1. 起業のデットファイナンス
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2024-11-12 13:51

#12「起業のデットファイナンス」は伸び悩んでいるのか?

今回は公庫や保証協会の統計データを見ながら「 起業のデットファイナンスは伸び悩んでいるのか? 」についてお話しました。


■参考リンク■

▼Xポスト「むしろ「起業のデットファイナンス」は伸びているのではないか?という話」

https://x.com/wakaba_office/status/1843823665189925032

▼日経「新興企業向け融資、地銀参入しやすく 全銀協が手引書」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB078EE0X01C24A0000000/ ▼Japan Startup Finance 2024上半期

https://jp.ub-speeda.com/document/240730wp/


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「起業のデットファイナンス」は、年間500名以上から相談を受けるデットファイナンス専門のINQ代表の若林が、起業家のリアルなお金のお悩みを解決していく番組です。

エクイティ調達が当たり前だった中、注目を集める「融資」。この番組では「どう借りるか?」という問いを通じて、起業家が事業成長に集中できる環境づくりを支援します。


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#起業のデットファイナンス


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▼若林哲平(⁠株式会社INQ⁠ ⁠代表取締役)

デットファイナンスのハンズオン支援を中心に、様々な領域のスタートアップのシード期の資金調達を支援。累計1,200件87億円超の資金調達を支援するチームを統括。

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▼稲荷田和也(JobTales株式会社 代表取締役)

「スタートアップと社会をなめらかに繋げる」をミッションに、スタートアップのコミュニケーションを支援。スタートアップ専門のポッドキャスト制作「StartPods」プロデューサー。

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▼制作

StartPods(JobTales株式会社)

⁠⁠https://www.jobtales.co.jp⁠

サマリー

デットファイナンスに関する番組では、スタートアップの融資状況が議論されています。特に、日経新聞の記事を引用しながら、融資の伸び悩み問題が深掘りされ、スタートアップ向けのデットファイナンスの実態が探られています。企業のデッドファイナンスについての議論では、政府系金融機関の役割やスタートアップへの支援が言及されており、今後の融資のトレンドや保証制度の拡充についても触れられています。

デットファイナンスの概要
起業のデットファイナンス、年間500名以上の起業家から相談を受けるデットファイナンス支援のINQ代表の若林さんとともに、
スタートアップ起業家のリアルなお金の悩みを解決していく番組です。
こんにちは、パーソナリティを務めますスタートポッドプロデューサーの稲荷田です。
こんにちは、INQの若林です。
さて前回は第11回目、スタートアップ創出促進保障というテーマでお話をいただきました。
はい、そうですね。前回は2023年からスタートしました。
スタートアップ創出促進保障、通称SSS保障の概要ですとか、あるいは使う際の注意点などについてお話しさせていただきました。
スタートアップ創出促進保障をはじめとしたデットファイナンスの手段、かなり近年増えているのかなと、
そう思いますと、デット自体の活用も非常に進んでいるのかなというふうに感じているんですけれども、
一方で先日若林さんがXで、スタートアップ向けの融資は伸び悩んでいるという日経新聞さんの記事があったようでして、
そこを引用されているポストを拝見しまして、この辺りちょっとお伺いしたいなと思っています。
ありがとうございます。
日経さんの記事で、記事のタイトル自体はスタートアップへの融資に地銀さんが参入しやすくなるための取り組みについて書かれている記事ではあったんですけど、
その記事の中でですね、スタートアップ向けの融資が伸び悩んでいるっていうタイトルの図がありまして、
これはただのことではないと思って、反応してちょっとポストさせていただいたっていうことがありました。
やっぱり日経さんにそう言われてしまうと、伸び悩んでいるんだなって皆さん思われそうですよね。
そうですね。なので、ちょっとそんなことないんじゃないのっていうですね、企業のデットファイナンスは伸び悩んでいるのか本当にっていうことですね。
今回テーマとしてお話しさせていただきたいなと思いました。
まず、幕林さんも使われていらっしゃいました。
そしてこの番組のタイトルでもございますけれども、企業のデットファイナンス。
この提示、簡単に確認させてください。
はい、これすみません。
私の造語になるというか、偉大な企業のファイナンスというですね、
磯崎先生の本をオマージュさせていただいたところで、企業のデットファイナンスと呼んでいるわけなんですけども、
シンプルに、本当に広い意味でスタートアップが企業時に使えるデットファイナンスということを企業のデットファイナンスとここでは言わせていただいていて、
日本製作金融国さんだったり、保証協会などの公的支援的な意味合いを含む融資も含めて全体的に企業時に使えるデットファイナンスというふうに呼ばせていただいております。
まさにこの番組でもずっと扱っているテーマですね。
はい。
日経新聞の報道
そして今回ことの発端となりましたのが、この日経さんの記事、スタートアップ向けの融資が伸び悩んでいるんじゃないかという話でしたね。
そうですね。
スタートアップ向け融資が伸び悩んでいるっていう図がありまして、その図がグラフなんですけど、
これがユーザベースさんのスピーダーですね、ジャパンスタートアップファイナンス2024年上半期っていうものが先日出まして、
有名な調査記事ですね。
そうですね。その中に参考としてですね、スタートアップ向けのデットファイナンスの件数の推移とか金額の推移みたいなものをグラフにされておりまして、
それを参照する形でその日経の記事が、スタートアップ向け融資が伸び悩んでいるというふうにタイトル付けされていたということなんですね。
はい。そもそもこれって観測できるものなんですね。
これがですね、いわゆる等規模統合本とかを見ても別に借入金とかっていうのは載ってないので、
そうですよね。
なので、これあくまでもスピーダさんがプレスリリースで確認されたもの、つまりデットファイナンスの金額とかどこからみたいなところがきちんとプレスリリースに書かれているものを集計されていると。
それが観測の対象となっているということなんですよ。
そういうことですか。
2022年ってタイミーさんとかアップサイダーさんとかが結構大型の何十億何百億というデットファイナンスを実行されているので、それがまるっと入っているわけなんですよね。
その中で本日扱わせていただくのが日経さんから出ましたスタートアップ向けの融資が伸び悩んでいるという記事ですね。
そうですね。このスタートアップ向け融資が伸び悩んでいるというタイトルのグラフなんですけれども、
ユーザーベースさんのスピーダのJapan Startup Finance 2024上半期というもので取り扱っていらっしゃったデットファイナンスのグラフを参照されていてということなんですよね。
これはスタートアップ関係者の皆さんもよく引用されるような有名な調査ですね。
そうですね。そのグラフの中で2022年のスタートアップのデットファイナンスの件数および金額が非常に多かったわけなんですよね。
アップサイダーさんとかタイミーさんが大型のデットファイナンスを実行されていて、そこがある種異常値的にぐんと伸びているわけなんですけれども、
そこから2023、それから2024年の上半期とプレスリリースで観測されているデットファイナンスの輪が少なくなっているということなんで、伸び悩んでいるというグラフのタイトルになったわけなんですけど、
これが私の感覚とちょっと違ったんで、そんなことないんじゃないかなと思ってツイートしたということなんですよね。
データの分析
なるほど。これは裸感というのもありますし、やっぱり引用元がプレスリリースなので結構漏れているところもあるんじゃないかとか、多分いろんな仮説があられたってことですかね。
そうですね。これはデータの良し悪しとかではなくて、観測したものが対象と、プレスリリースが対象ということなんで、
これ実際のところと違うというのは誰でも分かることではあると思うんですけど。
これ若林さんが実際に調べられてみたというところですので、その辺りについていかがだったんでしょうか。
はい。データを見てみたんですけども、まず日本製作金融広報さんがディスクロージャーシーというものを出してまして、
これは毎年広報さんの実績を公開しているんですけども、それを見ますとですね、
日本製作金融広報の国民生活事業というところの実績で言うと、2021年が2.4兆円、2022年が1.8兆円、2023年が1.5兆円というふうに実際減っているんですよね。
2021年から3年で言えば1兆円近く減っていることになりますね。
そうですね。これは確かに減っていますと。
何で減っているかの背景は後ほどお伝えしたいと思うんですけど、一方で信用保証協会さん。
これは保証協会月融資という会でお話しさせていただいた時の主人公と言いますかね、登場人物である信用保証協会さんですけど、
信用保証協会さんの保証承諾金額に関しては、これも中小企業庁が出している公開情報なんですけども、
それで言うと2021年は7.7兆円、2022年度は8.2兆円、2023年度は9.9兆円というふうに増えています。
だいぶ増えてますね。そしてコウコさんよりかなり桁も違うんですね。
そうですね。ここは高校の国民生活事業よりも規模感としては大きくなってますよね。
日本贅沢金融高校に関しましては、1円近く減っているというデータがありましたけれども、これの背景を教えていただけますでしょうか。
そうですね。まず2020年コロナでしたよね。
はい、そうですね。
2020年から2021年にかけてって、コロナでめっちゃ貸したんですよ。
しかも据え置き期間って言って、頑菌の返済が猶予される期間って取ったんですよ。
デッドファイナンスと融資の現状
したがってその間は返済進まないわけなんで、次の融資ってトライしにくいんです。
利子だけ返していくみたいな感じになるんですか。
そうですね。利子だけ払っていて、頑菌の返済は進まないという状態になるので、
なかなか次の融資に行けないというような状況になるんです。
それがしかも長いと3年とか組んでいるようなケースもあったりするので、
したがって当然22年、23年は貸せないんで、それは減るようなとは思いますと。
というところがあるかと思います。
もう一つ、コウコさんは政府系金融機関として民間金融機関の融資を円滑化するという役割になっているんですね。
民業圧迫っていう言葉があって、要は民間金融機関の金融を圧迫しちゃいけないよっていうふうに言われているんですよ。
なので、このスタートアップをどんどんご支援していこうような流れの中で、
自社単独の融資を絞っていく中で、むしろ民間金融機関さんとの協調融資を促進していこうよというような方針がおそらく背景にあったかなというふうには思うんですよね。
一緒にいらっしゃるってことですね。
そうですね。なので、コウコは絞って民間は増やしていこうというところの意図が反映されているのかなというところも背景の一つとしてはあると思います。
これ年度なので、先ほど申し上げた金額というのは年度の集計なので、
例えば2024年4月にコウコさんの大型アップデートがあったんですよ。
そうなんですね。
そうなんですよ。スタートアップ融資を広げていこうというアップデートがあったんですけど、
それはまだ2023年度には当然反映されていないので、2024年度はここから増えていくんじゃないかなというふうに想像されます。
そういうふうにおっしゃっていただきましたけれども、全体のトレンドとしても今後は少なくともこの3年決して減ってはないし、
どんどん増えていくというふうな見方を若林さんはされていらっしゃるということですかね。
その通りですね。さらに言うと2023年3月からスタートアップ創出促進保証、これ前回お話ししたものですね。
通称SSS保証が始まっていますし、さらに言うと2024年3月から事業者選択型経営者保証費提供制度という、同じく連帯保証不要の制度が始まっているので、
今後より一層ですね、保証協会付きの融資というものが増えていく可能性が高いかなというふうに思います。
先ほどは触れなかったんですけれども、保証協会と保証協会付かないプロパー融資とを併用しているケースというのも統計出てまして、
それから2021年から15兆、16兆、16.4兆というふうにそれも増えているんですね。
これは民間金融機関さんのプロパー融資というのが増えているということの一つの表れでもあるので、
プロパー融資というものも含めてですね、今後増えていくトレンドなのかなというふうに思います。
広報さんもおそらくアップデートがあって増えていくし、さらにこれまで信用保証協会付き融資及びプロパー融資というのは増えてきているトレンドにあるわけです。
また制度も拡充されているし、いろんなところを総合的に見ていくと企業のデッドファイナンスということで言うとですね、
今後一層活用されていくトレンドにあるんじゃないかなというふうに見ましたということなんです。
今後の支援と制度の拡充
なるほど。
確かに国自体がまずスタートアップどんどん作っていくぞ、ユニコーン作っていくぞという方針があり、
どう考えてもお金が必要で、当然Equity VCさんも増えてますけれども、
金融機関さんからの融資、企業のデッドファイナンス間違いなく必要だと思いますし、
どんどん増えていくんじゃないかなというふうに確かに納得をしたところでございます。
ありがとうございます。
企業のデッドファイナンス、最後までお聞きいただきましてありがとうございました。
今回の配信が少しでも役に立ちましたら、ぜひSpotifyやApple Podcastから番組のフォローを、
またハッシュタグ企業のデッドファイナンスと添えてSNSへ投稿していただけると嬉しく思います。
今回のようにデータを用いたトレンドだったり、ニュースの解説だったり、
そういったものも少しずつ入れていきたいなと思ってますので、
また企業家の皆さんからのリアルなお悩みにも積極的にお答えしたいなと思っておりますので、
番組概要欄にお便りフォームをご用意しておりますので、そちらをご活用いただいたり、
直接若林さんにご連絡いただいても構いませんので、ドシドシいただければなというふうに思っております。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
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