経費の増加と影響
はい、みなさんこんにちは。野菜がつなぐ人と人 ハーティッチファーム代表もとです。
本日も農業と学びで心も懐も豊かにする昼間ライブ やっていきたいと思います。
いつものごとく川沿いの休憩スペースにて Kトラスタジオからお置きしております。
今日のボイシーでも配信いたしましたが、
最低賃金がね、10月1日から新しい基準で始まっておりますが、
栃木県1068円になりました。
昨年1000円オーバーで1004円になったんですが、 今年はさらに64円上がって1068円。
いやーだいぶ上がりましたね。6%以上上がっているという話を 今日のボイシーの朝の配信でもやっておりましたが、
本当に経費がどんどんどんどん毎年高くなっていきますね。
先ほども農薬をナスにかける薬を 病気、虫のための農薬を買ってますが、
本当に農薬も高くなったんですよね。
今や普通に、それもちろん農薬の種類に呼ぶんですけど、
1本1万円とかする農薬がありますからね。
1本って言っても500グラム、500ミリリットルとか 150ミリリットルとかですよ。
ポットボトルサイズのものが1万円するんですよ薬って。
そういうのを考えるとできるだけやっぱり薬を減らして、
農薬をかけないでやるような栽培方法が経費という意味でも、
手間という意味でも一番いいんですけど、
やっぱりね、なかなか農薬でナスを育てるというのはね、
ましてやご褒美ナスといって、本当にきれいなナスだけ出そうとすると、
無理ですね。私の今の技術は無理。
無理だと。ましてや外の畑だと路地栽培ですと、
周りは虫の脅威にさらされているわけですから。
そして環境もね、もう外の環境そのままになってしまうから、
風とか吹けば傷がつくし、雨が降ればそれで打たれるし。
なかなかそういう意味ではないと思うんで、野菜にとっても厳しい環境が続くし、
それで弱った野菜の体を蝕む病気や菌などの虫たちがいるし。
ハウス栽培でね、ある程度管理した環境下で育てられるなら、
まだね、まだ健闘の余地はあるかもしれないし、
薬を使わずに、なんて言うんですかね、天敵って言うんですけど、
ナスに害のある虫を食べてくれる虫。
虫を虫でやっつける。目には目を、歯には歯を。そんな感じです。
そういう天敵資材を使って、虫をハウスの中に入れて、
それでナスに害のある虫をやっつけてもらうっていうやり方もあったりするので、
そういうやり方で農薬を減らす薬を保つことはできるんです。
私も実際やってますが、それでもね、薬ゼロは厳しいです。
もっと研究してやり方をうまくやればできるのかもしれないですけど、
今の私の技術では無理です。
って考えると薬もやっぱり必要、ご褒美ナスとかを出荷するためにも薬は必要。
そうして、やっぱり高い。本当に高い。
利益がね、昔に比べて、どうでしょう。
10%、20%ぐらい減ってる感じがしますね。
農業の未来と消費者の役割
だいたいロジナスでいくと、私の場合には、なんとなく一旦あたり、
300万円から350万円とかそれぐらいの売り上げになるんですよ。
もちろんそれはね、取れ高にもてるし、
その年の市場価格の高い低いのによるので、
それは年によって違いますが、
だいたいなんとなくイメージとして、一旦あたり300万の売り上げがあって、
そして経費をどんどんどんどん引いていくと、
だいたい手残りが100万ちょっといくかどうかとか、
今まではそういうイメージだったんですね。私が農業を始めた頃は。
なんですが、本当にこの近年は、
その利益、最終的に経費を引いた利益が100万残れなくなって、だんだんと。
私の場合には今ね、人も使い出して人件費もかかるし、
そしてその人件費はその最低賃金が毎年毎年上がることが実現できる。
そして3年前ぐらいからね、資材費、肥料、そして農薬とかも含めて全部の経費がね、
10%20%上がってる。下手するとね、薬あるいは肥料によって50%上がってるようなやつもあるんですからね。
そうなるとね、それだけでその値上がり分だけで、
もうね、運10万が飛んでいくんですよ。値上がりだけですよ。
そうすると百数十万残っていたかっていうところに運10万引かれたら100万いかなくなっちゃう。
なかなか、なかなかですよ。
こういう豪都、物価豪都、経費の上がっていくこの世の中、
とってもいいことですけどね、やっぱ物価が上がっていくってことは、それだけなんですかね。
企業に入るお金が増えていくので、それが消費者、従業員さんに還元されていけばね、
それでお金が回るようになっていくのもいいんですけど、
ちゃんと物価が上がった分、経費が上がった分、
その売る時に自分も消費者からそのお金を回収できるね、そういう流れにしておかないといけない。
そのためにやっぱり農家っていうのは、自分で価格を決められる
その売り先をちゃんと確保しておかないと厳しいんですよね。
今日の朝のボリューションで言ってますが、JA市場出しですと市場価格で決まってしまうので、
農家さんはどれくらいの経費使ってるか関係ない。
その市場価格というのは、消費されるお客様が欲しいかどうか、
お客様が買うかどうかですからね。
という意味で、野菜も含めて生産原価は2,3年前に絶対的に上がってるんです。
人件費上がってるし、肥料、資材、全てのコストが上がってるから。
絶対的に野菜の価格は上がってるんで、
高くなった野菜、それも受け入れてくれる消費者の措置ができないと、農家はやっていけないんです。
皆さん、安い野菜を買わないでください。
高い野菜を買ってください。
それはもちろんね、野菜が美味しくなきゃダメなんですよ。
適当に作って美味しくない野菜を安く売ってる人もいるし、
そういうものはね、買いたいと思われない野菜だったらいくら生産原価が上がったところで関係ないと言われればそれまでなんですけれども、
基本的には、そういう野菜が高くなるということを受け入れてくれる措置がないと農家はやっていけなくなります。
同じ値段、安く野菜を買うっていうそういう環境ではどんどんなくなっていくということもご理解いただければなと思っております。
はい、ということで仕事に戻ります。
それじゃあ、今日良い一日をお過ごしください。またねー。