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ストーリーとしての思想哲学
思想染色がお送りします。
このストーリーとしての思想哲学は、その名前の通り思想や哲学をテーマとします。
思想っていうのは、人を狂わせるようなこともある、取扱いによってはとても危ないものにもなるものです。
でもそれだけの魅力があるということでもあります。
優れた文学作品とか美術作品、あるいは映画作品などの芸術には、作品の根底にしっかりとした思想が流れています。
僕はこうした思想哲学っていうのが、もっと気軽に語れるようになるといいなというふうに思います。
だってこんな面白いものもないと思いますから、まあ面白おかしくしゃべれたらいいなというふうに思ってます。
まず、第1回のテーマにしたいのは、哲学とは何かです。
テーマとしてはすごく固くて真面目なテーマですけど、まあでも初回はやっぱ哲学かなと。
哲学ってなんかすごい大事っぽいことを言ってる雰囲気はあるけど、そもそも哲学っていう言葉の定義自体が結構難しくないですか。
哲学とは何かって言われても、一口には答えるのが難しいと思うんですけど、
一言で言えば、哲学っていうのは、全く意味がわからないこと、どっから考え始めたらいいかわからないような問題を、ある程度意味がわかるようにするための手法だと思います。
僕たちが住むこの世界には、まだ全然わからないことっていうのがそれこそ無数にあります。
それが古代であれば、昔は雷が何で鳴るのかとか、雨が何で降るのかすらわかっていなかったですし、
現代でも人間の心とは何かっていうのはまだわかっていないです。
それで、こうした問題って疑問に思ったとしても、どっから考え始めたらいいのかっていうのがわからないよね。
例えばさっきの、人間の心とは何なのかっていう問題を解明しようとしたとして、
これってまず、どっから手をつけたらいいのかっていうのがまずわからないじゃないですか。
だから、仕方がないから、推論に推論を重ねるような形で論点を切り分けていって考えるしかないわけです。
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だから、その性質上、わからないことが多い時代は哲学が盛んです。
例えば、すっごい昔だったら、古代ギリシャとか、
古代ギリシャでは、我々が住んでいる世界を構成する基本構造は何だろうっていうのを議論して、
物質の基本は水であるとか火であるとか色々こう言い合って、
その時代には顕微鏡みたいな観測手段がなかったわけですけど、
それにも関わらず、この哲学の方法論だけを使って、
物質の一番の基本は原子であるっていう原子論にまで到達していました。
これは今では、観測手段がありますから、哲学ではなくて科学になりましたよね。
逆に言えば、今は科学って呼ばれているものも、昔は哲学であった時代があったわけです。
語弊を恐れずに言うと、観測手段が発明されると、哲学から科学になるっていうわけ。
他にも色々、経済学っていうのもありますけど、あれも昔は哲学でした。
今では、統計っていう経済を観測する手段があるから、
経済学は、まあ経済学っていう広い意味での科学の一文や学問に無事になったというわけです。
で、これらを言い換えると、哲学っていうのは観測手段がまだ発明されていない、
今の文明レベルじゃまだ学問として研究することができない領域を取り扱うことだということができるのではないかと思います。
ちなみに、今現在哲学の領域で話題としてホットなのが、人間の心とは何かというテーマです。
これちょっと名前が似てるから混同しやすいかもしれないですけど、心理学とは扱う領域が全然別で、
主観っていうものをテーマにしてます。
主観っていうのは、例えば、
あー今日のご飯美味しかったなーとか、風がそよそよ吹いてて気持ちいいなーとかの、
自分しか感じることができない、自分自身の感覚のこと。
こういう感覚ってまだ観測手段がないじゃないですか。
こういう感覚っていうのはそもそも人によって違いますし、
さらに言えば、その時その時によっても物事の感じ方というのは変わりますから、
こういうのって本人にしかわからないことですから、客観的測定っていうのが今のところ不可能なんですよ。
だからこれは心の哲学って呼ばれる、哲学の分野として取り扱われています。
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でもいずれ100年後とか200年後とか、もっと先かもしれないしわかんないですけど、
このような不可能と思われている人の主観的感覚、自分にしかわからないはずの感覚っていうのを、
主観的な経験とか感性みたいなものを他人が覗き込むことができる、
なんか謎の顕微鏡みたいなのが発明されたら、
それはその時は心の哲学っていうのはもう役目を終えて、
何か別の名前がついた何かそういう学問になるのだと予想できます。
まとめると、今の文明レベルではまだ扱うことができない事象を取り扱うための方法論、
数十年とか数百年の未来を先取りするのが哲学だっていうのが、
哲学とは何かという問いに対する回答になるのではないかと思います。
はい、こんな風に今後哲学を含む思想全般について喋っていきたいと思います。
では次回からもよろしくお願いします。