんですけど、そこが先駆けというところですね。
それから2021年ですね、静岡銀行さんがベンチャーデッドの提供を開始したというのが、
日本で起こる勃興期ということになろうかなと思います。
2021年頃からですね、フレックスキャピタルを提供しているフィボットさんであったり、
RBFを提供しているよいさんであったりとか、しぼさいのプラットフォームをやってます。
しぼ証券、当時はまだしぼだったわけですけど、などがサービス提供を開始をしたというのが2021年頃ですね。
ちょうどこの頃に米国のITスタートアップのクラッシュがあって、
それが波及して日本でもエクイティファイナンス、サースメーカーとかのですね、
バリエーションがぐんどくん下がってしまうというか、資金調査が難しくなるということがこの頃から起こり始めたというところがあり、
みなさんデッドを活用するという波が来てというところで、
2024年には静岡銀行がですね、ベンチャーデッドで100件、200億を突破したというようなところだったりとかということで、
ベンチャーデッド時代が盛り上がってきているというのが今ですのであるということなんですよね。
本当に何でしょう、ここ数年の歴史の…
そうなんです。
結構ベンチャーデッド界隈に移り変わりすごい激しいなと思っていて、
結構半年キャッチアップしていないと、こんなところ出てきたんだとか、こういうサービス始まったんだみたいなのがあって、
すごく人数の高まりとともに多様化もしていますし、結構今変化が激しいところなのかなと思います。
ゆえにね、もともとどうだったんだっけみたいなところで、ベンチャーデッドの成り立ちを米国から日本というところで見てきました。
面白い。
実際、2000年から前半が21年くらいで、司教官とかの文脈もあって、プレイヤーさんが結構どどどっと増えたなという、
勃興期っておっしゃっていたところ。
実際にはどんなプレイヤーが今、現在いるんだっけっていうところを教えていただきたいなと思いました。
はい。ぜひ次回お話しさせてくださいというところで、今回はこのあたりですかね。
はい。じゃあ次回お願いします。
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